エコキュート370Lでは足りない!お湯と電気の節約術を徹底解説!

住宅設備の選定において、多くの施主が頭を悩ませるのが「エコキュートのタンク容量選び」です。特に4人家族という構成は、メーカーカタログにおいて「370L(3〜5人向け)」と「460L(4〜7人向け)」の両方に該当するため、判断に迷いやすいゾーンと言えます。 「初期費用を抑えるために370Lにしたいが、お湯が足りなくなるのは困る」「大は小を兼ねるで460Lにしたいが、電気代が無駄に高くならないか心配だ」という葛藤は、多くの家庭で共通する悩みです。
この記事では、メーカー推奨値の引用にとどまらず、熱力学的な湯量計算、ライフスタイル別の詳細シミュレーション、そして2025年度の最新補助金制度を加味した経済性分析を通じて、4人家族における最適解を導き出します。
結論と要点
- 湯切れのリスク:4人家族で「シャワー使用量が多い」「朝シャンをする」「冬場の水温が低い地域」のいずれかに該当する場合、370Lでは湯切れのリスクが高まります。。
- 経済性:370Lと460Lの市場価格差は約3〜5万円です。頻繁な「昼間沸き増し」による電気代ロスを考慮すると、約6〜8年で使用環境や電気料金プランによっては、460Lの方が長期的にはトータルコストで抑えられる場合があります。
- 2025年補助金戦略:「給湯省エネ2025事業」を活用すれば、基本額(6万円)に加え、性能加算で差額を実質的に相殺可能です。補助金を活用するなら、460Lの上位機種が合理的な選択肢となります。
以下、なぜ370Lでは不足する可能性があるのか、その背景と解決策を解説します。
目次
「370L」という数字の罠|実際に使えるお湯の真実
カタログに記載されているタンク容量は、実際に蛇口から出てくる42℃のお湯の量とは異なります。タンク内の高温貯湯と給水温度の関係を理解し、冬場に利用可能湯量が減少する仕組みを押さえておく必要があります。
エコキュートは、タンク内に65℃〜90℃程度の高温のお湯を貯め、使用時に水道水(給水)を混ぜて42℃程度の適温にして供給する仕組みです。したがって、実際に使えるお湯の量は、タンク容量よりも多くなります。
しかし、この「使える量」は一定ではありません。季節(給水温度)によって大きく変動します。
水道水の温度が給湯能力を決める仕組み
エコキュートは、カルピスの原液(タンクの熱湯)を水で割ってジュース(42℃のお湯)を作る仕組みに似ています。
- 夏:割る水が温かいため、少ない原液でたくさんのお湯が作れます。
- 冬:割る水が冷たいため、適温にするために多くの原液を消費します。
結果として、冬場はタンクのお湯の減りが早くなり、使えるお湯の総量も少なくなります。
【試算】370Lタンクで実際に使える42℃のお湯の量
| 条件 | 給水温度 | タンク温度 | 計算上の利用可能湯量 | 4人家族の需要(目安) | 判定 |
| 夏場 | 25℃ | 80℃ | 約 1,200L | 約 500L | ◎ 余裕あり |
| 冬場 | 5~9℃ | 85℃(高温設定) | 約 640L | 約 660L〜 | △ ギリギリ |
| 寒冷地 | 3℃ | 90℃(最高設定) | 約 600L以下 | 約 700L(温度低下分含む) | × 足りない |
出典:三菱電機
物理的な計算上、冬場の4人家族の湯量消費(約660L)に対して、4人家族の平均的な使用量(約660L)に対し、計算上の供給能力を下回るリスクが考慮されます。メーカー推奨でも「お湯をたくさん使う4人家族」には460L以上が推奨されています。
ライフスタイル別シミュレーション|4人家族の「湯切れ」リスク判定
同じ4人家族でも、シャワーの使用時間や入浴スタイルによって消費湯量は倍近く異なります。具体的な行動パターンに基づいた消費量を積算し、ご自身の家庭が「370Lで耐えられるか」を判定します。
基本消費量の内訳(1回あたり)
- お風呂の湯張り:約180L〜200L(浴槽サイズによる)
