蓄電池は海沿いの家に設置可能?塩害リスクと対策&おすすめも紹介!
太陽光発電が発電した電力を自家消費するため、積極的に導入したい蓄電池。
電気代の高騰が続いている昨今、電力の自家消費ができるのはなかなか嬉しい特徴といえるでしょう。
とはいえ、蓄電池は電化製品ということで、海沿いに設置できないという噂も。
一体どういうことなのでしょうか。
そこで今回の記事では、蓄電池は海沿いに設置できないのか、蓄電池を海沿いに設置する場合の対策、塩害対策が施されているおすすめの蓄電池を紹介します。
自宅が海沿いにあるけれど蓄電池を導入したい!と考えている方、必見です。
目次
蓄電池は海沿いに設置できない?!主な理由と塩害地域の特徴を解説!
まずは、蓄電池は海沿いに設置できないのか、具体的な理由と塩害地域の特徴を解説します。
蓄電池を海沿いに設置できない理由は塩害リスクがあるから
結論からいうと、蓄電池は基本的に海沿いに設置できません。
とはいえ、蓄電池を海沿いに絶対に設置できないのかと言われれば嘘になります。
次章で解説するような対策をすれば、海沿いの家にも蓄電池を設置することは可能です。
では、なぜ蓄電池は海沿いに設置できないといわれているのでしょうか。
その理由は、塩害リスクがあるからです。
塩害とは、海水の塩分に起因する建築物や植物への影響のこと。
蓄電池が塩害を受けると、ボルトなどが錆び、蓄電池の故障のリスクが上昇します。
しかも、一般的な住宅街に設置される蓄電池に比べて故障のリスクが高いことから、蓄電池の保証内容や期間も乏しくなる可能性が。
十分な保証を受けられない可能性が高いので、万が一のときの金銭面的な負担が多くなる可能性が高まります。
塩害地域の特徴について解説
続いて、塩害地域とは具体的にどういう地域を指すのか、について解説します。
塩害地域の定義は、以下の通りです。
地域 | 海岸からの距離 | 潮風 |
瀬戸内海・東京湾・伊勢湾の内海に面する | ~300m | 当たらない |
300m~1km | 当たる | |
日本海や太平洋の外洋に面する | 300m~ | 当たらない |
1km~ | 当たる |
塩害地域は、海岸からの距離はもちろん、潮風が当たるのか否かによっても変わります。
以下は、塩害地域よりもさらに海岸からの距離が近い重塩害地域の定義です。
地域 | 海岸からの距離 | 潮風 |
瀬戸内海・東京湾・伊勢湾の内海に面する | ~300m | 当たる |
日本海や太平洋の外洋に面する | ~300m | 当たらない |
~1km | 当たる | |
沖縄県および県内の離島 | 全範囲 | 当たるor当たらないに関わらず全範囲 |
沖縄県および県内の離島に関しては、すべての範囲で重塩害地域に該当することがわかります。
蓄電池の導入を検討している沖縄県民の方は、しっかり有識者に相談した上で購入の有無を判断できると良いでしょう。
蓄電池を海沿いの家に設置したい!具体的な対策には何がある?
