【2023年最新】太陽光発電の補助金について徹底解説!
今回は、導入する人が多い太陽光発電システムの導入で利用できる補助金について解説します。
結論から言うと、2023年度に太陽光発電システムの導入単体で受け取ることができる国からの補助金はありません。
ただし、都道府県、地方自治体の補助金制度を利用することで、補助金を受け取ることができるケースがあります。
目次
太陽光発電単体での国からの補助金は2013年に廃止!
2023年現在、一般家庭が太陽光発電システムの導入で受け取ることができる国からの補助金はありません。
2009年から開始された太陽光発電システムの補助金は、2013年に廃止されました。
太陽光発電システムへの補助金が廃止された理由は、太陽光発電システムの価格が下がったためです。
これから先も、太陽光発電システムの導入費用は下がっていく傾向にあり、今後補助金が再開される可能性は低いとされています。
理由① 太陽光発電システムの価格が下がった
資源エネルギー庁のデータによると、2014年では、1kWあたり40万円から50万円の導入費用が必要でした。
対して、2021年度の太陽光発電システムの導入価格は、1kWあたり28.8万円です。(新築住宅・既存住宅全体の場合)
1kWあたりの価格を比べてみても、2014年から2021年の間に太陽光発電システムの設置費用が大幅に下がったことが分かります。
太陽光発電の容量 | 2014年の導入費用 | 2022年の導入費用 |
2kW | 80万円から100万円 | 57,6万円 |
4kW | 160万円から200万円 | 115.2万円 |
6kW | 240万円から300万円 | 172.8万円 |
10kW | 400万円から500万円 | 288万円 |
理由② 太陽光発電システムが普及した
太陽光発電システムの価格が下がったことと同時に、FIT制度や補助金などにより太陽光発電システムが普及し出した点も補助金が廃止された理由の1つです。
太陽光発電システムへの補助金が開始される以前の2008年の太陽光発電システムの普及率は52万戸でした。
対して、太陽光発電システムへの補助金が終了した2013年の普及率は157万戸です。
2008年から2013年の5年間で、太陽光発電システムの普及率はおおよそ3倍になっています。
太陽光発電システムの導入費用が下がり、普及率も上がったことから、太陽光発電システムの補助金制度は廃止されました。
2023年度は太陽光発電の導入で補助金を受け取れる都道府県も
2013年に廃止された太陽光発電システムに対する補助金ですが、都道府県や市町村からは補助金を受け取ることができる可能性があります。
太陽光発電システムを導入する予定がある場合には、お住まいの都道府県や市町村で補助金事業が行われていないか確認しましょう。
北海道・東北地方の太陽光発電への補助
北海道・東北地方の地域では、山形県で太陽光発電システムの補助金を受け取ることができます。
ただし、山形県では蓄電池と同時購入でなければ、補助金を受け取ることができないので注意しましょう。
また、福島県では2022年に太陽光発電システムに対する補助金事業が行われていました。
5月時点では、2023年の補助金情報がまだ公開されていません。
5月下旬、6月あたりに情報が公開される予定で、福島県でも太陽光発電システムに対する補助金を受け取ることができる可能性があります。
都道府県名 | 都道府県での補助金の有無 |
北海道 | なし |
岩手県 | なし |
福島県 | 公開予定 |
秋田県 | なし |
青森県 | なし |
山形県 | あり(蓄電池と新規同時導入の場合) 補助金額:7万円/kWhまたは3分の1 5万円/kWhまたは3分の1 |
宮城県 | なし |
(2023年5月時点での情報です)
関東地方の太陽光発電への補助
関東地方では、茨城県・東京都・群馬県が太陽光発電システムに対する補助金事業を行っています。
特に補助金額が多いのは、太陽光発電システムの設置義務化で話題になった東京都です。
東京都では、3.6kW以上の太陽光発電システムを導入する場合、50kWまでは補助金額の上限がありません。
また、千葉県では、太陽光発電システムの補助金は行なっていませんが、V2Hや蓄電池に対する補助金事業を行っています。
都道府県名 | 都道府県での補助金の有無 |
茨城県 | あり (予算にあまりが生じた場合のみ追加募集) |
東京都 | あり (令和5年5月現在受付休止中) 1kWあたり最大15万円補助 |
栃木県 | なし |
群馬県 | あり 1世帯5万円 |
埼玉県 | なし |
千葉県 | なし |
神奈川県 | なし |
中部地方の太陽光発電への補助
中部地方では、山梨県と長野県で太陽光発電システムへの補助金を受け取ることができます。
長野県では、太陽光発電システムに加えて蓄電池を導入する必要があるので注意しましょう。
都道府県名 | 都道府県での補助金の有無 |
新潟県 | 再開される可能性あり (令和4年度分受付終了) |
富山県 | なし |
石川県 | なし |
福井県 | なし |
山梨県 | あり 発電出力×1kWあたり2万円 |
長野県 | あり(蓄電池と併用が必須) 1戸あたり20万円 |
岐阜県 | なし |
静岡県 | なし |
愛知県 | なし |
近畿地方の太陽光発電への補助
近畿地方では、兵庫県が太陽光発電システムに対する補助金事業を行っています。
