「エコキュートはやめとけ」と言われる理由を解説
「エコキュートは やめとけ」という言葉を見てしまい、導入に不安を感じていませんか?
誤った情報で判断してしまうのではなく、正しい情報を見て判断するのが大切です。
本記事では、欠点・理由や失敗しない選び方を紹介します。
目次
「エコキュート やめとけ」と言われる理由や原因
エコキュートはやめとけと言われてしまう理由や原因を4つ紹介します。
ガス給湯器の2倍以上の費用がかかるから
エコキュートはガス給湯器の2倍以上の導入費用がかかるため、「導入費用が高いから負担するのが大変」と言った口コミも多いようです。
給湯器 | 本体価格(工事費込み) |
エコキュート | 40万~60万円 |
ガス給湯器 | 10万~16万円 |
ガス給湯器とくらべて導入費用は高めですが、給湯器専門業者に依頼することで本体価格から大幅に値引きされる可能性が高くなります。
エコキュートを本体価格よりも安くしたい場合は、給湯器専門業者を検討してみましょう。
ガス給湯器より水圧が弱いから
ガス給湯器より水圧が弱いため、エコキュートに買い替えてしまうと物足りなさを感じてしまう人も多いようです。
エコキュートはお湯を貯めた状態から、取り出して使うので水圧を下げたまま使用します。
対してガス給湯器は、水道水の水圧をそのまま使えるので強めのお湯が使えるのが理由のようです。
- ガス給湯器:500kPa
- エコキュート:180kPa~320kPa
エコキュートの水圧はガス給湯器のおよそ3分の1と低いため、水道水の水圧に慣れている人には物足りなさを感じるかもしれません。
そんな方には、水道の水圧を減らさず、ガス給湯器と同じように利用できる「日立のエコキュート水道直圧給湯モデル」を検討するのも良いでしょう。
湯切れを起こしやすいから
エコキュートの湯切れは、使用するお湯の量に貯湯タンクの容量が合っていないのかもしれません。
- 370L:3~4人家族
- 460L:4~5人家族
- 500L:5~6人家族
タンク容量は家族の人数に合わせて選ぶのも良いですが、毎日のお湯の使用量も合わせて選ぶのがおすすめです。
また、通常よりお湯を多く使用する場合は、沸き増し機能を使ったり、シャワーやお風呂の温度をいつもより下げたりすることで湯切れ対策になりますよ。
夜間の沸き上げで稼働音が出てしまうから
エコキュートの低周波音によって、騒音トラブルを引き起こしてしまう可能性があります。
ヒートポンプの振動音が出てしまうため、寝室の真横に設置してしまうと振動音が伝わりトラブルの原因につながってしまいます。
設置場所を検討したり、防振対策をしたりするなど、騒音対策をおこなうようにしましょう。。
エコキュートで壊れやすいメーカーはあるの?
エコキュートはメーカーによって、壊れやすくなるということはありません。
シェア率の高いメーカーは使用頻度が高くなるため、特定のメーカーが壊れやすいと判断されてしまうようです。
エコキュートが壊れやすい原因としては、施工時の取付に問題があったり、間違った使い方をしていたり、メンテナンスが行き届いていなかったりといった原因も考えられるでしょう。
エコキュートが選ばれる4つのメリット
エコキュートが選ばれる4つのメリットを紹介します。
年間の光熱費はガス給湯器のおよそ3分の1程度で済む
ガス給湯器(都市ガス)からエコキュートに交換すると、年間4万〜5万円ほど安くなります。
エコキュートを10年以上使い続けた場合、40万〜75万円ほどの光熱費削減に期待が持てるでしょう。
家族人数 | 年間の光熱費 |
2人家族 | 39,615円お得 |
3人家族 | 46,219円お得 |
4人家族 | 52,780円お得 |
(「三菱電機 給湯光熱費かんたんシミュレーション」より計算)
突然の断水時も生活用水として使える
エコキュートは貯湯タンクにお湯を貯められるので、災害時に取り出して使えます。
貯湯タンクの漏電遮断器の電源スイッチを切り、逃し弁レバーを上げて市販のホースを非常用水取り出し口に差し込めば使用できます。
容量タンクに370Lほどのお湯があれば、4人家族でも2〜3日ほど生活用水に活用できるでしょう。
また、一部のメーカーでは飲用水として利用できるので災害時も安心です。
火を使わないので安全性が高い
エコキュートは、火を使わずお湯を沸かせるため、火災リスクが少なく不完全燃焼もないので安全性が高いです。
空気の熱を使ってお湯を沸かすため、ガス給湯器よりも危険性が低いので小さなお子様や高齢の方がいる家庭にはエコキュートが向いているでしょう。
自然エネルギーでお湯を作るので環境にやさしい
エコキュートは、空気中の熱を集めてお湯を沸かすのでCO2排出量を減らせます。
また、太陽光発電の自然エネルギーを利用してお湯を沸かせるので、環境にやさしく省エネ性が高いのも魅力です。
導入することで環境貢献につながり、光熱費も削減できるので家計にも環境にもやさしいシステムだといえます。
エコキュートやめとけばよかったと後悔しない選び方
「エコキュートをやめとけばよかった」と後悔しないための選び方について紹介します。
家族人数にあった貯湯タンクを選ぶ
貯湯タンクの容量は、使用できる湯量が使える訳ではありません。
エコキュートは、熱いお湯に水を足して使うため、貯湯タンクの容量よりも2倍ほどの湯量が使えます。
家族人数にあった貯湯タンクを選ぶためにも、1日に使う湯量を世帯別に見ていきましょう。
