ハイブリッド型蓄電池の特徴は？単機能型との違いや良し悪しも紹介！

ハイブリッド型蓄電池は、太陽光発電との連携が取りやすいといわれています。

反対に、単機能型蓄電池は太陽光発電のパワコンを無駄にしないというメリットがあり、ハイブリッド型蓄電池も単機能型蓄電池もどちらも一長一短あるのです。

今回の記事では、ハイブリッド型蓄電池と単機能型蓄電池の違いをメインに、ハイブリッド型蓄電池の特徴、ハイブリッド型蓄電池のメリットとデメリット、単機能型蓄電池との違いを解説します。

ハイブリッド型蓄電池を購入したい！特徴は？

ハイブリッド型蓄電池は、どのような特徴があるのでしょうか。

具体的に2つ解説します。

2台のパワコンの機能を1台にまとめたもの  

ハイブリッド型蓄電池は、太陽光発電のパワーコンディショナー（以下・パワコン）と蓄電池のパワコンの2台を1つにまとめたものです。

実は、太陽光発電で発電した電力や電力会社から購入した電力は「直流電力」といいます。

一方、実際に使用できる電力のことを「交流電力」といい、太陽光発電を所有している場合は直流電力を交流電力へ変換する作業が必要になるのです。
このエネルギーの交換作業を担っているのが、太陽光発電のパワコンになります。

蓄電池に関しては、貯めることのできるエネルギーが「直流電力」のみという制約があります。
つまり、蓄電池に貯めた電力を使う（交流電力にする）ためには、パワコンにエネルギーの変換作業をしてもらわなければならないのです。

要は、通常の考えでいくと、太陽光発電と蓄電池を併用する場合、一家に2台のパワコンが必要になるということになります。

しかし、パワコンはエアコンの室外機ほどの大きさがありますし、多くの家庭で「2台のパワコンを設置できるスペースはさすがにない」と思ってしまうことでしょう。
こういった場合に重宝するのが、1台で2役を担うハイブリッド型蓄電池なのです。

太陽光発電との連携が取りやすい

ハイブリッド型蓄電池は、太陽光発電との連携が取りやすいとされています。

太陽光発電と連携が取りやすいことで得られるメリットは、エネルギーの変換ロスが減ることです。

具体的には後述しますが、エネルギーの変換ロスを極力減らしていくことで、太陽光発電や蓄電池の恩恵を強く感じることができるようになります。

ハイブリッド型蓄電池！メリットとデメリットは何？

続いて、ハイブリッド型蓄電池のメリットとデメリットについて、具体的に解説します。

ハイブリッド型蓄電池のメリット

ハイブリッド型蓄電池の主なメリットは、以下の通りです。 

• エネルギーの変換ロスを減らすことが可能
• 停電時も出力が高くて安心できる 

各メリットを、具体的に解説します。

エネルギーの変換ロスを減らすことが可能

ハイブリッド型蓄電池は、1台のパワコンで太陽光発電と蓄電池の2つの機能を担うので、エネルギーの変換ロスを大幅に減らすことができます。

一般的なパワコンのエネルギー変換効率は94％といわれていますが、パワコンが太陽光発電と蓄電池の2台ある場合、以下のようなエネルギーの無駄を生じさせてしまいます。

太陽光発電で発電（直流）

→家庭で使えるようにエネルギーの変換（交流）…6％減（※1）

→蓄電池で貯めるためにエネルギーの変換（直流）…※1から6％減（※2）

→家庭で使えるようにエネルギーの変換（交流）…※2から6％減

たとえば、太陽光発電で5kWhのエネルギーを発電したとしても、上記の工程を介して実際に使えるエネルギーは4.15kWhになります。
せっかく高いお金を出して太陽光発電や蓄電池を購入しているのに、大きな損が出るのは考え物ですよね。

