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太陽光発電を2023年に設置するのは損?初期費用や売電価格の推移も!

太陽光発電 2024年01月04日更新

太陽光発電の普及率が伸びている中、太陽光発電を2023年に設置するのは損なのか、という話題が浮上しています。

そもそも、太陽光発電は初期費用がとても高いことで有名ですが、そこまで大きな出費を覚悟してもなお設置すべきシステムなのでしょうか。

今回の記事では、太陽光発電の初期費用や維持費の平均額、FIT制度や卒FIT後の売電価格、太陽光発電を設置して損する家庭の特徴を紹介します。

太陽光発電を2023年に設置するのは損?初期費用や維持費を解説! 

太陽光発電を所有している家庭が増えていますが、2023年に設置しても元は取れるのでしょうか。

まずは、太陽光発電の初期費用と維持費の平均額を紹介します。

太陽光発電の初期費用の平均 

太陽光発電を2023年に購入したいと考える場合、必要な初期費用は100〜150万円前後になります。

とても高額に思えますが、実はこれでも初期費用は年々下落傾向にあるのです。

2023年における発電量1kWの相場は27万円前後なのですが、10年前の2013年の同相場は38万円です。

太陽光発電は、一般的な大きさの住宅で4.5kW前後の容量を設置するといわれていますから、単純計算で2023年に太陽光発電を設置した場合121.5万円で済むのに対し、2014年は171万円もの大金が必要だったということです。

太陽光発電の初期費用が年々下落している理由は、太陽光発電が全国的に普及しているからになります。

全国的に普及することで大量生産が可能になったり、生産拠点を諸外国に移すことで太陽光発電自体の価格を抑えられているのです。

また、太陽光発電と蓄電池、太陽光発電と電気自動車といった、自家発電や省エネを実行できる家作りをした家庭に対し、国や自治体は補助金を出しています。

この補助金を上手く利用することで、太陽光発電の初期費用をさらに下げることも可能です。

太陽光発電の維持費の平均 

太陽光発電を所有する場合、維持費も考えなくてはなりません。

とはいえ、具体的な維持費は4年に1度の定期メンテナンスだけになります。

1回のメンテナンスにかかる費用は1〜2万円程度と破格ですし、なにより4年に1度という低頻度が良いですよね。

太陽光発電で定期メンテナンスがあまり必要ない理由は、太陽光発電自体が非常に壊れにくいシステムを採用しているからです。

ただ、太陽光発電と同時に使用し、太陽光発電の心臓部といわれるほど重要な役割を担うパワコンに関しては、15年前後で一度交換が必要になります。

交換費用は最低でも40万円前後になるため、太陽光発電を所有してすぐからコツコツと積み立てが必要になるでしょう。

太陽光発電を2023年に設置するのは損?売電価格の推移を紹介! 

太陽光発電を導入すると、余剰電力を売電することができます。

ポイントは、最初の10年間はFIT制度と呼ばれる、売電単価が割高に設定されている制度を使えること。

つまり、最初の10年間で積極的に売電していけば、太陽光発電の初期費用回収スピードが大きく上昇するのです。

今回の章では、FIT制度の売電価格の推移や、卒FIT後の売電価格について紹介します。

FIT制度の売電価格について 

FIT制度の売電価格は記述の通り、とても高い金額設定になっています。

2023年のFIT制度の売電価格は16円なので、仮に2023年に太陽光発電を導入した場合、2033年までは1kWhあたり16円で余剰電力を売電することが可能です。

ちなみにFIT制度は、太陽光発電の普及を目的に誕生しました。

なんと、FIT制度導入前の1994年は、1kWあたり200万円もの初期費用が必要だったのです。

一般的な住宅で平均4.5kWの太陽光発電を設置した場合、単純計算で900万円の初期費用が必要だったということになります。

一般家庭に普及しない理由がわかりますよね。

しかし当時は、地球温暖化を食い止めるため、太陽光発電をはじめとする再生可能エネルギーの活用が急がれていました。

したがって、FIT制度が始まり、太陽光発電がそれなりに普及したことで販売価格と売電価格が共に下落傾向にあるのです。

たとえば、10年前の2013年は、FIT制度の売電価格は1kWhあたり31円でした。

今のほぼ倍の収入を得られていたというわけです。

これだけを見ると「2023年に太陽光発電を設置する意味はないの?」と思ってしまいますが、太陽光発電自体の販売価格も下落しているため、売電価格も比例して下落するのは当然といえるでしょう。

