エコワンとは?使うメリットや補助金の活用方法まで徹底解説
太陽光発電の余剰電力を利用したいという人にエコワンはおすすめです。
余剰電力でお湯を沸かせるため、従来型のガス給湯器よりも電気代の削減に期待できます。
今回は、仕組みやメリット、補助金についても詳しく解説していきます。
目次
エコワンとは?【ガスと電気でお湯が作れるシステム】
エコワンとは、ガスと電気を使ってお湯をつくるシステムのことです。
エコキュートとエコジョーズを組み合わせた省エネ性の高い給湯方法になります。
たとえば、少ないお湯を使いたい場合は「電気」、湯はりや床暖房など同時に使いたい場合は「ガス」を使って作動させます。
また、給湯器の中でも省エネ効果が高く、エネルギー消費量を45%も削減でき、ZEHに大きく貢献できるのも特徴です。
エコワンとほかの給湯器の違いは?
ガスと電気を組み合わせて使えるハイブリッド給湯器のエコワン。
他の給湯器との違いについて見ていきましょう。
エコワンとエコジョーズの違い
エコワンとエコジョーズの違いは下記の通りになります。
エネルギーの種類 | 導入費用 | 年間の給湯光熱費(給湯+風呂) | CO2排出量の削減量 | |
エコワン | ガス+電気 | 高い(60万~70万) | 27,600円(月々2,300円) | 533kg |
エコジョーズ | ガス | 安い(20万~40万) | 130,000円(月々10,833円) | 287kg |
(引用元:エコワン:リンナイ シミュレーション、エコジョーズ:ノーリツ エコジョーズについて)(エコワン:太陽光発電あり・床暖房無し、エコジョーズ:床暖房無し)
エコワンとエコジョーズを比較すると、光熱費は5倍ほど高く、CO2排出量もエコワンの方が高いです。
エコワンは、日中に湯切れをおこしても昼間の高い電気料金を支払わずガスが使えたり、太陽光発電が連携できたりするのも魅力です。
対してエコジョーズは、エコワンより導入費用が安いですが、節約できるのはガス代だけなのでシャワーですませる人にはあまり効果がない場合もあります。
エコワンとエコキュートの違い
エコワンとエコキュートの違いは下記の通りになります。
エネルギーの種類 | 導入費用 | 年間の給湯光熱費(湯はり・風呂) | CO2排出量の削減量 | |
エコワン | ガス+電気 | 60万~70万 | 27,600円(月々2,300円) | 533kg |
エコキュート | 電気 | 30万~70万 | 34,538円(月々2,878円) | 15kg |
(引用元:エコワン:リンナイ シミュレーション、エコキュート:三菱 ランニングコストシミュレーション、ダイキン CO2削減量想定 )(エコキュート:三菱 給湯光熱費 シミュレーション)
エコワンの方がランニングコストは安く、CO2排出量も高いです。
エコキュートは導入費用が安く設置しやすいですが、寒冷地など電気代がかかりやすい地域の場合はガスでカバーできるエコワンの方が安くすむ可能性があります。
エコワンを使う3つのメリット
エコワンを使うメリットを3つ紹介します。
取り入れた後のメリットについても、詳しく解説していきますので一つずつ見ていきましょう。
業界最高の給湯エネルギー効率
リンナイの給湯率は、業界TOPクラスの156%を誇り、エネルギー消費量が少ないシステムで有名です。
ガス給湯器よりエネルギー消費量の割合が少なく、年間46%の削減ができます。
年間のエネルギー消費量 | 年間の光熱費 | 10年間の光熱費 | |
ガス給湯器 | 25.1% | 112,800円 | 135万3,600円 |
エコワン | 13.8% | 42,300円 | 50万7,600円 |
(引用元:リンナイ 業界最高の給湯一次エネルギー効率 156%)
そのため、光熱費も2.5倍ほど安くすむので、節約効果が高いのも選ばれる理由の一つです。
年間CO2排出量を54%削減できる
エコワンは、年間54%以上のCO2排出量を減らすことができます。
ガスの利用や太陽光発電の連携により、火力発電に頼らず、自然エネルギーの電力を使えるからです。
たとえば、太陽光発電と連携すると935kgの削減量に期待でき、杉の木67本相当のCO2排出量の削減効果になります。
そのため、住宅の消費エネルギーを減らしてZEH住宅に住みたい人にもおすすめのシステムです。
災害時の断水も安心
エコワンは、ガスと電気どちらも使えるので、ライフラインが止まった場合も安心です。
断水時はタンク内の湯が使えるため、生活用水として利用できます。
ヒートポンプユニットの漏電遮断器、または配線遮断器をOFFにした後に、市販のホースを非常用取水栓に差し込めばお湯が使えるので安心です。
