蓄電池のモード切り替えとは?効果的な選択とおすすめな使い方を紹介
蓄電池の運転モードにはいくつか種類があります。
適切なモードを選ぶと、エネルギーを一番効率よく使えるようになります。
そこで今回は、蓄電池の運転モードの特徴や種類、おすすめな使い方について紹介します。
目次
蓄電池の運転モードの種類と特徴を解説
蓄電池の運転モードの種類や特徴について、分かりやすく紹介します。
充電と放電をコントロールする「経済優先モード」
経済優先モードは、電気代が時間帯によって変わる時に、お金を節約するために利用する仕組みです。
経済優先モードは、電気が安い時にためた電力を高いピーク時に使って、電気代を節約します。
特にFIT期間中は、太陽光発電との組み合わせで、余った電力を売ってさらに収益が期待できます。
自給自足を目指す「環境優先モード」
「環境優先モード」は、蓄電池がエネルギーをできるだけエコな方法で使う設定のことです。
太陽光発電で作った電力を昼間に使ったり、余った電力を売らずに蓄えたりすることで、環境にやさしい使い方を自動的にしてくれます。
「環境モード」の最大の効果は、再生可能エネルギーと余剰電力の有効活用により、Co2排出量の削減や節約効果に期待できます。
毎日の電力を上手にためる「蓄電優先モード」
「蓄電優先モード」は、電気を優先的に貯めたり、必要なときに使ったりする仕組みです。
これにより、電力を効率的に管理し、需要が多いときには、貯めた電力を使うことができます。
また、災害時に電力を確保しやすくし、スマートフォンやテレビなどの電力を確保できるほか、再生可能エネルギーを活用して持続的に電力を供給します。
つまり、「蓄電優先モード」は、非常時に頼りになる便利な機能だといえます。
ピーク時の電力使用を減らす「ピークカットモード」
「ピークカットモード」は、電力が一番必要な時間や電気代が高騰するときに、蓄電池をうまく使って節約する仕組みです。
ピーク時に蓄えた電気を使うことで、電気代の節約になり、同時に発電所から家まで電気を運ぶときの負担も減らせます。
簡単に言うと、電気を使うタイミングを賢く調整して、電気代を節約できるのです。
停電時に蓄電池から電気を使う「自立運転モード」
「自立運転モード」に切り替えると、停電中に貯めた電力を使って、照明や通信機器などを動かすことができます。
停電中でも生活に最低限必要な電力が確保され、日常使いの家電製品をふだん通り使えるのが特徴です。
自立運転モードは、災害時や急な停電でも、安心感を得ることができます。
蓄電池でスマートな電力活用!おすすめな運転モードの使い方
異なる使用状況に応じておすすめの運転モードがあります。
以下に、分かりやすい文章でそれぞれを紹介します。
買取期限が終わった場合
FIT制度が終了したら、太陽光発電の電気を電力会社に売るのではなく、自家消費できる「環境優先モード」がおすすめです。
具体的には、太陽光で昼間に発電した電気を貯めておいて、夜や曇りの日にその電気を使います。
つまり、FIT終了後は、「環境優先モード」に設定すれば、電力会社に発電した電力は売らずに済み、自家消費できるので、電気代の節約ができるでしょう。
地震や台風などで停電が心配な場合
蓄電池の「蓄電優先モード」を使えば、災害や停電時にも自宅で十分な電力を確保でき、安心して生活できます。
蓄電優先モードは、天気予報で災害の可能性があると予測されると、太陽光発電や電力会社からの電気を蓄電池に貯めてくれます。
太陽光発電や蓄電池で作った電気を、ふだんの節約や自家消費で使うのではなく、いざという時のために取っておきたい場合は「蓄電優先モード」がおすすめです。
太陽光発電と蓄電池をセットで使っている場合
太陽光発電と蓄電池をセット使いするなら、「経済優先モード」が適しています。
経済優先モードは、電気代が高い時間帯やピーク時には、貯めた電力を使うことで節約します。
具体的には、太陽光で発電した電力を蓄電池に貯めながら、通常は電力会社からの電気を使います。
これにより、電気代が高い時には蓄えた電力を使ったり、太陽光発電で余った電力を売ったりすることも可能です。
【メーカー別】蓄電池の運転モードの種類
各メーカーで使える蓄電池の運転モードの種類について紹介します。
パナソニックの運転モード
パナソニックの蓄電池の運転モードは、以下の3種類です。
- 経済優先モード
- 環境優先モード
- 蓄電優先モード
パナソニックの「創蓄連携システム」には、3つの運転モードがあります。
創蓄連携システムは、高い出力があり、自立運転時でも頼りになります。
停電時に自動で必要な機器に電力を供給し、太陽光発電とも連携しているため、停電時でも電力を確保できます。
