電気自動車は本当にエコなのか?ガソリン・ハイブリッド車と徹底比較!
「電気自動車はエコな乗り物」というイメージは広く認識されていますが、ガソリン車などに比べて本質的な意味で環境に優しいと言えるのでしょうか?
「エコ」の定義は人によってあいまいであり、「電気自動車を大量に生産する資源コストを考えれば、ガソリン車に乗り続けたほうがエコである」という反対意見もあります。
そこで本記事では、電気自動車がエコと言われる3つの理由や、ガソリン車やハイブリッド車に比べてどれぐらいエコなのか解説していきます。
記事を読めば、近い将来さらに拡大していく電気自動車の可能性についても理解できますので、エコに関心のある方はぜひご覧ください。
目次
電気自動車がエコと言われる3つの理由
はじめに、「なぜ電気自動車はエコなのか?」「そもそも電気はガソリンよりエコなのか?」といった疑問に回答していきます。
①【CO2排出量ゼロ】排気ガスがまったく発生しない
電力で動く電気自動車は、CO2はもちろん、大気を汚す「排気ガス」自体がまったく発生しません。
ガソリン車が排出するガスの中には、地球温暖化に悪影響を与えるCO2の他にも、「窒素化合物(NOx)」や「粒子状物質(PM)」といった複数の有害物質が含まれています。
全世界の自動車の保有台数が14億台を超える現在、日々排出されるガス量を考えれば、電気自動車へシフトしていくのは必然と言えますね。
②火力発電主体の日本でも電気はガソリンよりエコ
「日本は火力発電に頼っており、石油を燃やした電力で走る電気自動車はエコではない」という意見がありますが、これは誤りです。
確かに、日本は総電力の50%以上を石炭や天然ガスなどに頼っており、電気自動車が走る電力も火力発電所でガスを排出しながら作られています。
しかし、電気自動車は走行効率が非常に高いため、結果として排出されるガスはガソリン車に比べてはるかに少ないのが事実です。
燃費の優れたハイブリッドカーなど、電気自動車と同程度の排出ガスで走るモデルもありますが、ガソリン車全体の排出量を考えれば、電気自動車の方がエコと言えます。
③クリーンエネルギーの発達でさらに環境に優しい
太陽光、風力、水力などのクリーンエネルギーを使った発電は急速に普及しており、電気自動車には今後ますますエコな動力が活用されるでしょう。
現在も「再エネ」と呼ばれるクリーンな電力は各家庭に送電されていますので、少なからず電気自動車はエコな電気で走っているということになります。
現状では枯渇するエネルギーに頼っている日本ですが、10年後、20年後には再エネの割合がどんどん増えていくでしょう。
循環可能なエネルギーで走れる電気自動車は、将来性という観点からもエコな乗り物であると断言できますね。
電気自動車はどれぐらいエコ?ハイブリッド車やガソリン車と徹底比較
続いて、電気自動車をガソリン車やハイブリッド車、PHEV車と比べた場合のエコなポイントについて解説していきます。
ガソリン車との比較
電気自動車はガソリン車と比べて環境に優しいだけではなく、経済的にもエコな乗り物と言えます。
円安や原油価格の高騰が原因で、どんどん価格が上がっていくガソリン代は困ったものですよね。
原油には限りがあるため、以前の安かった頃の価格に戻る可能性は限りなく低いでしょう。
その点、電気自動車なら「電気代の安い夜間に充電する」「太陽光発電から充電する」など、電気代を安くする方法はいろいろあります。
毎月のガソリン代が家計を圧迫しているなら、電気自動車を検討してみてはいかがでしょうか?
