脱炭素とカーボンニュートラルの違いは?概要や個人の対策も解説!
地球環境問題が深刻化している昨今、テレビやネットニュースなどで「脱炭素」や「カーボンニュートラル」という言葉を耳にしたことがあるかと思います。
とはいえ「似たような意味合いで使われるけれど違いは何?」と、疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。
そこで今回の記事では、脱炭素とカーボンニュートラルの違いを徹底解説すると共に、個人でできる取り組みについても解説します。
目次
脱炭素とカーボンニュートラルの違いは?それぞれの概要を徹底解説!
よく耳にする、脱炭素とカーボンニュートラル。
当たり前に存在している単語すぎて、中には「2つの言葉の違いがわからないけど今更聞くのは恥ずかしい!」と思っている方も多いのではないでしょうか。
そこで今回の章では、脱炭素とカーボンニュートラルの違いを徹底解説します。
ぜひ頭に入れておきましょう。
脱炭素について
まずは、脱炭素について解説します。
脱炭素は、読んで字のごとく「二酸化炭素や温室効果ガスの排出量をゼロにする」というものです。
ただ、脱炭素についての厳密な定義はなく、環境省の公式ホームページでも「カーボンニュートラル(=脱炭素)」と記載されているほど。
脱炭素については、大まかに言葉の意味を知っておけば問題ないといえるでしょう。
カーボンニュートラルについて
カーボンニュートラルは、英語表記すると「carbon(炭素)」「neutral(中立の)」となります。
地球温暖化が進む今の世の中、二酸化炭素や温室効果ガスの排出量を減らす対策を取るのは当然のことですが、それらの排出量が完全にゼロになることは現実的に厳しいでしょう。
そこで、森林の育成などを急ピッチで進めて二酸化炭素や温室効果ガスを吸収する割合を高め、その結果として二酸化炭素や温室効果ガスの排出量を実質ゼロにしようという政策が実行されています。
これが、カーボンニュートラルです。
脱炭素は、そもそも二酸化炭素や温室効果ガスの排出量自体をゼロにする政策で、かなり厳しい対応策が求められるものになります。
一方でカーボンニュートラルは、二酸化炭素や温室効果ガスが排出されてしまうのは仕方ないと割り切り、それらの汚染物質をいかに森林などを使って吸収させてプラマイゼロに持っていけるかを目指した政策ということです。
現実的に実行しやすいのはカーボンニュートラル、ということがわかりますね。
脱炭素とカーボンニュートラルの違い!求められている理由は何?
脱炭素とカーボンニュートラルの違いがおおよそ理解できたところで、続いては脱炭素とカーボンニュートラルが求められている理由について解説します。
最近よく耳にするようになった脱炭素とカーボンニュートラルですが、なぜそこまで求められるようになったのでしょうか。
求められている理由①地球温暖化が深刻になっているから
脱炭素とカーボンニュートラルが求められている理由は、地球温暖化が深刻になっているからです。
環境省は公式ホームページで、地球温暖化が深刻化している現状を以下のように公表しました。
- 1880~2012年の間に地球の温度が0.85℃上昇している
- 産業革命前に比べて大気中の二酸化炭素の濃度が40%も上昇している
実際、気温の面に関しては「地球温暖化の影響で気温の上昇が深刻化している」と実感している方も多いのではないでしょうか。
求められている理由②対策を怠ることで様々な面で弊害が生じるから
仮に脱炭素やカーボンニュートラルといった対策を怠った場合、様々な弊害が生じると予想されています。
たとえば、以下のような弊害が挙げられます。
- 21世紀末(2100年)に2.6~4.8℃の気温上昇が見込まれる
- 気温上昇の影響で海面水位が最大82cmも上昇する可能性がある
- 気温上昇の影響で農作物に悪影響を及ぼす
気温の上昇に関しては、仮に脱炭素やカーボンニュートラルといった対策をしっかり講じた場合も、21世紀末(2100年)には今より0.3〜1.7℃も地球が高温化してしまうという試算が立っています。
だからこそ、よりしっかりとした地球温暖化対策が必要なのです。
求められている理由③パリ協定などで定められているから
脱炭素やカーボンニュートラルの対策が求められている理由は、パリ協定などで定められているからです。
パリ協定は2015年に採択された、2020年以降の温室効果ガスの削減に対する国際的な取り決めのこと。
パリ協定では「世界全体の平均気温の上昇を産業革命以前(1760年代〜1830年代)に比べて2℃より低く保ち、1.5℃に抑える努力をする」という定めを、世界各国が共有しました。
つまり、世界各国がパリ協定を守るため、脱炭素やカーボンニュートラルに力を入れているというわけです。
昨今、脱炭素・カーボンニュートラルという単語を耳にする機会が増えたのも納得ですね。
脱炭素とカーボンニュートラルの違い!個人でできる取り組みは?
