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【わかりやすく解説】太陽光発電にもインボイスの影響が?

太陽光発電 2024年03月04日更新

インボイスの影響が?

2021年10月から登録がスタートしたインボイス制度。

「消費税に関する新しい制度」だと分かっていても、詳しい内容を知らない人も多いのではないでしょうか。

そこで、今回はインボイス制度の概要や太陽光発電システムとの関係について解説します。

2023年10月開始!インボイス制度とは?

2021年10月から登録が開始され、2023年10月からインボイス制度が始まりました

インボイス制度とは、自営業者や個人事業主など、今まで消費税を納めていなかった人に関係する制度です。

自営業者や個人事業主が全員影響を受けるのかと言われたらそうではなく、インボイス制度で影響を受ける人と受けない人、それぞれいることが特徴です。

ポイント① 消費税に関する新しい制度

インボイス制度は、消費税を納税している企業などと取引を行っている人に影響を与える新しい制度です。

個人事業主や自営業を行っている場合、年間の課税収入が1,000万円以下の場合には消費税として税金を納める必要はありません

インボイス制度が開始された2023年10月以降も、消費税の納付基準は変わりません。

しかし、変更されるのは消費税を納める側ではなく、消費税を払う側の企業などです。

今まで、消費税を納めている企業等は、どのような領収書でも「仕入税額控除」を受けることができました。

対して、インボイス制度開始後からは、インボイス制度に対応した領収書でないと、仕入税額控除を受けることができなくなってしまいます

ポイント② 登録するかは自由に選べる

今まで消費税を納めていなかった人は、インボイス制度に登録することで、消費税の納付義務が課され、インボイス対応の領収書を発行することが可能になります。

課税収入が年間1,000万円以下で、消費税の納付が必要ない事業者は、インボイス制度へ登録するかどうかを自由に選ぶことができます

「自由に登録するか選べるなら、今までと変わらずにインボイス制度を登録しなければいい話じゃないの?」と思われる方も多いかもしれません。

しかし、消費税を納付する義務がないからと言って関係ないわけではありません。

企業などの消費税を納付している取引先がある場合、インボイス対応の領収書を発行できなければ、取引先が控除を受けることができなくなります

ポイント③ 影響を受けるのは個人事業主等

取引先が控除を受けられなくなるということは、取引先の課税収入が増えることを意味しています。

なので「インボイス制度に対応した領収書が発行できないのであれば、消費税分を差し引いて取引しましょう」となってしまうのです。

最悪の場合では、インボイス対応の領収書が発行できないという理由から、取引が中止されてしまう可能性もあります。

取引が継続されても、消費税分を収入から差し引かれてしまうと、個人事業主や自営業者の収入は今までよりも消費税分少なくなってしまうことになるでしょう。

インボイス制度が反対される理由は、個人事業主や自営業者の収入が減ってしまう点にあり、過去には反対運動も起こっています。

ただし、インボイス制度の対応は企業によって異なり、取引先によっては今まで通りの価格で取引が可能な場合もあります。

なぜ太陽光発電とインボイスに関係があるの?

インボイス制度は、何かしらの収入を得ている人にとって死活問題となりうる新しい制度です。

太陽光発電システムの場合、売電収入を得ることができるので、場合によってはインボイス登録が必要になるケースがあります。

ポイント① 課税事業者はインボイスに従った対応が必要

企業や投資目的で太陽光発電システムを導入している場合、インボイス登録が必要になるケースがあります。

2024年2月現在、FIT制度やその他の売電方法によるインボイス制度の影響はありません

ただし、今後FIT制度にインボイス制度が適用される予定になっており、課税事業者は注意して動向を見守る必要があります。

ポイント② 住宅用ではインボイス登録や消費税納付は必要なし

住宅用の太陽光発電システムを導入済みで、現時点で確定申告や消費税の納付を行っていない場合には、インボイス制度による影響はありません

今後もFIT制度を含めた売電価格が、インボイス制度の影響によって見直される予定はなく、売電価格が見直される可能性も低いと言えるでしょう。

ただし、今後「インボイス制度に登録していないから売電価格が低くなる」という状況になり得ることも十分考えられます

今のうちにインボイス制度に関する知識を深めておき、いざインボイス対応が必要になったときに備えておくのが良いと言えるでしょう。

インボイスと太陽光発電のよくある質問

インボイス制度は2023年に新しく始まった制度で、まだよくわからないという方も多いです。

太陽光発電システムへのインボイス制度の影響は、2024年時点では「基本的にない」と言えます。

もし、太陽光発電システムとインボイス制度についてわからないことがあれば、お気軽にお問い合わせください。

この記事では、太陽光発電システムとインボイス制度に関するよくある質問の一部を紹介します。

質問① 今から太陽光発電を導入してもインボイス登録は必要ない?

2024年現在、太陽光発電システムの売電収入にインボイス制度は影響しません

今から太陽光発電システムを導入する場合も、すでに太陽光発電システムを導入している場合も同様に、インボイス制度の影響はないと言えるでしょう。

質問② 現在売電収入を得ている場合インボイス登録は必要?

現在、太陽光発電システムの売電収入を得ていて、確定申告をしている場合には、インボイス登録をすること自体は可能です。

しかし「太陽光発電システムの売電収入のためのインボイス登録」は今の所する必要がありません

質問③ インボイスの影響で売電価格が変わる可能性はある?

2024年時点で、インボイス制度の影響でFIT制度を含めた売電価格が変更されることはありません

しかし、今後FIT制度や電力会社による売電価格はインボイス登録をしているかによって変更される可能性はあります

インボイス制度の影響によって売電価格が見直される場合、インボイス登録していなかったら10%の消費税額が差し引かれることが予想されます。

売電収入が多い場合、10%を差し引かれると売電収入が大幅に減ってしまうことになるので注意しましょう。

一般家庭の太陽光発電にはインボイス制度はあまり関係なし!

今回は、太陽光発電システムの売電収入とインボイス制度について解説しました。

2024年現在、太陽光発電システムの売電価格は、インボイス制度に影響されることはありません。

ただし、今後インボイス制度の登録有無によって売電収入が変動する可能性は十分あります。

将来的にインボイス登録が必要になる場合に備え、今のうちにインボイス制度の概要を把握しておきましょう。

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この記事の監修者

中田 萌

『お客様に寄り添うこと』をモットーに日々の業務に取り組んでおります。
太陽光発電の活用方法や蓄電池の導入などのご相談は年間2000件以上頂いており、真摯に問題解決に取り組んできました。
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