太陽光発電で電気代が「タダ」に!?節約できる電気代を紹介!
電気代の高騰により、太陽光発電システムを導入する家庭が増えています。
そこで、今回は太陽光発電システムの導入で「なぜ電気代が安くなるのか」を解説します。
また、太陽光発電システムで発電した電気を「売電した場合」と「自家消費した場合」、どちらの方がお得になるのかを実際に計算しています。
ぜひ、最後まで目を通してみてください。
目次
太陽光発電システムの導入で電気代が安くなるポイント!
太陽光発電システムを導入して電気代が安くなる理由は、発電した電気をタダで使うことができるからです。
また、FIT制度を利用すれば、太陽光発電システム導入から10年間(10kW未満の場合)は、高い売電価格で売電をすることができます。
発電した電気を利用し、売電を行うことで、電気代を節約しながら売電収入を得ることが可能になります。
ポイント① 発電した電気をタダで使える
導入した太陽光発電システムで発電した電気は、そのまま家で使うことができるので、利用料がかかりません。
太陽光発電システムを導入した場合、発電した電気はタダで使用することができます。
発電量が多ければ、昼間に使用する電気を全て、発電した電気で賄うことが可能になります。
また、万が一停電が起きてしまっても、発電した電気であれば使用することが可能です。
ポイント② 余った電気は売ることができる
太陽光発電システムで発電した電気を使用し、余った電気は売電することができます。
近年は、売電価格が高く設定されていた昔とは違い、一般家庭の売電量で大きな売電収入を得ることはできません。
近年は、売電価格よりも電気料金の方が高いので、なるべく発電した電気は自家消費することがおすすめです。
ポイント③ 10年間高い価格で売電できる
太陽光発電システムを導入してFIT制度を利用する場合、10年間または20年間、高い売電価格で電気を売ることができます。
2023年の1kWhあたりの売電価格は、FIT制度利用時した場合で16円、東京電力に売電する場合で8.50円です。
FIT制度を利用しないと売電価格は半額程度まで下がってしまうので、特別な理由がない限りはFIT制度を利用することがおすすめです。
ポイント④ 蓄電池と併用で自家消費量を増やせる
太陽光発電システムと蓄電池を併用することで、昼間に発電した電気を夜間に使用することができます。
太陽光発電システムに加えて、家庭用蓄電池を導入することで、発電した電気をフルに使うことが可能になるでしょう。
さらに、停電してしまった場合でも、発電した電気で蓄電池を充電することができます。
停電が起きても昼夜問わず発電した電気を使用できる点は、太陽光発電と蓄電池を併用する最大のメリットだと言えるでしょう。
ポイント⑤ オール電化住宅と相性がいい
太陽光発電システムは、電気代を大幅に抑えることができるので、オール電化住宅と相性がいいです。
特に、エコキュートは電気消費量の多くを占めます。
エコキュートのお湯を発電した電気で沸かすことで、大幅な電気代の節約になります。
そのほかにも、太陽光発電システムが発電している間に、IHを使って作り置きをするなどの電気代の節約が可能になります。
太陽光発電で作った電気は自家消費した方が断然お得!
近年は、FIT制度を利用した場合でも、売電価格よりも電気料金の方が高いです。
では、どのくらいの差があるのでしょうか。
実際に比べてみましょう。
FIT制度利用時の売電価格と電気料金の差
オール電化向けの電気料金プランである東京電力の「スタンダードプラン」の場合、昼間が25.87円、夜間が18.37円です。
さらに、2023年度のFIT制度利用時の売電価格は16円です。
差額はそれぞれ日中が9.87円、夜間が2.37円、電気料金の方が高い計算になります。
FIT制度の売電価格 | 電気料金 | 差額 |
16円 | 日中:25.87円 | 9.87円 |
16円 | 夜間:18.37円 | 2.37円 |
FIT制度終了後の売電価格と電気料金の差
FIT制度終了後には、売電価格は8.5円にまで下がってしまいます。
FIT制度を2023年に開始した場合、短くても2033年まではFIT制度を利用することができます。
2033年の電気料金は、今よりも下がっているか上がっているか分かりません。
仮に、今と同じ電気料金・売電価格だったとすると、最大で17.37円の差額が出てしまいます。
売電価格 | 電気料金 | 差額 |
8.50円 | 日中:25.87円 | 17.37円 |
8.50円 | 夜間:18.37円 | 9.87円 |
太陽光発電システムの導入で年間・月間いくら電気代の節約になる?
