カーボンニュートラルとは?概要・目指す理由・主な政策を解説!
カーボンニュートラルは、昨今問題視されている、地球温暖化問題を食い止めるための政策です。
では、具体的にはどういう政策なのでしょうか。
この記事では、カーボンニュートラルの概要、世界各国がカーボンニュートラルを目指す理由、カーボンニュートラルの主な政策を紹介します。
目次
カーボンニュートラルとはどういうもの?概要をチェック!
まずは、カーボンニュートラルとは何なのか、概要を解説します。
温室効果ガスの排出量と吸収量を実質ゼロにすること
カーボンニュートラルは、温室効果ガスの排出量と吸収量を実質ゼロにすることです。
温室効果ガスは、言うまでもなく地球に悪影響を与えている物質。
地球温暖化が加速していると騒がれている昨今、温室効果ガスの排出量を減らしていく必要があるのは当然といえます。
ところが、温室効果ガスを地球上から完全に無くすことは実質不可能という現実も。
だからこそ、カーボンニュートラルが求められているのです。
カーボンニュートラルは、「carbon:炭素」「 neutral:中立」という意味。
つまり、温室効果ガスの排出量を減らす努力はもちろん必要なものの、吸収量も上昇させていきましょうというものです。
温室効果ガスについて
以下は、温室効果ガスと言われている主なものです。
- 二酸化炭素
- メタン
- フロンガス
- 一酸化二窒素
私たちの生活にとても身近な二酸化炭素も、温室効果ガスの一種だと分かります。
身近な二酸化炭素だからこそ、我々一人ひとりの力で排出量を減らしていきたいですよね。
2050年カーボンニュートラルについて
日本はもちろん世界124国と1地域が、2050年までにカーボンニュートラルを実現する趣旨の公約を掲げています。
実は、今のままの生活を続けていくと、今世紀末(2100年)には地球の温度が4度も上昇すると言われているのです。
人間でも、今の平熱から4度上昇したら40度前後。生死を彷徨うほど大変な思いをすることでしょう。
とはいえ、人間の発熱には治療薬があります。
それと同じで地球温暖化にも治療薬があり、それがカーボンニュートラルです。
とはいえ、各国がカーボンニュートラルを実現するためには、それなりの時間が必要になります。
2050年という数字は、カーボンニュートラル実現のための時間を見越して立てられたものです。
世界各国は、2050年までに「産業革命以降の気温上昇を1.5度までに抑える」ことを目標にしています。
ちなみに、中国は2060年までにカーボンニュートラルを実現すると発表しており、中国を含めると世界の3分の2の国や地域がカーボンニュートラル実現に向けて動き出していることになります。
なぜ?カーボンニュートラルを目指す理由は?
カーボンニュートラルが世界的に注目されていることが分かりました。
では、なぜ地球規模でカーボンニュートラルを目指していかなければならないのでしょうか。
主な理由を2つ解説します。
地球の気温上昇を抑えるため
カーボンニュートラルを目指す理由は、地球の気温上昇を抑えるためです。
昨今、地球温暖化が騒がれているのは周知の事実。
実際、世界の平均気温は、1850〜1900年の工業化以前と比べて既に1度上昇していることが分かっています。
以下は、地球の温度が上昇した場合に起こり得る主なリスクです。
- 海面が上昇して島国は国土全体が海に沈む可能性がある
- 生活水が不足する
- 洪水の発生確率が上昇する
- さまざまな生き物が絶滅する
- 生態系が変化する
- 森林火災が増える
- 農業の生産性が下がる
- 病気や飢餓が増える
- 大規模災害が多発する
上記のように、地球温暖化によって得られるメリットはありません。
私たちの孫・ひ孫世代の暮らしに大きく影響するであろう地球温暖化。
絶対に食い止めなくてはならないですよね。
地球規模の大規模天災を防ぐため
地球規模の大規模天災を防ぐためにも、カーボンニュートラルを目指していく必要もあります。
昨今、世界的に大規模災害が相次いでいるのは周知の事実。
日本でも、線状降水帯による大雨被害、大震災、火山の噴火など、近年発生する天災の規模が大きくなっています。
他国においても、数多くの大規模天災が発生しており、地球環境の悪化が大きく懸念されています。
今からカーボンニュートラルを頭に入れて生活していく意味はありそうです。
カーボンニュートラルとは?主な政策は?
最後に、カーボンニュートラルの主な政策を3つ紹介します。
植林を進める
カーボンニュートラルの主な政策は、植林を進めることです。
成長中の樹木は、二酸化炭素を吸収する効果があるといわれています。
しかし、成長が止まった樹木に関しては、二酸化炭素を吸収しなくなるという欠点も。
現に日本では人工林の老朽化が原因で、2003〜2019年までの間に森林の二酸化炭素吸収量が半減したといわれています。
つまり、日本が2050年カーボンニュートラルを実現するためには、老朽化した樹木を早急に伐採し、若い樹木に代えていく必要があるのです。
再生可能エネルギーを効率的に活用する
カーボンニュートラルの主な政策として、再生可能エネルギーを効率的に活用することも進められています。
再生可能エネルギーとは、以下のようなもののこと。
- 太陽光発電
- 地熱発電
- バイオマス発電
- 風力発電
要は、自然界に常に存在するものを資源として発電するものです。
再生可能エネルギーの大きな特徴は、これまでの石炭・石油燃料とは違い、発電時に二酸化炭素を排出しない点にあります。
つまり、カーボンニュートラル実現に向けた新たな担い手ということです。
多くの一般家庭で取り入れられるようになった太陽光発電については、国や地方自治体で補助金制度を設けている場合も。
気になる方は、ぜひお住まいの自治体のホームページなどで検索してみてくださいね。
ネガティブエミッション技術を活用する
ネガティブエミッション技術を活用するのも、カーボンニュートラルの政策の一つです。
ネガティブエミッションとは、二酸化炭素を大気中から除去する技術のこと。
主な技術として、以下2つが挙げられます。
- DACCS(大気中から二酸化炭素を除去し続け二酸化炭素放出量をマイナスにする)
- BECCS(バイオマス燃料で排出された二酸化炭素を地中に溜める)
ネガティブエミッションは、植林や再生可能エネルギーに比べてまだ発展途上です。
しかし、今後カーボンニュートラルに間違いなく貢献するものといわれており、研究や開発が急がれています。
地球が危機?カーボンニュートラルとは地球温暖化防止のための政策!
地球温暖化の危機的状況がお分かり頂けましたでしょうか。
この記事では、2050年までにカーボンニュートラルを実現すること、カーボンニュートラル実現のためにやるべきことについて解説しましたが、簡単なようで実はとても難しいことばかり。
とはいえ、地球温暖化を食い止めなければ、我々の日常が天災によって奪われてしまう可能性が高まります。
カーボンニュートラルは、地球に住むすべての人間に与えられた課題なのです。
大切な人のため、カーボンニュートラルをさらに理解していき、地球環境に良い生活を心掛けていきたいですね。
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この記事の監修者
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