エコキュートは修理で直せる?交換がおすすめの場合や業者選定方法は

エコキュートが不調になると、修理もしくは交換を検討しなくてはなりません。
とはいえ、エコキュートは非常に高価なものなので、できれば修理で済ませたいと願う方が多いでしょう。では、エコキュートはどのあたりの不調までを修理で直せるのでしょうか。
今回の記事では、エコキュートの不調で修理と交換どちらがおすすめなのかの例を紹介すると共に、修理および交換費用の相場、業者の選び方、不調を修理で済ますためのエコキュートの正しい使い方を紹介します。
エコキュートの不調に悩まされている方はもちろん、エコキュートを購入したばかりの方も、いつか訪れる日のためにぜひ目を通してみてください。
目次
エコキュートが不調!修理と交換どちらがおすすめ?
エコキュートの調子が悪いとなると、修理と交換どちらが良いのか気になりますよね。
そこでまずは、エコキュートの不調で修理がおすすめの例、交換がおすすめの例をそれぞれ紹介します。ご家庭のエコキュートがどちらの状況にあるのか、しっかり見ていきましょう。
エコキュートの不調で修理がおすすめの例
エコキュートの不調で修理がおすすめの例は、以下の通りです。
- エコキュートを購入してから数年しか経っていない場合
- エラー表示の表記が自分で解決できるものの場合
- 保証期間内である場合
それぞれ順に見ていきましょう。
①エコキュートを購入してから数年しか経っていない場合
エコキュートを購入してから数年しか経っていない場合、業者に修理をお願いすることで不調が直ることがほとんどです。
エコキュートを構成しているのは、大きくわけて「ヒートポンプユニット」「貯湯タンク」です。
ヒートポンプユニットはお湯を沸かす部分で、平均寿命は5〜15年といわれています。
貯湯タンクはヒートポンプユニットで沸かしたお湯を溜める部分で、平均寿命は10〜15年です。
平均寿命には到底満たない年数でエコキュートが不調になった場合、経年劣化は考えにくいです。なので、修理で改善する場合がほとんどでしょう。
②エラー表示の表記が自分で解決できるものの場合
エラー表示が自分で解決できるものの場合も、エコキュートは修理で直る可能性が高いです。
エコキュートを使っていると、些細な事でエラーが表示されるときもあります。ただ、以下のようなエラー表示の場合、自分で解決できる可能性が高いです。
- シャワーからお湯が出ない(止水栓が開いているか確認する)
- お湯の勢いが弱い(同時に2カ所でお湯を使っていないか確認する)
- 蛇口からお湯が出ない(凍結や断水になっていないか確認する)
- お湯張りに時間がかかる(アダプターが詰まっていないか確認する)
- お湯張りができない(お風呂の排水栓が閉まっているか確認する)
まずは冷静になって、自分で解決できるエラー表示なのか否かの確認を行いましょう。
③保証期間内である場合
保証期間内である場合、修理費用は基本的にメーカー側が負担します。
なので、エコキュートの不調が保証期間内に見られた場合は、交換ではなく修理をお願いできると良いでしょう。
ちなみに、保証期間は多くのメーカーでエコキュート本体・リモコンが約1〜2年、ヒートポンプユニットが約3年、貯湯タンクからの水漏れで約5年です。
保証期間を過ぎてからのエコキュートの不調であれば、交換も視野に検討できると良いかもしれません。
エコキュートの不調で交換がおすすめの例
エコキュートの不調で交換がおすすめの例は、以下の通りです。
- エコキュートを購入して10年前後が経過している場合
