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V2Xシステムとは?通信の種類や周波数の違いについて徹底解説

EV・V2H 2024年01月04日更新

V2Xという言葉を聞いてどんな特徴やメリットがあるのか分からない人も多いのではないでしょうか。

そこで今回はV2Xの役割やメリット、今後の課題などについて解説していきます。

V2Xシステムとは?【運転支援や自動運転を向上させるシステム】

V2Xシステムとは、電気自動車と住宅やビルなどをつなげるようにするシステムです。

自動運転や自動ブレーキ機能のほかに、周囲にある監視カメラの映像を使って、人や車の動きを検知して安全性を高められます。

V2Xが普及することで人や・車・モノとの接触がなくなり、交通事故をゼロに近づけることに期待ができます。

V2Xシステムを構成する4つの通信の役割

V2Xシステムは、自動車とあらゆるモノを通信できるシステムですが、構成する4つの通信がありそれぞれの役割に違いがあります。

ここからは、V2Xシステムを構成する4つの通信の役割について解説していきます。

V2V

V2Vとは、車同士の情報を通信できる役割があります。

例えば、接近車両に気づかない場合はブザーが鳴り車同士の衝突が避けられたり、緊急車両の接近情報を検知したりと車の存在をいち早く知ることが可能です。

また、先行車の速度を計算し調節することで、前方との適正な車間距離をキープできます。

V2I

V2Iとは、車載通信機や道路の信号機の情報を通信できる役割があります。

例えば、信号が変わるまでの時間がわかったり、赤信号での発進でブザーが鳴ったりと信号の見落としを防ぎます。

また、右折時に人が交差点を渡っていたのに発進した場合は、路側装置が検知しブザーで教えてくれるので事故を予防できます。

V2P

V2Pとは、車と歩行者の安全距離を保つ情報を通信できる役割があります。

歩行者のスマホの通信機能から、位置情報をよみとり衝突事故を防ぎます。

また、GPSの位置情報を使って自転車の速度情報が自動車に共有されるため、死角からの飛び出しを検知し事故を防止できます。

V2N

V2Nとは、車とネットワークの情報を通信できる役割があります。

高画質の動画を楽しめたり、地図情報の更新ができたりとスマホでできる機能が使えます。

また、自動車の遠隔操作も可能で、誰でも・どこでも操縦ができ、運転の経験がない人も車を操縦することが可能です。

V2Xシステムのメリットや活用方法は?

V2Xシステムの構造や役割をみてきましたが、ここからはメリットや活用方法について解説していきます。

狭い場所でも無理なく設置できる

オムロンのV2Xは、パワコンとEVユニットが分かれているので、狭い場所でも無理なく設置できます。

V2Xのパワコンは、新聞紙の横1ページ分の幅で、高さを5cm足した大きさなので、V2Hより場所をとらずに設置できます。

取付は、壁の設置や自立設置から選択できるため、設置場所にあわせて取付可能です。

太陽光発電を連携できる

V2Xは太陽光発電と併設でき、電気料金の軽減になります。

発電した電力は電気自動車に充電できるため、ガソリン代の節約が可能です。

また、停電時には電気自動車の電力が非常用電源になり、家中の家電製品に供給できます。

スマホで発電量や充電量をチェックできる

太陽光発電の発電量や充電量は、専用アプリを使うと外出時でもスマホで確認できます。

発電量や充電量のチェック以外にも、自動運転や充放電のコントロールも可能です。

離れた場所でもこまめに数値を可視化できるので、節電やシステムの異常に気づきやすくなります。

EV車の電力で停電時のエレベーターを動かせる

V2Xシステムをつなぎ軽電気自動車の電力でエレベーターを動かすことができます。

共同ニュースPR Wire」によると、日産サクラの電気自動車の電力をビルのエレベーターに給電し、停電時も10時間の運転が可能と発表しています。

V2Xと電気自動車があれば、停電によりエレベーターが動かない場合も、使用できなくなる事態を回避することができるでしょう。

V2Xの今後の課題について【普及や改善の見直しは?】

V2Xの普及は少なく今後の改善の見直しが必要です。

ここからは、普及に向けて取り組むべき課題について解説していきます。

国や地域ごとの周波数の統一

日本と世界のV2Xの周波数は異なります。

  • 日本:760MHz、5.8GHz
  • アメリカ・ヨーロッパ・中国など:5.9GHz

V2Xの周波数が違うと、無線機の基本設計やアンテナが変わり、自動運転の機能を活かすことができません。

V2Xの普及に向けて国や地域ごとに、無線通信方式や周波数の選択ができる取り組みが必要です。

通信障害の改善

携帯電話の通信技術を使った「C-V2X」は、コネクテッドカーと言われており、通信障害の影響を受けやすいのが現状です。

2022年7月2日に起きたKDDIの通信障害により、トヨタやスバル、マツダ、スズキのコネクテッドサービスの利用ができなくなる事態が起こりました。

  • カーナビの交通情報や目的地の検索
  • エアコンの遠隔操作
  • ヘルプネットへの通報、オペレーターへの相談

エリアごとに電力を供給したり、通信を支援したりするなどの再発防止対策が必要です。

セキュリティ対策の見直し

V2Xシステムのハッキングを予防するためにもセキュリティ対策が必要です。

無線通信を通してWi-Fiやスマホなどに接続しネットを利用するため、セキュリティが弱いと外部に個人情報が流れてしまったり、サイバー攻撃によって誤作動がおきたりする危険性があります。

V2Xの価格相場は?補助金が使える地域を解説

V2Xの価格相場や補助金が使える地域を解説していきます。

メーカーの価格相場

オムロンV2Xの価格相場は、オープン価格になっており、はっきりとした金額はわかりません。

V2Xの販売業者に直接、見積り依頼することをおすすめします。

V2Xの補助金

V2Xの補助金は、ゼロカーボン・モビリティ導入支援事業」という補助金制度をおこなっています。

申請期間が短いため、お早めに申請することをおすすめします。

申請期間

2023年4月3日~2023年5月31日

補助金額

1/2以内

対象者

市町村と法人

お問い合わせ

経済部環境・エネルギー課新エネルギー係

電話番号:011-204-5319

V2Xは車とモノをつなぐ役割!災害時の移動給電も可能

今回はV2Xシステムの役割や特徴、メリット・デメリットなどについて解説してきました。

V2Xが普及することで人や・車・モノとの接触がなくなり、交通事故をゼロに近づける取り組みに期待できます。

また、設置サイズも小さく軽量のため、狭い場所に取付ができるのも特徴です。

ぜひ今回、紹介した内容を参考にV2Xの導入を検討してみてくださいね。

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この記事の監修者

中田 萌

『お客様に寄り添うこと』をモットーに日々の業務に取り組んでおります。
太陽光発電の活用方法や蓄電池の導入などのご相談は年間2000件以上頂いており、真摯に問題解決に取り組んできました。
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