東京電力で燃料費調整額の上限が撤廃されたって本当?節約方法も!
東京電力管内にお住まいの方の中には、新電力が多い昨今でも、あえて東京電力と電力契約を結んでいる方も多いでしょう。
そのような方に悲報になるのが、今回の記事で紹介する内容です。
新電力の多くが燃料費調整額の上限撤廃をしている今、東京電力でも同じような対応をしたというのです。
一体どういうことなのでしょうか。具体的に見ていきましょう。
目次
東京電力は燃料費調整額の上限撤廃をする?燃料費調整額について!
まずは、そもそも燃料費調整額とは何なのか、単価はどのように決まるのか、上限と下限とは何なのかという部分を詳しく解説します。
さっそく見ていきましょう。
燃料費調整額について
燃料費調整額は、燃料を調達する際に発生する費用を、電気契約している全世帯が負担するものです。
日本は資源が乏しい国なので、燃料のほとんどを輸入に頼らなくてはなりません。
だからこそ、燃料の輸入費を電気契約している全世帯が負担する燃料費調整額が存在しているのです。
燃料費調整額の単価は電力会社ごとに異なる
燃料費調整額の単価は電力会社ごとに決定されているため、契約している電力会社の公式ホームページなどを確認してください。
参考として、東京電力エナジーパートナーの従量電灯Bにおける直近6か月の燃料費調整額は、以下の通りです。
年月 | 燃料費調整額の単価(/kWh) |
2024年1月分 | -9.65円 |
2023年12月分 | -9.67円 |
2023年11月分 | -9.47円 |
2023年10月分 | -9.23円 |
2023年9月分 | -12.22円 |
2023年8月分 | -11.21円 |
直近6か月に限っては、マイナスで推移していることがわかります。
ただ、2022年に遡ると+5.13円(/kWh)などといった数値が目立つのです。
つまり、今現在の燃料費調整額の単価は、比較的落ち着いているということになります。
燃料費調整額の上限と下限について
各電力会社の燃料費調整額には、上限と下限があります。
上限があることによって、燃料費が極端に高くなった場合でも、私たち消費者に請求される燃料費調整額は一定の水準を保ったものになるメリットがあります。
一方で下限があると、燃料費が安かった場合もそれなりに請求されてしまうデメリットが。
しかし、上限と下限の存在があることで燃料費調整額がある程度の水準でしか請求されないというのは、大きなメリットではないでしょうか。
東京電力は燃料費調整額の上限撤廃を一部実施済み!具体的な内容は?
前章で、2022年度の燃料費調整額はプラスで推移していたと紹介しました。
だからこそ、多くの電力会社は燃料費調整額の上限を撤廃する対策をしたのです。
では、大手電力会社の東京電力も、燃料費調整額の上限撤廃を行ったのでしょうか。
具体的に解説します。
東京電力は自由料金プランで燃料費調整額の上限撤廃を実施済み!
