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産業用蓄電池の特徴は?メリットデメリットと家庭用蓄電池との違いも

2024年02月02日更新

電力を溜めておける蓄電池の需要が高まっていますが、蓄電池は蓄電池でも「産業用」と「家庭用」の2種類があるのです。ともなれば「それぞれの違いは何?」と疑問に思ってしまいますよね。

そこで今回の記事では、産業用蓄電池と家庭用蓄電池の違いを紹介すると共に、産業用蓄電池に重点を置いて、産業用蓄電池のメリットとデメリットをそれぞれ解説します。

産業用蓄電池とは?家庭用蓄電池との主な違いを徹底解説!

産業用蓄電池とは、具体的にどういう特徴のある蓄電池を指すのでしょうか。家庭用蓄電池との主な違いについても徹底解説します。

産業用蓄電池について

産業用蓄電池はその名の通り、商業施設やオフィスビル、工場や公共施設、病院などの業務用に設置される蓄電池のことです。消防法関連法令の基準により、蓄電容量が17.76kWh以上のものを産業用蓄電池と呼びます。

産業用蓄電池は、パソコンなどの精密機器が多い施設に対して導入するもの。したがって、停電発生時に瞬時に電源の切り替えを行えるUPS(無停電電源装置)もしくはCVCF(定電圧定周波数装置)を設置する必要があります。UPSもしくはCVCFを設置することで、停電時にパソコンなどの精密機器の強制的なシャットダウンを防ぐことができ、データの損失などを防ぐことができるでしょう。

家庭用蓄電池について

家庭用蓄電池はその名の通り、家庭用に設置される蓄電池のことです。産業用蓄電池に比べて容量が小さく、寿命も短いという特徴があります。産業用と比べると様々な部分で劣ってはしまうものの、主に家庭用として使われる蓄電池のため、使用感に特に大きな問題はありません。家庭用蓄電池は、単独で使用できるのはもちろん、太陽光発電と併用することも可能です。

産業用蓄電池とは?導入時の主なメリットを徹底解説!

ここからは、産業用蓄電池の主なメリットを5つ紹介します。業者向けの蓄電池ではありますが、どういったメリットがあるのかをしっかり見ていきましょう。

メリット①容量が大きいので非常時に安心できる

産業用蓄電池の主なメリットは、容量が大きいので非常時に安心できることです。

容量が大きいということは、それだけ非常時に使える電力が多いということ。公共機関や商業施設、病院などは、災害時でも停電を避けなければならない場所。だからこそ、容量が大きい産業用蓄電池の導入は大きなメリットといえるでしょう。

一般的なマンションに産業用蓄電池を設置すると、停電時にエレベーターを動かすことができたり、エントランスの自動ドアの開閉、共用部分の照明の点灯など、多くの恩恵を実感できます。

メリット②災害時に避難拠点として利用できる

災害時に避難拠点として利用できるというのも、産業用蓄電池を導入するメリットです。たとえば、避難場所として利用される学校や廃校などに産業用蓄電池を設置しておけば、避難拠点としてより活用しやすくなります。また、オフィスビルに産業用蓄電池を導入しておけば、災害時のPR活動もしやすくなるでしょう。

メリット③太陽光発電との併用で電力を自給自足できる

産業用蓄電池を導入するメリットは、太陽光発電との併用で電力を自給自足できることです。お伝えしている通り、産業用蓄電池を導入するような施設は、停電を免れるための対策が必要になります。したがって、万が一に備えて自家発電できる太陽光発電設備を導入しているケースも多いでしょう。

とはいえ、太陽光発電は太陽光が出ている時間しか恩恵を受けられないので、災害対策としては心もとない印象を持っている方も多いかと思います。そこでおすすめなのが、太陽光発電と蓄電池の併用です。

太陽光発電と蓄電池を併用すれば、太陽光発電が発電した電力を蓄電池に溜め、それを夜間に使用することができます。電力が必要なのは日中より夜間なので、太陽光発電と蓄電池の併用で電力を自給自足できる環境を作れるのは大きなメリットといえるでしょう。