ちなみに、FIT制度の売電価格は国が定めていて全国一律です。

そして、今と昔を比べて、各家庭が負担する金額に大差が出ないように売電価格の単価を設定しているということなので、単純に「売電価格が下落傾向にあるから太陽光発電を所有する意味はない」と決めつけるのはやめましょう。

卒FIT後の売電価格について 

太陽光発電を所有してから10年目を迎えると、卒FITをしなくてはなりません。

しかも、卒FIT後は余剰電力の買い取りサービスを実施している電力会社などと契約を結び、その会社が提示している条件で売電する必要があります。

たとえば、住友林業「スミリンでんき」では1kWhあたり11円(2023年現在値)で売電が可能で、東京ガス「太陽光電力買取サービス」では同9.50円(同上)で売電が可能です。

余剰電力を売電できる環境があることは有難いですが、FIT制度中に比べて売電単価が大きく下落してしまい、売電する意味を見失う家庭が相次いでいるのです。

FIT制度が2009年に開始された制度なので、そこから10年後の2019年前後に、テレビニュースなどでもかなり深刻な問題として取り上げられていた事案になります。

太陽光発電を2023年に設置したい!損する家庭の特徴は? 

太陽光発電を2023年に設置したいと考えている家庭は多いでしょう。

しかし、残念ながら太陽光発電を設置したことで損する可能性のある家庭は意外と多いです。

最後に、太陽光発電を2023年に設置して損する可能性のある家庭の特徴を3つ紹介します。

ここで紹介する3つのうち1つでも当てはまった場合、太陽光発電の設置については慎重に進めていけると良いでしょう。

発電量が期待できない立地条件の家に住んでいる 

太陽光発電の設置で損してしまうのは、発電量が期待できない立地条件の家です。

太陽光発電は、基本的に多くの発電量を得てそれを自家消費し、残った分は売電するという使い方が初期費用を確実に回収する方法になります。

したがって、自家消費分しか発電できない家の場合、売電ができないので初期費用の回収ペースが遅れますし、最悪の場合は初期費用を回収できずに太陽光発電が寿命を迎えてしまう可能性もあります。

蓄電池などの設置が予定されていない 

蓄電池などの設置が予定されていない家庭も、太陽光発電で損することでしょう。

前章で紹介した通り、卒FITしてしまうと売電する意味を見失ってしまいます。

このタイミングで蓄電池などの蓄電機能のあるシステムを設置すれば、太陽光発電が発電した電力を自家消費でき、電気代の大幅削減が見込めて、太陽光発電の初期費用の回収ペースを上げることに成功します。

太陽光発電と蓄電池などの蓄電機能のあるシステムを併用すると停電対策にもなる、という大きなメリットもありますよ。

太陽光発電を高値で購入してしまった場合 

太陽光発電で損するのは、太陽光発電を高値で購入してしまった家庭です。

太陽光発電を高値で購入した場合、初期費用回収に多くの時間を要してしまいます。

悪徳業者などに引っかかってかなり高額な太陽光発電を購入してしまった場合は、初期費用を回収できない可能性も考えられます。

太陽光発電は、10年前後でほとんどの家庭で元が取れるといわれている商品ですから、極端に相場からかけ離れている太陽光発電は買わないように心がけましょう。

2023年に太陽光発電を設置するのは損ではない!購入時の条件は要注意! 

今回の記事では、2023年に太陽光発電を設置するのは損なのか、という部分を紹介しました。

結論をいうと、決して損ではありません。

むしろ、電気代が値上がりしている昨今、電力会社からの買電を減らしていける太陽光発電を導入するのはとてもおすすめです。

さらにおすすめになるのは、太陽光発電と蓄電機能のあるシステムを併用することなので、ぜひ太陽光発電だけではなく蓄電機能のあるシステムの購入も前向きに検討してみてはいかがでしょうか。

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この記事の監修者

中田 萌

『お客様に寄り添うこと』をモットーに日々の業務に取り組んでおります。
太陽光発電の活用方法や蓄電池の導入などのご相談は年間2000件以上頂いており、真摯に問題解決に取り組んできました。
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