京セラの運転モード
京セラの蓄電池の運転モードは、以下の5種類です。
- 自家消費モード
- 売電優先モード
- おまかせ運転モード(※エネレッツァのみ対応)
- 強制充電モード
- 非常時運転モード
京セラの蓄電池の「おまかせ運転モード」は、天気や電力の使い方を考えてくれます。
太陽光発電の予測や余った電力を見て、蓄電池やエコキュートの動きを自動で計画してくれるので、手間なく効率的に電力を活用できます。
伊藤忠商事の運転モード
伊藤忠商事の蓄電池の運転モードは、以下の5種類です。
- ピークシフトモード
- ピークカットモード
- バックアップモード
- HEMSモード
- 停電モード
伊藤忠商事の蓄電池「スマートスター」は、グリッドシェアというAIが太陽光の発電と電力消費を見て、最適な充電を自動で調整してくれます。
AIの指示に従うだけでなく、好みのモードを設定することもでき、ニーズに合わせて使いやすく調整できるのが特徴です。
長州産業
長州産業の蓄電池の運転モードは、以下の4種類です。
- 経済モード
- 安心モード
- グリーンモード
- 強制充電モード
長州産業の蓄電池の「強制充電モード」は、いつでもバッテリーをフル充電に保つので、計画停電以外の停電時に役立ちます。
つまり、長時間の停電にも対応でき、安心して電力を利用することができます。
ニチコン
ニチコンの蓄電池の運転モードは、以下の2種類です。
- 経済モード
- グリーンモード
ニチコンの蓄電池は、FIT期間終了後も利用可能で、気象庁の警報が出ると自動でバッテリーをフル充電してくれる優れた機能がついています。
これにより、悪天候や災害時に備えられるので、いつでも最適な充電状態を維持できます。
オムロン
オムロンの蓄電池の運転モードは、以下の4種類です。
- 経済モード
- グリーンモード
- 安心モード
- 停電時モード
オムロンの蓄電池は、FIT期間中やFIT期間が終わった後でも運転モードを活用できます。
FIT期間中は「経済モード」を活用して売電を最大限にし、FIT期間が終了した際には「グリーンモード」に切り替えて自家消費を重視することも可能です。
【メーカー別】停電時に自立モードに切り替える方法を紹介!
各メーカーによる停電時の自立運転モードへの切り替え方法は、以下の通りです。
- パナソニック:停電後は自動的に連系運転から自立運転に切り替わる
- 京セラ:蓄電池のリモコン画面やHEMSの画面で切り替え可能
- 伊藤忠商事:停電後は自動的に「停電モード」に切り替わる
- 長州産業:停電後に自動で自立運転に切り替わる
- ニチコン:蓄電池の分電盤の切り替えスイッチを「蓄電」側に切り替える
- オムロン:停電後は自動で連系運転から自立運転に切り替わる
京セラやニチコン以外のメーカーでは、停電時に自立運転モードが自動的に切り替わりますが、各メーカーごとにその方法が異なります。
したがって、停電時に利用する際には、それぞれのメーカーが提供する取扱説明書やサポート情報を確認し、適切な対応を行うことが重要です。
停電時に蓄電池の運転モードを使用するときの注意点
停電時に蓄電池の運転モードを利用する際に注意すべきポイントは、以下の3つです。
- 蓄電池の設定を確認する
- 蓄電池の調子と充電状態をチェック
- 定期点検をおこない動作確認する
蓄電池を使うときは、最初に適切なモードを選んで設定し、その後は動作モードの確認や充電状態をよく確認して、必要に応じて調整します。
蓄電池を定期的に点検して、蓄電池が正常に機能しているか確認しましょう。
これらの手順で、停電時も蓄電池を効果的に利用できます。
災害時の強い支え!太陽光発電と蓄電池のセット使いがおすすめ
今回は、蓄電池の運転モードや特徴、おすすめの使い方について紹介しました。
運転モードは、メーカーや機能によって違うため、自分に合ったものを選ぶのがポイントです。
太陽光発電と蓄電池を組み合わせると、太陽光で発電した電力を蓄電池に蓄えておき、必要な時に使うことができます。
これにより、停電時や需要が高まるときでも、頼りになる電力供給源となります。
災害に備えるために、太陽光発電と蓄電池のセット使いをしてみてはいかがでしょうか。
▼関連記事はこちら
この記事の監修者
『お客様に寄り添うこと』をモットーに日々の業務に取り組んでおります。
太陽光発電の活用方法や蓄電池の導入などのご相談は年間2000件以上頂いており、真摯に問題解決に取り組んできました。
光熱費削減に関するお悩み等ございましたら、お気軽にご相談下さい。
光熱費削減コンサルタント
中田 萌ご相談やお見積もりは
完全無料です!