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太陽光発電は塩害地域に設置可能?リスクや対策を徹底解説!

太陽光発電 2024年01月04日更新

2025年4月より東京都が新築住宅に対する太陽光発電の設置を義務化するなど、昨今、需要が大きく拡大している太陽光発電。

太陽光という、常に地球上にあり続ける存在を利用して発電できるシステムというだけあって、とてもエコとして話題になっています。

しかし、太陽光発電は塩害地域に設置できないといわれている事実も。

一体どういうことなのでしょうか。

そこで今回の記事では、塩害地域の概要を解説すると共に、太陽光発電を塩害地域に設置した場合のリスク、リスクを軽減するための対策を徹底解説します。

塩害地域で太陽光発電の設置を検討している方、必見です。

太陽光発電は塩害地域で設置できる?塩害や塩害地域の区別を解説!

冒頭で紹介した通り、昨今、太陽光発電の需要は軒並み伸びています。

だからこそ「我が家も太陽光発電の設置を前向きに検討できれば…!」と考えている方も多いのではないでしょうか。

そこで今回の章では、太陽光発電の設置に不向きだとされている塩害地域について、概要を解説します。

お住まいの住居が塩害地域に該当しそうな方は必見です。

塩害とは

そもそも塩害とは、海水の塩分に起因する建築物や植物への影響のことです。

海の近くに行くと、道にあるガードレールや標識の看板の「錆び」が気になったことがある方も多いのではないでしょうか。

この「錆び」は、塩害が原因で作られてしまったものです。

太陽光発電も金具やボルトなどを使っているため、塩害によって部品が錆びてしまうリスクがあります。

部品が錆びることで、次章で解説するような様々なリスクが生じてしまうのです。

だからこそ、塩害地域における太陽光発電の設置があまり推奨されていないのです。

塩害地域の区別について

続いて、塩害地域とは具体的にどういう地域を指すのかについて解説します。

以下は、塩害地域の具体的な海岸からの距離および潮風の有無を示したものです。

地域

海岸からの距離

潮風

瀬戸内海・東京湾・伊勢湾の内海に面する

~300m

当たらない

300m~1km

当たる

日本海や太平洋の外洋に面する

300m~

当たらない

1km~

当たる

上記の通り、居住地域によって塩害地域の定義が異なります。

 

以下は、塩害地域よりもさらに海岸に近い重塩害地域に該当する地域の特徴です。

地域

海岸からの距離

潮風

瀬戸内海・東京湾・伊勢湾の内海に面する

~300m

当たる

日本海や太平洋の外洋に面する

~300m

当たらない

~1km

当たる

沖縄県および県内の離島

全範囲

当たるor当たらないに関わらず全範囲

ここで紹介したものは、あくまでも目安に過ぎません。

具体的に太陽光発電を設置できるのか否かについては、有識者に確認するようにしてください。

太陽光発電は塩害地域で設置できる?考えられるリスクを徹底解説!

