太陽光発電は蓄電池と併用しろ!組み合わせた際の驚きの効果とは
蓄電池は、災害時に役立つものと思われがちですが、節電したり売電収入を増やせたりと電力をお得に使えるアイテムです。
また、太陽光発電を使っている方は蓄電池と併用した方がメリットが多いんです。
そこで今回は、蓄電池の特徴や太陽光発電と一緒に使うメリットを紹介します。
太陽光発電を使ってもっと効率よく電気を使いたいと考えている方は必見です!
目次
蓄電池の仕組み【化学反応で電気を貯める!】
蓄電池は、「化学反応によって放充電を繰り返す」ことで、電力を使ったり貯めたりすることができます。
仕組みは、性質の異なる2つの電極と電解液を反応させ、溶けだした金属が正極や負極に移ることで放電と蓄電を繰り返すものです。
電極に使う金属や電解液の種類は、蓄電池の種類によって異なりますが基本構造は変わりません。
蓄電池の種類【違いは使用期間や用途】
蓄電池の種類は主に次の6つで、それぞれ特徴があります。
種類別蓄電池一覧表 | ||||
主な原料 | サイクル | 寿命 | 主な用途 | |
ニカド蓄電池 | カドミウム | 2000回 | 1~3年 | ハンディ掃除機・電動工具 |
鉛 | 3150回 | 17年 | 車のバッテリー・バックアップ電源 | |
ニッケル・水素 | 2000回 | 5~7年 | 乾電池タイプ蓄電池・ハイブリッドカーバッテリー | |
リチウムイオン電池 | リチウム | 4000回 | 10年 | モバイル機器用蓄電池 |
ナトリウム・硫黄 | 4500回 | 15年 | 施設などのバックアップ電源 | |
全固体電池 | 固体電解質 | 1000回~ | 20年 | 開発段階 |
ニカド電池
ニカド電池は、最も古くから利用されているタイプで、大きなパワーを必要とする機器に使われています。
耐久性が高く自然放電がすくないのが特徴です。
ただし、充電回数が多いことや継ぎ足し充電がしづらいことなど、デメリットも多くあります。
鉛蓄電池
最も寿命が長い蓄電池として上げられるのが鉛蓄電池です。
150年以上前に開発されたものの、現在も使われ続けています。
重量が多く過放電により劣化しやすいので、取り扱いに注意が必要です。
ニッケル水素電池
ニッケル水素電池は、ニカド電池と似た構造を持ちながら高性能なので、近年普及が加速しています。
充電したまま放置しても問題なく使えるのが魅力。電池自体が高音になると劣化しやすいので、温度管理をしっかりと行うことが大切です。
リチウムイオン電池
最新タイプのリチウムイオン電池は、軽量でありながら大容量で自然放電しにくいので、使い勝手がよいでしょう。
温度変化に弱いですが、ノートパソコンやデジタルカメラなど身近な機器に使われています。
NAS電池
産業用として利用されることが多いNAS電池は、大容量かつコンパクトで、寿命も鉛電池と同じレベルと高性能な蓄電池です。
ただし、危険物指定された原料を使っており作動温度に決まりがあるため、安全性の高さはほかのタイプには劣ります。
全固体電池
開発段階でありながら非常に注目されているのが全固体電池です。
まだ、量産技術が完璧に確立されておらず、充電時間にも問題があります。
しかし、電解液を使用せず安全性が高いため、次世代の主要蓄電池として有力です。
家庭用蓄電池の特徴【太陽光発電との併用前に要チェック!】
家庭用蓄電池の特徴を4つ紹介します。太陽光発電と一緒に使いたい方は、ぜひ参考にしてください。
コンパクトなサイズ
家庭用蓄電池は、産業用に比べてコンパクトで設置しやすいという特徴があります。
屋外型は少し大きくなりますが、屋内型はエアコン室外機1台分程度のサイズなので設置しやすいでしょう。
また、重さも60kgほどと軽量タイプもあり、スタイリッシュに置くことができます。
2種類の置き方がある
家庭用蓄電池には、定置型と移動式の2種類があります。
定置型は移動せずに同じ場所で使い続ける据え置きタイプで容量が多いのが特徴です。
移動式は持ち運び可能で、防災グッズとしても活躍します。
家庭用蓄電池は、さまざまな種類があるため、予算や用途に合ったものを選びやすいでしょう。
価格の幅が広い
家庭用蓄電池の本体価格は、90~160万と幅が広く予算に合わせて選ぶことができます。
値段は、性能や容量によって決まることが多く、用途に合ったものを購入できるでしょう。
産業用は大容量しか売られていませんが、家庭用であればご家庭のサイズにぴったりな蓄電池を見つけられます。
ほかの機器と接続するなど設置工事が必要
家庭用蓄電池を置く場合は、使いたい機器と接続するための工事が必要になります。
電子レンジや冷蔵庫など蓄電池を利用して使いたい機器は、事前に接続しておきましょう。
また、接続する際は、蓄電池の合計出力を上回らないようにしなければいけません。
太陽光発電と蓄電池を組み合わせた際の効果
太陽光発電と蓄電池を組み合わせることで得られる大きな効果は、主に4つあります。
- 費用対効果が高くなる
- 自家消費率が上がる
- 売電収入が上がる
- 停電時でも電力が使える
費用対効果が高くなる
蓄電池を太陽光発電と一緒に利用することで、費用対効果がアップします。
太陽光発電による電気を使うと、購入電力が減るだけでなく余剰電力を売って売電収入を増やすことができます。
また、近年では太陽光発電や蓄電池の導入コストが減っているため、併用することで費用対効果が高くなるといえます。
蓄電池単体で電力会社から電力を購入するよりも、効率よく電気を使うことができるでしょう。