- エラー表示が自分で直せない深刻な場合
- 保証期間が過ぎている場合
こちらもそれぞれ順に見ていきましょう。
①エコキュートを購入して10年前後が経過している場合
エコキュートを購入して10年前後が経過している中で不調が見られたのであれば、仮に修理をしてもすぐに別の部分に不調が見られる可能性が高いです。したがって、エコキュートを交換したほうが安上がりかもしれません。
②エラー表示が自分で直せない深刻な場合
エラー表示が自分で直せない深刻な場合も、修理ではなく交換が必要になる可能性が高いです。以下のようなエラー表示が出たら、エコキュートの寿命が近づいているサインかもしれません。
- 設定温度でお湯が出ない(混合弁の故障の可能性)
- 漏電ブレーカーが落ちる(ユニット側回路基板故障の可能性)
- 設定湯量の調整が難しい(水位センサーが故障している可能性)
- リモコン操作が連動しない(断線している可能性)
- 沸き上げができない(ヒートポンプユニットのセンサー故障の可能性)
- 貯湯タンク周辺が水漏れ(減圧弁や配管の老朽化による漏水の可能性)
エラー表示の深刻度を見極める必要があるでしょう。
③保証期間が過ぎている場合
保証期間が過ぎている場合は、エコキュートの修理や交換が全額自己負担になります。自己負担でやる以上、ひとまず修理を選択して費用を最小限に抑えたいと思うでしょう。しかし、エコキュートの不調に対する出費は長期的な部分についても考える必要があります。
保証期間が過ぎているということは、エコキュートも寿命に近づいているということです。仮にいま修理をしたとして、すぐに再びの修理が必要になる可能性も高いです。したがって、エコキュートの交換も視野に入れられると良いでしょう。
エコキュートが不調!修理や交換費用にはいくら必要?
エコキュートが不調だと、日々の暮らしの質が下がります。では、修理費用と交換費用はそれぞれどれくらい必要なのでしょうか。
いざという時にすぐ対応できるようにするため、修理費用と交換費用の相場を頭に入れておきましょう。
エコキュートの修理費用の相場
エコキュートの修理費用の相場は、修理する箇所によるものの1〜20万円前後です。
一部修理の場合は1万円前後の負担で済みますが、ヒートポンプユニットの修理になると最大で20万円前後の出費を覚悟する必要があります。
以下の表は、エコキュートの修理箇所ごとの修理費用の相場を示したものです。
修理箇所 | 修理費用の相場 |
【お湯に関すること】 お湯が出ない お湯の温度が一定にならない お湯が溜まらないなど | 1万円~5万円前後 |
【異音に関すること】 | 2万円~4万円前後 |
【水漏れに関すること】 | 1万5千円~7万5千円前後 |
【ヒートポンプユニットに関すること】 | 3万5千円~18万円前後 |
このように、修理箇所によって相場は大きく異なります。エコキュートのどのあたりが不調なのかを調べられると安心です。
エコキュートの交換費用の相場
エコキュートの交換費用の相場は70〜100万円前後と高額です。
内訳は、エコキュート本体代として60〜80万円前後、電子回路などの部品交換として15万円前後です。修理と比べると割高感は否めません。
ただ、エコキュートの寿命によっては修理を重ねるよりも交換したほうが安上がりな場合もあります。
短期的にではなく、長期的に見た場合に修理と交換どちらがお得になるのかも、しっかり家族で話し合えると良いでしょう。
エコキュートの不調で修理や交換を検討したい!業者の選び方は?