ただし、兵庫県では蓄電池かV2Hと同時に太陽光発電システムを導入しなければ、補助金を受け取ることができません。
また、滋賀県では2022年の補助金受付は終了しており、2023年度の補助金に関する情報が公開されていません。
2022年度の補助金が5月末に開始されていたので、太陽光発電システムへの補助金が再開される可能性があると言えるでしょう。
都道府県名 | 都道府県での補助金の有無 |
大阪府 | なし |
京都府 | なし |
兵庫県 | あり(蓄電池かV2Hと同時に導入する場合) 一戸あたり6万円 |
奈良県 | なし |
和歌山県 | なし |
三重県 | なし |
滋賀県 | なし(令和5年度に補助金再開される可能性あり) |
四国地方の太陽光発電への補助
四国地方では、香川県のみ太陽光発電システムの補助金事業を行っています。
香川県で太陽光発電システムの補助金を受け取る場合には、既存住宅に取り付ける場合のみ補助金の申請が可能です。
住宅建設と同時に太陽光発電システムを導入する場合には、補助金を受け取ることができないので注意しましょう。
都道府県名 | 都道府県での補助金の有無 |
愛媛県 | なし |
高知県 | なし |
徳島県 | なし |
香川県 | あり(既存住宅に設置する場合のみ) 1kWあたり13,000円(上限5万円) |
中国地方の太陽光発電への補助
中国地方では、どの県でも太陽光発電システムへの補助金事業は行っておりません。
ただ、島根県に関しては、太陽光発電システムに対する補助を行う市町村に対して補助を行っています。
都道府県では補助金事業を行っていなくても、市町村で太陽光発電システムの補助金事業を行っている場合があります。
都道府県名 | 都道府県での補助金の有無 |
鳥取県 | なし |
島根県 | なし(助成する市町村に対して補助あり) |
岡山県 | なし |
広島県 | なし |
山口県 | なし |
九州・沖縄地方の太陽光発電への補助
九州・沖縄地方では、佐賀県と大分県で太陽光発電システムの補助金を受け取ることができます。
佐賀県では令和5年分の予算が終了してしまいました。
大分県では、太陽光発電システムの導入で1kWあたり7万円の補助金を受け取ることができます。
都道府県名 | 都道府県での補助金の有無 |
福岡県 | なし |
佐賀県 | あり(公募終了) |
長崎県 | なし |
熊本県 | なし |
大分県 | あり 1kWあたり7万 |
宮崎県 | なし |
鹿児島県 | なし |
沖縄県 | なし |
太陽光発電システムの平均的な導入費用は?
太陽光発電システムの導入費用が下がり、太陽光発電システムの補助金や助成が少なくなってきています。
太陽光発電システムは、年々導入費用が下がってきています。
一昔前のように導入に300万円も400万円もかかるわけではないので、補助金やFIT制度が利用できるうちに太陽光発電システムを導入しておくことがおすすめです。
新築住宅のケース
2022年の新築住宅で太陽光発電システムを導入した場合の価格相場は、1kWあたり26.1万円でした。
新築住宅は、太陽光発電システムの形状に合わせて屋根を作ることができるので、導入費用が既存住宅よりも安くなります。
容量ごとの導入費用は以下の通りです。
容量 | 価格相場 |
2kW | 52.2万円 |
4kW | 104.4万円 |
6kW | 156.6万円 |
8kW | 208.8万円 |
10kW | 261万円 |
既存住宅のケース
2022年の既存住宅の太陽光発電システムの導入費用相場は、1kWあたり28.1万円でした。
新築住宅と比べると、ちょうど1kWあたり2万円高くなっています。
既存住宅に太陽光発電システムを導入する場合の、容量別の価格相場は以下の通りです。
容量 | 価格相場 |
2kW | 56.2万円 |
4kW | 112.4万円 |
6kW | 168.6万円 |
8kW | 224.8万円 |
10kW | 281万円 |
太陽光発電システム以外にも補助金が出るエコ設備がある!
2023年度に国から受け取れる太陽光発電システムの補助金はありません。
しかし、太陽光発電システムと併用して使用できる蓄電池やV2H、ZEH住宅の建設で補助金を受け取ることが可能です。
太陽光発電システムの他に設備を導入する予定がある場合には、国からの補助金の利用を検討してみましょう。
2023年度も太陽光発電の導入で補助金が受け取れるかも!
今回は、2023年度の太陽光発電システムの導入で受け取れる補助金について解説しましたが、いかがでしたでしょうか。
2023年度は、国から補助金を受け取ることはできません。
しかし、太陽光発電システム単体であっても、補助金を受け取ることができる都道府県や市町村はまだあります。
太陽光発電システムの導入費用が下がっている今、太陽光発電システムの補助金が終了してしまう可能性があります。
太陽光発電システムをよりお得に導入したい場合には、補助金があり、導入価格が下がっている今がチャンスだと言えるでしょう。
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この記事の監修者
『お客様に寄り添うこと』をモットーに日々の業務に取り組んでおります。
太陽光発電の活用方法や蓄電池の導入などのご相談は年間2000件以上頂いており、真摯に問題解決に取り組んできました。
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