IHの仕組みとは?ヒーターの種類や使える・使えない調理器具の選び方
引っ越しや新築、あるいはリフォームの際、IHを採用するかどうか気になりますよね。
今回は、IHの仕組みや特徴や種類、導入時の注意すべきポイントについて分かりやすく解説します。
目次
IHクッキングヒーターの裏側に隠された電気加熱の仕組み
IHクッキングヒーターは、簡単に言うと、火を使わずに調理できる優れた器具です。
ガラス製のトッププレートの下には特殊なコイルが組み込まれていて、このコイルに高周波の電気を流すと、鍋が直接温まる原理となる磁力が発生します。
鍋底の金属部分に磁力が当たることで、渦電流が生じるため、鍋が素早く加熱されるわけです。
つまり、火を使わずに、電磁誘導によって直接的に鍋を温める仕組みなのです。
IHクッキングヒーターの種類や特徴
IHクッキングヒーターの種類や特徴は、以下のとおりです。
IHヒーターの種類 | 価格の目安 | コンロ数 | 特徴 |
卓上型 | 5,000円~1万円 | 1口 | ・持ち運びが楽チン ・どんな場所でも鍋料理や焼き肉が楽しめる |
据置型 | 1万5,000円~2万円 | 2口 | ・設置工事が不要 ・専用の取り付け枠を追加すれば、ビルトインIHに変更可能 |
ビルトイン型 | 5万円~15万円 | 3口 | ・高出力で、プロ仕様の料理が可能 ・銅鍋やアルミ鍋を使用できる(※オールメタル対応の場合) |
デザインと使いやすさが光る! IHクッキングヒーターのメリット
IHクッキングヒーターのメリットについて、詳しく紹介します。
火加減が調整しやすい
ボタンを使って正確に火力をコントロールすることができます。
簡単に言えば、電気を使っているときに、その電気の量を変えることで、料理の火加減や温度をコントロールすることができるんです。
IHのパネルでは、1~10の数字で手軽に火力を調整でき、火加減が簡単で分かりやすくなっています。
食材が効率よく温まり、調理が早い
IHは、鍋底が直接発熱する仕組みで、食材に熱を伝えるときにほとんどエネルギーを無駄にしません。
IH調理器は、電気を使って料理する際に、その電気のほとんどを熱に変えることができるんです。
IH調理器は熱を無駄なく使ってくれるので、食材がすぐに温まり、料理がサクサク進むんです。
つまり、IH調理器を導入すると、毎日の料理がとっても楽になりますよ
自動で料理サポートしてくれるのが便利
IHの使いやすいポイントは、自動調理や火加減のサポート機能があることです。
たとえば、揚げ物をする際には揚げ油の温度を一定に保ち、食材ごとに適した火加減に自動調整できます。
また、最新のIHグリルでは電熱線よりもさらに細かな火力の調整が可能で、冷凍肉からの調理でも自動で解凍し、適切な火加減で美味しい焼き肉が楽しめます。
火事の心配が少ない
IHは火やガスを使わないため、衣服への着火や周りへの火の広がりなど、火災のリスクが低く、さらに一酸化炭素中毒の心配もありません。
そのため、ガスコンロに比べて安全性が高く、家事のリスクを軽減できます。
光熱費が節約できる
IHは、電気エネルギーを使って直接鍋を加熱するので、エネルギーの変換が効率的です。
そのため、ガスコンロで火を使うよりも無駄が少なく、結果として光熱費の削減に期待できます。
夏でもキッチンが涼しい
IHは夏場でも快適です。
なぜなら、火を使わないので発生する熱が少なく、キッチンがムシムシしないで料理できるんです。
IHを使うと、エアコンがより効果的に働いて電気代も節約できるのです。
また、窓を開けて扇風機を使っても、火が消える心配がありません。
そのため、夏場においても快適に料理を楽しむことができます。
掃除がラク
IHコンロの表面は平らで凹凸がないので、調理後はしぼったふきんやウェットシートでサッと拭くだけでキレイになります。
まるで調理台やテーブルを拭く感覚で、お手入れがとっても楽チンです。
また、換気扇や壁も汚れにくく、清潔な状態を保ちやすいので、毎日の掃除も手軽に済ませることができます。
見逃しがちな部分も?IHクッキングヒーターの注意すべきデメリット
IHの導入で気をつけたいポイントについて、詳しく紹介します。
電気工事が必要
IHコンロを使うには、キッチンに200Vの電源を新たに設置する工事が必要です。
専門の電気工事業者に依頼して、IHコンロに対応した専用の電気回路を新たに設けてもらうことになります。
IHコンロを使うための200V電源の設置費用は、分電盤とコンロの距離が遠いほど高くなることを踏まえておきましょう。
ヒーターの表面が焦げつきやすい
