エアコンの電気代はなぜ高い?|太陽光発電と蓄電池が対策になる理由
家計のやりくりを行なっていく中で意識したいのは光熱費の節約になります。
中でも、電気代をいかに安くするかを考える必要があります。
そこで今回は、電気代を節約する上で重要な「エアコンの電気代」について見ていきます。
エアコンの電気代を節約する方法や、太陽光発電システムと蓄電池設置がエアコンの電気代削減につながる理由についても解説していきます。
目次
【基礎知識】エアコンの電気代はどれくらい?目安を解説
電気代を節約するといっても、何から手をつければいいのかわからないという人が多いのではないかと思います。
なので、まずはどの家電機器にどれくらいの電気代がかかっているのか、エアコンの電気代はどれくらいかについて見ていきます。
電気代の内訳
経済産業省の資源エネルギー庁が発表している「平成30年度エネルギーに関する年次報告」によると、家庭内で使用するエネルギーのうちの28.1%は暖房や冷房によるものであることがわかっています。
また、東京都環境局が発表している「家庭におけるエネルギー使用状況」によると、電気代の内訳におけるエアコンの割合は12.8%となっています。
電気代のうちエアコンより多い割合を占めているのは照明器具(18.4%)、冷蔵庫(17.5%)の2つしかありません。
なので、家庭内で消費する電力のうち、エアコンが占める割合はかなり大きいと言えます。
もちろん地域差はありますが、目安として覚えておくと良いでしょう。
(参照元についてはそれぞれ2021年6月2日アクセス)
エアコンにかかる電気代の目安
エアコンの電気代を決定している要因はさまざまですので、一概には言えませんが、目安としてエアコンにかかっている電気代を紹介します。
詳しくは後ほど解説しますが、電気代は消費電力と電気料金によって決定します。
なので、おおよその目安として以下の数値を用いて計算すると21,600円ということになります。
- 消費電力量:800kWh(日本産業規格JIS C 9612による試算)
- 電力料金単価:27円 / kwh(主要電力会社10社の平均単価)
なお、カタログなどで、該当機種の消費電力を調べることができます。
【根本を理解】エアコンの電気代を決めるのはこの2つ
エアコンの仕組みを理解することでエアコンにかかる電気代をイメージしやすくなるかと思います。
なので、エアコンの仕組みについて簡単に解説していきます。
エアコンの仕組みを解説
簡単のために冷房を例にとって考えてみましょう。
部屋を涼しくするために、エアコンでは室内にある熱を外に放出しています。
エアコンには室内機と室外機の2つがあり、それぞれ熱交換器を持っています。
それぞれ、室内機の熱交換器で部屋の中の熱を乗せて、室外機の熱交換器で熱を下すという作業を行います。
その際、室内機と室外機をつなぐパイプには冷媒(熱の多いところから少ないところへ移動させるもの)というものが入っていて熱を移動させています。
これらの熱交換を室内機と室外機の間で繰り返すことによって部屋が涼しくなります。
エアコンの電気代を決めるのはこの2つ
エアコンの電気代を決定しているのは以下の2つになります。
- 電気料金
- 室温と設定温度の差
このうち電気料金については先ほど紹介した通りですが、電気代を決定する要因の1つである消費電力を具体的に見ていきましょう。
エアコンの消費電力を大きく左右するのが室温と設定温度の差になります。
室温から温度を変化させようとすればするほど、エネルギーが必要になるからです。
そのため、設定温度をどう設定するかも重要となってきます。
【ポイントは5つ】エアコンの電気代を節約する方法を紹介
それでは、エアコンの電気代を節約するためのポイントについて主に以下の5つ紹介していきます。
- 風量を自動運転にする
- 風向きを調整する
- エアコンの設定温度は±1℃
- フィルターの掃除を行う
- 室外機の置く位置を見直す
1つずつ見ていきましょう。
風量を自動運転にする
エアコンの電気代を節約しようとして、風量を弱く設定する人がいますが実は逆効果です。
風量が足りないと部屋がなかなか設定温度にならないので、長期間エアコンが動くことになり、結果として多くの電気を使うことになってしまうからです。
最近のエアコンは性能が高く、ほっといても室温に応じた風量の調節ができるのでエアコンに任せるのがいいでしょう。
