【2024年】再生可能エネルギーの補助金まとめ!導入メリットや交付額を解説
企業が再生可能エネルギーを導入する際にハードルとなるのは、やはり「高額な導入費用」ですよね。
本記事では、企業が再エネ導入で得られる「3つのメリット」や、2024年に利用できる国や地方自治体の補助金制度を解説していきます。
再エネ補助金をうまく利用すれば必要経費を大幅に削減できますので、本記事を参考に申請を検討していきましょう。
目次
そもそも再生可能エネルギーとは?
再生可能エネルギーとは、石油や天然ガスなどの限りある「化石燃料」とは違い、自然界に常に存在する「枯渇しないエネルギー」のことです。
再エネは「発電する際のCO2排出量が少ない」点が最大の特徴であり、地球温暖化を食い止めるエコな発電方法として世界で注目度が高まっています。
日本国内で導入が進んでいる代表的な再エネ発電は以下の5つです。
- 太陽光発電
- 風力発電
- 水力発電
- 地熱発電
- バイオマス発電
バイオマス発電とは、「バイオマス(動植物から生まれた再利用可能な資源)」を燃焼した熱を利用する発電方法のことです。
企業が再生可能エネルギーを導入する「3つのメリット」
つぎに、企業が再生可能エネルギーを導入することで得られる「3つのメリット」を解説していきます。
メリット①:企業のイメージを向上できる
再生可能エネルギーの導入により、顧客や投資家・大手企業などに向けて「地球環境に配慮した企業である」ことを強くアピールできます。
近年話題の「SDGs(持続可能な開発目標)」においても再エネ導入やCO2削減は重要視されているため、導入後は「脱炭素経営」を行う企業として高く評価されます。
現在Appleではサプライヤーに対して再エネの使用を求めており、他の大企業も後を追う流れとなっていますので、今のうちから導入を検討しておくべきでしょう。
メリット②:商品やサービスの付加価値を高められる
「再生可能エネルギーを利用した商品・サービス」であることを顧客や取引先にアピールすることで、単価や売上アップ・顧客の増加を見込めます。
商品パッケージや広告に再エネ活用を記載すれば「エコ商材としての付加価値」が生まれるため、ライバル企業との売上競争をリードできるでしょう。
ほかにも「サスティナブル(持続可能)な生活スタイルに関心をもつ客層」に向けた新商品を開発するなど、再エネ導入により企業の新たな方向性を開拓できます。
メリット③:光熱費や電気代・燃料費を削減できる
太陽光発電や小型風力発電を導入し、発電したエネルギーをオフィスや工場などで活用することで、企業の光熱費や電気代を削減できます。
再エネ発電と同時に「蓄電システム(蓄電池)」を導入すれば、さらなる電気代節約が期待できるほか、停電時の電力バックアップにも役立ちます。
設備の規模によっては「災害時に電気の自給自足ができる避難拠点」として地域にアピールできますので、企業イメージの向上にもつながります。
2024年最新!国の再生可能エネルギー補助金5つ【交付額も解説】
つづいて、2024年度に活用できる「国の再生可能エネルギー補助金」を5つご紹介していきます。
①需要家主導型太陽光発電導入支援事業
本事業は、再生可能エネルギーの利用を希望する「企業または発電事業者」を支援する補助金制度です。
対象経費 | 太陽光発電の設計や購入にかかる費用・配電事業者への接続費など |
補助金額 | 対象総費用の1/2〜2/3 |
申請条件 | FITやFIP、自己託送(※)の利用者は対象外 設備の単価が23.9万円 / kW未満であること 8年以上、発電量の7割以上の電気利用契約を結ぶこと |
申請期間 | 単年度事業:2024年6月25日〜7月26日 複数年度にわたる事業:2024年7月9日〜8月9日 (次回公募は8月予定) |
※:遠隔地の自社発電設備で作った電気を、一般配電事業者のネットワークを通じてオフィスや工場などに送電すること
②ストレージパリティの達成に向けた太陽光発電設備等の価格低減促進事業
ストレージパリティとは、「太陽光発電のみを導入するより、蓄電池もセット導入した方が経済的メリットがある」状態を指す用語です。
本事業は、ストレージパリティの実現を目指す「民間事業者や団体」が、対象設備をPPA(※1)やリース、購入などで導入する際に受けられる補助金制度です。
対象経費 | 太陽光発電や蓄電池・V2H機器の購入費および工事費 |
補助金額 (太陽光発電) | PPA・リースで導入した場合:5〜7万円 / kW 自社で導入した場合:4万円 / kW |
補助金額 (蓄電池・V2H) | 定置用蓄電池(業務用・産業用):4万円 / kWh 定置用蓄電池(一般住宅用):4.5万円 / kWh 充放電設備(V2H):対象総費用の1/2 |
申請条件 | FITやFIP、自己託送の利用者は対象外 出力10kW以上の太陽光発電を導入すること 自社敷地内もしくは居住地に設備を導入すること |
申請期間 | 2024年6月6日〜7月5日 (次回公募は8月予定) |
※1:PPA事業者が申請者の敷地に太陽光発電を無料設置する代わりに、電気代やサービス料金を事業者に支払う仕組みのこと。
