電気料金は今後値上げする?!理由は?節約するための方法も!
電気料金は、生きていく上で必ず必要となるものです。だからこそ、できれば安く済ませたいと願うのは当然のことといえるでしょう。
しかし残念ながら、電気料金は年々、上昇傾向にあるのです。しかも、電気料金の値上げは、今後さらに加速していくのだとか。
今回の記事では、電気料金が年々値上げしている理由と効率的な節約術について解説します。電気代の節約を検討している方、必見です。
目次
電気料金が今後値上げし続ける!理由は?
冒頭でもお話ししましたが、電気料金が値上げしてしまうのは、残念ながら避けては通れない事実です。
では、電気料金の今後の値上げが決定的になっている理由は何なのでしょうか。具体的に3つ紹介します。
再エネ賦課金が高くなる予定だから
電気料金が値上げする最大の理由は、再エネ賦課金が高くなる予定だからです。再エネ賦課金とは、太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギー(以下、再エネ)に対して、私たち国民全員が国に支払うお金のこと。
昨今、全世界共通の課題は、地球温暖化の進行速度をいかに遅らせることができるかです。地球温暖化の進行を少しでも遅らせるためには、再エネを利用して、温室効果ガスの排出量を少しずつ減らしていく他ありません。
一般家庭で設置できる再エネといえば、太陽光発電と蓄電池が有名どころ。国や自治体などがそれぞれに助成金を出した結果、最近では再エネ設備を導入している住宅が増えてきました。
太陽光発電や蓄電池で溜めたエネルギーの使い道は、以下の通りです。
- 大手の電力会社に高額で売電する
- 自宅用の予備電力として効率良く利用する
後者の場合、エネルギーの地産地消が完成しているので、そのまま使ってもらえれば節約の効果が期待できるでしょう。
一方で前者の場合、自宅で出た電力を買い取ってくれるのは、契約している電力会社です。とはいえ、電力会社が買電で発生した費用を全額負担しているわけではありません。実は、電力会社が電力の買電で負担した費用は、日本国内に住む全ての人が「再エネ賦課金」として折半しているのです。再エネを導入していない住宅の人も同様です。
要約すると、以下の通りになります。
- 太陽光発電や蓄電池といった、個人宅に設置できる再エネが年々増加傾向にある
- 電力会社の買電費用の負担額が年々増加する予定
- 国民が負担する「再エネ賦課金」の負担額も年々増加する予定
再エネが普及すればするだけ地球環境のためには良いのですが、我々国民が負担する再エネ賦課金の負担率が上昇してしまうということです。
孫やひ孫、もっと先の子孫のことを考えると「負担増は仕方ないこと」と割り切れますが、今の自分の生活だけを考えると「負担増は厳しい」という考えになってしまってもおかしくはありません。
日本は火力発電に頼っているから
電気料金が今後値上げする第二の理由は、日本が火力発電に頼っているからです。
2011年3月11日に発生した東日本大震災の影響で、原子力発電所の機能が停止し、火力発電所の稼働率が増えているのは周知の事実ですね。
火力発電では、石油や石炭などの化石燃料を必要とします。日本で火力発電を稼働させようとすると、必要な化石燃料を海外から輸入しなくてはならず、経済情勢をもろに受けやすいデメリットがあります。
たとえば2008年には、アメリカで起きたリーマンショックの影響で化石燃料が高騰し、日本国内の電気料金も一時的に値上がりした過去があります。化石燃料は、外的要因でいくらでも値上げの対象となり得るのです。不安定極まりないですよね。
消費税の増税が必至だから
電気料金が将来的に値上がりしてしまう原因の一つに、将来的に消費税が増税されるからという見方もあります。消費税が増税されれば、増税前と同じ電気量を消費していたとしても、総合的な金額はどうしても上昇してしまいますね。
菅総理も安部前総理も、「今後10年間は増税しない」と公言しています。しかし、今後10年間「は」です。人口減少や少子高齢化の影響で、10年後以降には更なる増税は必至。国民は、さらに節約を意識した生活を求められることになります。
したがって、時期は未定ではありますが、消費税増税に伴う電気代の値上げを意識しておく必要があるでしょう。
電気料金値上げの要因!再エネ賦課金の値上げ率は?
