エコキュートとエコジョーズの違いは？おすすめの家庭の特徴も紹介

省エネ給湯器であるエコキュートとエコジョーズだからこそ、導入を前向きに検討している家庭も多いでしょう。では、両者の違いは一体何なのでしょうか。

そこで今回の記事では、エコキュートとエコジョーズの根本的な違いを紹介すると共に、おすすめの家庭の違いも解説します。

エコキュートとエコジョーズの違いはなに？仕組みの違いを解説！

まずは、エコキュートとエコジョーズの根本的な仕組みの部分の違いを徹底解説します。

エコキュートとは

エコキュートを簡単に説明すると、電気給湯器よりも省エネ性能の高い給湯器のことです。

ヒートポンプという仕組みを使って大気中の熱を給湯するため、従来の電気給湯器に比べて非常にエコという部分から「エコキュート」と呼ばれていますが「自然冷媒ヒートポンプ給湯機」が正式名称です。

エコキュートを導入することで光熱費を削減できる可能性が高くなります。また、貯湯タンクが必須の設備のため、必然的に災害対策にも役立ちます。一石二鳥の設備ということで、エコキュートは注目を集めています。

一方でデメリットに感じる点もいくつかあります。

エコキュートでは基本的に夜間にまとめて給湯し、給湯されたお湯を貯湯タンクに溜めます。貯湯タンクに溜められた湯量の中で1日を過ごす必要があり、場合によっては「残湯が気になってバスタイムが楽しめない…」といった感想を抱く可能性もあるでしょう。

また、貯湯タンクが破裂しないよう減圧したものを貯湯するため、蛇口から出てくるお湯の水圧は弱い傾向があります。

従来のガス給湯器の半分程度になる可能性も高く、水圧を重視する方にとってエコキュートの導入はマイナスかもしれません。

エコジョーズとは

エコジョーズは、従来のガス給湯器よりも省エネ性能の高いガス給湯器のことです。

従来のガス給湯器では約200℃の熱が捨てられていましたが、エコジョーズではその排熱を再利用して給湯。最終的に50℃前後の排熱が出てしまうものの200℃の排熱が捨てられるよりはエコで、1回の給湯で2回分のお湯を作れるのが特徴です。

エコキュートとは違って瞬間式なので、お湯を使いたいときに自由に使えます。また、水圧が弱まることもありません。

ガスを使用するものの、エコキュートの使用感に対するデメリットを払拭しているものがエコジョーズという見方もできるでしょう。

エコキュートとエコジョーズが気になる！細かな違いを徹底解説！

エコキュートとエコジョーズはどちらも省エネ性能の高い給湯器です。根本的な違いは、給湯に使う力が電気かガスかといった部分になります。

ここからはさらに深堀りして、エコキュートとエコジョーズの具体的な違いを徹底的に見ていきましょう（フルオートタイプで4人家族を想定した場合の試算です）。

初期費用の違い

まずは、最も気になるであろうエコキュートとエコジョーズの初期費用の違いを紹介します。

それぞれ給湯器の省エネ性能や給湯タイプなどによって初期費用は変動します。求める性能が高ければ高いほど、初期費用も割高になります。どのような性能を求めるのか、家庭でしっかり話し合いましょう。

ランニングコストの違い

ランニングコストの違いは、以下の表をご覧ください。

ランニングコストを見ると、エコキュートに軍配が上がることがわかります。ただ、ランニングコストの減少範囲は一概には言えません。

あくまでも「可能性」の話で、ランニングコストの減少幅は各家庭によって異なります。

補助金制度の違い

補助金制度についても、以下の通り違いがあります。

エコキュートは国と自治体それぞれに補助金制度があるのに対し、エコジョーズでは個人向けの補助金制度はありません。「補助金制度を利用してお得に設備を導入したい」という考えなら、エコキュートが良いかもしれません。

使える湯量の違い

使える湯量にも違いがあります。

エコキュートは貯湯タンクありきの設備なため、基本的には貯湯タンク容量の範囲内でしかお湯は使えません。

日中にお湯切れした場合の再給湯は可能ですが、夜間が割安電力である半面、日中は割高電力です。

つまり、日中の給湯回数が多くなればなるほど、最終的に請求される電気代が高くなります。貯湯タンクの容量選びは慎重になる必要があるでしょう。

ただ、太陽光発電と連携する場合は、全体を通しての給湯量を特段気にする必要はありません。日中にも太陽光発電が発電した無料電力を使って給湯できるからです。

しかも、太陽光発電を使っての給湯を優先すれば、夜間の割安電力を利用した給湯量を最小限にでき、ランニングコストをさらに削減できる可能性もあります。

一方、エコジョーズは従来のガス給湯器と同じく瞬間式なので、使える湯量に制限はありません。いつ給湯しても電力単価は変わらないので、給湯器の買い替えに伴う生活リズムの変更も不要です。

