蓄電池の「工事費無料」には注意すべき!設置時のポイントを解説
近年、エネルギーを賢く使える「蓄電池」の人気が高まっています。
ですが、蓄電池を導入する際には本体費用や工事費用がかかるため、初期費用を安く済ませるのは簡単なことではありません。
そのような状況の中で、「工事費無料」という言葉を聞くと、かなり魅力的に感じるのではないでしょうか。
しかし、安易に工事費無料の業者に依頼をすると、結果的に損をしてしまう可能性があるのです。
本記事では、そんな「工事費無料」の落とし穴を分かりやすく解説していきます!
蓄電池の価格相場や導入する時の注意点についても紹介しているので、参考にしてみてください!
目次
「工事費無料」について考える前に!蓄電池の特徴や魅力を紹介
蓄電池とは、電気を蓄えることができ、繰り返し使える電池の総称です。
住宅に関する話においては、基本的に蓄電池=家庭用蓄電池のことを指しています。
蓄電池の最大のメリットは、エネルギーを賢く使えることです。
電気料金が安い深夜の電力を充電しておくことにより、日中の電力を賄うことができます。
さらに、太陽光発電システムで発電した電気を蓄電池に貯めることで、電気の自家消費比率を高めることが可能です。
これは、発電した電気が高額で買い取ってもらえなくなったとしても、家庭で消費する分に回せるという経済的なメリットになります。
また、蓄電池を導入することで、災害などで電気の供給が止まるリスクに備えられます。
日本は災害の多い国であるため、停電時に蓄電池に蓄えておいた電力を使えるのは安心ですね!
他にも、今後発展していくであろう電気自動車との相性が良いことや、環境問題の解決に貢献できることなど、たくさんの魅力があります!
蓄電池の導入にかかる費用とは【工事費無料でない一般的な場合】
蓄電池の導入にかかる費用は、大きく「本体価格」と「設置工事費」の二つに分けられます。
ここでは、それぞれの費用相場を紹介します!
蓄電池本体の価格
蓄電池本体の価格は、メーカーや機能によって大きく変わります。
90万円程度のものから、高いものだと400万円ほどになることもあります。
本体価格にばらつきがある最も大きな理由が、蓄電容量の違いです。
蓄電容量が大きいほどたくさんの電力を蓄えることができるため、費用が高くなります。
長時間分の電力を賄えるので、家の大きさや世帯人数に応じて、適切な容量の蓄電池を選択するのがベストです。
また、蓄電池には「特定負荷型」「全負荷型」という二つのタイプがあります。
これは、蓄えた電気を家庭のどのコンセントで使えるか、による違いです。
特定負荷型の場合は一部の電気しか賄うことができませんが、全負荷型の場合は家全体の電気をバックアップできます。
そのため、全負荷型の方が費用が高額になります。
設置業者と相談するなどして、自身に合った蓄電池を選びましょう!
設置工事費
後に紹介する「工事費無料」のケースでない場合の、設置工事費を紹介します。
前提として、必要な書類の申請・提出後の設置工事の流れは、以下のようになっています。
- 現地調査
- 基礎工事
- 蓄電池本体や関連機器の設置
- 配線工事
- 動作確認
これらすべての作業にかかる費用は、およそ20万円~30万円です。
蓄電池は直射日光の当たらない場所に設置するため、蓄電容量の大きい製品になるほど、広いスペースを確保しなくてはなりません。
そのため、工事の範囲が広くなることで費用がよりかかることもあります。
悪徳業者の可能性も?蓄電池の「工事費無料」には気を付けるべき
上述したように、蓄電池の設置工事には20万円~30万円ほどの費用がかかってしまいます。
ですが、いくつかの作業ステップがあるのにも関わらず、「工事費無料」を謳っている蓄電池設置業者があります。
これは一体どういうことなのでしょうか。
結論として、「工事費無料」が全て悪いというわけではありませんが、必ず無料になっているワケを確認しなければいけません。
はじめに考えられるのは、「工事費無料の代わりに、他の費用が高くなっている」可能性です。
必ず総額でいくらかかっているのかをチェックしましょう。
良い所だけを切り取って主張した広告宣伝により、設置の依頼を増やそうとしている業者には気を付けてください!