③新たな手法による再エネ導入・価格低減促進事業
本事業は、「ソーラーカーポート」や「窓・壁一体型の太陽光発電」など、ユニークな方法での再エネ導入を支援する補助金制度です。
対象設備・導入費用の補助率 | ソーラーカーポート:補助率1/3 営農地や貯水池を利用した太陽光発電:補助率1/2 窓や壁と一体型の太陽光発電:補助率1/3 遠隔地から自社で送配電を行う太陽光発電:補助率1/3 未利用熱や排熱を利用した再エネ発電:補助率1/3〜3/4 |
申請条件 | FITやFIP、自己託送の利用者は対象外 事業で得られる環境価値を需要家に帰属させること 停電時に電力供給可能なシステム構成であること 発電量の50%以上を敷地内で自家消費すること |
申請期間 | 二次公募期間:2024年6月6日〜7月5日 (次回公募は8月予定) |
④地域脱炭素移行・再エネ推進交付金
本制度は、CO2削減をはじめとする「脱炭素社会」の実現を目指す企業や団体を支援する補助金制度です。
対象経費 | 再エネ発電の設備費・インフラ導入費・整備費・販促事業費・建造物の改修費 |
補助金額 | 対象経費の2/3(一部例外は1/3または定額交付) |
申請条件 | 再エネ発電設備を導入すること(省エネ改修のみなどは不可) 複数年度にわたり交付金事業計画を策定・提出すること |
事業実施期間 | 随時(2022年〜2030年) |
⑤工場・事業場における先導的な脱炭素化取組推進事業
本事業は、再エネ発電の導入やCO2削減を積極的に取り組む「工場や事業場」を支援する補助金事業であり、「SHIFT事業」とも呼ばれています。
対象事業・補助金額 | CO2削減計画の策定にかかる費用:補助率3/4、上限100万円 省CO2型設備への更新費用:補助率1/2〜1/3、上限0.5〜5億円 |
申請条件 | 過去にSHIFT事業の補助金を交付されていないこと 年間CO2排出量が50t以上3,000未満の工場・事業場であること 規定の対象期間中に策定したC02削減計画を1つ以上実施すること |
事業実施期間 | 随時(2023年〜2025年) |
併用でさらにお得!地方自治体の再エネ補助金の一例
ここでは、地方自治体が独自に実施している再エネ補助金の一例をご紹介していきます。
地方自治体の補助金制度は、前述した「国の再エネ補助金」と併用できるケースもありますので、併用して設備の導入費用をとことん削減しましょう。
①神奈川県【蓄電池定額15万円・再エネ6万円 / kW】
補助金名称 | 令和6年度 神奈川県自家消費型再生可能エネルギー導入補助金 |
対象設備 | 太陽光・風力・水力・地熱・バイオマス発電 蓄電システム |
補助金額 | 再エネ発電:発電出力1kWあたり6〜8万円 蓄電システム:1台あたり15万円 |
申請条件 | 県内に事業所を有する企業であること 2024年内に対象設備を設置すること 太陽光発電の出力が10kW以上であること |
申請期限 | 2025年2月28日 |
②静岡県【蓄電池5.3万円 / kWh・再エネ4万円 / kW】
補助金名称 | 再生可能エネルギー導入促進緊急対策事業費補助金 |
対象設備 | 自家消費型太陽光発電 自家消費型太陽光発電 + 蓄電池 |
補助金額 | 太陽光発電:発電出力1kWあたり4万円 蓄電池:対象経費の1/3 または 容量1kWあたり4.7〜5.3万円 (いずれか低い額) |
申請条件 | 県内に事業所を有する企業であること 太陽光発電の出力が10kW以上であること |
申請期限 | 2024年9月30日 |
③愛知県【蓄電池費用の25%・再エネ4万円 / kW】
補助金名称 | 再生可能エネルギー設備導入支援事業費補助金 |
対象設備 | 太陽光・風力・水力・地熱・バイオマス発電 蓄電システム・エネルギーマネジメントシステム |
補助金額 | 太陽光発電:発電出力1kWあたり4万円 蓄電池:対象経費の1/4〜1/3 その他:対象経費の1/2〜3/4 (合わせて上限750〜1,000万円) |
申請条件 | 県内に事業所を有する企業であること 導入設備で得られるエネルギーを自家消費すること FIP・FIT制度に認定された事業でないこと |
申請期限 | 2024年10月31日 |
まとめ:2024年は補助金が豊富!再エネ導入で企業価値を高めよう
本記事でご紹介した「5つの国の再エネ補助金」のほかにも、経済産業省や環境省は多種多様な再エネ補助金制度を実施しています。
国や自治体の補助金制度は申請期間内であっても「予算がなくなり終了」しますので、ぜひ早めに再エネ発電の導入を検討してみてくださいね!
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この記事の監修者
『お客様に寄り添うこと』をモットーに日々の業務に取り組んでおります。
太陽光発電の活用方法や蓄電池の導入などのご相談は年間2000件以上頂いており、真摯に問題解決に取り組んできました。
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