エアコンの電気代はいくら?知らなきゃ損な節電のコツも紹介!
「熱中症防止のためエアコンをつけてください」などと言われても、消費電力が多いエアコンをずっとつけているのは、電気代が気になりますよね。
一般財団法人 日本原子力文化財団によると、家庭における冷房と暖房の電気使用量は28.8%と他の家電に比べて最も高くなっています。
今回は、消費電力が高く電気代が気になってしまうエアコンの電気代の計算方法や、効率よく節電する方法を紹介します。
目次
【計算式を紹介】エアコンの電気代は自分で計算できる!
エアコンなどの電化製品の電気代は、自分で簡単に計算することができます。
エアコンの説明書などに記載されている消費電力を参考に計算してみましょう。
エアコンや電化製品の説明書に、500Wと記載されている場合の電気代の計算方法は以下の通りです。
〈500W消費する家電を3時間使用した場合の計算方法〉
500(W数)÷ 1000 × 3(時間)× 26.46(電気料金)= 39.69円
(電気料金は、2022年の東京電力スタンダードプランの料金です)
W表記の場合 | W数÷1000×使用した時間×電気料金(1kWhあたり) |
kW表記の場合 | kW数×使用した時間×電気料金(1kWhあたり) |
kWh表記の場合 | kWh数×電気料金(1kWhあたり) |
冷房使用時のエアコンの電気代は?
家電の電気代を算出する計算式を参考に、エアコンの冷房を使用した時の電気料金を計算してみましょう。
東京電力のスタンダードプラン(関東地方)の121kWh〜300kWh間の電気料金は、1kWhあたり26.46円です。
東芝の6畳用エアコン(RAS-H221R(W))の消費電力は530W、同じく東芝の10畳用エアコン(RAS-H281R(W))の消費電力は710Wです。
それぞれのエアコン電気代の計算式は、以下の通りです。
〈6畳用エアコン(RAS-H221R(W))を8時間使用した場合〉
530 ÷ 1000 × 8 × 26.46 = 112円(小数点以下は切り捨て)
〈10畳用エアコン(RAS-H281R(W))を8時間使用した場合〉
710 ÷ 1000 × 8 × 26.46 = 150円(小数点以下は切り捨て)
実際に計算してみると、6畳用と10畳用エアコンで大きな差があることがわかります。
6畳用エアコンを、毎日8時間1ヶ月使用した場合の電気代は、約3360円です。
10畳用のエアコンを毎日8時間1ヶ月使用した場合の電気代は、約4500円です。(1ヶ月を30日とした場合)
政府の統計調査によると、2人以上の世帯の1ヶ月の電気料金は、平均10,317円でした。(2021年)
毎月支払う電気代が10,000円前後だとすると、冷房使用時のエアコンの電気代は多くの割合を占めていることがわかります。
暖房使用時のエアコンの電気代は?
次に、家電の電気代を算出する計算式を参考に、エアコンの暖房を使用した時の電気料金を計算してみましょう。
東芝の6畳用エアコン(RAS-H221R(W))の消費電力は暖房使用時の消費電力は445W、10畳用エアコンの消費電力は865Wです。
6畳用と10畳用のエアコンを暖房運転で1日8時間使用した場合の電気料金は以下の通りです。
〈6畳用エアコン(RAS-H221R(W))を8時間使用した場合〉
445 ÷ 1000 × 8 × 26.46 = 94円(小数点以下は切り捨て)
〈10畳用エアコン(RAS-H281R(W))を8時間使用した場合〉
865 ÷ 1000 × 8 × 26.46 = 183円(小数点以下は切り捨て)
6畳用のエアコンを1日8時間、1ヶ月使用した場合の電気料金は、約2,820円です。
対して、10畳用のエアコンを1日8時間、1ヶ月使用した場合の電気料金は、約5,490円です。(1ヶ月を30日とした場合)
冷房使用時のエアコンの電気代と比べてみると、6畳用のエアコンは冷房、10畳用のエアコンは暖房の方が電気代が多くかかることがわかります。
エアコンの電気代は室温と設定温度で大きく変わる!