風向きを調整する
エアコンの風向きを調節することで効率性を高めることができます。
具体的には、冬は下向きに、夏は水平方向にすると良いでしょう。
なぜなら、暖かい空気は上に、冷たい空気は下にいくからです。
部屋全体で温度のムラを減らすことが大切なので、エアコンの風向きを季節によって変えてみると良いでしょう。
エアコンの設定温度は±1℃
先ほど室温と設定温度の差が大きくなればなるほど電気代が高くなるという話をしました。
エアコンを使って部屋を暖めなければいけない、もしくは涼しくしなくてはいけない温度を調整することが大切です。
今まで冬はガッツリ部屋を暖めて、夏にはガッツリ部屋を涼しくしていた家庭にとっては、エアコンの設定温度が±1℃というのはかなり物足りなく感じるかもしれません。
しかし慣れの問題ですので、健康面を考えてもエアコンの設定温度は控えめのほうが良さそうです。
フィルターの掃除を行う
4つ目はフィルターの掃除になります。
フィルター付近に汚れが溜まっていると風が流れにくくなりますので、当然効率は悪くなります。
特に、長い年月同じエアコンを利用している場合はこまめな掃除が大切になってきます。
また、こまめな清掃がエアコンの寿命を短くしないことにもつながりますので、2つの意味で経済的な恩恵が大きいと言えます。
室外機の置く位置を見直す
最後は、室内での話ではありませんが、室外機の設置位置の重要性についてです。
先ほどエアコンは室内機と室外機がセットになっているというお話をしましたが、室外機でも熱の交換を行なっています。
なので、以下のように季節ごとに室外機の設置場所を変えてみることで、エアコンの性能を落とすことなく利用することができます。
- 夏は室外機を日陰に置く
- 冬は室外機を日向に置く
太陽光発電と蓄電池設置がエアコンの電気代削減につながる理由
ここまで電気代の節約方法について簡単に出来ることを中心に解説してきました。
しかし、もっと根本的に解決したいという人もいると思います。
そこで、最後に太陽光発電と蓄電池設置がエアコンの電気代削減につながる理由について解説していきます。
太陽光発電と蓄電池設置がエアコンの電気代削減につながる理由は以下の2点がポイントになってきます。
- 太陽光発電で電気を自給自足できる
- 蓄電池で電気を蓄えることができる
太陽光発電で電気を自給自足できる
太陽光発電を行うことで、電力会社から電気をもらわなくてもエアコンが使えるようになります。
今後さらに電気料金が高くなっていく可能性を考慮すると、電気代を節約するのに太陽光発電システムを導入するという選択肢もあります。
太陽光発電で得られた電気で自給自足することによって、ご家庭の電気代を大幅に削減することが可能なので、わざわざ売電する必要もありません。
蓄電池で電気を蓄えることができる
太陽光発電で作った電気を貯めておくことで昼間以外の時間でも恩恵を受けることができます。
太陽光発電と蓄電池を組み合わせて使うことで電気代を0に近づけることが可能です。
また、災害時など停電した際にも大きなメリットがあります。
太陽光発電と蓄電池をセットで設置すると効果は倍以上
ということで、太陽光発電システムと蓄電池を併用することで1+1=2以上の大きな効果があります。
また、単体ではなく2つとも設置することで補助金制度も受けやすくなりますので、導入費用をグッと下げることも可能です。
【まとめ】エアコンの電気代が高い理由と対策方法を解説
今回はエアコンに関する知識とともに、エアコンの電気代が高い理由とどのように節約するかについて解説してきました。
エアコンの電気代を節約しようと思うと、どうしても小手先のテクニックに頼りがちです。
もちろん、今からでもできることをしっかりやるべきなのは当然ですので着実にやっていきたいところです。
しかし、太陽光発電と蓄電池設置によってより大幅なエアコンの電気代削減につながるということを理解しておきましょう。
この記事の監修者
『お客様に寄り添うこと』をモットーに日々の業務に取り組んでおります。
太陽光発電の活用方法や蓄電池の導入などのご相談は年間2000件以上頂いており、真摯に問題解決に取り組んできました。
光熱費削減に関するお悩み等ございましたら、お気軽にご相談下さい。
光熱費削減コンサルタント
中田 萌ご相談やお見積もりは
完全無料です!