また、太陽光発電の売電額をローンの返済に充てるような仕組みになっていることもあります。
この場合も、工事費無料の代わりに売電収入が減ってしまうので、結果的には損をしている可能性が考えられます。
工事費無料であり、本体価格などをすべて合わせた総額も安くなっている業者もあるため、一概にすべての業者が信頼できない業者だとは言えません!
ですが、目の前の宣伝文句を鵜呑みにすることなく、費用の細かい部分やデメリット部分まで確認して正しく判断する必要があります!
【対処法】蓄電池の「工事費無料」等に惑わされないためにできること
蓄電池の設置で損をしないためには、正しく設置業者を選ぶことが大切です。
ここでは、蓄電池を導入する際に注意すべきポイントを紹介します!
訪問販売にはクーリングオフ制度を適用できる
蓄電池を扱う業者の中には、訪問販売をおこなっている業者も存在します。
実際に経済効果のシミュレーションや期間限定の特典などを見せられると、断りにくいため契約してしまうことがあります。
こうした訪問販売は、「必ず得をする」「今契約しないと損」というようなイメージを抱かせるものが多く、その後に「事前に聞いていたような経済効果が得られなかった。」としてトラブルに発展することが多いです。
ここで知っておきたいのが「クーリングオフ制度」です。
クーリングオフとは、契約を既にしてしまっていた場合でも、一定の期間内なら契約の解除ができる仕組みです。
訪問販売で蓄電池を契約した場合には、契約の書面を受け取った日から8日間がクーリングオフを適用できる期間です。
契約後に「やっぱり止めておきたい。」と思った場合には、必ず早めに通知しましょう!
送付したことを証明できるようにするため、書留などの書面での通知が必須です!
「即決」は絶対にしない
上に書いた訪問販売への対策にもなりますが、蓄電池の説明を受けたその日には契約をしないことが重要です。
設置業者側は、その日に契約をしてもらおうとして、お得感を出してくることもあります。
ですが、基本的に当日に契約をしないと損になってしまうことは少ないので、「即決」は絶対にしないように注意しましょう!
信頼のできる業者を自ら選ぶ
信頼できる業者を選ぶには、以下の事に注意する必要があります。
- 複数の業者に見積もりを依頼する
- 施工実績が豊富な業者を選ぶ
複数の業者に見積もりを依頼することで、より経済的なメリットがある業者を見つけることができます。
見積もりを見る際には、どんぶり勘定に注意が必要です。
見積もりの内訳がざっくりとしたものであると、後に追加で費用がかかったりすることがあります。
費用が明確で、丁寧に説明してくれる業者を選ぶのが望ましいでしょう。
この際、初期費用だけでなく、保証やメンテナンスの内容まで確認してください!
施工実績については、コーポレートサイトや口コミサイトで確認しましょう!
知人に蓄電池を実際に導入した方がいれば、その方から話を聞いてみるのもおすすめです。
逆に「不当に高い工事費」にも注意する
工事費無料の場合にその理由を確認することは必須ですが、逆に「高すぎる工事費」にも注意しなければいけません。
様々なオプションを「付けておいた方がいい」と言われた結果、最終的に費用が膨れ上がってしまうことがあります。
相場よりも高い工事費である場合、余計なオプションを付けているか、元々の金額が高すぎることが多いです!
【まとめ】工事費無料に注意!全体費用を確認して蓄電池を設置しよう
ここまで、蓄電池の魅力や設置工事の内容、工事費無料の注意点などについて紹介してきました。
蓄電池は導入するための初期費用が高額ですが、「エネルギーを賢く使える」「停電のリスクに備えられる」などたくさんのメリットがあります。
- 「工事費無料」となっている場合、費用の「総額」を正しく把握する
- 訪問販売による契約は、クーリングオフ制度により取り消すことができる
- いくつかの業者を比較検討して、信頼できる業者を選ぶ
以上のことを頭に入れておくことで、経済的に損をするリスクを回避できます!
本記事を参考にして、自身に合った蓄電池の設置を検討してみてください!
リノベステーションではシャープやニチコンを始めとした蓄電池を取り扱っております。
もちろん、太陽光発電機器との同時購入も可能です!
手続きが面倒な補助金申請も代行しておりますので、お気軽にください。
IHやエコキュートのお取り扱いもございます。
この記事の監修者
『お客様に寄り添うこと』をモットーに日々の業務に取り組んでおります。
太陽光発電の活用方法や蓄電池の導入などのご相談は年間2000件以上頂いており、真摯に問題解決に取り組んできました。
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