「NE-ST」とは?鳥取県独自のZEHを超える住宅基準!
地球温暖化対策として注目されている蓄電池や太陽光発電システム。
蓄電池や太陽光発電システムに加えて、気密性と断熱性に優れた住宅を、ZEH(ゼッチ)と言います。
今回は、ZEHよりも気密性・断熱性が優れた住宅として、鳥取県独自のとっとり健康省エネ住宅「NE-ST」を紹介します。
NE-STとは、鳥取県が独自に策定した住宅性能です。
気密性と断熱性に優れているので、太陽光発電システムを導入することで、光熱費の削減や環境への配慮が可能になります。
目次
NE-STとは鳥取県の健康で快適に暮らせる住宅基準!
NE-STは、気密性と断熱性が高いのでエアコンが効きやすく、暑い日も寒い日も快適に過ごすことが可能です。
気密性が高く、換気も効率的に行うことができるので、家中の空気を綺麗に保つこともできます。
家の中の温度を一定にでき、空気を綺麗に保つことができるので、アレルギーやヒートショックなどの健康被害を抑えることが可能です。
NE-STは、小さい子供やお年寄りがいる家庭にとって、最適な住宅性能だと言えるでしょう。
NE-STのポイントは主に5つ!
NE-STは、ZEHよりも優れてる気密性と断熱性が特徴です。
気密性と断熱性が高いので、結露によるカビやダニの繁殖を抑制することができたり、光熱費を大幅に削減したりすることが可能になります。
ポイント① ZEHを超える断熱性能!
NE-STの断熱性能は、T-G1・T-G2・T-G3の三段階に分かれており、T-G3が一番高い住宅性能を誇ります。
ZEHの断熱性能は0.60なのに対し、NE-STの中で最低限レベルの住宅性能「T-G1」の断熱性能は0.48です。
断熱性能の値は、低くなるほど断熱性能が高いということになります。
NE-STの中で、一番性能が高い「T-G3」の断熱性能は0.23です。
ZEHと比べても、断熱性能がかなり高く設定されていることが分かります。
区分 | 断熱性能 |
国の省エネ基準 | 0.87 |
ZEH | 0.60 |
NE-ST・T-G1 | 0.48 |
NE-ST・T-G2 | 0.34 |
NE-ST・T-G3 | 0.23 |
※値が小さいほど、断熱性能が高い
ポイント② 高断熱・高気密で結露とダニ防止!
NE-STは、高断熱に加えて高気密なことが特徴の住宅性能です。
1度カビが生えてしまうと、黒くシミになってしまうので見栄えが悪くなってしまいます。
生えてしまったカビは、見栄えが悪いだけではなく、胞子を撒き散らしアレルギーや喘息の原因にもなります。
NE-ST仕様の住宅は、高気密と高断熱な住宅性能により、結露によるカビを抑制することが可能です。
ポイント③ 高断熱・高気密で光熱費を削減!
高気密・高断熱の住宅は、大幅に光熱費を削減することが可能です。
ZEHの場合は、約10%光熱費が削減できるのに対し、NE-STの最低レベルの住宅仕様「T-G1」では、約30%光熱費を削減することが可能です。
NE-STの最高レベルの住宅仕様である「T-G3」は、約70%の光熱費を削減することができます。
また、エアコンの冷たい(暖かい)空気が部屋に行き渡りやすいので、エアコンへの負担も少なくすることが可能になり、エアコンの寿命が伸びると言われています。
ポイント④ いつでもキレイな空気!
NE-STは、3段階ある住宅基準のどのランクであっても、高い気密性を誇ります。
気密性が高いことにより、24時間換気をしていても、空気が逃げずに循環してくれます。
穴の空いた箱と、穴の空いてない箱の中の空気を、2つの換気口から換気をするときに、穴が空いていない箱の方が空気を効率的に循環させることができるのと同じです。
NE-STは、機密性が高く逃げる空気が少ないので、効率よく家の隅々まで換気することが可能です。
ポイント⑤ 高断熱でヒートショック防止!