- シャワー:約10L〜12L/分(平均的な目安)
└1人5分使用:約50L〜60L
└1人10分使用:約100L〜120L - 洗面・台所:1日合計 約100L〜150L
シナリオ別:1日の総消費湯量(42℃換算)
| シナリオ | 家族構成イメージ | 使用詳細 | 総消費湯量 | 370Lでの可否(冬場) |
| A:節約型 | 大人2名+幼児2名 | シャワーは親と一緒、湯張り180L、台所は食洗機メイン | 約 450L 〜 550L | 〇 可能 |
| B:標準型 | 大人2名+小学生2名 | 全員夜に入浴、シャワー1人8分、湯張り200L | 約 650L 〜 700L | △ 注意必要
※残湯量が少なくなりやすい |
| C:多消費型 | 大人2名+中高生2名 | 朝シャンあり、シャワー1人12分、頻繁な追い焚き | 約 800L 〜 1,000L | × 不可(湯切れ) |
特に注意が必要なのが、「高圧給湯タイプ」のシャワーや「ミストサウナ」等の設備を使用している場合です。これらは快適性が高い反面、湯量消費が増加します。また、女子中高生がいる家庭では、シャワー時間が長くなる傾向があり、1人で200L以上(浴槽1杯分)を消費することも珍しくありません。
現在の生活スタイルが「シナリオC」に近い、あるいは将来的に子供が成長してそうなる可能性がある場合は、460Lを選択する方が安全です。
「沸き増し」のコストと370L vs 460Lの経済性比較
370Lで容量不足になった場合、単価の高い昼間の電気で「沸き増し」を行う必要があり、ランニングコストが悪化します。初期費用とランニングコストを合算したトータルコストで比較します。
沸き増し運転の代償
エコキュートは深夜電力(約15円〜25円/kWh)を使ってお湯を作りますが、日中に湯切れ防止で沸き増しを行うと、割高な昼間電力(約30円〜40円/kWh)を使用することになります。
- 夜間沸き上げコスト:効率良く安価
- 昼間沸き増しコスト:夜間の約2倍〜3倍のコストがかかる場合がある
冬場に頻繁に昼間の沸き増しが発生すると、月間で電気代が数千円単位で上昇するリスクがあります。460Lであれば深夜電力だけで1日分をまかなえる確率が高く、ランニングコストを抑えられます。
実売価格差と回収期間
370Lと460Lの本体および工事費込みの実売価格差は、市場相場で約3万円〜5万円です。
もし370Lを選んで頻繁に沸き増しが発生し、電気代が月平均1,000円高くなったと仮定すると、年間12,000円の差が出ます。
回収期間の目安 = 50,000円 ÷ 12,000円 = 約4.2年
つまり、4年以上使うのであれば、初期費用が高くても460Lを選んだ方がトータルでお得になる計算です。
【2025年最新】補助金活用|補助金適用により、上位機種の実質負担額がスタンダード機と同等になる場合があります
2025年の「給湯省エネ事業」を活用することで、370Lと460Lの価格差は埋まる、あるいは逆転する可能性があります。
給湯省エネ2025事業 補助金額の内訳
2025年度の補助金は、基本額に加え、省エネ性能に応じた加算が手厚くなっています。
| 項目 | 補助金額 | 条件詳細 |
| ① 基本額 | 6万円/台 | エコキュートを設置する全世帯(新築・リフォーム問わず) |
| ② 性能加算 A要件 | +4万円 | インターネット接続対応、目標基準値到達など |
| ③ 性能加算 B要件 | +6万円 | おひさまエコキュート、またはより高い省エネ基準 |
| ④ A+B 両方適合 | +7万円 | 最高グレードの省エネ性能 |
| ⑤ 撤去加算 | +4万〜8万円 | 電気温水器(-4万)や蓄熱暖房機(-8万)の撤去がある場合 |
重要なのは、「460Lのハイグレード機種の方が、性能加算の基準を満たしやすい場合がある」という点です。メーカーは主力である460Lの上位モデルに最新技術を搭載することが多いため、補助金差額によって実質負担額が逆転するケースがあります。