世帯人数 | 合計使用量 | お風呂/1回 | シャワー/3分 | 食器洗い/5分 | 手洗い/1分 | 歯磨き/30秒 |
1人暮らし | 294L | 180L | 36L | 60L | 12L | 6L |
2人暮らし | 408L | 180L | 72L(36L×2回) | 120L(60L×2回) | 24L(12L×2回) | 12L(6L×2回) |
3人家族 | 522L | 180L | 108L(36L×3回) | 180L(60L×3回) | 36L(12L×3回) | 18L(6L×3回) |
4人家族 | 636L | 180L | 144L(36L×4回) | 240L(60L×4回) | 48L(12L×4回) | 24L(6L×4回) |
5人家族 | 750L | 180L | 180L(36L×5回) | 300L(60L×5回) | 60L(12L×5回) | 30L(6L×5回) |
(引用元:東京都水道局 水の上手な使い方)
「貯湯タンクの容量」×2の計算で、合計使用量にピッタリなものが選べるので、家族人数に応じて計算してみると良いでしょう。
住んでいるエリアや設置場所で選ぶ
エコキュートには、4種類のタイプがあり、住んでいる地域で合わせる必要があります。
- 一般地向け:北海道以外のエリアで、-10℃を下回らない地域
- 寒冷地向け:北海道や東北エリアの一部で-25℃を下回る場合
- 塩害地向け:海から300m~1km以内で潮風の影響を受けやすい地域
- 井戸水などの使用向け:硬度の高い水道水や井戸を使用している場合
外気温が25℃を下回る場合も、貯湯ユニットに凍結ヒーターが内蔵されているタイプもあるので、寒さの厳しいエリアでも安心して利用ができます。
給湯スタイルで選ぶ
エコキュートには、3種類の給湯スタイルがあり、ボタン一つでお湯張りや保温などを自動でおこなってくれます。
- フルオートタイプ:お湯はり・保温・追い炊き・さし湯
- オートタイプ:お湯はり
上記のほかに給湯専用タイプがありますが、お湯はりや保温などの自動機能がないため蛇口をひねってお湯はりする必要があります。
導入費用を安くすませたい人には、給湯専用タイプやオートタイプがおすすめです。
アフターサービスが充実しているものを選ぶ
エコキュートを長く使うためにもアフターサービスは重要です。
保証内容や期間はメーカーによってことなりますが、おもに2種類の保証サービスがあります。
- メーカーの無料保証(有償保証)
- 販売店の独自の保証サービス
各メーカーでは、本体・ヒートポンプ・貯湯タンクに無償保証がついていますが、保証期間や保証内容が異なるため、比較するのが大切です。
本体の保証期間 | ヒートポンプの保証期間 | 貯湯タンクの保証期間 | 延長保証(税込) | |
三菱電機 | 2年 | 3年 | 5年 | 5年:11,880円 8年:25,562円 10年:31,220円 |
パナソニック | 1年 | 3年 | 5年 | 5年:11,524円 8年:25,666円 10年:29,700円 |
ダイキン | 1年 | 3年 | 5年 | 10年:30,800円 |
エコキュートは10年以上つかうため、有償で保証を延長できるメーカーだと安心です。
エコキュートは補助金が使える!2023年の支給額は?
エコキュートの補助金は、「こどもエコ住まい支援事業」と「給湯省エネ事業」の2種類から使えます。
補助金額 | 対象機種 | 申請期間 | |
こどもエコ住まい支援事業 | 2.7万円/台 | 目標年度2025年の省エネ基準をクリアした機種 | 2023年3月31日~ |
給湯省エネ事業 | 5万円/台 | 2023年3月~ |
どちらか一つしか使えないため、蓄電池や節水型トイレなど複数の省エネ設備を導入したい人は「こどもエコ住まい支援事業」がおすすめです。
エコキュートが向いている家庭の特徴
エコキュートの設置に向いている家庭の特徴は下記の通りです。
- オール電化住宅を検討している
- 太陽光発電がある
- お風呂に入る回数が多い
- 設置場所に余裕がある
- 家族みんな節約意識が高い
エコキュートは家族構成に変化がなく設置場所の広さがある家庭に向いています。
10年以上つかうため、貯湯タンクの容量にあっていないと、湯切れを起こしてしまい沸き増しの頻度が高くなります。
ヒートポンプユニットは屋外に設置するので、余裕がある広さなのか確認しておきましょう。
また、太陽光発電がある場合は、昼間の余剰電力を湯沸かしに回せるため効率よくお湯を沸かすことでお得になります。
「エコキュート やめとけ」は利用条件が合えば大きな節約になる!
今回は「エコキュート やめとけ」と言われる理由や原因について紹介しました。
エコキュートの設置場所の対策を試すことでトラブルを予防できます。
また、ガス給湯器からエコキュートに買い替えることで、光熱費を年間3倍以上安くすることも可能です。
残念ながら電気代の高騰は止まることはありません。
エコキュートを導入して電気代を大幅に節約していきましょう。
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この記事の監修者
『お客様に寄り添うこと』をモットーに日々の業務に取り組んでおります。
太陽光発電の活用方法や蓄電池の導入などのご相談は年間2000件以上頂いており、真摯に問題解決に取り組んできました。
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