現在の電気料金は、東京電力のスタンダードプランの場合、昼間が25.87円、夜間が18.37円です。
先ほど紹介した通り、通常の売電価格よりも高いFIT制度を適用した場合の売電価格は16円です。
比べてみると分かる通り、近年は売電価格よりも電気料金の方が高くなっています。
これから先も売電価格は下がる見込みとなっており、売電価格が電気料金を上回ることはないでしょう。
売電量を多くした場合
今回は、6kWの太陽光パネルを導入した場合で計算してみます。
1年間で1kWの太陽光パネルが発電できる電気量は、おおよそ1,000kWhだと言われています。
また、売電できる電気量は65%、自家消費量は35%で計算してみます。
電気料金は、蓄電池を使用しないケースを想定し、東京電力のスマートライフプランの昼間の料金である25.87円を参考に計算してみましょう。
1,000kWh(1kWあたりの年間の発電量)×6kWh=6,000kWh
6,000kW×0.65=3,900kWh(6kWの太陽光パネルで1年間に売電できる電気量)
3,900kWh×16円(FIT制度適用時の売電価格)=62,400円(1年間の売電価格)
6,000kWh×0.35=2,100kWh(1年間で使用できる電気量)
25.87円(東京電力スマートライフプラン昼間の料金)×2,100kWh(自家消費量)=54,327円
売電量を多くした場合、売電価格は62,400円、節約できる電気料金は54,327円です。
合計すると116,727円になります。
自家消費量を多くした場合
対して、自家消費量を65%、売電量を35%にした場合で計算してみます。
電気料金や1年間での発電量、売電価格は先ほどの条件と同じものを使用します。
1,000kWh(1kWあたりの年間の発電量)×6kWh=6,000kWh
6,000kWh×0.35=2,100kWh(6kWの太陽光パネルで1年間に売電できる電気量)
2,100kWh×16円(FIT制度適用時の売電価格)=33,600円(1年間で得られる売電収入)
6,000kWh×0.65=3,900kWh(1年間で使用できる電気量)
3,900kWh×25.87円(東京電力スマートライフプラン昼間の料金)=100,893円
自家消費量を多くした場合、売電収入は33,600円、節約できる電気料金は100,893円になります。
合計すると、1年間でお得になる金額は134,493円になります。
売電量を多くした場合は116,727円だったので、自家消費量を多くした場合、年間でおおよそ17,766円ほどお得になる計算です。
年間17,766円と聞くと少ないように感じますが、同じ条件で10年間太陽光発電システムを運用した場合、177,600円もの差が生まれます。
太陽光発電システムの導入費用は?費用回収はできる?
太陽光発電システムは、なるべく多く自家消費した方がお得になることがわかりました。
しかし、太陽光発電システムは数万円で買えるような住宅設備ではありません。
そこで、売電量を多くした場合と自家消費量を多くした場合で、太陽光発電システムの導入費用の回収が可能なのかどうかをみていきましょう。
太陽光発電システムの導入費用
太陽光発電システムの導入費用は、2022年時点で1kWあたり26.7万円です。
太陽光発電システムの平均的な導入容量である4kWでは106.8万円、6kWでは160.2万円、10kWでは267万円になります。
太陽光発電システムの費用回収
太陽光発電システムの売電量を多くした場合では年間に換算すると116,727円、10年間に換算すると1,167,270円の電気代の節約になります。
対して、自家消費量を多くした場合では、年間134,493円、10年間で1,344,930円の電気代の節約になります。
6kWの太陽光発電システムの導入費用はおおよそ160.2万円です。
比べてみると分かる通り、10年間でほとんどの費用を回収できる計算になります。
売電量を多くした場合:1,167,270円(差額-434,730円)
自家消費を多くした場合:1,344,930円(差額-257,070円)
太陽光発電システムを一般家庭で導入した場合、10年間でパネルを取り外すことはほとんどありません。
太陽光発電システムは20年使用することも珍しくないので、15年程度太陽光発電システムを使用することができれば、費用回収が可能になります。
太陽光発電システムで発電した電気をなるべく自家消費するコツは?
太陽光発電システムを導入する場合、自家消費量を多くした方がトータル的にお得になります。
そこで、最後に太陽光発電システムで発電した電気の自家消費量をなるべく多くするためのコツを5個紹介します。
これから先も、電気代が高騰し続ける可能性があります。
毎月来る電気代の請求に怯えないためにも、自家消費量を多くする方法を知っておくと安心です。
方法① 家庭用蓄電池を導入する
太陽光発電システムに加えて、家庭用の蓄電池を導入すれば自家消費量を増やすことができます。
太陽光発電システム単体では、昼間にしか発電した電気を使うことができません。
しかし、蓄電池を導入することで、夜間にも発電した無料の電気を使用することが可能です。
時間を問わず、発電した電気を使用することができるので、大幅に自家消費量を増やすことができます。
方法② オール電化住宅にリフォームする
オール電化住宅にリフォームし、エコキュートやIHを導入することで、太陽光発電システムで発電した電気の自家消費量を増やすことができます。
特に、電気消費量が多いエコキュートは、太陽光発電システムで発電した電気でお湯を沸かすことで、大幅な光熱費の節約になるでしょう。
方法③ EVを導入する
EVやEVを充電するためのV2Hを導入することで、太陽光発電システムで発電した電気の自家消費量を増やすことができます。
発電した電気でEVを充電することで、ガソリン代をタダにすることができます。
EVとV2Hを導入することで、停電が起きた際にEV内の電気を建物で使用することが可能です。
さらに、太陽光発電・EV・蓄電池を併用することで、夜間でもEVを充電することが可能になります。
太陽光発電システムを導入して電気代の節約&停電対策を!
今回は、太陽光発電システムと電気代の関係について解説しましたが、いかがでしたでしょうか。
太陽光発電システムで発電した電気は、自家消費量を増やすことで、電気代を含めて光熱費をお得にすることができます。
これから太陽光発電システムを導入する場合、なるべく自家消費量を増やせるように工夫してみましょう。
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この記事の監修者
『お客様に寄り添うこと』をモットーに日々の業務に取り組んでおります。
太陽光発電の活用方法や蓄電池の導入などのご相談は年間2000件以上頂いており、真摯に問題解決に取り組んできました。
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