太陽光パネルと蓄電池は同時設置するべき?価格相場や活用法を解説!
停電対策や電気代節約の切り札として注目度の高い「太陽光パネルと蓄電池」ですが、実は同じタイミングで設置したほうがメリットが大きいことをご存じでしょうか?
本記事では、太陽光パネルと蓄電池のそれぞれの特徴や費用相場、2つの設備の導入で実現できる便利な活用法についてくわしく解説していきます。
記事の後半では、太陽光パネルと蓄電池を同時設置することで得られるメリット・デメリットもご紹介していますので、興味のある方はぜひ目を通してみてくださいね!
目次
【基礎知識】太陽光パネルと蓄電池の特徴や用途とは?
まずは基礎知識として、太陽光パネルと蓄電池の特徴や活用法、初期費用や製品寿命の目安などを以下の表でおさらいしていきましょう。
太陽光パネル | 蓄電池 | |
特徴 | ・住宅屋根やガレージなどに設置する再エネ発電設備 ・発電したエネルギーの自家消費や売電が可能 | ・屋外や屋内に設置する充電式の大型バッテリー設備 ・太陽光発電の充電や、停電時の電源確保に役立つ |
活用法 | ・自家消費することで日中の電気代を大幅に節約できる ・発電している間は「自立運転機能」により停電対策としても活躍する | ・「深夜電力プラン」などのお得な時間帯に充電し、毎月の電気代を節約 ・停電時出力が太陽光パネルより高く、エアコンやIH調理器なども使える |
初期費用 | 80〜130万円 | 70〜180万円 |
製品寿命 | 25〜30年以上 | 10〜20年以上 |
太陽光パネルと蓄電池の併用でどんなことができる?
太陽光パネルと蓄電池を組み合わせることで利用できる、便利な使い道の一例を以下にご紹介します。
- 太陽光パネルで発電したエネルギーを蓄電池に充電しておけば、電気代を払わずに夜間の停電対策が可能となる
- 日中にあまり電気を使わない家庭でも、太陽光エネルギーを蓄電池に充電することで夕方以降の電気代を節約できる
- 蓄電池に充電しきれない太陽光エネルギーは電力会社に売電可能なため、電気代節約と継続的な副収入を両立できる
以上のように太陽光パネルと蓄電池は非常に相性が良いため、同時設置はもちろん、後付けでも両方を設置するメリットは大きいと断言できます。
太陽光パネルと蓄電池を同時設置する費用相場はいくら?
太陽光パネルと蓄電池のセット費用は「出力や容量」によって大きく変わりますが、2023年の相場は「150〜310万円」ほどが目安となっています。
3〜4人家族であれば「出力4〜5kWの太陽光パネル」と「容量5〜7kWhの蓄電池」の組み合わせが一般的ですので、180〜250万円ほどで購入できるケースが大半です。
太陽光パネルと蓄電池を同時に設置することで「工事の日数」や「作業員の人件費」が節約できるため、別々に設置するより総費用が安く済むことも覚えておきましょう。
太陽光パネルと蓄電池をセットで導入する「3つのメリット」をご紹介!