災害時に受けられる恩恵の違い

災害時に受けられる恩恵についても、以下の通り違いがあります。

エコキュートでは、貯湯タンク内の水質の安全性が確保できないことから、飲料水としての利用はできません。しかし、非常用水（生活用水）としての利用はできるので、貯湯タンク内に残湯があれば災害時に大きな安心を得ることができます。

また、エコキュートと太陽光発電や蓄電池を併用すれば、停電時も給湯が可能です。エコキュートは主にオール電化家庭で採用される設備なので、これらの設備を併用することで給湯以外にも多くの恩恵を受けられるかもしれません。

ただ、あくまでも可能性の話なので、実際にどの範囲までの恩恵を受けられるかは各家庭の状況により異なります。

設置スペースの違い

設置スペースの違いについても紹介します。

設置スペースに関しては、エコジョーズのほうが場所を取りません。

設備自体が非常にコンパクトなので集合住宅でも設置可能。選べる家庭の選択肢が多いのはメリットといえるでしょう。

一方、エコキュートはコンパクトサイズの販売があるものの、2設備の設置が必須です。狭小住宅では設置場所の確保が困難な場合もあり、エコキュートの導入を泣く泣く諦めなくてはならない場合もあるかもしれません。

ただ、昨今ではコンパクトサイズのエコキュートの販売も始まっています。実際に家庭に導入できるのか、サイズ感を確認できると良いでしょう。

違いを知って選ぼう！エコキュートとエコジョーズどちらがおすすめ？

エコキュートとエコジョーズには様々な違いがあることがわかりました。

では、エコキュートとエコジョーズはそれぞれ、どういった家庭におすすめの設備なのでしょうか。具体的に解説します。

エコキュートがおすすめの家庭の特徴

エコキュートがおすすめの家庭の主な特徴は、以下の通りです。

• オール電化を検討している家庭
• お湯の使用量がほぼ一定の家庭
• 設備の設置場所を確保できる家庭
• 初期費用が高くても許容できる家庭
• 災害対策も同時に進めたい家庭

エコキュートは電気の力で給湯する設備です。そのため、ガス契約をしないオール電化家庭におすすめします。

また、貯湯タンクの設置が必須なので、お湯の使用量がほぼ一定の家庭である必要もあります。来客が多かったり1日に何度もお風呂に入るような場合は、貯湯タンク選びが難航し、思うような結論が見出せない可能性もあるでしょう。

エコキュートの導入と同時に災害対策が叶うというメリットも。災害対策として何から始めれば良いのかわからない…という場合は、エコキュートの導入を前向きに検討してみるのも悪くないかもしれません。

エコジョーズがおすすめの家庭の特徴

エコジョーズがおすすめの家庭の主な特徴は、以下の通りです。

• オール電化にマイナスイメージを持っている家庭
• 世帯人数が多い家庭
• お湯の使用量が多かったり変動する家庭
• 初期費用をとにかく抑えたい家庭
• コンパクトな設備を求める家庭

エコジョーズはガス契約が必須なため、オール電化にマイナスイメージを持っている家庭におすすめです。

また、瞬間式のため貯湯タンクが必要ないことから、世帯人数が多く、お湯の使用量が多かったり安定しない家庭にもおすすめできます。

初期費用もエコキュートに比べれば安い傾向にあるので、まとまった資金を用意しにくい家庭にも良いでしょう。

エコキュートとエコジョーズには違いが多数！家庭にとって良い選択を！

今回の記事では、エコキュートとエコジョーズの具体的な違いについて見てきました。

どちらも省エネ給湯器ではありますが、使用する力（電気orガス）はもちろん、初期費用やランニングコストなど、様々な面で違いがあることがわかりました。

どちらも一長一短ある設備のため、家庭ごとに「合う」「合わない」があるかと思います。家庭にとってどちらの設備が適正なのかを判断したい場合は、リノベステーションへぜひお気軽にご相談ください。

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