冒頭で、太陽光発電は塩害地域に設置できないという噂があると紹介しました。

とはいえ、結論からいうと、きちんとした対策を講じていれば、塩害地域であっても太陽光発電の設置は可能です。

では、対策を講じない場合、塩害地域における太陽光発電はどういったリスクを負ってしまうのでしょうか。

具体的に解説します。

太陽光パネルが受けるであろう主なリスク

太陽光発電を塩害地域に設置した場合、太陽光パネルは以下のようなリスクを負ってしまう可能性が高いです。

  • 金属部分が錆びる可能性
  • 樹脂部分が劣化する可能性
  • 内部配線が腐食する可能性

太陽光パネルは主に住宅の屋根に設置するものなので、塩害の現状を日ごろから目視で確認することはできません。

だからこそ、塩害によって受けてしまうであろうリスクを、最小限にする必要があるといえるでしょう。

パワコンが受けるであろう主なリスク

太陽光パネルが発電した電力を蓄電したり家庭で使うには、パワーコンディショナー(以下パワコン)といわれる部分での変換作業が必要になります。

具体的には、発電した直流電力を、蓄電したり使用できる交流電力へ変換する必要があるのです。

塩害地域に太陽光発電を設置した場合、パワコンが受けるリスクは以下のようなものがあります。

  • 配線やネジなどが錆びる可能性
  • 接続部分が錆びる可能性

パワコンは、太陽光発電を有効に使っていくために非常に重要な役割を果たします。

だからこそ、塩害によってパワコンが故障しないためにも、何かしらの対策が必要といえるでしょう。

架台が受けるであろう主なリスク

太陽光発電を設置するためには、架台が必要です。

塩害によって架台が受けるリスクは、以下の通りです。

  • 金属部分の錆びや劣化が生じる可能性
  • コンクリート基礎に塩分が入り込んで錆びや劣化を誘発させる可能性
  • 架台の劣化が進んだ場合は太陽光パネルが落下する危険性もある

架台も、太陽光発電をしっかり使っていくために重要な役割を持っています。

だからこそ、太陽光発電を塩害地域に設置したい場合は、しっかりとした塩害対策が必要です。

太陽光発電を塩害地域に設置したい!取るべき対策には何がある?

太陽光発電を塩害地域で設置すると、様々なリスクがあることがわかりました。

とはいえ、太陽光発電を塩害地域に設置できないというわけではありません。

そこで最後に、太陽光発電を塩害地域に設置するために取るべき対策を3つ紹介します。

ぜひ参考にしてください。

塩害地域仕様の太陽光発電を導入する

太陽光発電を塩害地域に設置する場合、塩害地域仕様のものを導入するようにしてください。

国内の大手メーカーはもちろん海外メーカーでも、塩害地域仕様の太陽光発電の販売はあります。

標準仕様の太陽光発電に比べて初期費用は割高になってしまいますが、塩害地域は塩害対策が必須なので、仕方ない出費と割り切る他ありません。

仮に、塩害地域で標準仕様の太陽光発電を導入した場合、保証の対象外となる可能性が非常に高いので注意しましょう。

定期的なメンテナンスを欠かさない

太陽光発電を塩害地域に設置するため、定期的なメンテナンスを欠かさないようにしましょう。

具体的には、4年に1度の頻度で推奨されている定期メンテナンスを必ず行ってください。

1回にかかる費用は、2万円前後ととてもリーズナブル。

だからこそ、毎月コツコツと積み立てておくことで、4年に1度の金銭面的負担も最小限に抑えることができるでしょう。

ただ、塩害地域は常に塩害のリスクに晒されているわけですから、4年に1度の定期メンテナンスでは心もとないと感じてしまう場合もあるでしょう。

この場合は、日ごろから太陽光発電のモニターをしっかり確認するようにし、発電量の低下などが懸念される場合はすぐにメーカーや施工会社に連絡できる体制を整えておくことも大切です。

太陽光発電が自宅の屋根ではなく、カーポートなどの低い場所に設置されている場合は、安全を確認した上で脚立に上って塩分を払いのける作業をすることもおすすめ。

ただ、太陽光パネルはカルキが入った水道水を使うことは禁止されています。

したがって、純水を使って軽くふき掃除を行う程度に留めてください。

パワコンを室内置きにする

パワコンを室内置きにするというのも、太陽光発電を塩害地域に設置するための対策です。

太陽光パネルを室内置きすることはできませんが、パワコンの室内置きはできます。

室内置きできるものは室内置きにすることで、塩害のリスクを最小限にすることができるでしょう。

防錆対策を施す

太陽光発電を塩害地域に設置するため、防錆対策を施すことも大切です。

自分で手を出せる範囲に太陽光発電がある場合は錆止めを塗ったり、金属部分に耐塩性の高い塗料を塗るなどの対策をしてください。

太陽光発電は塩害地域でも設置可能!然るべき対策を取って安全に!

今回の記事では、太陽光発電は塩害地域でも設置可能なのか、設置する場合のリスクや対策を解説しました。

塩害地域でも太陽光発電を設置することは可能ですが、塩害地域仕様の太陽光発電を購入するのはもちろん、定期的なメンテナンスもしっかり行うようにしてください。

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この記事の監修者

中田 萌

『お客様に寄り添うこと』をモットーに日々の業務に取り組んでおります。
太陽光発電の活用方法や蓄電池の導入などのご相談は年間2000件以上頂いており、真摯に問題解決に取り組んできました。
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