IHヒーターの表面のガラスが汚れると、料理中に汚れが熱くなり、特に白いデザインの場合は焦げて目立つことがあります。
料理をするたびに水拭きや、日々の終わりにアルカリ洗剤を使って汚れを取り除くなど、定期的な手入れが欠かせません。
火加減がむずかしい
IHの火加減がむずかしい理由は、ガスコンロと異なり、直接的に炎ではなく鍋やフライパンを加熱するためです。
そのため、ガラスが汚れると火力の調整が見づらくなり、使い始めは慣れるまで調整がむずかしいと感じることがあります。
IHを使うときは、少しずつ試して慣れていくことが大切です。
IHクッキングヒーターで使える調理器具と使えない器具の見極め方
IHには使える調理器具と、使えない調理器具があります。
そこで、使える調理器具・使えない調理器具の特徴について詳しく紹介します。
IHで使える調理器具
材質 | 底の大きさ | 底の形 |
鉄 ステンレス鍋 | 左右IH:12~26cm 中央IH:12~18cm | フラットでトッププレートにピッタリと密着すること |
IHで使用できる調理器具は、磁石が引きつけられる鉄やホーローなどの素材で作られたものです。
調理器具を選ぶときは、平らな底でトッププレートにピッタリ密着するものを選びましょう。
IHで使えない調理器具
材質 | 底の大きさ | 底の形 |
アルミ 銅鍋 土鍋 セラミックス 耐熱ガラス | 左右のIH、中央のIHは底の直径が11cm以下 | 反りのある底面を持つ鍋や脚のついたタイプ 円形の底部を持つもの ヒーター部分よりも大きいまたは小さいもの |
IH対応のお鍋には、ステンレス、鉄、ホーローがおすすめです。
鉄を挟んでいる多層鍋は使えますが、アルミニウム製のものは対応していません。
調理器具を選ぶときは、IH対応の鍋でSGマークがついていれば、安心して使用できます。
IHクッキングヒーターを導入するときの重要なポイント
IHクッキングヒーターを導入する際の重要なポイントは次の通りです。
- 適した調理器具を選ぶ
- 底が平らでトッププレートに密着すること
- 電気容量を確認する
- 適切なメンテナンスと注意が必要
- 取扱説明書を確認する
上記のポイントを守れば、IHクッキングヒーターを安全かつ効果的に使えます。
IH調理器を取り入れると、料理が手軽で便利になるポイントがいくつかありますので、ぜひ参考にしてみてください。
IHクッキングヒーターでよくある質問
IHクッキングヒーターに関するよくある質問について、解説していきます。
IHの電磁波が体に及ぼす影響はあるの?
「パナソニック」の公式サイトによると、IHクッキングヒーターから発生する電磁波は、健康に悪い影響を与えるものではないと公表しています。
電磁波は自然界にも存在し、IHが発する電磁波の量はテレビやスマートフォンなどの電化製品と同じ程度です。
IHは、通常の家庭用品と同じ安全基準を満たしているので、安心して利用できます。
IHヒーターに手を置くと、どんな反応が起こるの?
IHのヒーター部分に手を触れても熱くならないので、直接触れても安心です。
IHは、金属の部分に磁力がかかると、その抵抗が熱を生むしくみです。
ただし、IHで鍋を使った後、鍋やプレートは熱くなるので火傷に注意してください。
IH調理器はなぜ熱くならないの?
IH調理器の特徴は、調理器具の底が温まるので、鍋やフライパンの取っ手があまり熱くなりにくいことです。
IH調理器そのものは熱を出しませんが、使用中の鍋が熱くなるので、注意が必要です。
IHクッキングヒーターの寿命は?
IHクッキングヒーターは、通常10年~15年ほど使えると考えられています。
ただし、自炊をあまりしない家庭では、一般的な寿命よりも長く利用できる可能性があります。
【省エネクッキングが可能】IHは太陽光発電・蓄電池と相性抜群!
今回は、IHクッキングヒーターの仕組みやメリット・デメリットなどについて、詳しく紹介しました。
IHクッキングヒーターは、料理を楽しく安全に提供するだけでなく、その仕組みを理解し上手に使うことで光熱費を節約できます。
また、ガスコンロやお湯の供給などもすべて電気に切り替えることで、家のエネルギー管理が簡単になり、ガス代も削減できるでしょう。
お金とエネルギーを節約して、エコで快適な生活を始めることができるのです。
この機会に自宅をオール電化にすることを考えてみてはいかがでしょうか。
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この記事の監修者
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