ニッケル水素電池の寿命を延ばす方法は?【メリット・デメリットも解説】
今回はニッケル水素電池の寿命について解説していきます。
ニッケル水素電池を長持ちさせる方法を紹介していくため、ニッケル水素電池が用いられた製品を利用している方におすすめの記事です。
ぜひ最後まで読んでみてください。
目次
ニッケル水素電池とは?
ニッケル水素電池は、陽極にニッケル酸化化合物、陰極に水素化合物、電解液にアルカリ溶液を用いた電池のことです。
また、ニッケル水素電池の中でも大まかに分けて2種類あり、陰極に水素ガスを用いている電池をNi-H2、水素吸蔵合金を用いている電池をNi-MHと呼びます。
ニッケル水素電池の用途
ニッケル水素電池は、リモコン、懐中電灯など、乾電池が用いられている製品で利用することができます。
また、現在主流になりつつあるリチウムイオン電池より安全性が高いため、ハイブリッドカーや電気自動車で、Ni-MHが主流となっています。
ニッケル水素電池の寿命
ニッケル水素電池のサイクル回数は約2,000回です。
ちなみに、電池におけるサイクルは「0%→100%→0%」で1サイクルです。
そして約2,000回は、一般的に5年から7年の寿命があるといわれています。
ニッケル水素電池のメリット
ニッケル水素電池のメリットは以下の通りです。
- 安全性が高い
- 単価が比較的安い
- 急速充電ができる
それぞれ解説していきます。
安全性が高い
ニッケル水素電池は、リチウムイオン電池などに比べると安全性が高いのがメリットです。
バッテリーの爆発事故はニュースでたまに聞きますが、もし実際に爆発してしまった時は大惨事になることが予想されます。
「もしものため」という意味でも、安全性が高い蓄電池を利用するに越したことはありません。
単価が比較的安い
ニッケル水素電池は単価が比較的安いと言われています。
おそらく、ニッケル水素電池を利用する際は、乾電池と比較されることが多いはず。
ニッケル水素電池は乾電池に比べて初期費用が高いのがデメリットです。
しかしニッケル水素電池は繰り返し充電できるため、長期的には乾電池よりも安上がりになると言われています。
急速充電ができる
ニッケル水素電池は急速充電に対応しています。
例えば、電池が切れちゃったけど、すぐに使いたい電化製品がある場合に急速充電は非常に助かる機能です。
もしニッケル水素電池を購入する場合は、どれだけの急速充電機能があるかを調べるようにしましょう。
ニッケル水素電池のデメリット
ニッケル水素電池のデメリットは以下の通りです。
- 自然放電する
- メモリー効果がある
それぞれ解説していきます。
自然放電する
ニッケル水素電池は、自然放電します。
自然放電とはその名の通り、電池を利用しなくても放電してしまう減少のことです。
つまり、ニッケル水素電池は、未使用状態でもバッテリーが減少してしまうということです。
ただし現在販売されているニッケル水素電池は、この自然放電の弱点をしっかり克服しており、十分すぎるくらいに実用できます。
メモリー効果がある
ニッケル水素電池にはメモリー効果があります。
メモリー効果とは、継ぎ足し充電する際に電圧が低下する現象のことを指します。
そのため、高い電圧を必要とする機器では、ニッケル水素電池は相性が悪いといえます。
ちなみにメモリー効果は一時的な現象であるため、ニッケル水素電池の寿命縮小とは関係ありません。
また、最近販売されているニッケル水素電池のほとんどが、メモリー効果の弱点を克服しています。
ニッケル水素電池を長く使う方法
ニッケル水素電池を長く使う方法は以下の通りです。
- こまめに充電する
- 高温多湿の環境を避ける
- 電極をこまめに拭く
- グループ化して利用する
それぞれ解説していきます。
こまめに充電する
ニッケル水素電池はこまめに充電すべきです。
一般的に「電池は一旦使い切ってから充電する」というリフレッシュ充電の考え方が普及しています。
しかし電池を使い切ろうとしようとするがあまり、過放電を発生させることがあり、それが結果的に電池の寿命を縮めてしまいます。
ニッケル水素電池は繰り返し充電に強い電池であるため、電池残量が3分の1程度になったら充電するように心がけましょう。
高温多湿の環境を避ける
ニッケル水素電池に限った話ではありませんが、電池は高温多湿の環境が苦手です。
高温環境でニッケル水素電池を利用してしまうと、バッテリー部分が膨張してしまい、液漏れが発生する恐れがあります。
また、直射日光のある環境での利用や、高温多湿な環境での保存も寿命を縮めてしまう原因の一つです。
ニッケル水素電池を利用する際は、温度・湿度が低い環境で利用するようにしましょう。
電極をこまめに拭く
ニッケル水素電池は、電極をこまめに拭くと長持ちします。
ニッケル水素電池を利用すればするほど、電極に目に見えない汚れが蓄積し、これが充放電に大きな影響を及ぼします。
これを改善するには、こまめに電極を拭くしかありません。
グループ化して利用する
ニッケル水素電池の過放電を防ぐ方法として、グループ化が挙げられます。
これは、電池の性能の差によって発生する負担を低減させるためです。
具体的にグループ化としては以下が挙げられます。
- 同じ種類の電池を使う
- 購入時期・充電時期を揃える
- 機器ごとに担当の電池を決めておく
まずは電池のメーカー・ブランド・容量を揃えるようにしましょう。
異なるメーカーの電池でも利用できますが、性能差による負担が増大してしまいます。
また、可能な限り、購入時期・充電時期を揃えることが大切です。
古い電池は新しい電池のパワーについていくことができません。
そして機器ごとに担当の電池を決めておくのも一手です。
リモコンであればリモコン専用の電池を、時計だったら時計専用の電池をグループ化させるといいでしょう。
機器によって負担が大きく異なるため、機器ごとに電池のチームを組ませるのは有効な方法です。
まとめ
それでは本記事をまとめていきます。
- ニッケル水素電池は他の電池よりも安全性が高い
- ニッケル水素電池の寿命は5年〜7年
- ニッケル水素電池を長持ちさせたいなら、こまめに充電して、適切なグループ化を設けて利用すべき
ニッケル水素電池は一般的な乾電池に比べて初期投資が高い製品です。
そしてその分、寿命が長いため、長期的にはコストパフォーマンスに優れているといわれています。
しかし、間違った使い方をして、寿命を縮めてしまっては、ニッケル水素電池を利用している意味がありません。
正しい使い方を徹底して、ニッケル水素電池を長持ちさせ、コストパフォーマンスを発揮できるようにしましょう。
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この記事の監修者
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