V2Hでエコキュートは動かせる?注意点や連携不可の場合の対策も!
電気自動車を家庭用蓄電池代わりに利用できるV2Hシステム。電力を有効活用できるとして話題になっていますが、オール電化家庭に欠かせないエコキュートは動かせるのでしょうか。
そこで今回の記事では、V2Hとエコキュートの概要を紹介すると共に、V2Hでエコキュートを稼働させる注意点、連携できない場合の対策を紹介します。V2Hシステムとエコキュートの導入を検討している方、必見です。
目次
エコキュートを動かすのにV2Hは使える?両設備の概要を紹介!
V2Hを利用してエコキュートを稼働できれば、特に停電時に大きな恩恵を実感できるでしょう。そこでまずは、それぞれの設備の具体的な概要を徹底解説します。
V2Hとは?
V2HはVehicle to Homeの頭文字を取ったもので、電気自動車と家庭を繋ぐ設備です。専用のケーブルを使って電気自動車の蓄電容量を家庭に送電できるので、平常時に電気代削減ができたり、いつ発生するか分からない停電対策ができると話題になっています。
ただ、V2Hを利用するためには、最低限、電気自動車が必要で、電気自動車と家庭が8m以内の近距離にある必要もあります。また、V2Hに対応している電気自動車が少ないという事実も…。特にファミリー層に人気のミニバンは、2024年現在、電気自動車の取り扱いがありません。
V2Hを所有すると多くの恩恵を手にすることができますが、所有するための諸条件が厳しいといったデメリットの存在は否めないでしょう。
エコキュートとは?
エコキュートとは、大気中の熱を利用して給湯する電気温水器のことです。基本的には夜間の割安電力を使って給湯し、給湯したお湯を貯湯タンクに溜め、貯湯タンクに溜められたお湯を1日かけて使っていくスタイルになります。
電気代の削減ができる他、再生可能エネルギーを使って給湯するため地球環境にも優しいといった特徴があります。
V2Hでエコキュートを動かせる?稼働する際の注意点も徹底解説!
V2Hを使ってエコキュートが稼働できれば、停電時でもお湯を使えます。では、V2Hでエコキュートを稼働させるためには、具体的にどういった部分に注意してV2Hの製品選びをすれば良いのでしょうか。具体的に解説します。
選び方を間違えなければV2Hでエコキュートは動かせる!
結論からいうと、V2Hの選び方さえ間違わなければ、V2Hでエコキュートを動かすことは可能です。では、具体的にどういった部分に気を付けるべきなのか、2つのポイントを紹介します。
ポイント①V2Hが系統連系タイプであるかを確認する
V2Hには系統連系タイプと非系統連系タイプの2種類があり、V2Hでエコキュートを稼働させるためには、V2Hが系統連系タイプであることを確認する必要があります。V2Hを導入した場合、家庭で使える電力は以下の3つです。
- 電力会社から買電した電力
- 太陽光発電が自家発電した電力
- 電気自動車に溜めた夜間の割安電力
系統連系タイプは、これら3つの電力をすべて同時に使える特徴があります。一方で非系統連系タイプは、これら3つのうちのいずれかの電力しか使えません。つまり、V2Hを使ってエコキュートを稼働させるためには、系統連系タイプである必要があるのです。
ポイント②稼働の有無はそれぞれの機器の規格で決まる
V2Hを使ってエコキュートを稼働させたい場合、それぞれの機器の規格を調べることが大切です。
それぞれの機器の規格が合っている場合、V2Hとエコキュートを連携させることに問題はありません。一方で規格が異なる場合、機器の故障を招く恐れがあります。V2Hとエコキュートを連携させたい場合、施工担当者に相談し、連携しても問題ないのかをしっかり確認できると良いでしょう。
V2Hでエコキュートを稼働させる注意点
V2Hとエコキュートは、諸条件が合えば連携させることが可能です。ただ、以下で紹介する注意点の存在が…。しっかり目を通して、万が一に備えてください。
注意点①電気自動車の蓄電容量の減りが早まる可能性がある
V2Hでエコキュートを稼働させる注意点として、電気自動車の蓄電容量の減りが早まる可能性を頭に入れておく必要があります。
電気自動車の蓄電容量はとても大きく、停電時に使う電力量によって異なるものの、1週間前後の停電に耐え得るといわれています。しかしこれはあくまで、通常の家庭で使用している100V機器しか使わない場合にいえることです。
