家庭用蓄電池は太陽光発電なしでも設置可能?メリットデメリットも!
家庭用蓄電池の設置を検討している場合、太陽光発電なしでも設置できるのか気になりますよね。そこで今回の記事では、太陽光発電なしで家庭用蓄電池を設置する意味はあるのか、単機能蓄電池の主な特徴も解説します。
目次
家庭用蓄電池は太陽光発電なしで設置できる?使い方を解説!
家庭用蓄電池は太陽光発電なしで設置できるのでしょうか。太陽光発電なしの場合、太陽光発電ありの場合、それぞれのパターンにおける家庭用蓄電池の使い方を解説します。
【太陽光発電なしの場合】家庭用蓄電池の使い方
太陽光発電なしの場合、家庭用蓄電池は以下のような使い方をします。
- 夜間の割安電力を買電して蓄電する
- 1日かけて①の電力を使う
- (①の電力が不足する場合は日中の割高電力を買電する)
- ①に戻る
家庭用蓄電池を設置すると、電力会社との電力プランを「夜間:割安電力」「日中:割高電力」に変更できます。夜間の割安電力を買電できるので、最終的に請求される電気代を節約可能です。
ただ、来客があったり、普段よりも多くの電力を使った場合、日中の割高電力を買電しなくてはなりません。日中の割高電力の買電量が多くなると、最終的に請求される電気代が高騰する恐れがあるので注意が必要です。
太陽光発電なしで家庭用蓄電池を使う場合、常に節電を意識した生活が求められるでしょう。
【太陽光発電ありの場合】家庭用蓄電池の使い方
太陽光発電と家庭用蓄電池を併用する場合、家庭用蓄電池は以下のような使い方をします。
- 夜間の割安電力を買電して蓄電する
- 午前中に①の電力を使う
- 日中に太陽光発電が発電した電力を蓄電する
- 午後に③の電力を使う
- ①に戻る
つまり、夜間と日中の1日2回、蓄電ができるのです。家庭用蓄電池と太陽光発電を併用することで、日中の割高電力の買電頻度を極限まで落とすことができます。
太陽光発電なしで家庭用蓄電池を設置!単機能型蓄電池とは?
太陽光発電なしで家庭用蓄電池を設置する場合、選ぶべき蓄電池は単機能型蓄電池です。反対に、太陽光発電と家庭用蓄電池を併用する場合に選ぶべき蓄電池は、ハイブリッド型蓄電池といいます。ここからは、単機能型蓄電池の主な特徴を紹介します。
特徴①大容量のものが多い
単機能型蓄電池は、大容量のものが多いという特徴があります。
大容量なものが多い理由は、日中の割高電力を買電しなくても良いように蓄電池の容量を大きなものにする必要があるからです。単機能型蓄電池は10kWh以上のものが主流ですが、家族構成によって購入する単機能型蓄電池の容量を決められると良いでしょう。
特徴②全負荷型蓄電池が多い
全負荷型蓄電池が多いのも、単機能型蓄電池の特徴です。
全負荷型蓄電池とは、停電時にすべての回路に送電可能な蓄電池という意味です。停電時でも平常時と変わらぬ生活を送れるので、需要が伸びています。
特徴③ 200V対応型が多い
単機能型蓄電池は、200V対応型が多いのも特徴です。
200V対応型とは、オール電化家庭や最新の電化製品が多い家庭におすすめのものです。たとえば、オール電化家庭が従来の100V型の蓄電池を設置した場合、家庭用蓄電池の残量があったとしても家庭で電気を使うことはできません。
家庭用蓄電池は太陽光発電なしで設置できる?メリットデメリット!