先ほどの章で紹介した通り、蓄電池を海沿いの家に設置するにはリスクがあるものの、設置が完全に不可能というわけではありません。
では、蓄電池を海沿いの家に設置する場合、どういった対策を講じれば良いのでしょうか。
具体的な対策を3つ紹介します。
対策①塩害対策が施された蓄電池を購入する
蓄電池を海沿いの家に設置する場合、塩害対策が施された蓄電池を購入することが求められます。
蓄電池を開発・販売しているメーカーの多くは、一般的な家庭で使用する蓄電池とは別に塩害仕様の蓄電池を販売しています。
塩害仕様の蓄電池は、塩害を受ける可能性の高いボルト部分にコーティングを施している関係上、一般仕様のものよりも割高です。
しかし、塩害対策が施された蓄電池を購入することで、塩害地域でも安心して蓄電池を使うことができるでしょう。
対策②蓄電池を海から離れた場所に設置する
蓄電池を海から離れた場所に設置するのも、海沿いの家で蓄電池を設置する場合の対策です。
前章で紹介した通り、塩害地域は海岸からの距離と潮風の影響で決まります。
だからこそ、蓄電池の塩害リスクを少なくするためにも、海から離れた場所に蓄電池を設置するようにしましょう。
対策③室内置きタイプの蓄電池を購入する
海沿いの家で蓄電池を設置する場合、室内置きタイプの蓄電池を購入するのもおすすめです。
蓄電池には、室内置きタイプと屋外置きタイプの2種類があります。
一般的に、蓄電容量が小さいものは室内置きタイプが主流で、蓄電容量が大きいものは屋外置きタイプが主流です。
しかし、昨今では塩害はもちろん、年々規模が大きくなる天災から蓄電池を守るため、容量が大きい蓄電池も室内置きできるものが増えてきました。
したがって、室内置きタイプの蓄電池を探すことに関しては、そこまで苦労はしないでしょう。
室内置きタイプの蓄電池での注意点は、蓄電池の容量が大きくなればなるほど重量も大きくなるということです。
蓄電池を購入する前に、床の耐荷重を調べてもらうようにしてください。
蓄電池を海沿いの家に設置できる?おすすめの塩害対策蓄電池4選!
最後に、蓄電池を海沿いの家に設置する場合におすすめの、塩害対策が施されている蓄電池を4つ紹介します。
ぜひ参考にしてください。
【オムロン】KP55S
オムロンのハイブリッド蓄電池KP55Sは、室内置きタイプの蓄電池です。
蓄電容量6.5kWhとそれなりに蓄電できる蓄電池にも関わらず、コンパクト設計というのが嬉しい特徴。
重量約52kgと軽量化も実現しているので、古くからの住宅でも床の耐荷重をそこまで心配する必要はないといえるでしょう。
ちなみに、太陽光発電のパワーコンディショナーは重塩害地域対応のものなので、沖縄県にお住まいの方でも安心して使えます。
【スマートソーラー】SBT3-12B
スマートソーラー社のSBT3-12Bは、蓄電容量11.5kWhと大容量にも関わらず、コンパクト設計を実現している蓄電池です。
重量が151kgなので、室内に設置する場合は床の耐荷重が気になるでしょう。
しかし、スマートソーラー社のSBT3-12Bは、塩害地域でも屋外設置が可能な蓄電池ということで安心です。
重塩害地域に関しても、別売りの重塩害用カバー装置を取り付けることで、設置が可能になります。
【テスラ】パワーウォール
テスラ社のパワーウォールは、重塩害地域にも対応している蓄電池です。
13.5kWhという大容量蓄電池なので屋外設置になりますが、直接潮風が当たらない場所であれば設置できるという特徴があります。
しかも、テスラ社の蓄電池は「大容量なのに安い」という特徴も。
安さの秘訣は、直販という販売方法を取っているため、中間マージンが発生しないからです。スタイリッシュな見た目も相まって、注目を集めています。
【ジンコソーラー】SUNTANK
ジンコソーラーのSUNTANKも、重塩害地域への屋外設置が可能な蓄電池になります。
蓄電容量が6.1kWh・9.2kWh・12.3kWhと選べるので、家庭に合った蓄電池が見つけやすいという特徴もあります。
海沿いの家にも蓄電池は設置可能!対策の取れた蓄電池を導入しよう!
今回の記事では、蓄電池は海沿いの家に設置できるのかについて見てきました。
結果として、蓄電池を海沿いの家に設置することは可能です。
しかし、今回の記事で紹介したような対策が必要になるので注意しましょう。
蓄電池を海沿いの家に設置したい場合は、塩害仕様の蓄電池を選ぶようにしてくださいね。
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この記事の監修者
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太陽光発電の活用方法や蓄電池の導入などのご相談は年間2000件以上頂いており、真摯に問題解決に取り組んできました。
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