ハイブリッド車との比較
ハイブリッド車は「電気自動車とガソリン車のいいとこ取り」というイメージが強いですが、本質的にはガソリン車に近く、エコという観点ではやはり電気自動車が優れています。
ハイブリッド車のバッテリーは小さく、実際に電気で動くのは始めの数十メートルから長くても1kmほどです。
一番ガソリンを消費する初速時を電気でサポートする優れた設計ですが、最終的にはガソリン車と同じく排気ガスを出すことには変わりません。
ガソリン車に比べて構造が複雑なため製造工程も多く、生産するのにより多くの資源エネルギーが必要となる点も知っておきましょう。
PHEV車との比較
PHEV車はハイブリッド車よりもバッテリー容量が大きく、自宅での充電も可能なため、「電気自動車へ完全にシフトするまでのつなぎ」として非常に優秀な乗り物です。
どちらが環境に優しいかといえば、もちろん排気ガスの出ない電気自動車ですが、車種の選択肢や充電スポットなどのインフラ面を考慮すると、PHEV車は現時点でのベターな選択肢とも言えます。
電気自動車に乗ってみたいけど不安という方は、まずは両方の良さが同居したPHEV車の乗り心地を体験することをおすすめします。
【反対意見も?】電気自動車が抱える課題や今後の展望を解説
最後に、電気自動車が取り組むべき環境への課題や、今後の展望について解説していきます。
バッテリーの原材料をめぐる課題
電気自動車のバッテリーには「コバルト」や「リチウム」という物質が使われており、これらの採掘には環境への負荷が懸念されています。
コバルトを採掘・精製する際には環境に有害な物質が発生します。主要産出国であるアフリカでは劣悪な労働環境の問題も指摘されており、改善は急務です。
もう一つの主要物質であるリチウムも、生産する過程で大量の水を消費しなければならないという問題を抱えています。
もちろん、コバルトやリチウムを使わないバッテリーの研究は日夜続けられていますが、現時点では突破口が見つかっていないのが現状です。
リサイクルをさらに推し進める必要性
電気自動車のバッテリーは容量が80%を下回った段階で交換時期と判断されますが、自動車としてはパワー不足でも、小型の蓄電池などに再利用する価値は大いにあります。
しかし、リチウムイオンバッテリーのリサイクル率は、世界的な目標より低いのが現状です。
バッテリーには「レアアース」と呼ばれる希少価値の高い素材が含まれており、再利用せずに破棄するのは限られた資源のムダ使いに他なりません。
リサイクルを義務化する法案や補助金制度などを制定し、積極的にリユースを進めていく必要があるでしょう。
電気自動車のシェアは今後も確実に増えていく
バッテリーの進化や小型化、価格の減少やエコ意識の高まりから、今後ますます電気自動車のシェアは拡大していくことが予想されます。
バッテリーの過剰生産の対策も進歩しており、フランスなどでは企業が貸し出す「リース方式」が導入され、個人から社会で共有する使い方も模索されています。
ガソリン主体から電力中心の社会へのインフラ整備など、まだまだ課題は山積みではありますが、少しづつ確実に電気自動車の時代はやってくるでしょう。
【結論】電気自動車は本当にエコな乗り物!積極的に検討しよう
排気ガスをまったく出さない電気自動車は、ガソリン車、ハイブリッド車に比べてエコな乗り物です。
「製造工程が複雑で生産にエネルギーが余計に必要」「電力は火力発電で作られるためガソリンと変わらない」など、ネガティブな意見を耳にすることもあるでしょう。
しかし、電気自動車の歴史はまだまだ浅く、バッテリーや走行性能は日々進化し続けているため、いずれは各家庭が手頃な価格で購入できるようになるでしょう。
太陽光をはじめとしたエコな発電方法も急速に普及していますので、環境や財布に優しい電気自動車について前向きに検討してみてはいかがでしょうか?
リノベステーションではニチコンやシャープを始めとした蓄電池を取り扱っております。
もちろん、太陽光発電機器との同時購入も可能です!
手続きが面倒な補助金申請も代行しておりますので、お気軽にください。
IHやエコキュートのお取り扱いもございます。
この記事の監修者
『お客様に寄り添うこと』をモットーに日々の業務に取り組んでおります。
太陽光発電の活用方法や蓄電池の導入などのご相談は年間2000件以上頂いており、真摯に問題解決に取り組んできました。
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