家庭用蓄電池の工事費用相場から施工内容まで解説【施工工事の全て】
2019年から固定価格買取制度(FIT)の期間が満了し、現在も多くの家庭が期間終了後に発電した電気をどう利用すべきか迷っています。
中には発電した電気を売電するのではなく、家庭用蓄電池を導入して電力の自家消費を計画されているご家庭も多いでしょう。
蓄電池設置となるとまずは家庭用蓄電池の本体価格に目が行きますが、蓄電池導入にはそのほかにも設置の際に工事費用が発生します。
蓄電池本体に比べつい忘れがちな工事費用ですが、相場の下調べをせず適当に済ませてしまうと本来払うべき分より多く工事費用を払うハメになることもあります。
ということで、今回は家庭用蓄電池の導入に発生する工事費用の相場や内訳から設置工事の具体的な流れなど、蓄電池設置工事について徹底解説していきます。
目次
蓄電池の工事費用【相場は約20〜30万円】
実際、株式会社三菱総合研究所による第1回定置用蓄電システム普及拡大検討会の資料では蓄電池のシステム価格は蓄電容量に大きく左右されたのに対し、工事費用と蓄電容量は特に相関関係がありませんでした。
また、調査対象となった工事費用の中には100万円を超えるような高額な工事費用が請求されていた例もありましたが、全体の75%は40万円以下で工事を施工していました。
このことから、特別な施工を必要としなければ工事費用の相場は約20万円から高くても45万円ほどに落ち着くといえるでしょう。
蓄電池工事費用の各相場をみよう!費用内訳6項目
蓄電池の設置にかかる工事費用総額の相場がわかったところで、工事費用の細かな内訳を見てみましょう。
蓄電池の設置工事には主に以下のような費用が発生します。
- 基礎工事費
- 機械設備工事費
- 機器搬入・据付費
- 輸送費
- 電気工事費
- その他機器取り付け費
工事費用はそれぞれの機器取り付けに必要な材料費だけでなく作業員の労務費も発生します。
労務費は作業員の人数と工事期間によって算出されます。
ここまでで主な工事費項目がわかりましたが、それ以外にも蓄電池設置許可申請作業にかかる費用も追加されてきます。
実際の工事費用は見積もりを出してみるまでわからないので、見積もりを出した上で工事費用の相場内で収まっているか確認しましょう!
意外と早く終わる!蓄電池設置工事の流れ
蓄電池の設置工事は意外と短く、約1〜2日以内には全ての施工が完了します。
設置工事が始まる前に施工業者の立ち合いのもと、設置環境や電気配線のルートなど全て一通り確認し、必要な場合は蓄電池の土台を作る基礎工事を行います。
工事日の日程も下見調査の際に業者の方と相談して立てていくので、前もってご家庭のスケジュールを確認しておきましょう。
工事当日は施工業者の作業員が、
を行ってくれます。
※上記は例です。詳細はお問い合わせください。
基本、工事作業はその日のうちに完了します。
※条件により変更になる可能性もございます。
蓄電池は消防法で制定された条件をクリアして設置しなければいけないので、工事費用節約のため施工業者に依頼せず設置するということはできないのでご注意です。
蓄電池設置の工事費用を相場内で抑えるために注意すべきこと4つ
蓄電池の設置工事は予算や業者選びなどの面で見落としやすく、工事の知識がないために必要以上の工事費用を払っているケースもあります。
そのため、相場に見合わない工事費用で契約をしないためにも、工事を発注の際は以下の点に気をつけましょう。
- 訪問販売で契約せず必ず見積もりで他社比較をする
- 国や自治体の補助金制度を利用する
- 相場に見合わないような格安や値引き広告に注意
- 工事後のアフターフォローがあるかチェック
それぞれ順番に解説します。
訪問販売で契約せず必ず見積もりで他社比較をする
訪問販売では工事費用の相場に詳しくない見込み客に対し、相場とかけ離れた工事費用を提示してくる悪徳業者がいます。
特に業界の内部事情がわからない人にとっては工事費用ひとつとっても何が適切な費用なのかわかりません。
訪問販売=悪徳業者と決めつけることはできませんが、訪問販売の営業だけではご家庭のニーズに合う良心的な業者かを見極めることはできません。
もし業者から契約の営業や訪問販売が来てもその場で契約をせず、複数社から見積もりを出して比較してから決めましょう。
工事費用は安さじゃない!質と費用の両立
見積もりを比較する際は工事費用の総額だけではなく、費用の内訳までしっかりチェックしましょう。