メリット④電気代の削減ができる

電気代の削減ができるのも、産業用蓄電池を導入するメリットです。

産業用蓄電池と太陽光発電を併用することで、日中に使う電力の買電量を減らすことができます。つまり、電気代の削減が可能です。

さらに、夜間の割安電力を積極的に蓄電することで、さらなる電気代の削減が期待できます。電気代の高騰が続いている昨今、電気代の削減が大きく期待できるのは嬉しいメリットといえるでしょう。

メリット⑤電力のピークシフトに貢献できる

産業用蓄電池を導入すると、電力のピークシフトに貢献できるメリットがあります。

電力の需要のピークは早朝と夕方以降ですが、発電所は電力のピーク時に合わせて発電を行うため、需要の少ない夜間にもそれなりに発電してしまうデメリットがあります。しかし蓄電池を所有していれば、夜間の電力を積極的に蓄電できるため、電力のピークシフトに貢献できるのです。地球温暖化防止のため、無駄を少しでもなくしていきたい昨今の世の中に最適なシステムといえるでしょう。

産業用蓄電池とは?導入時の主なデメリットを徹底解説!

最後に、産業用蓄電池を導入するにあたっての主なデメリットを徹底解説します。ぜひ参考にしてください。

デメリット①導入費用が高い

産業用蓄電池の主なデメリットは、導入費用が高いことです。

家庭用蓄電池の平均導入費用は150万円ほどといわれていますが、産業用蓄電池は蓄電容量が大きいので、家庭用蓄電池に比べて導入費用が割高になります。具体的には、1kWhあたり16万円前後で取引きされています。産業用蓄電池は17.76kWh以上のものを指すので、単純計算で最低でも284万円が必要になるということです。施設の規模が大きくなればなるほど、産業用蓄電池の蓄電容量が大きくなったり、高スペックのものが必要になると思うので、必要になる導入費用はさらに高額になるでしょう。万が一を考えて導入しておきたい蓄電池ではありますが、導入費用があまりにも高額になりすぎることで、導入を前向きに考えられない場合もあるのではないでしょうか。

デメリット②補助金を活用できない可能性が高い

補助金を活用できない可能性が高いのも、産業用蓄電池の主なデメリットです。

蓄電池には、産業用・家庭用ともに補助金制度があります。しかし、どちらにも言えることですが、申請期日や守らなければならない細かな事項など、補助金を受け取るまでに様々な難所をクリアしなければなりません。

さらに産業用蓄電池は、断熱効果や気密性の高い建物に産業用蓄電池を設置する場合のみ補助金制度が受けられるため、そもそも補助金を受け取れる可能性がとても低いのです。申請すらできない場合もあるため、蓄電池購入前には建物の構造そのものをしっかり確認する必要があるでしょう。

デメリット③設置場所の確保が必要

産業用蓄電池には、設置場所の確保が必要というデメリットもあります。

容量が大きい産業用蓄電池は、それだけ蓄電池の本体が大きくなります。だからこそ、設置場所の確保が必要です。周辺環境や室内の環境により、蓄電池を思うような場所に設置できないとなった場合、蓄電池の購入自体を再検討しなければならない可能性も…。産業用蓄電池を購入する前には、設置場所の確認をしっかり行いましょう。

デメリット④撤去費用がかかる

撤去費用がかかるというのも、産業用蓄電池のデメリットです。

蓄電池全般の寿命は15年前後になります。つまり、いつかは撤去する必要があり、その場合に撤去費用が必要になるのです。容量が大きくなればなるほど撤去費用も高額になるので、産業用蓄電池を導入する際は、将来的な撤去費用も考えて導入を検討する必要があるでしょう。

産業用蓄電池は家庭用蓄電池より大容量!事業者は設置の検討を!

今回の記事では、産業用蓄電池と家庭用蓄電池の違い、産業用蓄電池の主なメリットとデメリットを紹介しました。家庭用蓄電池とは違い、大きな導入費用が必要な産業用蓄電池。だからこそ、補助金制度を使えるのかをしっかり調べて、できるだけお得に導入できると良いのではないでしょうか。

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この記事の監修者

中田 萌

『お客様に寄り添うこと』をモットーに日々の業務に取り組んでおります。
太陽光発電の活用方法や蓄電池の導入などのご相談は年間2000件以上頂いており、真摯に問題解決に取り組んできました。
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中田 萌
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