断熱性能が高く、暖かさや涼しさが保たれやすいNE-STは、ヒートショックなどの事故も起きにくいです。
毎年、交通事故による死亡者7,000人の倍である14,000人の人がヒートショックによる事故で死亡しています。
ヒートショックは、寒暖差が激しいお風呂やトイレに行ったときに、血圧が上がったり下がったりを急激に繰り返すことで起こります。
特に、高齢者に起こりやすいことが特徴です。
高齢の親などと一緒に住む場合には、自宅をNE-STにすることでヒートショックが起こる確率を減らすことが可能になるでしょう。
NE-STは機密測定や結露判定など基準が厳しい
NE-STの認定を受けるためには、断熱性能の確認、気密測定、結露測定などを行い、鳥取県に認定してもらわなければいけません。
断熱性、機密性のどちらかが足りなくても、NE-STの認定をうけることができないので、適当な工事はできません。
断熱性や機密性を高めたい人にとって、安心できる仕組みだと言えるのではないでしょうか。
鳥取県独自のNE-STにもデメリットがある!?
環境に優しく、大幅な光熱費の節約ができるNE-STですが、デメリットもあります。
NE-STの住宅を建てる際には、しっかりデメリットを理解しておくと良いでしょう。
NE-STのメリットは快適に生活できること
まず、NE-STのメリットはエアコンが効きやすく、快適に生活できることです。
光熱費も安く済み、空気を綺麗に保つことができるので、ストレスが少なくなるでしょう。
また、省エネで暮らすことができるので、環境負荷も少なく、補助金を受け取ることも可能です。
NE-STのデメリットは初期投資が必要なこと
NE-STのデメリットは、初期投資が高額になってしまう点です。
高気密・高断熱な住宅に加え、太陽光発電システムの導入が必要です。
さらに、太陽光発電システムや蓄電池が故障してしまったときには、修理や買い替えも必要になります。
しかし、光熱費が安く済むので、ランニングコストは悪くないと言えるでしょう。
NE-STの建築で補助金を受け取ることもできるので、初期投資を抑えることも可能です。
初期投資よりも「快適に暮らす」という点を優先したいのであれば、NE-STがおすすめです。
【既存住宅や賃貸も】NE-STで受け取れる補助金は3種類!
最後に、NE-STの建築で受け取ることができる鳥取県からの補助金について解説します。
新築向けの補助金は、最大100万円を受け取ることができるので、NE-STを建築する際には、必ず申請しましょう。
新築向け!とっとり未来型省エネ住宅特別促進事業
鳥取県内の事業者の施工で、NE-STを建築する際に受け取れるのが、とっとり未来型省エネ住宅特別促進事業の補助金です。
今年度の補助金は、翌年度の1月末までに完成する建物が申請でき、最大100万円の補助金を受け取ることが可能です。
補助金額 | 最大100万円 |
条件 | ・鳥取県内に本拠地を置く事業者の施工 ・県産材を10立方メートル以上または内外装材で 20平方メートル以上使用している ・『NE-ST』の認定を受けた住宅 など |
賃貸向け!賃貸型健康省エネ住宅モデル支援事業
NE-STの賃貸を建設・改装するときに受け取ることができるのが「賃貸型健康省エネ住宅モデル支援事業」の補助金です。
1戸あたり10万円の補助金を受け取ることができます。
補助金を受け取るには、入居状況や住まい手のアンケートが必要になりますので、注意が必要です。
補助金額 | 1戸あたり10万円 |
条件 | ・入居状況やアンケートの実施 ・鳥取県内に本拠地を置く事業者の施工 ・翌年度1月末までに完成するもの ・NE-STの条件を満たす住宅 など |
NE-STは快適に暮らすための新しい住宅基準!
今回は、NE-STについて解説しましたが、いかがでしたでしょうか。
NE-STは、鳥取県独自のZEHを超える住宅仕様です。
環境に優しく、部屋の空気も綺麗に保つことができ、光熱費も大幅に節約することが可能です。
現在、鳥取県以外でのNE-STの導入は難しい点もありますが、新しい住宅仕様としてこれからの普及が期待されます。
リノベステーションではニチコンやシャープを始めとした蓄電池を取り扱っております。
もちろん、太陽光発電機器との同時購入も可能です!
手続きが面倒な補助金申請も代行しておりますので、お気軽にください。
IHやエコキュートのお取り扱いもございます。
この記事の監修者
『お客様に寄り添うこと』をモットーに日々の業務に取り組んでおります。
太陽光発電の活用方法や蓄電池の導入などのご相談は年間2000件以上頂いており、真摯に問題解決に取り組んできました。
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