深夜電力ってなに?深夜電力をお得に活用する方法を紹介!
近年、高騰が続いている電気代。
2023年6月にも、多くの電力会社が電気料金を値上げすると発表しました。
そこで、今回は「電気代が安くできる」とされている大手電力会社の「深夜料金」について解説します。
目次
深夜電力プランとは?時間帯別電灯とは違うの?
深夜電力プランとは、深夜電力を使用して「電気を多く消費する設備」を深夜の安い電力で動かすことができる料金プランです。
深夜電力プランと似た料金プランとして「時間帯別電灯」がありますが、異なる料金プランです。
時間帯別電灯は、昼間の電気料金が設定されているのに対し、深夜電力は昼間の電気料金が設定されていません。
深夜電力を契約する場合には、昼間の電気料金プランと深夜電力プランを同時に契約しなければいけません。
電力会社で取り扱っている深夜電力の特徴は?
深夜料金プランは、深夜の電気料金が安く設定されていることが特徴です。
電気を多く使う住宅設備を導入している家庭は、深夜料金プランを契約することで電気料金を抑えることが可能になります。
特徴① 深夜の電気料金が安くなる
電力会社の深夜電力プランは、深夜の電気料金が安く設定されていることが特徴です。
深夜電力プランは、昼間の電気料金に比べて電気料金が安く設定されており、深夜に電気を多く使用する家庭では、電気料金をお得にすることが可能です。
深夜電力プランは、電気料金プランを2つ契約しなければいけないので、基本料金を2つ支払わなければいけません。
深夜電力の電気単価で料金がどれだけお得になるのかを事前に計算しておくと良いでしょう。
深夜電力を契約しても、深夜の電気使用量が少ない場合には、深夜電力契約前よりも電気料金が高くなってしまう可能性があります。
特徴② 日中の電気使用量を抑えて深夜に使う
深夜電力プランが用意されている理由は、消費者の電気使用量にあります。
日本では、日中の電気使用量が多く、深夜電力の消費量が少ないことが特徴です。
日中の電気使用量が多い時間帯を「ピーク時間」と言います。
日中のピーク時間の電気使用量を減らし、深夜に電気を使う家庭を増やすことで、発電した電気を無駄なく使うために深夜電力プランが開始されました。
特徴③ 深夜電力を扱っている電力会社は少ないのが現状
2023年現在、新たに契約できる深夜電力プランは少なくなってきています。
また、電気代高騰の影響を受け、深夜電力も値上がりしてきており、必ずしも「お得」とは言い難い料金になっているのが現状です。
これから深夜電力を契約する場合には、電気料金が安くなるかどうかをシミュレーションしておくことが大切です。
2023年現在契約できる深夜電力の料金プランは?
2023年現在、新たに深夜電力プランを契約できるのは関西電力のみです。
関西電力以外では、時間帯別電灯プランを契約することで、深夜の電気料金を安くすることができます。
電力会社名 | 深夜電力プランの有無 |
東京電力 | なし |
関西電力 | あり(深夜電力A・深夜電力B) |
中部電力 | なし |
東北電力 | なし |
九州電力 | なし |
中国電力 | なし |
四国電力 | なし |
北海道電力 | なし |
北陸電力 | なし |
沖縄電力 | なし |
東京電力の深夜電力プラン
東京電力の深夜電力プランは、2016年に新規申し込みが停止されています。
東京電力では、深夜電力と似たプランとして時間帯別電灯の「夜トクプラン」が用意されています。
夜トクプランとスタンダードプランの電気料金は以下の表の通りです。
東京電力の夜トクプランは、夜間8時間の電気料金が安くなるプランと、夜間12時間の電気料金が安くなるプランが用意されています。
プラン名 | 電気料金 |
夜トク8プラン | 昼間(AM7時〜PM11時):32.71円 夜間(PM11時〜AM7時):21.75円 |
夜トク12プラン | 昼間(AM9時〜PM9時):34.27円 夜間(PM9時〜AM9時):23.44円 |
スタンダードプラン | 〜120kWh:19.91円 121kWh〜300kWh:26.49円 301kWh〜:30.60円 |
(電気料金には、上記以外に基本料金・燃料調節額・再エネ賦課金が加算されます)
