仮想蓄電池の契約は待って!大きなデメリットと注意点あり!
停電対策や光熱費の削減に役立ち、太陽光発電システムとの相性も良い蓄電池。
蓄電池の導入を検討している人の中には「仮想蓄電池」という言葉を聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。
「仮想」といえば「仮想通貨」などが馴染み深いですが、仮想蓄電池は仮想空間で蓄電池を利用するのとは意味が少し異なります。
目次
「仮想蓄電池」とは電気を預けるサービスのこと
仮想蓄電池とは、自宅で太陽光発電システムを使用して発電した電気を、電力会社に数値として預かってもらうサービスや料金プランです。
「蓄電池」と聞くと電気を預けて引き出せるとイメージされる方も多いですが、一般的な蓄電池のような使い方はできないので注意しましょう。
特徴① 発電した電気を「預かってもらう」
電力会社と仮想蓄電池の契約をした後、預かってもらった電気は数値として記録が残ります。
記録された数値は、電気量に応じた電気料金の割引を受けることができます。
特徴② 蓄電池の購入が不要
仮想蓄電池を利用する場合、蓄電池の購入や設置が必要ありません。
蓄電池の本体費用や設置費用、設置のためのスペースが必要ないので、マンションなどのスペースが限られた家庭でも導入することができます。
特徴③ 蓄電池のように電力を引き出せない
「蓄電池」と名のつく仮想蓄電池ですが、一般的な蓄電池のように電気を自分の意思で取り出して使うことはできません。
仮想蓄電池は、あくまで電気を数値として電力会社に預けて、電気料金から割引を受けるためのサービスです。
特徴④ 停電時に電気は引き出せない
停電時には、仮想蓄電池サービスを利用して預けた電気を引き出すことができません。
蓄電池と名前がつく仮想蓄電池ですが、停電対策としては機能しません。
停電対策として蓄電池を導入したい場合には、仮想蓄電池は候補として適していないので注意が必要です。
特徴⑤ 月額料金が発生する
仮想蓄電池を利用するためには、電力会社と契約を結び、月額料金を支払わなければいけません。
月額料金の額と電気の割引額によっては、必ずしも電気代が安くなるわけではないので注意が必要です。
仮想蓄電池と通常の蓄電池の大きな違いは電気の使い方
仮想蓄電池は契約したからといって、何らかの設備を導入する必要はありません。
追加の設備を導入することがないので、すぐに仮想通貨サービスを開始することができ、スペースが必要ない点はメリットだと言えるでしょう。
違い① 電気を好きに使えるかどうか
仮想蓄電池は、普段も停電時も電気を引き出して使うことはできません。
仮想蓄電池は、あくまで数値として電気を預けるだけなので、預けた電気はすぐに他の家庭や企業などで使用されてしまいます。
発電し、貯めた電気を自宅で自由に使用したい場合には、一般的な蓄電池の導入がおすすめです。
違い② スペース・メンテナンス・初期費用
仮想蓄電池は、電力会社と契約することで利用が開始されるので、一般的な蓄電池のように蓄電池本体の設置は必要ありません。
蓄電池の設置が必要ないので、蓄電池用のスペースや初期費用、メンテナンスの必要もありません。
違い③ 月額料金がかかるかどうか
一般的な蓄電池は、利用していても月額料金がかかることはありません。(ローンで購入した場合には月々の支払いはあります)
対して、仮想蓄電池は利用している期間に月額料金が必要になります。
預ける電気量によって500円から5000円程度の月額料金が必要になるので、契約前に必ず月額料金について確認が必要です。
仮想蓄電池のメリットは電気代が安くなること!
仮想蓄電池のメリットは、電気代が安くなることです。
また、蓄電池の導入費用や設置スペースが必要ないので、蓄電池を設置するスペースがない家庭でも仮想蓄電池を利用することが可能です。
メリット① 電気代が安くなる
仮想蓄電池は、電気を預けて電気代を割引してもらえるので、売電に近いサービスだと言えるでしょう。
東京電力の「再エネおあずかりプラン」では、200kWhまでは高い電気料金単価で割引が受けられます。
200kWhを超えた分は、1kWhあたり8.5円での買取となるので、売電するよりもお得になるケースがあります。
メリット② スペースがなくても発電した電気を活用できる
仮想蓄電池は、太陽光発電システムがあれば利用することができます。
(電力会社やプランによっては、FIT制度終了後などの要件がある場合があります)
仮想蓄電池は蓄電池やその他の設備の導入が必要ないので、蓄電池を置きたくない、おくスペースがない家庭にとってメリットが大きいでしょう。
メリット③ FIT終了後にすぐ利用できる
太陽光発電システムを導入し、FIT制度が終了した家庭でも仮想蓄電池を利用することができます。
今までは、FIT終了後の選択肢は、売電・蓄電池の導入の2つの選択肢が主でした。
「仮想蓄電池」のサービスやプランが増え始めた今、FIT終了後の選択肢に幅が生まれたと言えるでしょう。
仮想蓄電池のデメリットは発電した電気を使えないこと!
仮想蓄電池は、あくまで売電ができるサービスのようなものです。
電力会社が蓄電池を保有しているわけでも、設置を補助してくれるわけでもないので注意が必要です。
デメリット① 預けた電気を使えない
仮想蓄電池は発電して預けた電気を自宅で使用することができません。
発電した電気を自宅で使用した場合には、一般的な蓄電池を導入する必要があります。
デメリット② 停電時に電気を使えない
仮想蓄電池を利用して電気を預けていたとしても、停電時に送電してもらうことはできません。
停電時には、電力会社からの送電が止まるので、いくら電気を預けていても、停電が起こってしまいます。
停電時に電気を使用したい場合には、一般的な蓄電池の導入が必要です。
デメリット③ 月額料金が必要
仮想蓄電池を利用する際には、月額料金を電力会社に支払う必要があります。
月額料金は電力会社やプランによって異なるので、契約前に月額料金を確認しておきましょう。
また、月額料金が発生する以上、必ず電気料金がお得になるわけではない点にも注意が必要です。
仮想蓄電池よりも一般的な蓄電池がおすすめな理由
太陽光発電システムで発電した電気を活用したい場合、仮想蓄電池よりも一般的な蓄電池を導入しなければいけません。
一般的な蓄電池を導入していれば、発電した電気は自由に使うことができ、停電対策として活用することも可能になります。
理由① 発電した電気を自由に使える
一般的な蓄電池を導入していれば、契約している電力会社に左右されず、貯めた電気を自由に使用することができます。
発電できない夜間はもちろん、停電時にも電気を使用することができるので、大幅な電気代の削減に役立つでしょう。
理由② 蓄電池が買い切り
一般的な蓄電池は、蓄電池をローンで購入した場合には、毎月の返済が必要ですが、ローンの返済が終われば無料で蓄電池を使用可能です。
返済が終われば、蓄電池を無料で使い続けることができるので、長期間発電した電気を自宅で使用することが可能になります。
【停電&光熱費】仮想蓄電池よりも一般的な蓄電池がおすすめ!
一般的な蓄電池であれば、電気を自由に引き出し、停電対策にも役立ちます。
仮想蓄電池の利用を検討している場合、メリットの大きい一般的な蓄電池の導入を先に検討してみましょう。
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この記事の監修者
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太陽光発電の活用方法や蓄電池の導入などのご相談は年間2000件以上頂いており、真摯に問題解決に取り組んできました。
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