トタン屋根はメンテナンスが大切!かかる費用や注意点を紹介
「家のトタン屋根が錆びてきているけれど、どう対処すればよいか分からない…。」
「家の屋根をどの種類にするか迷っている…。」
そんな方に向けて、トタン屋根の特徴や正しいメンテナンス方法を解説していきます。
実は、正しい知識を持ってメンテナンスをしないと、見た目だけでなく耐久性にも大きな影響を与えてしまいます!
本記事を参考にして、トタン屋根をきれいで安全な状態に保てるようにしましょう!
目次
種類別に知りたいトタン屋根のメンテナンス
トタン屋根は大きく分けて下記の4種類があります。
- 波板トタン屋根
- 瓦棒葺きトタン屋根
- 折板トタン屋根
- 立平葺きトタン屋根
家の屋根がどのタイプに当てはまるのか、確認してみましょう。
波板トタン屋根
最も一般的なのが、波板トタン屋根です。
波状になっていることで、薄い屋根でも強度を補うことができます。
波型の感覚は、広いものと狭いもののどちらもあります。
瓦棒葺きトタン屋根
瓦棒葺きトタン屋根は、屋根の下っていく方向に合わせて線が入っている屋根のことをいいます。
この等間隔の線の中に木が渡っており、そこに引っ掛ける形でトタン屋根が設置されます。
瓦棒葺き屋根の特徴は何といっても雨漏りに強いことです。
そのため、瓦屋根などと比較して、緩い勾配の屋根にすることが可能です。
折板トタン屋根
折板トタン屋根は、上に書いた波型トタン屋根と比べてより大きく曲げられた屋根のことをいいます。
住宅に使われることはあまりないですが、物置きや工場、体育館といった施設に多く使われています。
そのため、皆さんもイメージしやすいのではないでしょうか。
このタイプの屋根は、瓦棒葺きトタン屋根と比べてさらに緩い勾配の屋根で使用することができます。
立平葺きトタン屋根
立平葺きトタン屋根は、上に書いた3つと比べると比較的珍しいタイプです。
瓦棒葺きトタン屋根と見た目は似ているものの、線がV字型で細いのが特徴です。
線がV字型であるため、中に木が渡っているわけではありません。
元々は違う素材が使われていることが多かったですが、最近ではトタン板が使われることも増えてきています。
トタン屋根の魅力やメリット【メンテナンスで長持ちさせよう】
ここでは、トタン屋根の主なメリットを3つ紹介します。
- 軽量で耐震性能が高い
- 継ぎ目がなく雨漏りしにくい
- 工事費用が安い
これからトタン屋根の建物を建てようか悩んでいる方は、是非参考にしてみてください!
軽量で耐震性能が高い
トタン屋根は他の材質よりも軽量なのが特徴です。
瓦と比較すると100分の1程度であることからも、その軽量性が分かると思います。
重量が大きくなると家の構造によっては使用できないことがありますが、軽量であることで多様な家に導入できます。
また、地震が発生した際には、屋根が重みによって崩壊してしまうことがあります。
トタン屋根の軽量性によってそのリスクを軽減することができるため、耐震性の向上が期待できます!
また、雪が積もったときの重みで家が倒壊するのを防ぐこともできます!
このメリットから、北海道などの雪が多く降る地域では、トタン屋根が使われやすい傾向にあります。
継ぎ目がなく雨漏りしにくい
トタン屋根は基本的に継ぎ目がないため、雨漏りのリスクが軽減されるというメリットがあります。
継ぎ目があるとどうしてもその部分から水が浸入するリスクがあります。
上に書いたようにトタン屋根は勾配が緩くても使用できることが多いですが、それはこの雨漏りしにくいという性質によるものです。
工事費用が安い
トタン屋根の最大のメリットともいえるのが、工事費用が安いことです。
他の屋根材と比較すると、材料費はもちろん施工費も安く済みます。
これは、材料自体が金属であること、軽くて工事しやすいことなどが理由になっています。
また、工事が複雑になりにくいため、工期も短くなることが多いです。
とにかく費用を抑えたい方や、短期間で工事を終えてしまいたい方にとっては、トタン屋根はかなりおすすめだと言えますね!
