RE100とは?設立背景や加盟の条件&加盟企業が増えている理由も
昨今いろいろな場面で耳にする機会が増えた「RE100(あーるいーひゃく)」という言葉。
とはいえ、まだまだ言葉の浸透度は低い現状があります。
そこで今回の記事では、RE100の概要や設立された背景を徹底解説すると共に、RE100に加盟する条件や加盟企業が増えている理由を紹介します。
目次
RE100とは?概要や設立された背景を徹底解説!
まずは、RE100とは何なのか、概要を紹介すると共に、RE100が設立された背景を徹底解説します。
RE100の概要
RE100とは、事業の運営目標として「再生可能エネルギーの使用率100%で事業運営を行っていく」と掲げている企業が加盟する国際的なイニシアチブのことです。
再生可能エネルギーとは、常に地球上に存在し続ける、発電時に二酸化炭素を排出しないエネルギー源のことで、太陽光や風力、水力発電などが挙げられます。
イニシアチブとは、積極的な取り組みの枠組みのことです。
RE100は国際的なイニシアチブなので、日本の積水ハウスやソニーなどの大企業はもちろん、アップルやGoogleなどの海外企業も加盟しています。
ちなみに、RE100の「RE」は「Renewable(再生可能) Energy(エネルギー)」の頭文字を取ったものです。
ネーミングと具体的な内容が、しっかり合致していることがわかりますね。
RE100が設立された背景
最近よく耳にするようになったRE100ですが、実は2014年から存在しているのです。
今でこそ地球温暖化が深刻化していることは周知の事実ですが、実は2014年頃からそれは顕著に出ていたのです。
地球温暖化を食い止めるためには、二酸化炭素の排出量を減らしていく必要があります。
つまり、電力の使用量を世界的に減らす必要があるのです。
そのため、多くの電力を使用している商業や産業分野の電力使用量を抑える対策を講じるよう設立されたのがRE100になります。
日本は2017年にRE100に参加し、現在は加盟企業を増やすべく環境省が尽力しています。
RE100とは?加盟する主な条件や中小企業の参加について!
続いて、RE100に加盟するための主な条件や達成するための方法、RE100の加盟条件を満たすことができない中小企業が参加できるイニシアチブ団体についても徹底解説します。
RE100に加盟する主な条件
RE100に加盟するため、企業は以下の条件をクリアする必要があります。
- 年間の消費電力量が50GWh以下であること(日本企業のみの条件)
- 年間の消費電力量が100GWh以下であること(海外企業)
- 期限付きの数値目標を掲げていること
- 支持率50%以上の子会社まで一致団結して取り組みができること
「③期限付きの数値目標を掲げていること」に関しては、以下のような基準をクリアすべく、何かしらの対策を講じる必要があります。
- 2030年までに目標を60%達成
- 2040年までに目標を90%達成
- 2050年までに目標を100%達成
特に2030年までには残り7年しかないので、対策は急務となるでしょう。
RE100を達成するための主な方法
RE100を達成するためには、多くの企業努力が必要です。
具体的には、以下の3つが挙げられます。
- 新たに太陽光発電設備などを導入する
- 発電事業者などと再エネ調達契約を結ぶ
- 環境価値証明書を購入する
それぞれどういうことか、具体的に見ていきましょう。
①新たに太陽光発電設備などを導入する
RE100を達成するため、新たに太陽光発電設備などを導入することが求められます。
企業の屋根やカーポートなどに太陽光発電を設置したり、風力発電や水力発電などの再エネ設備を新たに建築します。
②発電事業者などと再エネ調達契約を結ぶ
RE100を達成するため、発電事業者などと再エネ調達契約を結ぶことも挙げられます。
最も手軽なのは、再エネを利用した電力プランに変更することです。
この場合、電力会社が発電した電力ではなく、再エネを利用して発電された電力が電力会社から送電されます。
つまり、①のように自社で再エネ設備を購入せずとも、RE100を達成できる可能性が高まるでしょう。
③環境価値証明書を購入する
RE100を達成するため、環境価値証明書を購入することもおすすめです。
環境価値証明書を購入できるのは、再生可能エネルギーを100%利用したとみなされた場合に限定されるからです。
中小企業向けには再エネ100宣言RE Actionがある
中小企業では、RE100に加盟するための条件をクリアできない場合があります。
そこで、中小企業向けのRE100の取り組みとして存在しているのが「再エネ100宣言RE Action」です。
再エネ100宣言 RE Actionは、営利目的の中小企業はもちろん、自治体や医療機関、教育機関も加盟ができます。
ちなみに、再エネ100宣言 RE Actionの加盟企業は、2023年10月31日時点で342団体もあるのだとか。
RE100のみならず、再エネ100宣言 RE Actionも注目されていることがわかります。
RE100とは?加盟する企業が増えている理由を徹底解説!