関西電力の深夜電力プラン
関西電力では、2023年現在も契約できる深夜電力プランが用意されています。
関西電力の深夜電力プランは、1契約あたりに料金が設定されている「深夜電力A」と、1kWhあたりの電気料金が設定されている「深夜電力B」の2種類のプランがあります。
プラン名 | 電気料金 |
深夜電力A | 1契約:1,812.57円 |
深夜電力B | 1kWhあたり:15.37円 |
従量電灯A | 15kWh〜120kWhまで:20.31円 120kWh〜300kWhまで:25.71円 300kWh超過分:28.70円 |
(電気料金には、上記以外に基本料金・燃料調節額・再エネ賦課金が加算されます)
中部電力の深夜電力プラン
2023年現在、中部電力で契約できる深夜電力プランはありません。
今回は、2023年5月現在でも契約できる時間帯別電灯プラン「スマートライフプラン」の電気料金を紹介します。
中部電力の「おとくプラン」は、一般家庭が契約できる電気料金プランです。
プラン名 | 電気料金 |
スマートライフプラン | デイタイム(昼間):38.95円 @ホームタイム(昼間):28.76円 ナイトタイム(夜間):16.63円 |
おとくプラン | 120kWhまで:21.33円 120kWh〜300kWhまで:25.80円 300kWhをこえる:28.75円 |
(電気料金には、上記以外に基本料金・燃料調節額・再エネ賦課金が加算されます)
東北電力の深夜電力プラン
東北電力の深夜電力プランは、2023年現在契約できるプランはありません。
2023年でも契約できる深夜の電気料金が安く設定されているプランは、時間帯別電灯プランである「よりそう+ナイト&ホリデー」です。
今回は、比較のために、一般家庭で利用できる「よりそう+eねっとバリュー」の電気料金も合わせて紹介します。
プラン名 | 電気料金 |
よりそう+ナイト&ホリデー | 平日昼間60kWhまで:34.91円 平日昼間60kWh〜140kWhまで:43.67円 平日昼間140kWh〜:50円23銭 休日・夜間:27.32円 |
よりそう+eねっとバリュー | 最初の120kWhまで:29.71円 120kWhをこえ300kWhまで:36.46円 300kWhをこえる:40.41円 |
(電気料金には、上記以外に基本料金・燃料調節額・再エネ賦課金が加算されます)
九州電力の深夜電力プラン
2023年現在、九州電力で契約できる深夜電力プランはありません。
また、オール電化以外で深夜の電気料金が安くなる電気料金プランも用意されていませんでした。
中国電力の深夜電力プラン
2023年現在、中国電力で契約できる深夜電力プランはありません。
また、オール電化向けプラン以外に深夜料金が安くなる電気料金プランも、新規契約を停止しています。
四国電力の深夜電力プラン
四国電力では、2023年現在契約できる深夜電力プランはありません。
深夜電力に代わる時間帯別電灯プランとして「時間帯別eプラン」を紹介します。
プラン名 | 電気料金 |
時間帯別eプラン | 【2023年6月分まで】 昼間(90kWhまで):22.39円 昼間(90kWh〜230kWhまで):29.67円 昼間(230kWh〜):31.98円 夜間(PM11時〜AM7時):14.49円 【2023年7月分から】 昼間(90kWhまで):33.56円 昼間(90kWh〜230kWhまで):40.84円 昼間(230kWh〜):43.15円 夜間(PM11時〜AM7時):25.80円 |
おトクeプラン | 【2023年6月分まで】 11kWhをこえ120kWhまで:20.37円 120kWhをこえ300kWhまで:26.99円 300kWhをこえる:28.30円 【2023年7月分から】 11kWhをこえ120kWhまで:30.66円 120kWhをこえ300kWhまで:37.28円 300kWhをこえる:38.59円 |
(電気料金には、上記以外に基本料金・燃料調節額・再エネ賦課金が加算されます)
北海道電力の深夜電力プラン
北海道電力は、2023年現在深夜電力の新規受付を停止しています。
また、深夜電力に代わる時間帯別電灯プランも2023年現在ありません。
