後悔しないエコキュートのサイズ選び|最適な容量を判断するコツも

あなたの家庭に合ったエコキュートを選ぶ際には「メーカー」や「機種」といった要素も重要ですが、同じくらい頭を悩ませるのが「サイズ選び」ではないでしょうか?
貯湯タンクのサイズ選びを間違えると「頻繁にお湯切れする」「初期費用が高くなる」などデメリットが発生するため、正しい選び方を知っておきたいところです。
そこで本記事では、一般的なエコキュートのサイズの種類や「使用人数」で容量を選ぶ方法、スペック上の容量と「実際に使える湯量」の違いまでくわしく解説していきます。
記事の後半では、サイズ選び以外で注目しておくべき「エコキュートの選び方のポイント」もご紹介していますので、機種選びでお困りの方はぜひ目を通してみてくださいね!
目次
エコキュートにはどんなサイズ・容量がある?
製造メーカーごとに性能や機能の違いはあれど、エコキュートの貯湯タンク容量(サイズ)は以下のラインナップが一般的です。
- 300L
- 370L
- 460L
- 550L以上
以上のラインナップの中でも機種の選択肢が多いのは、日本の家族の人数として割合が多い「2〜6人」にフィットした「370L」または「460L」となります。
メーカーによっては、1〜2人向けの「300L」やさらに小さな「180L」、二世帯住宅にも対応可能な「550L」などが用意されていますが、機種の種類はそれほど多くありません。
一般的な家族が1日に使うお湯の量はどれくらい?
エコキュートの人気メーカー「ダイキン」の調べによると、一般的な家庭が1日に使うお湯の量の目安は以下のとおりです。
一般的な家庭が1日に使う湯量の目安 | |
お風呂のお湯はり | 約180L / 回 |
シャワー | 80〜100L / 回 (約7〜8分使用した場合) |
洗面・キッチン | 30L / 人數 |
また、上の表を基準とした場合、使用人数ごとに必要となる湯量の合計は以下のように増えていきます。
人数 | お風呂 | シャワー | 洗面・キッチン | 合計 |
2人 | 180L | 160〜200L | 60L | 400〜640L |
3人 | 180L | 240〜300L | 90L | 510〜570L |
4人 | 180L | 320〜400L | 120L | 620〜700L |
5人 | 180L | 400〜500L | 150L | 730〜830L |
6人 | 180L | 480〜600L | 180L | 840〜960L |
「冬場はシャワーの時間が長くなる」「お風呂でたし湯を使う機会が多い」など、お湯の使い方や季節によって使用量は大きく変化することも覚えておきましょう。
エコキュートのタンク容量より「実際に使える湯量」は多いって本当?
意外と知られていない事実として、エコキュートのタンク容量より、実際に適温(約42℃)として使えるお湯の量は「約2倍」も多いことをご存じでしょうか?
タンク容量より実際に使える湯量が多い理由は、タンク内には高温のお湯(65〜90℃)が蓄えられており、水道水と混ぜて適温まで下げて使用するからです。
たとえば、貯湯タンクのサイズが370Lであれば「約650L」、460Lサイズであれば「約850L」程度の湯量が確保できます。(水温9℃・貯湯温度80℃の場合)
エコキュートのタンク容量を選ぶ際には、家族の人数ごとの使用量を確認し、貯湯タンクの実際に使える湯量とマッチしているか確認しておくことが大切です。
エコキュートのサイズは「使用人数」での判断がおすすめ!適正容量をご紹介
エコキュートの貯湯タンク容量を選ぶ際には、「使用する家族の人数」から判断するのが最も確実でおすすめです。
使用人数に合った適切なエコキュートのサイズは以下のとおりです。
- 2〜4人で使うなら「370L」
- 4〜6人で使うなら「460L」
- 5〜7人で使うなら「550L以上」
それぞれのサイズで使用できる湯量の目安や、選択するメリットをくわしく確認していきましょう。
ケース①:2〜4人で使うなら「370L」がおすすめ
2人暮らしの家庭から4人家族、お風呂を使う機会が少ない5人家族までなら、「370L」モデルを選べば問題なく快適に使用できるでしょう。
370Lモデルで実際に使えるお湯の量は650Lほどであり、シャワーなら4〜5回、お風呂を使ってキッチンで長時間家事をしても、まだまだ残量に余裕があります。
一方で、これから家族が増える予定がある方や、子どもがスポーツ系の部活動に入った場合など、お湯の使用量がかなり増えそうなら460Lを選んだほうが無難です。
また、「高速沸き上げ」「高速お湯はり」などの時短機能の搭載されたモデルなら、突然の来客などで一時的にお湯の使用量が増えた場合でも柔軟に対応できます。
ケース②:4〜6人で使うなら「460L」がおすすめ
4人から6人家族、小さな子どもやお年寄りと暮らす7人家族までであれば、「460L」モデルを選べば後悔するケースは少ないでしょう。
460Lモデルで実際に使えるお湯の量は850Lほどであり、シャワーなら6〜8回、大きめの浴槽で入浴を楽しんだり、2つの蛇口で料理や家事をしても残量に余裕があります。
また、毎日朝晩にシャワー浴びる機会が多い家庭や、「お風呂には毎日入りたい!」というケースでは、3〜4人家族でも460Lを選んで損はありません。
売れ筋の460Lは各メーカーともに商品ラインナップが多く、安くて良いモデルが選びやすいことも、460Lがおすすめな理由のひとつです。
ケース③:5〜7人で使うなら「550L以上」がおすすめ
5人から7人、8人以上の大家族のお風呂や給湯を1台のエコキュートでまかなう場合は、「550L以上」の大容量モデルを選びましょう。
550L以上のモデルで実際に使えるお湯の量は1,000Lを上回り、シャワーなら7〜9回、たっぷりのお湯でお風呂に入り、2つの台所で家事をしても充分容量に余裕があります。
今後家族が増える予定がある方や、二世帯住宅にも最適なサイズですが、購入する際には「給湯圧力が強めのモデル」が断然おすすめです。
理由は、大人数の家庭では複数の場所でお湯を使うシーンも多く、2階・3階で給湯する場面もあるため、給湯圧力が弱いとシャワーなどの湯量が足りない恐れがあるからです。
エコキュートのサイズ選びを失敗するとどんなデメリットがある?