エアコンは、表示している消費電力を常に消費しているわけではありません。
エアコンをつけた時に、エアコンが音を立てて、フル稼働している場面を目撃したことのある人も多いのではないでしょうか。
室温と設定温度にあまり差がない場合よりも、設定温度と室温の差が大きい時の方がたくさんの電力を使用します。
なので、エアコンをつけたり消したりを頻繁にしてしまうと、電気代が高くなってしまうでしょう。
エアコンの冷房と暖房の仕組みは違うの?
エアコンの冷房と暖房で消費電力が異なるように、冷房運転時と暖房運転時の動き方は異なります。
エアコンの電気代を効率よく節約するためにも、冷房と暖房それぞれのエアコンの動き方を覚えておきましょう。
冷房可動時のエアコンの動き方
エアコンは、室内の空気から熱を取り除いて空気を冷やしています。
取り除かれた熱は、室外機を使用して屋外に排出され、冷たくなった空気は室内に戻されることで部屋を冷やします。
夏に室外機から暖かい空気が出るのは、室内の空気の熱をエアコンが取り除いているためです。
暖房稼働時のエアコンの動き方
暖房稼働時のエアコンは、屋外の熱を集めて室内の空気を温めます。
屋外の熱を圧縮機に集め、集めた熱を使い、室内の冷たい空気をエアコン内で温めます。
暖房稼働時には、屋外から熱を集めるため、室外機から暖かい風が出ることはありません。
エアコンのおすすめの設定温度は20度と28度じゃない!
「エアコンの設定温度は、冷房時28度!暖房時20度!」とよく聞きますが、実はそうではありません。
設定温度が28度(または20度)が推奨されているわけではなく、室温が28度(または20度)になるように推奨されています。
冷房時には室温が28度になるように設定を
冷房の設定温度は、室温が28度になるように設定しましょう。
設定温度が28度で暑いと感じる場合、27度や26度に設定してしまっても問題ありません。
冷房運転時の28度設定は、あくまで目安です。
暑い室内で熱中症にならないためにも、快適だと感じる温度設定にしましょう。
暖房時には室温が20度になるように設定を
暖房時の設定温度は、室温が20度になるように設定できると良いでしょう。
勘違いしてはいけないのが、設定温度が20度ではない点です。
室温を20度にするために、設定温度を19度や18度にしても問題ありません。
エアコンだけではなく、ファンヒーターやオイルヒーターを上手く使うと、部屋を効率よく温めることができます。
また、冬でも扇風機やサーキュレーターを稼働することで、室内の空気を循環させることが可能です。
空気をしっかりと循環させ、暖かい空気と冷たい空気を混ぜることで、室内で快適に過ごすことができるでしょう。
エアコンの電気代を削減する節電方法
他の家電に比べて電気代が高いエアコン。
快適な設定温度にしていても、電気代が気になってしまってはストレスが溜まってしまいます。
そこで、電気代を少しでも抑えるために、今すぐできる節電方法を紹介します。
①エアコンのフィルターなどの掃除をする
エアコンのフィルターを1ヶ月以上掃除していない場合は、エアコンのフィルターを掃除してみましょう。
エアコンのフィルターにほこりなどの汚れが溜まっていると、余計な電気を消費してしまいます。
エアコンのフィルターは、1ヶ月に1度掃除をするように心がけましょう。
②夏は除湿・冬は加湿
夏や冬など、エアコンを頻繁に使用する時期には、除湿や加湿をうまくすることで、体感温度をあげる(下げる)ことができます。
冬は、加湿器などを使用して体感温度をあげることができます。
逆に、夏はジメジメを取るために除湿することで、体感温度を下げることができます。
ちなみに、エアコンの除湿には「弱冷房除湿」と「再熱除湿」があります。
弱冷房除湿は、除湿しながら部屋を涼しくすることができますが、冷房運転ほど部屋が涼しくなりません。
弱冷房除湿は「暑くないけれどジメジメだけとりたい」という時におすすめです。
対して、再熱除湿は除湿することに加えて部屋を温めてしまいます。
再熱除湿は除湿効果が高いですが、夏に使用すると室温が上がってしまうので注意しましょう。
エアコンの除湿機能を使いたい場合には、使用するエアコンは「弱冷房除湿」と「再熱除湿」のどちらなのかを確認しておきましょう。
③自動運転にする
エアコンを使用する際に、自動運転にすることで電気代を節約することができます。