脱炭素とカーボンニュートラルは、地球環境のために実行しなくてはならないことです。
しかし、その取り組みに関しては、次元の大きいものに思われたことでしょう。ただ、実は個人でできる取り組みもあり、個々が脱炭素やカーボンニュートラルへの意識を高めた生活を送ることで、パリ協定で結んだものがより早く実現する可能性があるのです。
そこで最後に、脱炭素とカーボンニュートラルに対する個人でできる取り組みを3つ紹介します。
ぜひ参考にしてください。
取り組み①エネルギーの自家消費ができる家を作る
個人でできる脱炭素とカーボンニュートラルとして、エネルギーの自給自足ができる家を作ることが挙げられます。
具体的には、太陽光発電を導入して自家発電し、蓄電池を導入して発電した電力を好きな時に使えるシステムを構築することです。
太陽光発電は発電時に二酸化炭素や温室効果ガスを排出しない再生可能エネルギーの一種ですから、地球環境のためになります。
蓄電池を併用することで電気代の大幅節約が期待できる他、災害時の停電対策にも有効です。
平常時と非常時の両方で使えるシステムというだけではなく、地球温暖化のためにもなるというのは、とても素晴らしいといえるでしょう。
取り組み②太陽光発電設備を持って電気自動車に乗り換える
太陽光発電設備を持って電気自動車に乗り換えるのも、個人でできる脱炭素とカーボンニュートラルです。
今現在、多くの人が所有しているガソリン車が地球環境に悪影響を及ぼしているのは周知の通り。
したがって、電気自動車への乗り換えを考えるのが地球環境のためといえます。
ただ、何も考えずに電気自動車に乗り換えるのは考えもの。
家庭に太陽光発電設備を置き、その上で電気自動車を購入するようにしましょう。
太陽光発電と電気自動車を組み合わせることで、クリーンなエネルギーを電気自動車に取り入れることができるのはもちろん、電気自動車は蓄電池よりも大容量なので、災害対策としても一役買うでしょう。
取り組み③断熱効果の高い家に住む
個人でできる脱炭素とカーボンニュートラルとして、断熱効果の高い家に住むというのも挙げられます。
断熱効果が高い家とは、家の中の空気が外に漏れ出しにくい家という特徴はもちろん、外気が家の中に侵入するのを防ぐことができる家という特徴があります。
つまり、断熱効果が高い家に住むことで、冷暖房の使用を最小限に留めることができるのです。
太陽光発電を所有していない家庭では、冷暖房を使用する際の電力は電力会社から購入する必要があります。
ただ、電力会社から買電する電力は、発電時に二酸化炭素や温室効果ガスを排出してしまうのです。
しかし、断熱効果の高い家に住むことで、太陽光発電を所有していなくても、これらの汚染物質の排出量を最小限に留めることができるのです。
有効な対策といえるでしょう。
脱炭素とカーボンニュートラルの違いは僅か!対策を考えよう!
今回の記事では、脱炭素とカーボンニュートラルの違いはもちろん、求められている理由や個人でできる取り組みを紹介しました。
私たちの子供や孫世代はもちろん、そのまた孫世代にも住みやすい地球環境を提供できるよう、今、私たちができることから始めていきたいですね。
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