自家消費率がアップする
太陽光発電と蓄電池で日々の電力を賄うことで、自家消費率を上げることができます。
太陽光発電だけだと、夜に使う電気を電力会社から購入しなければいけません。
しかし、蓄電池と併用すれば、夜間でも自分で作った電力を利用することができます。
状況によっては電力会社から電気を買う必要がないので、自家消費重視の生活を送りたい方にぴったりです。
売電収入が増える
太陽光発電と蓄電池を併せて利用すれば、売電収入を増やすことができるでしょう。
蓄電池は、これまで太陽光発電で賄えなかった電力を作り出すことができるため、その分太陽光発電の余剰電力が大きくなります。
その余剰電力を売電することで、太陽光発電単体を使っていたときに比べて売電収入が上がるでしょう。
停電時に電力が使える
太陽光発電に蓄電池をプラスすれば、停電時の安心感が大きくなるでしょう。
どちらの発電システムも、停電時に電力を使えるのが魅力です。
日中に太陽光発電による電力を使い、夜間に蓄電池で貯めた電気を利用すれば、停電時でも一日中電力を使うことができます。
太陽光発電と蓄電池は、心の不安が大きい災害などで役立つでしょう。
太陽光発電と蓄電池蓄電池を組み合わせるデメリット
太陽光発電と蓄電池を組み合わせるデメリットを3つ紹介します。
デメリットは導入時に感じることが多いので、選び方を意識することが大切です。
蓄電池の費用コストが大きい
蓄電池は、費用コストが大きいので注意しましょう。
導入費用は昔に比べて安くなったものの、施工費なども入れると100万円以上はかかります。
一度導入すれば毎月お得に利用できますが、初期費用がかかるので覚えておきましょう。
蓄電池の寿命が短いと損をする
蓄電池の寿命が短い場合は損をする可能性があります。
蓄電池の使用期限は10~20年と幅が広く、商品によって大きく異なります。
寿命が短いものを選ぶと、初期費用を回収できず損をするので気を付けましょう。
設置場所が必要
蓄電池には十分な設置場所が必要です。
コンパクトなタイプであっても450mm程度の幅があります。
また、機器を運ぶための80cm程度の広さが必要になるので、施工前に設置場所を確保しておきましょう。
屋外用であれば気温や湿度など環境条件が決まっているので事前に確認することが大切です。
家庭用蓄電池を選ぶポイント【太陽光発電と組み合わせたい方必見】
家庭用蓄電池を選ぶポイントは、次の4つです。
- 太陽光発電との相性
- 予算
- 設置場所
- 保証や寿命
これらのポイントを意識することで、太陽光発電と併用しやすい蓄電池を選ぶことができますよ。
太陽光発電と一緒に使えるものを選ぶ
蓄電池と太陽光発電を一緒に使いたい場合は、連携方式を確認しましょう。
連携方式は、太陽光発電と一緒に使えるものと買電した電気のみを蓄電するスタンドアローンの2種類があります。
スタンドアローンタイプを選ぶと、太陽光発電との併用ができないため注意しましょう。
予算に合ったタイプを選ぶ
蓄電池選びに失敗しないためには、ご家庭の電力使用量を把握し予算を決めておくことが重要です。
電力必要量を理解した上で予算を決めることで、丁度いい容量の蓄電池を手に入れることができます。
蓄電池の値段は、容量が大きくなるほど高くなる傾向にあるので、予算と電力量に見合ったものを選びましょう。
設置場所を確認しておく
ご家庭に蓄電池を導入する前に設置場所を確認しておきましょう。
蓄電池は、コンパクトとはいえ設置場所を取るため、安定して置ける場所を用意しておくのがおすすめです。
また、屋外に置きたい場合は気候や日当たりの影響を受けにくく、本体を安全に扱える場所を選びましょう。
太陽光発電システムの保証期間やパワコンの寿命をチェック
蓄電池を新たに導入する場合は、すでに設置済みの太陽光発電の保証期間やパワコンの寿命をチェックするのがおすすめです。
メーカーが異なると保証期間にズレが生じてしまい、太陽光発電の保証が先に切れてしまう可能性があります。
また、太陽光発電内のパワコンの寿命にも要注意です。
最近では、パワコン内蔵型のハイブリッド蓄電池も登場しているので、心配な方は一体型蓄電池を購入しましょう。
ダブル発電で元を取るには?【費用や寿命を確認】
ダブル発電で元を取るためには、導入前に費用やプランを確認しておくことが重要でしょう。
ニーズに合った蓄電池を選びお得なプランを利用することで導入コストを抑えられるので、初期費用を早く回収することができます。
また、寿命が長いものや丈夫なものを選んで使用期間を長くすることで、元を取ることができるでしょう。
蓄電池は、寿命が過ぎても70%程度のパワーで稼働し続けるため、大切に扱えば長期間使用することができます。
しっかりとした施工業者に頼み安全な場所に設置し、なるべく劣化を防ぎましょう。
太陽光発電と蓄電池を組み合わせて効率よく電力を使おう
今回は、蓄電池の特徴や太陽光発電と併用するメリットを紹介しました。
予算やニーズに合った蓄電池を選べば、これまでよりもお得に電力を使用できます。
太陽光発電と蓄電池でお得に電力を作り出して効率よく電気を使いましょう!
この記事の監修者
『お客様に寄り添うこと』をモットーに日々の業務に取り組んでおります。
太陽光発電の活用方法や蓄電池の導入などのご相談は年間2000件以上頂いており、真摯に問題解決に取り組んできました。
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