エコキュートは、100V機器より遥かに電力消費量の大きい200Vです。つまり、電気自動車の蓄電容量の減りが早まる可能性が考えられます。具体的には、2日前後で電気自動車の蓄電容量がなくなり、停電を余儀なくされる可能性があります。
注意点②費用対効果について考える必要がある
V2Hでエコキュートを稼働させる場合、費用対効果について考えることを忘れてはなりません。
先ほどお話した通り、V2Hを利用するためには最低限、電気自動車とV2H設備を購入する必要があります。電気自動車はメーカーや性能によって価格帯はピンキリですが、基本的にガソリン車やハイブリッド車よりも割高です。ここにV2Hの初期費用80〜190万円前後が加わるとなると、初期費用だけで相当な出費を覚悟する必要があります。
それでいて、停電時は2日前後しか蓄電容量が持たないとなると、費用対効果をまじまじと考えてしまうことでしょう。日本における停電日数は、とても短いです。なので、2日前後の停電を免れることができれば御の字と捉える方もいるでしょう。まずは家族で話し合って、どれくらい期間の停電を免れたいかをしっかり話し合えると良いのではないでしょうか。
V2Hとエコキュートを連携できない場合は?主な対策を3つ紹介!
V2Hとエコキュートの連携には、お伝えした通りの一長一短があります。仮にV2Hとエコキュートを連携できたとしても、エコキュートの稼働にV2Hを使うメリットはあまりないかもしれません。そこで今回の章では、V2Hとエコキュートを連携できない場合の対策を紹介します。エコキュートをよりお得に使う方法でもあるので、ぜひしっかり目を通してみてください。
対策①エコキュートと太陽光発電を連携させる
V2Hとエコキュートの連携が難しい場合、エコキュートと太陽光発電を連携させることが望ましいです。太陽光発電とは、日中に太陽光を元にして自家発電する設備のことです。昨今多くの新築住宅に採用されており、電気代削減や停電対策ができるとして需要が高まっています。
エコキュートと太陽光発電は、基本的に連携が可能です。なので、V2Hとエコキュートを連携させるよりも簡単に工事が終了する可能性が高いでしょう。
エコキュートと太陽光発電を連携すれば、仮に日中に湯切れが発生した場合も太陽光発電が発電した電力を使って給湯できます。電気代の上昇を抑制できるでしょう。
対策②エコキュートと家庭用蓄電池を連携させる
V2Hとエコキュートの連携が難しい場合、エコキュートと家庭用蓄電池を連携させるのが良いでしょう。この場合、200V対応型の家庭用蓄電池を導入してください。
そもそもV2Hは、電気自動車を家庭用蓄電池代わりに使えるようにする設備です。V2Hがエコキュートと連携できないとなれば、家庭用蓄電池の購入をおすすめするのは当然といえるでしょう。家庭用蓄電池の使い方は基本的にV2Hと同じなので、電気代の削減や停電対策を実感できるでしょう。
対策③トライブリッド蓄電システムを導入する
V2Hとエコキュートの連携が難しい場合、トライブリッド蓄電システムを導入するのもおすすめです。
トライブリッド蓄電システムとは、V2H/太陽光発電/蓄電池の3つの設備を1台のパワーコンディショナーで制御するものです。パワーコンディショナーが1台なので、電力の変換ロスを最小限に食い止めることができる他、電気自動車をソーラーカーにできるなど、多くのメリットを実感できます。発電さえできれば、停電時もエコキュートを稼働させることができるので、利便性も高いです。
V2Hとエコキュートの連携の有無は機器による!しっかり確認を!
今回の記事では、V2Hとエコキュートを連携できるのか否かを紹介しました。結論としては連携可能ですが、デメリットの存在は否めません。できることなら最後に紹介したトライブリッド蓄電システムを導入し、すべての省エネ設備を有意義に使えるようにできると良いのではないでしょうか。
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この記事の監修者
『お客様に寄り添うこと』をモットーに日々の業務に取り組んでおります。
太陽光発電の活用方法や蓄電池の導入などのご相談は年間2000件以上頂いており、真摯に問題解決に取り組んできました。
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