北陸電力の深夜電力プラン
北陸電力では、2023年現在深夜電力の新規申し込みを停止しています。
深夜電力プランに変わる電気料金プランとして、夜間と休日の電気料金がお得になる時間帯別電灯プラン「くつろぎナイト12」を紹介します。
プラン名 | 電気料金 |
くつろぎナイト12 | 昼間(夏季):39.80円 昼間(その他季):39.80円 ウィークエンド時間:33.73円 夜間時間:26.91円 |
従量電灯 | 120kWhまで:18.22円 120kWh〜300kWhまで:22.11円 300kWh〜:23.82円 |
沖縄電力の深夜電力プラン
2023年現在、沖縄電力で新規契約できる深夜電力プランはありません。
深夜電力プランに変わる電気料金プランとして、今回は「時間帯別電灯」を紹介します。
プラン名 | 電気料金 |
時間帯別電灯 | 昼間(〜90kWh):45.69円 昼間(90kWh〜230kWh):52.12円 昼間(230kWh〜):54.41円 夜間:31.59円 |
グッドバリュープラン | 10kWh〜120kWh:42.13円 120kWh〜300kWh:47.19円 300kWh〜:48.52円 |
深夜電力プランが向いている&おすすめの家庭は?
2023年現在、深夜電力プランを扱っている電力会社は少ないのが現状です。
しかし、まだ新規申し込みが可能な深夜電力プランがあるので、深夜電力プランに乗り換えることで電気代が安くなる場合には契約を検討してみましょう。
夜間蓄熱機器を使用している家庭におすすめ!
夜間蓄熱機器を使用している家庭では、深夜電力を契約することによって、電気代が安くなる可能性があります。
夜間蓄熱機器とは、エコキュートや電気温水器、蓄熱暖房器、蓄熱床暖房のことを指します。
上記の住宅設備を導入している場合、深夜電力プランを契約することで、電気代を節約することが可能になるでしょう。
深夜電力を活用するためには家庭用蓄電池の導入がおすすめ!
深夜電力プランを活用して電気代を抑えたい場合には、家庭用蓄電池の導入を検討してみましょう。
2023年現在、電気料金は高騰を続けています。
これから先も電気料金が高騰しないとは言い切れないので、今のうちに電気代の高騰対策をしておくと良いでしょう。
メリット① 安い電気を充電することができる
深夜電力プランを契約している家庭が蓄電池を導入することで、深夜の安い電気を蓄電池に充電して使用することができます。
深夜電力プランを契約している場合には、蓄電池単体でも有効活用できる点がメリットです。
メリット② 太陽光発電がなくてもお得に
深夜電力プランを契約している家庭では、蓄電池単体の導入で電気代をお得にすることができます。
深夜電力の料金で昼間の電気を賄いたい場合には、大容量の蓄電池を導入することがおすすめです。
メリット③ 停電対策になる
深夜電力を蓄電池に溜めて日常的に使用することで、停電対策が可能になります。
蓄電池には、停電対策のために電気を全て使わず、最低限の容量だけ残しておく機能が搭載されている製品があります。
最低限の容量を残しておく蓄電池を導入すれば、突然の停電にも対応することが可能です。
深夜電力は深夜に電気を多く使う家庭に向いているプラン
今回は、大手電力会社の深夜電力プランについて解説しましたが、いかがでしたでしょうか。
2023年現在、深夜電力プランを取り扱っている電力会社は多くありません。
多くの電力会社が深夜電力プランの新規受付を停止しており、これから再開される見込みもありません。
しかし、時間帯別電灯プランであれば契約できる電力会社が多いので、深夜電力を安くしたい場合には時間帯別電灯プランの契約を検討してみましょう。
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この記事の監修者
『お客様に寄り添うこと』をモットーに日々の業務に取り組んでおります。
太陽光発電の活用方法や蓄電池の導入などのご相談は年間2000件以上頂いており、真摯に問題解決に取り組んできました。
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