蓄電池の設置工事を分かりやすく解説!【費用・時間・工事工程】
目次
蓄電池の工事とは?費用・時間・手続きを解説
蓄電池は、節電や防災対策といった効果が有り、近年注目が高まっています。
しかし、蓄電池には興味があるものの、導入工事が大掛かりになりそうと不安を感じてらっしゃる方も少なくないでしょう。
そのような不安を持つ方に向けて、本記事は蓄電池の工事について徹底的に解説していきます。
まずは、蓄電池の工事の費用や所要時間、工事前に必要な手続きを紹介します。
蓄電池の工事費用
結論から言うと、蓄電池の工事費用の相場は、20~30万円前後と言われています。
蓄電池導入に必要な工事は以下の2種類があります。
- 設置工事
- 電気配線工事
これらを合計するとおおよそ上記のレンジ内に収まるケースが多くなります。
また、蓄電池を設置する土台の必要性や設置環境、蓄電池の大きさといった諸々の条件により、工事費用の合計額は多少前後します。
蓄電池設置の工事費用を抑えたい方には、土台工事がない屋内設置型蓄電池がお勧めです。また、屋内設置型の蓄電池の中には、工事不要で移動可能な蓄電池があります。
蓄電池の工事時間
蓄電池の工事期間は、半日から1日程度です。数人で作業をするため、基本的に1日で蓄電池の設置工事と配線工事は終わります。
ただし、蓄電池を設置する土台が必要な場合はその限りではなく、土台の基礎工事から時間をあけて設置工事を行います。そのため、数日に分けて工事を行う場合もあります。
蓄電池の工事前の手続き
蓄電池工事前の手続きは、基本的に業者の助けのもと行われます。工事前に行う主な手続きは、下記の3つです。
- 補助金の申請
- 事業計画認定の申請
- 電力会社への電力申請
順にご説明します。
補助金の申請
国や地方自治体により、蓄電池の補助金が支給される場合があります。
例えば、2020年度は国から「災害時に活用可能な家庭用蓄電システム導入促進事業費補助金」と呼ばれる補助金が出ています。
こちらの補助金を利用すると、蓄電池の種類により最大60万円の補助金がもらえます。
また地方自治体の場合、市や町、区ごとに補助金が定められています。ご自身が住んでいる地域での補助金制度がどのようなものか、確認をしましょう。
国と地方自治体の補助金は、併用が可能です。さらに、補助金の申請は先着順で、予定金額に達したら締め切られます。
工事会社への聞き取りやインターネットで適切な情報を手に入れ、工事前に申請しましょう。
事業計画認定の申請
蓄電池と太陽光発電を併用して利用するためには、事業計画認定書の申請が必要です。
ただし、10kW未満で効果が少ないと見込まれる太陽光発電の場合は、申請は不要です。
蓄電池の仕様書、配線図、構造図といった、蓄電池の設置を反映した資料を用意して、申請します。
申請は、再生可能エネルギー電子申請システムで行います。
事業計画認定は数か月ほど申請に時間がかかるので、余裕を見て早めに行った方が良いでしょう。
電力会社への電力申請
蓄電池と太陽光発電を併用して利用するためには、電力申請が必要です。
発電した電力を送電するための契約や、電力を売却するための契約を、電力会社と結ぶ必要があります。
電力申請は、各電力会社のHPで行える場合がほとんどで、数週間ほどで完了します。
電力申請の書類は、事業計画認定の申請に必要です。
約一日で完成!蓄電池の工事工程5つを紹介
蓄電池の工事前には様々な手続きが必要ですが、工事自体はシンプルです。
蓄電池の取り付け自体は時間がかからず、設置土台がある場合、工事は一日で完了します。
工事工程は、下記の流れで行われます。
現地調査→基礎工事→蓄電池の取り付け→配線工事→最終確認
この5工程について、順にご説明します。
現地調査
現地調査は、事前に蓄電池の設置環境を確かめるため最初に行われます。
例えば、下記ようなことを調査します。
- 蓄電池の重量に耐えうる土台があるか
- 直射日光を避けられるか
- 雨や雪が侵入しないか
- 風通しが良いか
- 配線の経路
工事会社の現地調査のもと、蓄電池の設置場所が決定されます。
そのため、どこに蓄電池を置くべきかわからない方は、現地調査で相談すると安心です。
基礎工事
現地調査の後は、基礎工事が行われます。
基礎工事は、数十から百キロほどの蓄電池に耐え、本体を固定する土台作りの工事です。
蓄電池を屋外に設置し、土台となるコンクリートがない場合、基礎工事が必要です。
屋内設置の場合、基礎工事は必要ありません。
簡易基礎と呼ばれる完成した土台を利用する場合も、基礎工事は必要ありません。簡易基礎の有無は、蓄電池の機種により異なります。
基礎工事はほとんどの場合、1日で完了します。
しかし、蓄電池の取り付けのためには数日土台を放置する必要があります。
蓄電池の取り付け
現地調査・基礎工事の後は、蓄電池の取り付けが行われます。
屋外設置の場合、蓄電池をコンクリートの土台に固定します。
屋内設置の場合、壁に固定します。壁の種類により、施工法は異なります。
蓄電池本体はとても重く、成人男性2人ほどで運びます。
子どもがいる家庭は、間違って業者にぶつからないように注意しましょう。
蓄電池本体の設置後に、パワーコンディショナーやモニター、分電盤といった関連機材も取り付けます。
配線工事
蓄電池の取り付けの後は、配線工事が行われます。
配線工事は、蓄電池本体、パワーコンディショナー、分電盤、特定負荷分電盤に行われます。
また、太陽光発電を行う場合は、追加で配線工事を行います。蓄電池と太陽光発電を連携させるための配線工事か、両者を別々で稼働させるための配線工事のいずれかを行います。
最終確認
蓄電池の取り付けと配線工事の後には、最終確認が行われます。
蓄電池の試運転をし、下記のような点をチェックします。
- 正常に充電や放電ができるか
- ブレーカーが落ちた際、適切に電力供給ができるか
- 経済モード、グリーンモードといった設定が、正常に反映されるか
トラブルや疑問がある場合、最終確認時に必ず業者に確認しましょう。
【まとめ】工程を押さえてスムーズに蓄電池の工事をしよう
蓄電池の設置には、工事の他に様々な申請が必要で、複雑に感じるかもしれません。
しかし、蓄電池の工事自体はシンプルで、約1日で完成します。現地調査の後、基礎工事→蓄電池の取り付け→配線工事→最終確認の順に、蓄電池の工事は行われます。
工程を押さえて、希望の予定通りスムーズに蓄電池を工事しましょう。
また、数十万円かかる工事や、屋外での設置に気後れする方は、屋内で移動可能なポータブル電源がお勧めです。
あなたのご家庭でどんなことを優先したいか考え、最適な蓄電池を見極め、工事を進めましょう。
本記事が蓄電池工事に疑問を持つ方の一助となりましたら幸いです。
この記事の監修者
『お客様に寄り添うこと』をモットーに日々の業務に取り組んでおります。
太陽光発電の活用方法や蓄電池の導入などのご相談は年間2000件以上頂いており、真摯に問題解決に取り組んできました。
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