メンテナンスで回避可能?トタン屋根のデメリット
トタン屋根のメリットについて紹介しましたが、もちろんデメリットも存在します。
その中でも、特に知っておきたい下記4つのデメリットを紹介します!
- 断熱性・遮音性が低い
- 耐久性が低い
- 技術力によって性能が変わりやすい
- 定期的にメンテナンスする必要がある
順番に見ていきます。
断熱性・遮音性が低い
トタン屋根の最大のデメリットは、断熱性・遮音性が低いことです。
薄いトタン板は他の材質と比べて熱を通しやすく、外気温によって室内の気温に影響が出てしまいます。
また、遮音性については、雨が降った時の様子をイメージしていただけると分かりやすいです。
雨が金属に当たる音がかなり聞こえてしまいますよね!
そのため、断熱性・遮音性を少しでも良くするには、断熱シートや遮音シートを合わせて設置しなくてはいけません。
耐久性が低い
トタン屋根は薄い金属でできていることから、耐用年数がどうしても短くなってしまいます。
衝撃に対する耐性だけで見るとそこまで低くはありませんが、錆が出てしまうことで一気に劣化が進みます。
技術力によって性能が変わりやすい
トタン屋根は基本的に、板金職人が施工に携わります。
薄い金属板を工事で使用する場合、職人の技術力によってできの良し悪しが大きく変わってしまいます。
トタン屋根は雨漏りしにくいと書きましたが、防水性能においても職人の技術力が大きく影響します。
そのため、トタン屋根の施工の際にはしっかりとした技術のある職人を選ぶことが不可欠です!
定期的にメンテナンスする必要がある
耐久性が低いため、トタン屋根は他の材質よりもこまめなメンテナンスが重要です。
特にトタン屋根は「錆」が最も発生しやすく、見た目をきれいに保つためにはより短いスパンでの手入れが必要になってきます。
メンテナンス自体はそれほど大変ではない、というのが救いではあるものの、やはり「定期的にメンテナンスを考えなくていけないのは面倒くさい。」と思ってしまう方は多いのではないでしょうか。
知っておきたいトタン屋根のメンテナンス内容と費用
ここまで、トタン屋根のメリットとデメリットについて理解していただけたでしょうか。
これまで書いた通り、トタン屋根を良い状態に保つにはメンテナンスが不可欠です。
ですが、「こまめなメンテナンスは大変そうだし費用もかかりそう…。」と心配になった方もいると思います。
そこで、ここではトタン屋根のメンテナンス内容やかかる費用について、わかりやすく解説していきます!
軽度の汚れや錆が気になったら「塗装」
トタン屋根は錆によって見た目が悪くなってしまいます。
その錆びた部分や塗装が剥がれてしまった部分を再塗装することによって、きれいな状態に戻すことが可能です。
トタン屋根の塗装は基本的に
・ケレン作業
・錆止めの下塗り
・塗装
という流れになっています。
ケレン作業とは、トタンの表面を削りながら磨く作業のことをいいます。
この作業によって、汚れや錆を取り除ける、塗料が付きやすくなるなどのメリットがあります。
トタン屋根の塗装にかかる費用は、1㎡で4000円~5000円ほどであることが多いです。
一般的な住宅の屋根の面積を100㎡と考えると、およそ40万円~50万円になります。
これは、足場を組む費用や塗料の費用などもすべて含まれた金額です。
また、塗装する頻度の目安は約10年です。
ですが、外見にこだわる場合にはそれよりも頻度が高くなることもあるでしょう。
小さな穴が開いたら「部分補修」
トタン屋根は錆びるだけではなく、劣化によって穴が開いてしまうことがあります。
穴が開くと雨漏りの原因になってしまうため、早急に対処しなければなりません。
このとき、軽度の穴あきであれば部分補修をおこなうことで解決できます。
部分補修はどのくらいの被害が発生しているかによるものの、1か所3万円ほどでできることが多いです。
これらの中には、補修のための人件費も含まれます。
ですが、こちらも2階以上のような高い場所になると、場合によっては足場を組まなくてはいけません。
プラスで費用がかかることも想定しておきましょう。
重度の穴あきや変形には「葺き替え」
穴あきや錆がかなり深刻である場合には、トタン屋根を葺き替えるのが最も有効です!