エコキュートの不調で修理もしくは交換を検討する場合、どちらにしても業者選びが重要になります。
では、契約する業者はどのように選べば良いのでしょうか。詳しく紹介します。
選び方①口コミ評判の良い業者を選ぶ
エコキュートを修理もしくは交換する場合、口コミ評判の良い業者を選びましょう。
とはいえ、公式ホームページに良い口コミばかり並んでいる業者が最良だとも限りません。どのような優良業者でも、万人受けするサービスは提供できないからです。
記載されているマイナス意見もしっかり読み、納得のいく範囲内のマイナス意見であればその業者との契約を前向きに考えてみても良いかもしれません。
選び方②有資格者が工事を担当してくれる業者を選ぶ
有資格者が工事を担当してくれる業者を選ぶのも大切です。
エコキュートの修理や交換作業は非常に複雑で、とても素人が手を出せる領域ではありません。つまり、有資格者における作業が必須です。
エコキュートを設置するために必須の資格は、第二電気工事士と排水装置主任技術者になります。
とはいえ、人手不足から知識や経験の浅い作業員が作業を担うこともあるかもしれません。その際に、エコキュートの修理・交換作業が正確に行われなかった場合、故障個所の悪化やエコキュートの完全故障が起こる可能性もあります。
エコキュートの修理や交換の結果を納得いくものにするため、契約する業者が有資格者を派遣できるか否かについても確認できると良いでしょう。
選び方③アフターサービスが充実している業者を選ぶ
アフターサービスが充実している業者を選ぶことも大切です。
エコキュートは10年近く、ほぼ毎日使うもの。だからこそ、修理や交換を終えたと同時に業者との繋がりが途絶えてしまうのはNGです。
万が一の際にも安心できる保証制度が整っているか、消費者目線で考えてくれる業者であるのかという部分を見極めましょう。
エコキュートの不調を修理で済ませたい!エコキュートの正しい使い方は?
最後に、エコキュートの不調を修理で済ませるため、エコキュートの正しい使い方をお伝えします。
修理で済めば、直近の出費を最小限で済ませることが可能です。家計のためにも、エコキュートの正しい使い方を今一度頭に入れましょう。
①メンテナンスをしっかり行う
エコキュートはメンテナンスをしっかり行いましょう。家庭で簡単に実施できる定期メンテナンスは、以下のようなものです。
メンテナンスの頻度 | メンテナンスの内容 |
日ごろから行うもの | ・水漏れの目視確認 ・リモコンのお手入れ |
1か月に1回のペースで行うもの | ・浴槽のフィルターの掃除 ・逃し弁の動作確認 |
半年に1回のペースで行うもの | ・貯湯タンクの水抜き ・貯湯タンクの給水口ストレーナの掃除 ・配管の掃除 |
冬季に入る前に行うもの | ・凍結防止ヒーターの動作確認 |
特に難しいものはありません。エコキュートを安心安全に使用するためにも、日ごろからのメンテナンスを心がけましょう。
②入浴剤の使い方に気を付ける
入浴剤の使い方に気を付けるのも必要です。
エコキュートは、基本的に入浴剤の使用が禁止されています。入浴剤に含まれている成分が、配管を詰まらせたり、熱交換器に損傷を加えたりする恐れがあるからです。
しかし、エコキュートにすることで入浴剤が完全に使えなくなるというわけではありません。
実は各メーカーごと、使っても問題ない入浴剤を公式ホームページで公表しています。記載されていない入浴剤を使ってしまうとエコキュート自体が故障する恐れがあるので、入浴剤の使い方には気を付けましょう。
③家庭に合うエコキュート選びをする
家庭に合うエコキュート選びをするのも大切です。
エコキュートは貯湯タンクがセットですが、容量が大きくなるほど初期費用も大きくなります。なので、推奨されている容量よりも小さい貯湯タンクを購入しようと考える方もいるでしょう。
しかし、お湯の使用量と給湯するお湯の量が見合っていないと、電気料金単価が高い時間帯に給湯しなくてはならず、ランニングコストがかさむ可能性があります。
また、給湯を必要以上に繰り返すことで、エコキュートの寿命自体を短くしてしまう恐れもあります。
エコキュートの不調は修理でも直せる!使い方には気を付けよう!
今回の記事では、エコキュートの修理や交換について見てきました。
エコキュートの寿命に近づいたときに不調が現れた場合、交換が必要になるかもしれません。
しかし、寿命がまだ先という場合は修理で済む可能性が高いです。
不調を修理で直したいのであれば、日ごろからのメンテナンスは欠かせません。エコキュートは高額なので、使い方には気を付けていきましょう。
この記事の監修者

『お客様に寄り添うこと』をモットーに日々の業務に取り組んでおります。
太陽光発電の活用方法や蓄電池の導入などのご相談は年間2000件以上頂いており、真摯に問題解決に取り組んできました。
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