前章で、電気料金が値上げしている要因の一つとして挙げた再エネ賦課金。
現在どれくらいの数値で、将来的にどれくらいの数値になると想定されているのでしょうか。具体的に見ていきましょう。
2021年現在の再エネ賦課金
2021年現在の再エネ賦課金の賦課金単価は、3.36円/kWhです。
2020年度の同数値は2.98円/kWhだったので、単純に昨年度よりも0.38円、電気代が値上げしているということになります。
ここからは、2020年度と2021年度の電気料金にどれくらいの差が生じてしまうのか、計算式に当てはめて算出してみましょう。
再エネ賦課金は、「1か月の使用電気量(kWh)×再エネ発電賦課金単価(円/kWh)」という数式を用いて算出されます。
標準家庭の電気使用量の平均は300kWh/月といわれていますので、1か月の使用電気量を300kWhとして計算してみます。
- 2020年度(賦課金単価2.98円)の場合…300kWh×2.98(円/kWh)=894円
- 2021年度(賦課金単価3.36円)の場合…300kWh×3.36(円/kWh)=1,008円
昨年度とまったく同じ量の電気を消費したとして、2021年度は2020年度よりも毎月114円の負担増ということになります。単純計算で、年間1,368円の負担増。微々たるものではありますが、少しでも節約をしたい家庭にとっては、大きな痛手といえるでしょう。
2030年の再エネ賦課金予定額
2030年の再エネ賦課金単価は、なんと4.36円/kWhになるという予想がされています。先ほどの例と同様の計算式に当てはめてみましょう。
- 2021年度(賦課金単価3.36円)の場合…300kWh×3.36(円/kWh)=1,008円
- 2030年度(賦課金単価4.36円)の場合…300kWh×4.36(円/kWh)=1,308円
あくまでも予想の数値ではありますが、2021年度とまったく同じ電気消費量だとして、2030年度には2021年度よりも300円も多く電気料金を支払う必要があるのです。単純計算で、年間3,600円の負担増。
こうなってくると、日々の電気代節約だけでは、どうすることもできなくなってきます。電気代の節約はもちろん考えますが、食費を削ったり、レジャー代を削ったり、電気代以外の節約が必至になり、家族全員の協力が必要になってくるでしょう。
電気料金を節約!太陽光発電と蓄電池を設置するメリットは?
これまで説明してきた通り、将来的に電気料金の値上がりは必至です。
しかも2030年度には、家計を大きく圧迫するほどの値上がりが予想されています。
電気代節約のために活躍するのが、太陽光発電と蓄電池といった再生可能エネルギー。自宅に設置した場合のメリットを、それぞれ紹介します。
太陽光発電を自宅に設置するメリット
太陽光発電を自宅に設置した場合、考えられるメリットは以下の通りです。
- 電気代が節約できる
- カラーモニターで節電意識を家族で共有できる
- 災害時にも停電を免れることができる
- 家の断熱効果が期待できる
①に関しては、太陽光発電を設置することによって、太陽が出ている時間帯の電力は太陽光発電で賄うことができます。したがって、日中の電気代を節約できるのは単純にお分かり頂けることでしょう。
②に関しては、太陽光発電を設置すると、カラーモニターも同時に設置されます。カラーモニターでは、売電と買電状況や電気使用量が目視でわかる特徴があります。したがって、家族間で節電意識を共有することができ、より節電に力を入れることが可能になります。
③に関しては、太陽光発電を設置することで停電を免れることができます。停電知らずの家に住めるのは、太陽光発電を設置しているからこそ得られる大きなメリットといえるでしょう。
最後に④に関しては、太陽光発電パネルを自宅の屋根に設置することによって、家全体の断熱効果が期待できるというメリットです。
どういうことかというのは、以下の通り。
- 真夏→屋根が一挙に引き受ける予定だった太陽熱を、太陽光発電パネルが吸収してくれるので、家の中がそこまで暑くならずに済む
- 真冬→屋根にパネルがあるので熱が逃げにくくなり、室内は暖房器具を使ったままの温かい状態をキープできる
太陽光発電を設置してから家の断熱効果が上がった!という嬉しい声を挙げている人が、実は続出しているのです。太陽光発電を設置するためには、さまざまな設置条件をクリアする必要性があります。しかし、条件さえクリアできるのであれば、太陽光発電を設置すべきといえるでしょう。
蓄電池を自宅に設置するメリット
続いて、蓄電池を自宅に設置するメリットは以下の通りです。
- 割安な深夜帯の電気を買うことで、電気代を節約できる
- 太陽光発電とセットで利用することで、より節電を意識した生活を送ることができる
①に関しては、日中の電気料金を割高に設定し、夜間の電気料金を割安に設定している電気会社のプランがあります。このお得なプランで電気契約を結んでおけば、割安に設定されている夜間の電力を蓄電池に蓄え、蓄電池に蓄えた電力を日中に利用し、電気代を節約することに成功します。
②に関しては、①同様に深夜の時間帯の割安な電力を蓄電池に溜めておくことは変わりません。基本的には、日中は太陽光発電に頼った生活を送ることになります。要は、太陽光発電で足りない分を、蓄電池に溜めた電力を使って補うといった形です。
日中の電力使用分は太陽光発電で賄えるので、その分夜間に購入する電力が減るということ。したがって、電気代がより節約できるというわけです。
太陽光発電単体、蓄電池単体という導入よりは、太陽光発電と蓄電池をセットで導入したほうが、より節約の効果が期待できるようになります。
電気料金の値上げは必至!再エネを利用して節約しよう!
今回の記事では、将来的に電気代の値上げが必至になる理由と、電気代を上手く節約する方法について紹介しました。
最後に紹介したように、より節約を意識するのであれば、太陽光発電と蓄電池をセットで導入すべきです。導入費用はかかってしまいますが、今は助成金制度もあります。ぜひ、お得に買い物をしていきましょう!!!
電気料金が今後値上げすることは、残念ながらほぼ確定している事実です。では、なぜ電気料金は値上げしてしまうのでしょうか。また、電気料金を節約する方法にはどのようなものがあるのでしょうか。具体的に説明していきます。
この記事の監修者
『お客様に寄り添うこと』をモットーに日々の業務に取り組んでおります。
太陽光発電の活用方法や蓄電池の導入などのご相談は年間2000件以上頂いており、真摯に問題解決に取り組んできました。
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