地球環境のため、とても良い取り組みであるRE100。
では、RE100に加盟している企業は、なぜ加盟することを選択したのでしょうか。
最後に、RE100に加盟する企業が増えている理由について、加盟のメリットを3つ紹介します。
加盟するメリット①電気代高騰の対策ができる
RE100に加盟するメリットとして、電気代高騰の対策ができることが挙げられます。
昨今、電気代の高騰が続いているのは周知の事実です。
電気代が高騰してしまう原因は、燃料費調達費用が値上がりしていること、需要と供給のバランスが見合っていないことなどです。
RE100に加盟した場合、そもそも再エネを利用することが求められます。
仮に太陽光発電などを自社に設置した場合、電力会社から買電する電力量が減少傾向になります。
つまり、電気代の削減が大きく期待できるのです。
太陽光発電の初期費用は膨大ですが、中長期的に見た場合、太陽光発電を設置したことで得られる支出の減少は非常に大きなものになります。
RE100に加盟して太陽光発電などの再エネ発電設備を積極的に導入し、電気代を少しでも削減できると良いでしょう。
加盟するメリット②投資家などから高い評価を得ることができる
投資家などから高い評価を得ることができるのも、RE100に加盟するメリットです。
地球環境を良くするために何かしらの取り組みをしている企業は、それだけで社会的な評価が上がります。
つまり、RE100に加盟しているだけで、投資家たちの評価も軒並み上昇傾向になるのです。
投資家たちから高い評価を得ることで、資金を集めやすくなるというメリットを実感できることでしょう。
加盟するメリット③停電などのリスク対策ができる
RE100に加盟するメリットとして、停電などのリスク対策ができることも挙げられます。
太陽光発電や風力発電などの再エネ設備を完備しておくことで、停電時も自家発電ができるといったリスク対策が可能です。
蓄電池も備えておけば、より多くの安心感を手に入れることができるでしょう。
RE100とは?加盟する企業を支えることで更なる発展が見込まれる
今回の記事では、地球環境のためになるRE100について解説しました。
RE100に加盟するための主な条件は、厳しそうに見えて、実はそこまで極端に難しいものではありません。
だからこそ、加盟できる企業はぜひRE100に加盟して、得られる恩恵を実感しながら事業に取り組んでもらいたいものです。
RE100に加盟できない中小企業などに関しては、積極的に再エネ100宣言 RE Actionに加盟し、地球環境のために尽力してもらいたいですね。
▼関連記事はこちら
【電子本(無料配布中)】蓄電池の選び方でお悩みの方はこちら▼
【電子本(無料配布中)】太陽光発電の選び方でお悩みの方はこちら▼
無料お見積もり依頼はこちらから▼
リノベステーションでのお取扱い商品はこちら▼
この記事の監修者
『お客様に寄り添うこと』をモットーに日々の業務に取り組んでおります。
太陽光発電の活用方法や蓄電池の導入などのご相談は年間2000件以上頂いており、真摯に問題解決に取り組んできました。
光熱費削減に関するお悩み等ございましたら、お気軽にご相談下さい。
光熱費削減コンサルタント
中田 萌ご相談やお見積もりは
完全無料です!