つづいて、太陽光パネルと蓄電池を同時に設置することで得られる「3つのメリット」について、よりくわしくご紹介していきます。
メリット①:夜間でも停電対策や自家消費ができる
太陽光パネルと蓄電池を同時設置する最大のメリットは、太陽光パネルが発電できない「夕方以降」でも停電対策や電気の自家消費が可能となることです。
2つの設備を併用することで「24時間の自家消費」ができるようになるため、発電量が多い月なら電気料金を「ほぼ0円」まで抑えることも難しくありません。
また、太陽光パネルだけでは停電時に「100V・1,500W」までしか電気が使えませんが、蓄電池を設置すれば最大「200V・6,000W」もの高出力で家電を動かせます。
「停電中でも普段どおりにエアコンを使いたい!」とお考えの方は太陽光パネルだけでは出力不足ですので、蓄電池の同時設置を検討するべきでしょう。
メリット②:「卒FIT」対策としての利用価値が高まる
太陽光パネルと蓄電池の併用は、太陽光発電の売電収入が激減する「卒FIT」対策としても非常に大きなメリットを持っています。
卒FITとは、「FIT制度」により太陽光発電の売電単価が優遇される「10年間」が終了した状況のことで、売電収入が3〜4分の1ほどまで下がってしまいます。
太陽光パネルだけでは単純に収入減となってしまいますが、蓄電池に充電して自家消費を強化することで、経済的な損失を最小限に食い止めることができます。
燃料価格の高騰などの影響により、電気料金の値上げは今後も続くことが予想されていますので、太陽光パネルで自家消費する価値はますます高まっています。
メリット③:セット割引・補助金の増額が期待できる
太陽光発電と蓄電池を同時に設置すると、「セット割引」によって初期費用が抑えられるだけでなく、国や地方自治体の補助金が増額する可能性もあります。
2つの設備の同時購入は「販売店」にとっても大きな利益となるため、価格交渉することで別々に購入するより大幅な割引を提案してもらえることも多いでしょう。
また、地方自治体の蓄電池補助金の申請には「太陽光パネルの設置」が条件となっているケースもあるため、同時に設置すればより多くの初期費用の節約につながります。
太陽光パネルと蓄電池をセットで導入する「2つのデメリット」とは?
さいごに、太陽光パネルと蓄電池を同時購入する際に気をつけたい「2つのデメリット」をご紹介していきます。
デメリット①:より高額な初期費用がかかる
太陽光パネルと蓄電池のセット購入でもっとも気になるデメリットは、別々に設置するより高額な初期費用が一度に請求されてしまうことです。
必要最低限の太陽光パネルと小型蓄電池を選んだとしても「100万円」を超える可能性は高いため、まとまった費用の用意が難しい方にとっては短所といえるでしょう。
一方で、セット割引で安くなる可能性や自家消費で節約できる電気代を考えれば、高額な初期費用もいずれは回収できるため、ローンなども検討する価値は充分にあります。
最近では、月々定額払いで設置できる「初期費用0円プラン」や、契約期間満了後に所有権が譲渡される「リースプラン」なども人気ですので、予算の都合に合わせて選択しましょう。
デメリット②:ある程度の設置スペースが必要となる
太陽光パネルと蓄電池の同時設置で見落としがちなデメリットとして、「蓄電池や太陽光パワコンなどの設置には意外とスペースを必要とする」ことが挙げられます。
一般的な蓄電池は「幅56cm × 高さ58cm × 奥行32cm」ほどと比較的コンパクトですが、モデルによっては壁面との間隔を開ける必要があるため、場所によっては通行の邪魔になることも。
設置スペースに余裕のない方は、「奥行16cmほどの薄型モデルを選ぶ」「室内設置が可能なタイプを選ぶ」などの解決策を事前に検討しておくとよいでしょう。
まとめ:太陽光パネルと蓄電池は同時設置がお得!今なら補助金も使える
本記事でくわしく解説してきた「太陽光パネルと蓄電池を同時設置するメリット」についての重要ポイントを、以下にもう一度まとめていきます。
- 太陽光パネルで作った電気を蓄電池に充電すれば、24時間の停電対策ができるようになる
- 発電できない夕方以降に電気の自家消費も可能となるため、電気代の節約効果も高い
- 2つの設備の同時購入は販売店側にも利益が大きいため、大幅なセット割引も期待できる
- 太陽光発電の設置から10年後は売電収入が下がるが、蓄電池で自家消費すれば損失を抑えられる
- セット導入には高額な初期費用が必要なため、補助金制度をフル活用して負担を軽減したい
太陽光パネルと蓄電池の同時購入は「100万円を超える初期費用」がネックですが、自家消費の節約効果や売電収入を考えれば、長期的に見てお得な選択であることは間違いありません。
国や地方自治体の補助金制度や各種ローン、近年人気の「初期費用無料プラン」などを活用すれば負担の軽減も可能ですので、ぜひ前向きに検討してみてくださいね!
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この記事の監修者
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