エコキュートの貯湯タンク容量が予想より「小さい」または「大きい」と、以下のようなデメリットが発生する原因となります。
エコキュートのサイズ選びを間違えるデメリット | |
容量が小さい | ・貯湯タンクのお湯がすぐに無くなってしまい(お湯切れ)、電気代の高い昼間や夕方に沸き上げをしなければならなくなる ・お湯切れを起こすと30分〜2時間はお湯が使えないため、お風呂やシャワー、台所での家事などの店舗が非常に悪くなる ・お湯切れを予防するためには、こまめな貯湯タンクの残量チェックが必となる |
容量が大きい | ・貯湯タンクの容量が大きいほど価格が高くなるため、余計な初期費用を支払うことになる ・貯湯タンクの容量が大きいほど設置スペースも大きくなるため、屋外スペースを圧迫してしまう ・大容量かつ薄型コンパクトなモデルもあるが、通常モデルより価格が高いケースが多い |
エコキュートのサイズ選びで迷ったら「大きめ」がおすすめ
「エコキュートのサイズが決められない!」とお困りの方は、使用人数ごとの適正サイズをもう一度確認したうえで、「ワンサイズ大きめ」を選ぶのがおすすめです。
理由は、エコキュートは深夜料金プランを契約して夜間にお得に沸き上げする使い方が一般的であり、昼間や夕方にお湯切れを起こすと「非常に割高な電気代」がかかるからです。
また、お湯切れを恐れて残量をこまめにチェックするのもストレスですし、急な来客や「冬場に増えがちなシャワーの湯量」など、なにかと心配事が増えてしまいます。
ワンサイズ上のエコキュートは初期費用が割高ですが、お湯切れで余計にかかる電気代や、お湯が使えるまで待つストレスを考えれば、購入後に後悔するケースは少ないでしょう。
サイズ選び以外で、エコキュートの選び方のポイントはある?
あなたの家庭に合ったエコキュートを選ぶ際には、貯湯タンクのサイズだけでなく、以下のポイントもしっかりチェックして判断することをおすすめします。
タンク容量以外に注目すべきエコキュートのポイント | |
給湯タイプ | ・すべて全自動のフルオート、追い焚き機能のないセミオート、手動でお湯はりする給湯専用の3タイプがある ・フルオートタイプがもっとも価格が高いため、予算や使いたい機能をしっかり把握してから選びたい |
貯湯タンクの形状 | ・通常の角形タイプのほかにも、近年では奥行きを抑えた「薄型・コンパクト」タイプも人気がある ・屋外スペースに余裕がないと「設置後に通りにくくなる」可能性があるため、事前にサイズを確認してから選びたい |
給湯圧力 | ・180〜200kPaの標準タイプから280〜320kPaの高圧タイプ、最大500kPaの超高圧タイプなど、さまざまな給湯圧力が選択できる ・給湯圧力が低いと2か所での給湯や、2階へ給湯する際にパワー不足を感じるため、使用環境に合わせて判断したい |
貯湯タンクの保温効率 | ・各モデルごとに「年間給湯保温効率」が異なり、数値が高いほど省エネ効果や電気代の節約効果が高くなる ・寒冷地などでは貯湯タンクの温度が下がりやすいため、「3.0」以上の保温効率を持ったモデルを選びたい |
省エネ機能・快適機能 | ・人感センサーによる保温停止や、シャワー湯量の自動調節機能など、メーカー独自の省エネ機能にも注目したい ・マイクロバブル入浴や配管自動洗浄、浴室リモコンでの通話機能など、快適性を高める機能の有無も重要なポイント |
環境に合った付加機能 | ・寒冷地方では「凍結防止ヒーター」の搭載されたモデル、沿海地方では「耐塩・防サビ加工」の施されたモデルがおすすめ |
エコキュートのサイズ選びは使用人数で決めればかんたん!迷ったら大きめが無難
エコキュートのサイズは370〜550Lまでさまざまですが、「2〜4人なら370L」「4〜6人なら460L」など、使用する家族の人数で決めるのが一番かんたんで確実です。
「毎日お風呂に入りたい」「1日2回シャワーに入りたい」など、たっぷりお湯を使いたい家庭なら、適正サイズよりひとつ大きめを選んだほうが安心して使えます。
売れ筋の370L・460Lモデルなら、各メーカーともに豊富なラインナップから選べますので、お得で高性能な機種も見つけやすいでしょう。
2025年は国や地方自治体の補助金制度も豊富ですので、ぜひこの機会にあなたの家庭に最適なエコキュートを探してみませんか?
エコキュートを買うなら、まずは『リノベステーション』で比較してみてください!販売価格情報や口コミ、おすすめランキングなど、独自の視点から商品をチェックできます。
この記事の監修者

『お客様に寄り添うこと』をモットーに日々の業務に取り組んでおります。
太陽光発電の活用方法や蓄電池の導入などのご相談は年間2000件以上頂いており、真摯に問題解決に取り組んできました。
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