後にも解説しますが、耐久性を落とさずにメンテナンスができます。
ですが、屋根材自体を交換することになるので、最も大規模な工事になります。
葺き替えの費用については、1㎡で12000円~15000円くらいかかります。
こちらも上に書いた一般的な家(屋根面積が100㎡)と仮定すると、およそ120万円~150万円になります。
費用を抑えたい場合は「カバー工法」
カバー工法とは、既存の屋根の上に新しい屋根をかぶせる工法のことをいいます。
トタン屋根の特徴的なメンテナンス方法ですが、最近では他の屋根材を使用することもできるようになっています。
葺き替え工事を比較すると、既存の屋根の解体や廃材の処理といった作業がなくなるため、費用を抑えることができます。
また、工期についても葺き替え工事より短くなります。
ですが、デメリットといえるのが耐震性能の低下です。
屋根自体が重くなってしまうため、できるだけ新しい屋根材には軽いものを選ぶ必要があります。
カバー工法にかかる費用は、1㎡で1万円程度です。
一般的な住宅の大きさで考えると、総額100万円ほどになります。
「錆や穴あきがかなりひどいけれど、メンテナンス費用は抑えたい。」という方はカバー工法を検討してみてください!
トタン屋根のメンテナンスにおける注意点とは
トタン屋根のメンテナンスを考える際には、いくつか注意すべきことがあります。
ここでは、その中でも特に大事なポイントを3つ紹介します!
基本的には自分でやるべきではない
トタン屋根のメンテナンスは、基本的に自分でやらずに板金業者にお任せするべきです!
少しの補修程度であれば自身でできないことはなくても、屋根に上るのはかなりの危険が伴います。
また、正しい知識を持ってメンテナンスをしないと、屋根の安全性や耐久性に大きな影響を与えてしまいます。
危険を冒して作業をしたのにもかかわらず、安全性が低くなってしまったらもったいないですよね。
施工費用はかかってしまうものの、自身でリスクを負わずに業者に依頼するようにしましょう!
技術力のある業者に依頼する
上にも書いた通り、トタン屋根は施工業者の技術力によって性能や仕上がりが大きく変わってしまいます!
そのため、しっかりした技術を持った業者に依頼する必要があります。
技術力のある業者かどうかを判断する上で最も大切なのは、施工実績を確認することです。トタン屋根の施工実績をホームページや口コミサイトなどで必ず確認するようにしましょう。
また、地域密着型の板金業者は、広告宣伝にお金をかけていないため、費用が安くなる傾向があります。アフターサービスも充実している(すぐに駆け付けてくれる)ことが多いため、一度検討してみましょう!
一つ注意しなければいけないのが、訪問営業です。
「お宅のトタン屋根が劣化しているようなので、葺き替えをするべきです。」というような形で、自宅に訪問してくる業者が存在します。
中々断りにくいものですが、このような業者の中には、本当は必要性がないのにメンテナンスをさせることで、利益を得ようとする業者もあります。
その場では決断せずに、必ず他の業者にもチェックしてもらうよう心がけてください!
早めのメンテナンスを心がける
トタン屋根の劣化は普通に生活しているだけでは気づかないことも多いです。
また、多少の錆の場合には気にしない、という方も多いかもしれません。
ですが、雨漏りなどの被害が発生してしまうと、室内に水が浸水して腐食の原因になることがあります。
また、耐久性能の低下によって強風に耐えられないほどになってしまう可能性もあります。
損害を被ってからでは遅い、というケースがかなりあるので、早めのメンテナンスを意識しましょう!
定期的に劣化していないかをチェックすることが大切ですね。
【まとめ】トタン屋根のメンテナンスは内容・費用別で確認!
ここまでトタン屋根の特徴やメンテナンス方法について解説してきましたが、いかがでしたか。
定期的に正しいメンテナンスをすることで、トタン屋根の安全できれいな状態を保つことができます。
本記事を参考にして、自宅の屋根をできるだけ長持ちさせましょう!
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この記事の監修者
『お客様に寄り添うこと』をモットーに日々の業務に取り組んでおります。
太陽光発電の活用方法や蓄電池の導入などのご相談は年間2000件以上頂いており、真摯に問題解決に取り組んできました。
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