自動運転に設定することで、エアコンが自動で適切な温度と風量に設定してくれます。
室温を最適にするために、無駄なエネルギーを使うことがないので、温度や風量を設定しているよりも電気代の節約になるでしょう。
特別な理由がない場合には、電気代節約のためにもエアコンを自動運転に設定しておきましょう。
④断熱効果のあるカーテンやアイテムを使用する
断熱効果のあるカーテンや、マットで外からの暑さや寒さを防ぐことで、エアコンの効きをよくすることができます。
特に、断熱効果のあるカーテンは夏でも冬でも、エアコンの電気代節約に役立つので、カーテンを買い換える時には断熱効果のあるカーテンを選ぶのがおすすめです。
⑤エアコンを買い換える
古いエアコンを使用している場合、エアコンを最新型に買い換えることで節電できるケースがあります。
10年以上前のエアコンと最新型のエアコンでは、消費電力だけではなく、効率的に部屋を冷やす(暖める)能力も違います。
エアコンの寿命は、10年から15年。
10年以上同じエアコンを使用しているのであれば、買い替えを検討してみても良いでしょう。
エアコンの電気代節約に!太陽光発電や蓄電池がおすすめ
最後に、エアコンだけではなく、家全体の節電に役立つ太陽光発電と蓄電池の紹介です。
太陽光発電や蓄電池を導入することで、電気代を必要以上に気にしない生活を手に入れることができるでしょう。
①太陽光発電システムで昼間の電気代を節約
太陽光発電システムを導入することで、発電した電気を自宅で使用することができます。
余った電気は、売電することができるので、さらに光熱費を節約することが可能になるでしょう。
「昼間、家に人がいないから太陽光発電を導入しても仕方ない」と思っていませんか?
昼間仕事で家にいない人でも、冷蔵庫や家電は電気を使用しています。
昼間家に人がいない家庭であっても、太陽光発電システムを導入することで、電気代の節約になるでしょう。
また、万が一停電が起きた際には、太陽光で発電した電気を使用することが可能です。
節電でき、停電に備えることができる太陽光発電システムは、どんな生活スタイルの人にもおすすめです。
②家庭用蓄電池導入で夜間の電気を節約
太陽光発電システムと蓄電池を導入することで、昼間に加えて夜間の電気代を節約することができます。
昼間、太陽光発電システムで発電した電気を、蓄電池に貯めて夜間に使用することで、買う電気を最小限にすることができます。
蓄電池のみの導入であっても、オール電化住宅であれば、夜間の安い電気を蓄電池に貯めて昼間に使うことが可能です。
蓄電池を導入していれば、停電対策にもなるので、エアコンなどの電気代が気になる方は導入を検討してみてはいかがでしょうか。
③エコキュートやIH導入でオール電化に
エコキュートやIHを導入し、オール電化住宅にすることで、光熱費が節約できる可能性があります。
オール電化では、夜間の電気料金が安いプランに加入することが可能です。
オール電化にした場合、ガス代の基本料金を支払わなくて済みます。
エコキュートはガスに比べて、光熱費をあまりかけずお湯を作れるので、オール電化にリフォームするだけで電気代の節約になる可能性が高いでしょう。
また、太陽光発電と蓄電池はオール電化と相性が良いです。
太陽光発電システムや蓄電池の導入を機に、安全性の高いオール電化にリフォームしてみてはいかがでしょうか。
エアコンの電気代は高い!節電方法を知り上手く使おう!
今回は、エアコンの電気代について解説しましたが、いかがでしたでしょうか。
近年、省エネ効果の高いエアコンが販売されているからといって、エアコンの電気代は決して安くありません。
電気代が気になってエアコンの設定温度を気にするよりも、環境にやさしい太陽光発電や蓄電池を導入し、ストレスフリーな生活を送ってみませんか?
リノベステーションでは多くのメーカーの蓄電池や太陽光発電を取り扱っております。
手続きが面倒な補助金申請も代行しておりますので、お気軽にお問い合わせください。
無料お見積もりも承っております。見積もり依頼はこちら。
IHやエコキュートのお取り扱いもございます。
この記事の監修者
『お客様に寄り添うこと』をモットーに日々の業務に取り組んでおります。
太陽光発電の活用方法や蓄電池の導入などのご相談は年間2000件以上頂いており、真摯に問題解決に取り組んできました。
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