最後に、家庭用蓄電池を太陽光発電なしで設置した場合に実感するメリットとデメリットを見ていきましょう。
主なメリット3選
家庭用蓄電池を太陽光発電なしで設置する主なメリットは、以下の通りです。
初期費用が安く済む
家庭用蓄電池を太陽光発電なしで設置すると、初期費用が安く済むメリットを実感できます。太陽光発電を設置しないので、太陽光発電の初期費用100万円前後を節約できるからです。
単機能型蓄電池は、太陽光発電と併用する場合に設置するハイブリッド型蓄電池より性能が低いので、販売価格が抑えられています。総合して、家庭用蓄電池を太陽光発電なしで設置すると初期費用を大きく抑えられるのです。
メンテナンス費用が安く済む
メンテナンス費用が安く済むのも、家庭用蓄電池を太陽光発電なしで設置するメリットです。
太陽光発電は基本的にメンテナンスフリーで使えます。長期間の保証制度もあるので、万が一の際の出費もほとんどないでしょう。
家庭用蓄電池も、保証期間内に無料でメンテナンスの対応をしてもらえることがほとんどです。メンテナンスの結果、部品のみの交換を推奨された場合、5〜10万円かかります。
購入時期や交換時期を深く悩まなくて済む
購入時期や交換時期を深く悩まなくて済むのも、家庭用蓄電池を太陽光発電なしで設置するメリットです。
家庭用蓄電池の寿命は20年前後、太陽光発電の寿命は30年前後ですが、エネルギーの交換場所であるパワコンの寿命は15年前後になります。さらに、太陽光発電を設置することで利用できる売電単価が割高のFIT制度は、最初の10年です。つまり、家庭用蓄電池と太陽光発電を連携する場合、10年目以降で家庭用蓄電池の購入を検討しなければならないのです。
10年目以降のどのタイミングで家庭用蓄電池を導入するのか、小さな悩みを抱えずに購入時期や交換時期を決められるのが、家庭用蓄電池を太陽光発電なしで設置するメリットです。
主なデメリット3選
家庭用蓄電池を太陽光発電なしで設置する主なデメリットは、以下の通りです。
停電対策として心もとない
家庭用蓄電池を太陽光発電なしで設置するデメリットは、停電対策として心もとないことです。
家庭用蓄電池を太陽光発電なしで設置する場合、蓄電残量が底を尽きると停電を余儀なくされます。停電の期間が決まっている計画停電の場合は役立ちますが、終わりが見えない長期的な停電の場合、家庭用蓄電池を太陽光発電なしで設置する意味はないでしょう。
電気代の節約効果が薄い
電気代の節約効果が薄いのも、家庭用蓄電池を太陽光発電なしで設置するデメリットです。
家庭用蓄電池を太陽光発電なしで設置する場合、蓄電残量が底を尽きそうになった場合、日中の割高電力を買電する必要があります。東京電力エナジーパートナーのスマートライフプランの場合、夜間の割安電力の単価は28.06円/kWhですが、日中の割高電力の単価は35.96円/kWhです。とても大きな差であることがわかるでしょう。
日中の割高電力を買電しないため、そもそもの家庭用蓄電池の容量を大きくすれば問題ないと思われる方もいるでしょう。しかし、万が一のために容量を大きくしてしまうと、初期費用が高くなるだけではなく、毎日無駄な電力を買電することになり、結果として電気代が高くなります。
どの容量の家庭用蓄電池を購入すべきなのかは、有識者に相談できると良いでしょう。
初期費用を回収できない可能性がある
家庭用蓄電池を太陽光発電なしで設置するデメリットは、初期費用を回収できない可能性があることです。
家庭用蓄電池は、150万円ほどの初期費用がかかります。しかし、家庭用蓄電池を太陽光発電なしで設置して得られる日常的なメリットは、電気代のわずかな節約のみです。20年ほどの寿命の中で、初期費用の約150万円を大きく回収できるかは、普段の電力の使い方次第で変わるでしょう。
ちなみに、家庭用蓄電池と太陽光発電を併用する場合、合わせてかかる初期費用は250万円前後になります。しかし、太陽光発電のFIT制度で得られる売電収入、発電した電力の自家消費により、初期費用を確実に回収できるといわれています。
家庭用蓄電池は太陽光発電なしで設置できるがメリットは少ない!
結論からいうと、家庭用蓄電池は太陽光発電なしで設置できます。しかし、紹介した通りの様々なデメリットを痛感することでしょう。家庭用蓄電池と太陽光発電を併用すると、経済的に大きな恩恵を受けることが可能です。短期的ではなく長期的に物事を考え、家庭用蓄電池と太陽光発電を併用できると良いでしょう。
この記事の監修者
『お客様に寄り添うこと』をモットーに日々の業務に取り組んでおります。
太陽光発電の活用方法や蓄電池の導入などのご相談は年間2000件以上頂いており、真摯に問題解決に取り組んできました。
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