HEMSとは?メリットやデメリット・補助金制度についても解説!
昨今、太陽光発電や蓄電池などとセットで耳にする機会が増え、多くの人に認識され始めているHEMS(ヘムス)。
とはいえ、まだまだあまり聞きなれない単語なので、一体どういうシステムなのか気になりますよね。
そこで今回の記事では、HEMSの概要を紹介するのはもちろん、HEMSが注目されている理由、導入するメリット・デメリット、補助金制度について解説します。
目次
HEMSとは?HEMSの概要や注目されている理由を徹底解説!
まずは、HEMSとは何なのか、注目されている理由は何なのかについて解説します。
ぜひしっかり目を通してみてください。
HEMSとは
HEMSとは「Home Energy Management System」の頭文字を取ったもので、読み方は「ヘムス」です。
HEMSが家庭にあると、以下のようなことができます。
- 家庭で使う電力を「見える化」することで、節電意識を高めることができる
- 家電を自動制御することで、自動的に節電できる
HEMSに対応している電化製品が多ければ多いほど、HEMSのモニターに映し出される電力消費量などの情報が多く集まります。
自宅に太陽光発電がある場合、発電量と消費量を照らし合わせることで節電意識が高まり、結果として電気代の削減ができるでしょう。
さらに、HEMSに対応している電化製品をシステムが自動制御できるので、待機電力などを自動的に節電することが可能です。
HEMSが注目されている理由
HEMSは、地球環境問題に貢献できることから注目されています。
国は、2030年までにカーボンニュートラルを実現するため、様々な取り組みをスタートさせています。
その取り組みの中のひとつがHEMSです。
HEMSを導入することで節電が可能と紹介しましたが、節電できるということは、無駄なエネルギーを排出しないということ。
つまりHEMSは、地球環境に優しい取り組みができるシステムなのです。
このことから政府は、2030年までにすべての家庭にHEMSを導入するという方針を掲げています。
HEMSとは?HEMSを導入するメリット2選!
HEMSは地球環境問題に大きく貢献できるシステムであることがわかりました。
では、HEMSを家庭に導入するメリットには何があるのでしょうか。
具体的に2つのメリットを紹介します。
導入メリット①電力のピークシフトに貢献できる
HEMSを導入するメリットとして、電力のピークシフトに貢献できることが挙げられます。
電力を供給している発電所は需要過多にならないよう、電力需要のピーク量に合わせて発電しなければなりません。
つまり、夜間や早朝などの電力需要が低い時間帯にも、それなりに発電をしているのです。
これでは、発電した電力が無駄になってしまいます。
この電力の無駄を最小限にできるのがHEMSです。
HEMSを所有することで、電力需要のピーク時に太陽光発電が発電した電力を積極的に売電したり、自家消費するなどの対策を取ることができます。
つまり、電力需要のピークを下げることができるのです。
発電所の発電量が減れば、それだけ地球環境のためになりますよね。
さらにHEMSは、夜間の余剰電力を積極的に蓄電池に蓄電するなど、電力の無駄を少なくすることもできます。
余剰電力を廃棄せずに消費していくというのも、地球環境のために必要なことです。
国がHEMSの導入を推奨している理由がわかりますね。
導入メリット②電気代の節約が叶う可能性が高い
HEMSを導入すると、電気代の節約が叶う可能性が高いというメリットもあります。
このメリットは、あくまでもHEMSに接続されている電化製品が多い場合に適用されるものです。
該当の電化製品が多い場合、1日の中での電気使用量や発電量、売電量、自家消費量などをリスト化できるので、節約意識を高めることができます。
家族全員で節約意識を高めることで、結果的に電気代の節約が見込めるでしょう。
HEMSとは?HEMSにあるデメリットや導入時の注意点3選!