見積もりを取る際は、本体価格だけでなく、「補助金を適用した後の実質価格」で比較することが重要です。
設置・工事における注意点と業者選定の重要性
460Lを選択する場合、370Lと比較して考慮すべき施工上のポイントがあります。
物理的な制約と基礎工事
- 設置スペース:底面積(約630mm×730mm)は370Lと460Lで共通のメーカーが多いですが、高さが異なります。460Lは約2.1m〜2.2mの高さになるため、搬入経路の庇(ひさし)に干渉しないか確認が必要です。
- 重量と耐震性:満水時の重量は500kgを超えます。既設の基礎が古い場合は、耐震性を確保するために適切なアンカー工事や基礎の打ち直しが必要になることがあります。
見積もりのチェックポイント
極端に安い見積もりには注意が必要です。以下の項目を確認しましょう。
| チェック項目 | 内容・リスク |
| 配管断熱材 | 配管凍結や熱ロスを防ぐため、厚みのある高品質なものを使用しているか。 |
| 申請代行費 | 複雑な補助金の申請手続きを代行してくれるか。 |
| 工事保証 | メーカー保証とは別に、施工店独自の「工事保証」が付帯しているか。 |
容量選びも大切ですが、最終的には「誰が取り付けるか」が満足度を決めます。価格だけで選ばず、施工実績と保証内容を重視しましょう。
エコキュート容量選びに関するよくある質問(FAQ)
Q1. 370Lを選んでしまいましたが、お湯が足りません。設定でなんとかなりますか?
沸き上げ設定を「おまかせ」から「多め」に変更するか、給湯温度を高めに設定し、混合水栓での加水量を増やすことで、使用可能な湯量を調整できる機能を持つ機種があります。ただし、電気代は上昇します。
Q2. 460Lの水圧は370Lより弱いというのは本当ですか?
現在のモデル(特に「パワフル高圧」等の名称がついているもの)では、容量による水圧差はほぼありません。むしろ、最新の上位機種(460Lに多い)の方が高圧ポンプを搭載しているケースが多く、快適に使えます。
Q3. マンションでも460Lは設置できますか?
マンションの場合、パイプスペース(PS)の制限や搬入経路の問題で、専用の「スリムタイプ」や370Lしか設置できないケースが多いです。管理規約の確認と現地調査が必須です。
Q4. 電気温水器からエコキュート460Lへの交換ですが、電気代は安くなりますか?
大幅に安くなる可能性があります。電気温水器からエコキュートへの交換であれば、サイズアップしても電気代は1/3〜1/4程度に下がることが期待できます。さらに、2025年の補助金で撤去加算(4万円)も受けられます。
記事のまとめ
4人家族におけるエコキュート選びは、将来の変化や冬場のリスクを考慮すると「460L」がリスクの少ない選択肢です。初期費用の差額は、ランニングコストの抑制と2025年の補助金活用によって十分に回収可能です。目先の数万円の節約で長期間の不便を強いられることのないよう、長期的な視点での機種選定をおすすめします。
出典URL
- 資源エネルギー庁:給湯省エネ2025事業(公式)
- リホームナビ:給湯省エネ2026事業完全ガイド
- 三菱電機:エコキュートに関するよくあるご質問(FAQ)
- ファミリー工房:エコキュート点検・修理費用相場
- みずほ住設:エコキュート交換業者ランキングと460Lの相場
- マイナビニュース(水回り):三菱・ダイキン等の修理費用比較
- サンリフレ:エコキュートのお手入れと湯量目安
- ミズテック:エコキュートの水抜きと寿命リスク
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この記事の監修者

『お客様に寄り添うこと』をモットーに日々の業務に取り組んでおります。
太陽光発電の活用方法や蓄電池の導入などのご相談は年間2000件以上頂いており、真摯に問題解決に取り組んできました。
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