2022年に電気代が値上げした理由を紹介!【節電や対策方法も解説】
今回は2022年に電気代が値上げされた理由を紹介していきます。
それに伴い、電気代高騰の対策方法も紹介しているので、電気代高騰に困っている方におすすめの記事です。
ぜひ最後まで読んで、参考にしてみてください。
目次
電気代の内訳をおさらい!
まずは電気代の内訳をおさらいしていきましょう。
電気代は以下の内訳で構成されています。
- 基本料金
- 従量料金
- 再生可能エネルギー発電促進賦課金
それぞれ解説していきます。
基本料金
基本料金は、どれだけ電力を使ったかに関係なく、毎月一定額支払わなければならない料金です。
基本的には、契約アンペア数によって変動します。
大手電力会社では、ほとんどのプランに基本料金が設けられています。
一方で、新電力会社の一部には、基本料金を設けていないプランもあるようです。
従量料金
従量料金は、電力の使用量に応じて変動する料金です。
つまり、電気を使えば使うほど従量料金が増えていきます。
逆に、節電することで電気代が安くなるということは、この従量料金が安くなっているためです。
また、従量料金は、電力の使用量だけでなく、燃料費調整単価でも変動します。
この燃料費調整単価とは、石炭や天然ガスなどの燃料の価格変動に応じて変動するものです。
これも、毎月に応じて変動します。
再生可能エネルギー発電促進賦課金
再生可能エネルギー発電促進賦課金(通称、再エネ賦課金)は、固定価格買取制度(FIT制度)の費用を確保するための料金です。
固定価格買取制度とは、発電設備を導入した家庭が、一定期間、高めの価格で売電できる制度を指します。
そしてこの費用を、再エネ賦課金という形で徴収しているのです。
なお、再エネ賦課金も従量料金と同様に、電気を使用すればするほど高くなる料金となっています。
2022年に電気代が高騰した理由
2022年に電気代が高騰した理由は以下の3つが挙げられます。
- ロシアのウクライナ侵攻
- コロナショック
- 再エネ賦課金の高騰
それぞれ解説していきます。
ロシアのウクライナ侵攻
2022年に電気代が高騰した理由として挙げられるのが、ロシアのウクライナ侵攻です。
ロシアは世界的な天然ガス産出国であり、ウクライナ侵攻によって西側諸国へのエネルギー供給が途絶えてしまったため、燃料価格が高騰しました。
実際、ロシアのウクライナ侵攻が始まる前の2021年で、日本はロシアから一定量の燃料を輸入していました。
LNG(液化天然ガス)は全体の8.8%、石炭は11%をロシアから輸入していていたようです。
また事実上、ロシアが西側諸国とのパイプを断ち切ったため、輸送の効率性が落ちているのも要因だと考えられます。
コロナショック
2020年から始まった新型コロナウイルスによるパンデミックは、経済の大部分を停止させました。
これにより、燃料価格が全体的に高騰したと考えられています。
特に、感染症対策の観点で、輸送に制限がかかったのが大きな要因でしょう。
燃料をスムーズに輸送できなくなったため、燃料費が高騰してしまったと考えられます。
これに伴い、サウジアラビアは原油価格を調整する目的で、値上げに踏み切っています。
その恩恵が現在も続いているという見方もできるでしょう。
再エネ賦課金の高騰
2022年に限った話ではありませんが、再エネ賦課金が年々上昇しています。
再エネ賦課金が始まった2012年は、買い取り単価が0.22円/kWhでした。
しかし2022年は、3.45円/kWhにまで値上がりしています。
日本は2050年にカーボンニュートラルを達成するため、再エネの普及活動に力を入れている最中です。
その流れでは当然、再エネ賦課金が高騰し続けるようになるでしょう。
電気代高騰に対する対策方法3選
電気代高騰に対する対策方法は以下の3つです。
- 空調設備の節電を心がける
- 新電力に変更する
- 自家発電する
それぞれ詳しく解説していきます。
空調設備の節電を心がける
電気代高騰に対して、まず検討したいのが節電です。
節電は、電気代を削減する最もオーソドックスな方法だと言えます。
ただし、電力をあまり消費しない家電を節電しても、大きな効果は見込めません。
節電で最も効果が見込める家電は、エアコンなどの空調設備です。
実際、冬のシーズンになると、どの家庭でも電気代が大きくなります。
その要因は、やはり暖房でしょう。
まずは空調設備の節電を心がけることが重要です。
もちろん、完全に空調設備をオフにしてしまうと、体調を崩しかねないので、適温で使用するのが大切です。
人が快適に過ごせる気温は、夏は25〜28℃、冬は18〜22℃だと言われています。
そのため、まずは夏の場合は28℃、冬の場合は20℃にエアコンを設定するのがいいのではないでしょうか。
その場合、部屋に温度計を置いて、室温を把握しておくことが重要です。
もし空調設備の効き目が適切でないと感じるのであれば、その都度、設定温度を調整しましょう。
また、室内でも服装は重要です。
夏であれば軽装、冬であれば保温着をしっかり着用するなど、衣服で体温調節を実施しましょう。
新電力に変更する
大手電力会社で契約している方は、新電力会社に変更するのもおすすめです。
なぜなら一般的に、大手電力会社よりも新電力会社の方が、電気代が抑えられているからです。
では、なぜ新電力は電気代が抑えられるのでしょうか。
その理由は、新電力が小売業に特化しているためです。
一般的に、電気を販売するためには、まず電気を発電し、それを各地に送電し、最終的にそれを家庭に販売する必要があります。
大手電力会社は①発電、②送電、③販売の全てのステップを運営していると考えてください。
一方で新電力は、発電・送電事業にはタッチせず、販売事業だけに取り組んでいます。
そのため、無駄な人件費もカットしやすく、効率的な価格設定ができるというわけです。
基本的に、大手電力会社よりも新電力の方が、電気代が安くなります。
ただし、2022年のように電力供給が低下すると、発電設備を持たない新電力は非常に不安定となります。
実際、今回の燃料費高騰で、多くの新電力会社が倒産・廃業しました。
この場合、乗り換えの手続きが面倒くさいので注意が必要です。
自家発電する
いっそのこと自家発電するのも手です。
FIT制度を活用することで高値で売電できるので、当分の間はコストパフォーマンスが見込めます。
一般家庭が自家発電する際、最もオーソドックスな手段は太陽光発電です。
太陽光発電であれば、仮にインフラが全て停止してしまっても、太陽さえあれば、発電できます。
そのため、災害時の発電設備として機能するのも、地震大国日本にとって嬉しいポイントです。
まとめ
それでは本記事をまとめていきます。
- 電気代は基本料金・従量料金・再エネ賦課金で構成されている
- ロシアのウクライナ侵攻や新型コロナの影響で燃料費が高騰したのが大きな理由
- 空調設備の節電や新電力への切り替えが主な対策方法となる
2022年に電気代が値上がりしましたが、ロシアのウクライナ侵攻が終わらない限り、当面は電気代が高騰しそうです。
また、世界のトップ企業の流れを見る限り、21世紀前半はエネルギー革命が大きな課題になりそうです。
そのため、今のうちにエネルギーに対して考えておくことは、悪いことではないかもしれません。
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この記事の監修者
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