結論からいうと、東京電力における燃料費調整額の上限は一部で撤廃されています。
一部というのは、私たち個人宅が契約している「低圧プラン」における、電力自由化以後に誕生した電力プラン「自由料金プラン」です。
電力の自由化の前から存在していた「規制料金プラン」に関しては、燃料費調整額の上限撤廃はしていません。
規制料金プランでは電気代単価が値上がりした
燃料費調整額の上限撤廃をしていない従量電灯に代表される規制料金プランですが、実は電気代単価が値上がりしている事実があります。
以下の表は、電気代単価の値上がり前(2023年6月1日以前)と値上がり後(2023年6月1日以降)を表にしたものです。
2023年6月1日以前 | 2023年6月1日以降 | |
第1段階料金 | 19.88円/kWh | 30.00円/kWh |
第2段階料金 | 26.48円/kWh | 36.60円/kWh |
第3段階料金 | 30.57円/kWh | 40.69円/kWh |
要は、規制料金プランでは、燃料費調整額の上限が撤廃されない代わりに、毎月の電気代単価が値上がりしてしまったということ。
どのみち電気代の請求額は値上がりするということですね。
東京電力は燃料費調整額の上限撤廃をした?上限撤廃の主な理由2選
燃料費調整額の上限撤廃については、テレビニュースなどで耳にしたことがある方も多いでしょう。
では、なぜ東京電力をはじめとする多くの電力会社は、燃料費調整額の上限を撤廃するのでしょうか。
燃料費調整額の上限を撤廃する電力会社が増えている理由を紹介します。
上限撤廃の主な理由①燃料費の調達価格が高騰しているから
燃料費調整額の上限が撤廃される理由は、燃料費の調達価格が高騰しているからです。
周知の通り、私たちが住む日本は資源が乏しい国です。
したがって、エネルギーのほとんどを輸入に頼らなくてはなりません。
昨今では、円安や新型コロナウイルス感染症の拡大、ロシアのウクライナ侵攻などが原因で、燃料費の調達価格が値上がりの傾向にあります。
だからこそ、燃料費調整額の上限を撤廃する電力会社が増えているのです。
上限撤廃の主な理由②事業の採算が取れなくなっているから
燃料費調整額の上限が撤廃される理由は、事業の採算が取れなくなっているからです。
燃料費の調達価格が高騰し続けていることで、多くの新電力会社は採算が取れなくなっています。
そこで仕方なく、燃料費調整額の上限を撤廃しているのです。
燃料費調整額の上限撤廃だけで済めば良いですが、採算が取れないことを理由に倒産している新電力会社も後を絶ちません。
東京電力で燃料費調整額の上限が撤廃された!節約方法には何がある?
東京電力をはじめ、多くの電力会社で燃料費調整額の上限が撤廃されました。
ともなれば、電気代の節約を試みたいところ。
そこで今回の章では、電気代の節約方法を3つ紹介します。
ぜひ参考にしてください。
節約方法①電気使用量を見直す
燃料費調整額の上限が撤廃されたことで、電気代を節約するために電気使用量を見直す必要があります。
具体的には、以下のような簡単にできる対策を実践してみてください。
- 使用頻度の少ない電化製品のコンセントを抜く(待機電力の削減)
- 夜更かしをせずに早寝早起きをする
- 洗濯物は外干しする
- 洗濯機は「すすぎ1回」コースを利用する
- 食洗器を使わずに食器類は自然乾燥させる
- お風呂の追い炊き機能の使用頻度を減らす
- 古い電化製品を省エネ家電に買い替える
家庭における電気使用量の削減は、やろうと思えば今日から簡単にできます。
だからこそ、ぜひ家族で一丸となって、電気使用量の削減に挑戦してみてください。
節約方法②太陽光発電や蓄電池を導入する
太陽光発電や蓄電池を導入することも、電気代を節約する方法のひとつです。
燃料費調整額は、電気使用量と燃料費調整額の単価をかけ合わせたものが請求されます。
だからこそ、電気使用量を減らす対策が必要なのです。
先ほど紹介した今日からできる電気使用量の見直しも、燃料費調整額の節約に多少は効果があるでしょう。
しかし、いつかは限界がきます。
そこでおすすめなのが、太陽光発電と蓄電池の導入です。
太陽光発電を導入すると、電力会社からの買電量を極限まで減らすことができます。
蓄電池を併用すれば、自家発電した電力を余すことなく自家消費できるため、さらなる電気使用量の削減が望めるでしょう。
東京電力で燃料費調整額の上限が撤廃!できる節約から始めよう!
今回の記事の結果として、東京電力では燃料費調整額の上限を撤廃していますが、これは東京電力だけではなく、他の電力会社も同じような対策をしていることがわかりました。
だからこそ、できるだけ電気使用量を削減する方法を身に着け、毎月の燃料費調整額の請求額を下げられると良いのではないでしょうか。
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この記事の監修者
『お客様に寄り添うこと』をモットーに日々の業務に取り組んでおります。
太陽光発電の活用方法や蓄電池の導入などのご相談は年間2000件以上頂いており、真摯に問題解決に取り組んできました。
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