工事費用だけみても安いとはいえない金額。
できるだけ安い工事を発注したい気持ちはよくわかりますが、費用が安くても工事の質が伴わなければ工事後に欠陥などの思わぬトラブルに巻き込まれる可能性もあります。
業者選びの際は安さだけでなく、施工実績や工事後のレビューも合わせてバランスよく評価しましょう。
国や自治体の補助金制度を利用する
家庭用蓄電池の場合、国や自治体が実施している補助金制度を利用して費用の一部を補填してもらうことができます。
各補助金制度には蓄電池本体の種類や太陽光パネルの設置など、クリアしなければいけない条件も様々あります。
また、制度によっては施工業者と契約する際に一緒に補助金制度の利用を申請しておかなければいけないケースも多いです。
補助金制度が受けられれば金銭的な負担は多少なりとも減りますので、工事発注前にご家庭の地域ではどんな補助金制度が受けられるか、またその条件は何かしっかり把握しておきましょう。
相場に見合わないような格安や値引き広告に注意
顧客獲得の一環として格安・激安を売りにした施工業者や販売店がありますが、相場からかけ離れた安さをウリにしている場合は注意しましょう。
もちろん、サービスの満足度を上げるため企業努力でできるだけ安くサービスを提供しようとしている企業はたくさん存在しているので、安さをウリにしていること自体悪いことではありません。
しかし、人件費等も含めると企業努力でも削れないコストは必ずあります。
広告でありえないような安さをうたっている場合は、工事費などを相場より高い金額を請求したり、高額な見積もりから値引き分を引くことで安くなっているように見せることもあります。
こうした請求額のトリックにはまらないよう注意しましょう。
工事後のアフターフォローがあるかチェック
蓄電池本体はメーカーによって10年から15年単位で保証されていますが、工事後の保証は施工業者側から提供されます。
施工業者側から保証される主な保証は以下の2つです。
- 施工保証
- 自然災害補償
順番に見ていきます。
施工保証
施工保証といっても内容自体はそれぞれ施工業者によって異なり、中には工事の不備により自動車や人を巻き込んだ事故が発生した際の損害も施工保証に加えている施工業者もいます。
逆に良心的でない施工業者の場合、施工保証のアフターフォローがない場合もありますので、工事費用だけでなく施工保証の有無もじっくり確認しましょう。
施工保証の内容を確認する際は以下の点をチェックして下さい。
- 保証期間
- 保証対象機器
- 保証加入条件
- 保証適応条件
ホームページ上で保証内容の詳細が確認できないこともあるので、そういった場合は直接問い合わせてみましょう。
自然災害補償
自然災害補償はメーカーから提供される場合と施工業者から提供されるものとそれぞれあります。
施工業者によって取り扱い内容も変わってきますが、無償で自然災害補填をつけてくれる業者も多いです。
自然災害はいつどのような被害をもたらすかわからないので、補填加入料が少しかかっても検討する価値は十二分にあります。
施工保証と同様、施工業者が提供している自然災害補償も詳細内容をしっかり把握しておきましょう。
【まとめ】工事費用の相場をチェックして賢く蓄電池を設置しよう
いかがでしたか?
今回はわかりにくいとされる工事費用の相場だけでなく、工事の流れや施工業者を選ぶ前に知っておくべきチェックポイントをご紹介しました。
もう一度おさらいすると、
- 工事費用の相場は約20〜30万円
- 他社比較のため必ず複数の見積もりを取る
- 利用できる補助金があるか工事発注前にチェック
- 工事後の保証も含めて施工業者を選ぶ
家庭用蓄電池の導入を予定されているご家庭はぜひ上記のポイントを含めて長い期間手厚くサポートしてくれる業者を選びましょう。
リノベステーションではオムロンやシャープを始めとした蓄電池を取り扱っております。
もちろん、太陽光発電機器との同時購入も可能です!
手続きが面倒な補助金申請も代行しておりますので、お気軽にください。
IHやエコキュートのお取り扱いもございます。
この記事の監修者
『お客様に寄り添うこと』をモットーに日々の業務に取り組んでおります。
太陽光発電の活用方法や蓄電池の導入などのご相談は年間2000件以上頂いており、真摯に問題解決に取り組んできました。
光熱費削減に関するお悩み等ございましたら、お気軽にご相談下さい。
光熱費削減コンサルタント
中田 萌ご相談やお見積もりは
完全無料です!