しかし、ハイブリッド型蓄電池であれば、以下のような工程を介すだけになります。

太陽光発電で発電（直流）＆蓄電池に貯める（直流）

→家庭で使えるようにエネルギーの変換（交流）…6％減

つまり、太陽光発電で5kWhのエネルギーを発電した場合、実際に使えるエネルギーは4.7kWhです。

太陽光発電の発電量が多くなればなるほど、エネルギーの無駄も大きくなります。しかし、ハイブリッド型蓄電池であれば、太陽光発電の発電量が多くなっても安心です。

停電時も出力が高くて安心できる

ハイブリッド型蓄電池は、停電時にも出力が高くて安心です。

たとえば、太陽光発電と蓄電池のパワコンが別の場合、停電時に使用できる電力は1.5Wと決められています。
つまり、使う電力を1kW・貯める電力を0.5kWと決めなければならず、停電を免れはするものの、非常に不便な生活を強いられてしまうことでしょう。

しかし、ハイブリッド型蓄電池であれば、メーカーや商品によって停電時の出力量が異なるため、停電時でも5kW程度の電力を使える製品もあるのが特徴。

発電しながら効率的に蓄電ができるため、長期的な停電になっても安心です。

ハイブリッド型蓄電池のデメリット

ハイブリッド型蓄電池の主なデメリットは、以下の通りです。

• 販売価格が割高
• 太陽光発電のパワコンを交換する必要がある
• メーカー保証が切れてしまう可能性がある

それぞれ具体的に解説します。

販売価格が割高

ハイブリッド型蓄電池は、1台で2役を担うハイスペックなパワコンなので、販売価格が割高です。

ハイブリッド型蓄電池の販売価格は、比較対象となる単機能型蓄電池に比べて20〜30万円程度も割高になる可能性があるので、注意が必要といえるでしょう。

太陽光発電のパワコンを交換する必要がある

ハイブリッド型蓄電池は、1台のパワコンが太陽光発電と蓄電池の役割を果たします。
つまり、既に太陽光発電を所有している場合、太陽光発電のパワコンを交換する必要があるのです。

パワコンの平均寿命は10〜15年程度といわれていますが、寿命に達しない時点でハイブリッド型蓄電池に代えてしまうと、太陽光発電のパワコン代が大きく無駄になってしまいます。

メーカー保証が切れてしまう可能性がある

太陽光発電は、すべてが一式となって保証期間が定められています。
つまり、既存の太陽光発電のパワコンを途中で変更してしまう場合、メーカーの保証が切れてしまう可能性が考えられます。
このあたりは、注意しておきたい部分です。

ちなみに、太陽光発電と蓄電池の同時購入を考えている場合、メーカー保証に関して気にする必要はありません。               

ハイブリッド型蓄電池！単機能型との違いは何？

最後に、ハイブリッド型蓄電池と単機能型蓄電池の違いを紹介します。

太陽光発電の変換ロスを最小限にできる

ハイブリッド型蓄電池と単機能型蓄電池の大きな違いは、太陽光発電の変換ロスを最小限にできる点です。

単機能型蓄電池の場合、太陽光発電で発電した電力を蓄電池に貯め、それを実際に家庭で使う場合、電力の変換作業を3回行う必要があります。
しかし、ハイブリッド型蓄電池の場合、変換作業が1回で済むのです。

つまり、ハイブリッド型蓄電池であれば、太陽光発電で発電した電力をほぼ無駄にすることなく家庭で使用することができるということ。
とても効率的ですよね。

停電時も普段と変わらぬ生活を送ることが可能

ハイブリッド型蓄電池は停電時の出力が高いので、停電時も普段と変わらぬ生活を送ることが可能です。

一方、単機能型蓄電池は、停電時の出力が1.5Wと決められているので、停電こそ免れるものの、不便な生活を強いられてしまうことでしょう。

特に小さなお子さまや高齢者と同居の場合、ハイブリッド型蓄電池はとても有効なことが分かりますね。

ハイブリッド型蓄電池がおすすめ！停電知らずの家に住もう！

今回の記事では、ハイブリッド型蓄電池の有効性を紹介しました。

比較対象になる単機能型蓄電池に比べ、ハイブリッド型蓄電池は様々な面で優れていることがお分かり頂けたかと思います。

既に太陽光発電を所有している家庭はしっかり調査が必要ですが、今後、太陽光発電と蓄電池の所有をお考えの場合は、ハイブリッド型蓄電池の購入がおすすめです。

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