エコキュート入浴剤の対応可否と注意点

目次
エコキュートで入浴剤は使用できるのか
エコキュートで入浴剤を使用することは可能ですが、使用できる入浴剤の種類には制限があります。すべての入浴剤がエコキュートに対応しているわけではないため、適切な選択が必要です。
エコキュートは給湯器内部に配管や熱交換器などの精密部品が多数使用されており、入浴剤に含まれる成分によっては機器の故障や性能低下を引き起こす可能性があります。特に追い焚き機能を使用する場合は、入浴剤の成分が機器内部を循環するため、より慎重な選択が求められます。
使用可能な入浴剤の種類
中性タイプの入浴剤
最も安全に使用できるのは中性タイプの入浴剤です。pHが7前後の中性入浴剤は、エコキュートの配管や部品に与える影響が最小限に抑えられます。多くのメーカーが中性タイプの入浴剤をエコキュート対応商品として販売しています。
無機塩系入浴剤
硫酸ナトリウムや塩化ナトリウムなどの無機塩を主成分とする入浴剤は、比較的安全に使用できます。これらの成分は金属配管への腐食性が低く、エコキュートへの影響も軽微です。
炭酸系入浴剤
炭酸水素ナトリウムを主成分とする炭酸系入浴剤も、適切に使用すれば問題ありません。ただし、炭酸ガスが発生するため、浴室の換気を十分に行う必要があります。
避けるべき入浴剤の特徴
硫黄系入浴剤
硫黄を含む入浴剤は、エコキュートの配管や熱交換器に深刻な腐食を引き起こす可能性があります。温泉の素などの硫黄系入浴剤は、機器の故障につながるリスクが高いため使用を避けるべきです。
強酸性・強アルカリ性入浴剤
pH値が極端に低い酸性入浴剤や、pH値が高いアルカリ性入浴剤は、配管や部品の腐食を促進します。これらの入浴剤は機器の寿命を大幅に短縮する可能性があります。
塩分濃度の高い入浴剤
海水浴気分を味わえる塩分濃度の高い入浴剤は、金属配管への腐食性が強く、エコキュートには不適切です。特に長期間使用すると配管の劣化が加速します。
油分を含む入浴剤
保湿効果のある油分を含む入浴剤は、配管内部に油膜を形成し、熱交換効率の低下や配管の詰まりを引き起こす可能性があります。
メーカー別対応状況
三菱電機
三菱電機のエコキュートでは、中性タイプの入浴剤の使用を推奨しています。同社の取扱説明書には、使用可能な入浴剤の条件が明記されており、pH値や成分についての詳細な指針が示されています。
パナソニック
パナソニックでは、自社で動作確認を行った入浴剤リストを公開しており、対応商品を明確に示しています。これらの商品は安全性が確認されているため、安心して使用できます。
ダイキン
ダイキンのエコキュートでは、無機塩系の入浴剤を中心に対応しています。また、定期的なメンテナンスを前提として、使用可能な入浴剤の範囲を拡大しています。
日立
日立では、入浴剤使用時の注意事項を詳細に説明し、機器への影響を最小限に抑える使用方法を提案しています。特に追い焚き機能使用時の注意点について詳しく解説しています。
使用時の注意点とメンテナンス
使用前の確認事項
入浴剤を使用する前に、必ず取扱説明書でメーカーの推奨事項を確認してください。また、入浴剤のパッケージにエコキュート対応の表示があるかも重要な確認ポイントです。
使用後のメンテナンス
入浴剤使用後は、浴槽の清掃を十分に行い、配管内に残留物が残らないよう注意してください。特に追い焚き機能を使用した場合は、清水での循環運転を行うことで配管内の洗浄効果が期待できます。
定期的な点検
入浴剤を定期的に使用する場合は、エコキュートの点検頻度を高めることを推奨します。配管の腐食や詰まりの早期発見により、大きなトラブルを未然に防ぐことができます。
故障時の対応方法
保証対応について
入浴剤の使用が原因で故障した場合、メーカー保証の対象外となる可能性があります。基本的には推奨される入浴剤を適切に使用した場合の故障について保証対応が検討されますが、不適切な使用による故障は自己負担となる場合があります。
修理費用の目安
エコキュートの修理費用は故障箇所により大きく異なります。配管の部分的な交換であれば5万円程度で済む場合もありますが、熱交換器の交換が必要な場合は20万円以上の費用がかかる場合があります。
おすすめの入浴剤商品
市販の対応商品
現在市販されているエコキュート対応入浴剤の中でも、特に安全性と使用感のバランスが良い商品をご紹介します。これらの商品は主要メーカーの動作確認を受けており、安心して使用できます。
天然成分系商品
天然由来の成分を使用した入浴剤も、適切に処理されたものであればエコキュートでの使用が可能です。ただし、天然成分であっても成分によっては機器への影響があるため、必ず対応確認を行ってください。
将来の技術発展
新しい技術への対応
エコキュート技術の発展により、従来使用できなかった入浴剤への対応も徐々に進んでいます。新しい材料や設計技術により、より多様な入浴剤に対応できる機器の開発が期待されています。
環境配慮型商品
環境への配慮が高まる中、生分解性が高く、機器への影響も少ない入浴剤の開発が進んでいます。これらの商品は今後のエコキュート対応入浴剤の主流になると予想されます。
よくある質問
エコキュートで温泉の素は使用できますか?
温泉の素の多くは硫黄成分を含んでおり、エコキュートの配管や熱交換器に腐食を引き起こす可能性があります。使用前に必ず成分を確認し、メーカーの推奨リストに含まれているかをチェックしてください。硫黄成分を含まない温泉の素であれば使用可能な場合もありますが、事前の確認が必要です。
入浴剤を使用した後の掃除方法は?
入浴剤使用後は、浴槽を十分に洗い流し、追い焚き機能がある場合は清水での循環運転を行うことを推奨します。特に油分を含む入浴剤を使用した場合は、中性洗剤を使用して浴槽内を清掃し、配管内に残留物が残らないよう注意してください。
毎日入浴剤を使用しても大丈夫ですか?
エコキュート対応の入浴剤であれば、毎日使用しても基本的には問題ありません。ただし、定期的なメンテナンスの頻度を高めることを推奨します。また、同じ入浴剤を長期間連続使用するより、複数の対応商品を組み合わせて使用することで、機器への負担を分散できます。
入浴剤が原因で故障した場合の修理費用は?
故障箇所により費用は大きく異なりますが、配管の軽微な修理であれば5万円程度、熱交換器の交換が必要な場合は20万円以上かかる場合があります。推奨されていない入浴剤の使用による故障は、メーカー保証の対象外となる可能性が高いため、対応商品の使用を強く推奨します。
手作り入浴剤はエコキュートで使用できますか?
手作り入浴剤の使用は推奨できません。市販の入浴剤と異なり、成分や濃度が不明確であり、エコキュートへの影響を予測することが困難です。機器の故障リスクを避けるため、メーカーが動作確認を行った市販の対応商品を使用することを強く推奨します。
住宅設備機器の導入をご検討の際は、お気軽にリノベステーションにお問い合わせください。
この記事の監修者

『お客様に寄り添うこと』をモットーに日々の業務に取り組んでおります。
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