地球環境や電気代節約のために導入したいHEMS。
しかし残念ながら、HEMSには紹介するようなデメリットや導入時の注意点も存在しています。
今回の章では、HEMSにあるデメリットや導入時の注意点を3つ紹介するので、ぜひメリットと照らし合わせて見てください。
デメリット&注意点①導入メリットが決して大きくない
HEMSの最大のデメリットおよび注意点は、導入メリットが決して大きくないことです。
HEMSを導入するためには、初期費用として20〜30万円前後が必要になります。
これまで節電を意識してこなかった家庭では元を取れるかもしれませんが、今までもそれなりに節電を意識した生活を送っていた家庭にとっては、多額の初期費用を投じてまで導入すべきものなのか、という部分が疑問に感じることでしょう。
デメリット&注意点②HEMS対応機器が少ない
HEMS対応機器が少ないのも、HEMSを導入する際のデメリットと注意点です。
HEMSをしっかり使っていくためには、使用頻度の高い電化製品や電力使用量の高い電化製品をHEMS対応型のものに買い替える必要があります。
ちょうど家電の買い替え時期という場合を除き、HEMS機能を使い始めるまでには多額の初期費用が必要になるということです。
しかも現状では、HEMS対応機器が少ないので、買い替えを検討している電化製品の選択肢が狭まるという注意点も考えなくてはなりません。
デメリット&注意点③HEMSの認知度が低い
HEMSを導入する際のデメリットや注意点として、HEMSの認知度が低いということも挙げられます。
認知度が低いということは、知識を持っている販売員が少ないということ。
HEMSの具体的な詳細を理解していない消費者が家電量販店などに足を運んでも、無駄足になる可能性が高いのです。
そして、HEMSの認知度が低いがゆえに普及が進まず、初期費用が高いまま維持し続ける可能性も考えられます。
こちらに関しては、国や自治体が積極的にHEMSの特徴や必要性を発信し続けなければなりません。
HEMSを積極的に利用するために太陽光発電や蓄電池の導入も併せて必要ですが、太陽光発電や蓄電池もかつては知名度がとても低く、普及率もそこそこだったため、初期費用がとても高額なものでした。
しかし、国や自治体が補助金制度を出したことで需要が高まり、今は多くの家庭が所有しているものとなっています。
HEMSも太陽光発電や蓄電池と同じように、国や自治体が積極的にアピールしていく必要があるといえるでしょう。
HEMSとは?お得に導入するための補助金制度について徹底解説!
最後に、HEMSをお得に導入するための補助金制度について紹介します。
どういう補助金制度があるのか、しっかり確認していきましょう。
国の補助金制度について
国は2023年度に「次世代HEMS実証事業」として、HEMSを導入する家庭に向けた補助金制度を実施していました。
しかし、予算に達した影響で既に公募は終了しています。
補助金は、HEMSと太陽光発電や蓄電池など、創ったエネルギーを自家消費できるシステムを導入予定の新築住宅に向けて出されており、細かな定めをクリアする必要があります。
また、補助金の申請期日は長いですが、予算に達した時点で公募が終了してしまうため、補助金を確実に受け取りたい場合には、早めの行動を取らなくてはなりません。
自治体の補助金制度について
自治体も、HEMSを導入する家庭に向けて補助金制度を実施しています。
しかし、すべての自治体が補助金制度を出しているわけではなく、補助金制度の有無は各自治体に委ねられています。
さらに、補助金額や諸条件も各自治体によって異なるため、まずはお住まいの自治体の補助金制度について、公式ホームページなどで確認できると良いでしょう。
HEMSとは今後の地球にとって重要なもの!ぜひ前向きに検討を!
今回の記事では、HEMSの概要やメリットとデメリット、補助金制度について見てきました。
HEMSを導入するために揃えなければならないものは、非常に多いです。
しかし、HEMSを導入することで、節約効果を期待できる可能性が高まります。
HEMSが気になっている方は、ぜひ前向きに購入を検討してみてはいかがでしょうか。
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この記事の監修者
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太陽光発電の活用方法や蓄電池の導入などのご相談は年間2000件以上頂いており、真摯に問題解決に取り組んできました。
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