同時にライフラインが止まっても、復旧時間の早い電気が利用できるので生活の立て直しを早めることができます。
また、停電時にガスが止まっていない場合は、既設の太陽光発電からガスを使ってお湯を沸かすことが可能です。
このように災害リスクを分散できるので、もしものときも安心して利用できます。
エコワンの3つのデメリットと注意したいポイント
エコワンを導入するときのデメリットや注意点について解説していきます。
欠点を理解した上で、エコワンを導入するか検討してみましょう。
従来型のガス給湯器の5倍の価格
エコワンは従来型のガス給湯器より、5倍ほど高いのがネックです。
- エコワン:60~70万円
- 従来型ガス給湯器:10~15万円
エコワンの導入費用は高いですが、年間の光熱費はガス給湯器より2.5倍ほど安いので費用対効果が高いといえます。
光熱費の安い家庭には向かない
エコワンは、1人暮らしや給湯機能をあまり使わない人には向いていません。
ガスの使用量は、多いほど料金単価が割安になるため、使用量が少なければ割高になります。
そのため、4人以上でガスをたくさん使う家庭の方がエコワンに向いています。
電気とガスの契約が必要
エコワンを使うには、電気とガスの契約が必要です。
近年は、電力自由化により電気とガスのセット割を各会社で提供しているので、個別契約より安く利用できるでしょう。
また、支払いをまとめられるので家計の管理が楽になります。
エコワンの設置費用の内訳【本体・工事価格の相場】
エコワン本体価格と工事費用を含めると70万円前後です。
買い替えや交換は、本体費用にリモコン代・工事費・処分費用がかかります。
また、導入費用の一部は補助金で補えるので、検討している人は利用価値が大きいでしょう。
エコワンは補助金の対象!導入費用をおさえられる
エコワンの導入費用の一部は、補助金でまかなうことができます。
ここからは、利用できる補助金について2つ紹介していきます。
国からの補助金
国からのエコワンの補助金は、一律5万円です。
事業名 | 補助金 | 申請期間 |
給湯省エネ事業(経済産業省 高効率給湯器導入促進による家庭部門の省エネルギー推進事業) | 5万円 | 2023年3月下旬より(予算到達まで) |
エコワンの他にヒートポンプ給湯器や家庭用の蓄電池も対象のため、まとめて取り入れたい人にうれしい補助制度といえます。
自治体からの補助金
自治体からの補助金は、2~3万円前後が目安です。
各エリアで補助金額や申請期間が異なるため、自治体のホームページを確認するのが大切です。
エコワンの補助金を支給している一部のエリアを紹介します。
自治体 | 補助金 | 申請期間 |
東京都 | 1万円前後 | 2019年10月1日~2023年12月31日まで |
(引用元:東京都 ゼロエミポイント)
国と自治体は、募集人数に達した時点で、受付が終わるため早めの申請をおすすめします。
エコワンはこんな人におすすめ!【当てはまる人は要チェック】
下記の5つに当てはまる人はエコワンの導入がおすすめです。
- 4人以上の世帯の人
- プロパンガスを利用している人
- お風呂を沸かすことが多い人
- 災害対策に使いたい人
- 太陽光発電の余剰電力を使いたい人
上記の中で1番メリットを感じやすいのは、世帯人数が多い家庭です。
たとえば、高齢者やお孫さんのいる家庭は導入する恩恵が大きくなります。
家族が多いほど洗い物や入浴回数が増えるため、節約効果が高くなるからです。
また、床暖房や浴室暖房を併用できるので、高齢者に多いヒートショック対策にも期待が持てます。
エコワンと太陽光発電でさらにお得!余った電気を活用しよう
今回はエコワンの特徴やメリット、他給湯器との違いなどについて解説しました。
エコワンは、エコキュートとエコジョーズを組み合わせた省エネ性の高い給湯システムです。
給湯器の中でも、電気代が1番お得になり、環境貢献もできるのが特徴でしたね。
また、太陽光発電の余剰電力を使うと0円で湯沸かしが可能なので、家計に優しく節約できます。
「既設の太陽光発電がある人」や「新築に太陽光発電と連携したい」という人は、ぜひエコワンを検討してみてくださいね。
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この記事の監修者
『お客様に寄り添うこと』をモットーに日々の業務に取り組んでおります。
太陽光発電の活用方法や蓄電池の導入などのご相談は年間2000件以上頂いており、真摯に問題解決に取り組んできました。
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