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【徹底解説】長野県の蓄電池の補助金はどのくらい?

2024年01月04日更新

長野県はいわゆる「海なし」県であるため、塩害の被害に遭いにくい県です。

それと同時に日照時間が長い県でもあることから、太陽光発電に向いた地域でもあります。

太陽光発電の電力をフル活用するには蓄電池が必須です。

しかし、蓄電池は100万円以上する高額な機器であり、購入を躊躇してしまうかもしれません。

そんなときに利用するべきなのが国や県・市町村が支出している補助金です。

今回は長野県の蓄電池の補助金や蓄電池を設置するメリットなどについてまとめます。

蓄電池購入の補助金

蓄電池の購入費用は100万円から300万円ほどであり、かなり高額な出費となります。

国や県・市町村が実施している補助金を使って、少しでも費用を抑えたほうがよいでしょう。

ここでは国の補助金・長野県の補助金・長野県内の市町村の補助金の3つを紹介します。

国の補助金

国が出している補助金はDER補助金ZEH(ゼッチ)補助金です。

どちらの補助金もSii(環境共創イニシアチブ)を通じて交付される補助金です。

DERとは「分散型エネルギーリソース(Distributed Energy Resources)」の略で、この実証実験に参加する人の蓄電池購入費用の一部が補助されます。

内容は以下のとおりです。

  • 初期実効容量1kWhあたり3.7万円
  • 蓄電池の設置費と工事費用の3分の1以内

DER補助金の対象となるには太陽光発電設備・蓄電池・HEMSの3つの設備がそろっていなければなりません。

※HEMSとは家庭で使うエネルギーを「見える化」したり、家電機器を「自動制御」するために必要なシステムのことです。

ZEHとは「net Zero Energy House」の略で、家庭で使用するエネルギー量を太陽光発電などによって生み出すエネルギーでまかない、1年間で消費するエネルギー量を実質ゼロにする住宅のことです。

経済産業省と環境省はZEHの普及を促進しており、そのための補助金を支出しています。

ZEH補助金の対象となるのは注文住宅と新築建売住宅を購入する人です。

常時居住する戸建て専用住宅であることや、ZEHビルダーが建築・販売するZEHであることなどがZEH補助金を支給する要件となります。

ZEH補助金は55万円で、高性能であればあるほど金額が増えます。

長野県の補助金

長野県では「既存住宅エネルギー自立化補助金」を支給しています。

太陽光発電と蓄電池システムを同時に導入する場合は20万円、蓄電池システムのみを導入する場合は15万円が支給されます。

支給要件は蓄電容量が4kWh以上であることと、ZEH支援事業の対象製品であることです。

蓄電池を購入する前に、県の基準を満たしているか確認しましょう。

市町村の補助金

長野県内の市町村で、2022年度に実施された蓄電池への補助金は以下の通りです。

市町村名

上限金額

松本市

100,000円

上田市

60,000円

諏訪市

100,000円

塩尻市

80,000円

佐久市

100,000円

千曲市

100,000円

安曇野市

100,000円

飯田市

100,000円

立科町

100,000円

坂城町

200,000円

軽井沢町

200,000円

富士見町

150,000円

高山村

150,000円

下條村

200,000円

喬木村

100,000円

大鹿村

100,000円

朝日村

100,000円

筑北村

100,000円

詳しい内容や市町村ごとに定められた条件については、各市町村に直接お問い合わせください。

長野県で蓄電池を設置するメリット

長野県や県内各市町村が行っている補助金以外にも、長野県で蓄電池を設置するメリットがあるのでしょうか。

ここでは長野県ならではのメリットについてまとめます。

海から遠く塩害に遭いにくい

海から近い地域では、塩分によって金属が腐食するという塩害が発生します。

塩害が発生しやすいのは海から近い地域で、海岸から500メートル〜2キロメートル以内の地域は塩害地域に、500メートル以内の地域は重塩害地域とされます。

これらの地域では塩害対策を施していない蓄電池や太陽光発電設備の保証対象から外されることがあります。

長野県は海と接していない内陸県であり、夏や冬の季節風の影響を受けにくい地域でもあるため塩害が発生しません。

そのため、塩害対応の蓄電池を購入する必要がなく、コストを安くできます。

太陽光発電に向いた気候

長野県は日照時間が長く、太陽光発電に向いています。

たとえば、長野県中央部の諏訪市の日照時間は2,164時間、同じく中央部の松本市で2,134時間、東信地域の佐久市に至っては2,343時間もあり、太陽光発電に向いています。

蓄電池があれば、太陽光発電で得られる豊富な電力を有効活用できます。

蓄電池の容量や発電量次第では、夜間に使用する電力も太陽光発電でまかなえる可能性があります。

脱炭素という視点から見ても、経済的なコストを削減するという視点から見ても、長野県は蓄電池を設置するメリットが多い県だといえるでしょう。

長野県で蓄電池が必要な理由

長野県は塩害に遭いにくいことや太陽光発電に向いていることなど蓄電池向きの土地であることがわかりました。

それ以外にも、蓄電池を設置するべき理由があります。

冬の電力需要が多い

1点目の理由は冬の電力需要が多いです。

長野県は標高が高く、1日の気温差が大きい地域ですので、エアコンやコタツなど多くの暖房器具を使用するため電力需要が大きくなります。

2020年度(令和2年度)の電力使用量を比較すると、夏場の最高電力使用量が275.5万kWhであったのに対し、冬場の最高電力使用量は302.3万kWhと26.8万kWhもの開きがあります。

蓄電池があれば、安価な深夜電力を購入して蓄電したり、太陽光発電の電気を蓄えることができるため、需要が多い冬でも電気代を安く抑えられます

卒FIT後の太陽光発電設備を有効活用できる

2点目の理由は卒FIT後の太陽光発電設備を有効活用できるです。

卒FITとは、10年間の固定価格買取制度適用期間が終了した太陽光発電設備のことで、電力の買取価格が大幅に下がってしまいます。

この卒FIT設備に蓄電池を接続することで、太陽光発電で生み出された電力を夜間に使用することができます

売電収入は減少しますが、自家消費量が増え、外部から電力を購入しなくてもよくなるかもしれません。

気候リスクに備える必要がある

3点目は気候リスクへの備えになるです。大規模な気象災害が発生すると、発送電設備がダメージを受け、長時間停電してしまうことがあります。

2022年(令和4年)12月には大雪の影響で新潟市内や佐渡市で長時間停電が発生しました。

なかでも、佐渡市の一部では停電が9日間に及びました。

こうした気象災害は長野県でも発生する可能性があります。

太陽光発電設備や蓄電池があれば、長時間停電が発生したとしても、電力が復旧するまで最低限の電力を確保できます

まとめ

今回は長野県で受けられる蓄電池補助金や長野県で蓄電池を設置するメリット、長野県で蓄電池が必要な理由などについてまとめました。

蓄電池は経済的なメリットはもちろんのこと、自然災害発生時の命綱ともなりうる存在です。

いざというときのために電力を蓄える蓄電池は、山間地域を多く抱える長野県にとって必要な設備なのではないでしょうか。

リノベステーションでは多くのメーカーの蓄電池や太陽光発電を取り扱っております。

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この記事の監修者

中田 萌

『お客様に寄り添うこと』をモットーに日々の業務に取り組んでおります。
太陽光発電の活用方法や蓄電池の導入などのご相談は年間2000件以上頂いており、真摯に問題解決に取り組んできました。
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