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安心して始める!蓄電池設置届の基準と提出時期を分かりやすく解説

2024年01月22日更新

蓄電池の設置や消防法の条件に戸惑っていませんか?

しかし、専門家や地元の消防署に相談することで、理解できる情報を得ることができます。

今回は、蓄電池の設置届の条件や消防法の役割についてわかりやすく解説します。

蓄電池の安全利用を支える消防法の役割

蓄電池の危険性や消防法の役割について簡単に説明します。

蓄電池は発火・爆発リスクあり

蓄電池は、火事や爆発の危険がある可能性があります。

リチウムイオン電池を使った蓄電池は、充電が速く寿命も長いですが、強い衝撃に弱く、膨張しやすいというデメリットがあります。

したがって、蓄電池を設置する際は、消防法の安全ルールを守らないといけません。

消防法は安全な利用を規定している

消防法は、火事や災害を予防し、建物や場所の安全を守る法律です。

火災を防いで、安心して生活できるようにするためのルールが含まれています。

蓄電池は正しく使えば役立ちますが、誤った取り扱いで爆発や発火の危険があり、火災の原因にもなり得ます。

消防法の決まりや蓄電池の設置方法を守ることが大切です。

消防法の視点から見る!蓄電池の設置届の基準

蓄電池を設置する際の届け出に関する基準について、簡単に説明します。

家庭用蓄電池は4800Ah未満

消防法によると、蓄電容量は4800Ah未満である必要があります。

4800AhをkWhに換算すると、蓄電容量は17.76kWh以下でなければなりません。

容量を超えてしまうと、火事の危険性が高まるため、法律を守り、蓄電池を使う時は安全に取り扱うことが大切です。

燃えにくい床に設置

燃えやすい床材に蓄電池を設置すると発火した時に、火災の危険が増します。

そのため、蓄電池は燃えにくい床に設置しなければなりません。

燃えにくい床材には、酸に強いフロアタイルや化学物質に強い素材でできた床があります。

これにより、蓄電池が発火や破裂した際に、床が適切に耐えられるでしょう。

金属製床なら通気が必要

鋼鉄やアルミニウムなどの金属製の床材の上に蓄電池を設置する際は、十分な通気を確保する必要があります。

金属の床は熱がこもりやすいので、通気を確保することが消防法で決まっています。

床にしっかりした土台を敷いて、その上に蓄電池を取り付けると、通気性が向上します。

換気のいい場所を選ぶ

蓄電池を導入する場合は、その場所が風通しの良いところかどうかも気をつけないといけません。

通気が悪い場所に設置すると、熱がこもりやすく、火事のリスクが上がります。

消防法では、蓄電池が発する熱を逃がすために、通気の良い場所に設置するように規定されています。

そのため、設置予定の場所が十分な通気性を備えているか確認しましょう。

壁を貫通する場合は、燃えにくい素材で埋める

通気用のパイプやダクトを家の壁に設置するときは、その周りには難燃性の材料を使う必要があります。

この対策によって、住宅内での被害を最小限に抑え、住人の安全を確保することができます。

火災の予防と同じく、発生してもその拡大を最小限に抑えることは非常に重要です。

屋外なら建物から3m以上離す

蓄電池を外に置く場合、家から3メートル以上離す必要があります。

蓄電池が近すぎると、火災が起きた時に家に引火する可能性があるからです。

消防法では、この延焼リスクを減らすために規制があります。

蓄電池の導入は法律に従いつつ、安全な場所を選ぶようにしましょう。

浸水のない場所に

蓄電池を置く場所を考えるときは、浸水のリスクも考えておくべきです。

蓄電池が水に浸かると、感電や火災の危険があるので、慎重に選ぶ必要があるからです。

蓄電池を設置する際は、地盤が高く、浸水の心配がない場所を選びましょう。

倒れないように対策

蓄電池を設置する際には、本体が転倒したり落下したりすることを防ぐ対策も必要です。

蓄電池が倒れたり転んだりすると、本体や周りの状況に損傷が生じ、それによって火災や故障のリスクが高まります。

そのため、蓄電池をしっかりと平らな場所に固定し、傾かないよう安定させることが重要です。

蓄電池には近づかない

蓄電池の設置現場では、他の人が立ち入らないことが大切です。

家庭用蓄電池の取り付けは、認可を受けた専門業者に頼み、業者は消防法の規定に従って作業します。

施工エリアには無断で立ち入らないようにし、安全対策や正しい手順に従うことが大切です。

工事が終わったら、業者から蓄電池の正しい取り扱い方法や注意点を確認することで、安全かつ効果的に蓄電池を活用できます。

蓄電池の設置届の事例と申請方法

富山県高岡市で蓄電池を設置する場合の届出事例と申請手順について紹介します。

必要書類

発電設備・変電設備・蓄電池設備設置届出書

添付書類

申請方法

各地域の消防署や出張所に持参

電子申請

届け出先

高岡市消防本部管轄の各消防署及び出張所

(参照:ほっとホット高岡|発電設備・変電設備・蓄電池設備設置届出書

 

蓄電池の設置届出は、各地域の消防署や出張所に提出します。

高岡市の場合、設置届出は各地域の消防署や出張所に、直接持参するか電子申請で提出することができます。

記入に不安がある人は、「発電設備・変電設備・蓄電池設備設置届出書記入例」を参考にしてみてくださいね。

蓄電池の設置届出で必要なもの

容量が4,800Ah以上の場合は、地元の消防署に必ず届け出が必要になります。

届出手続きの際は、主要書類と補足資料として、配置図や消防設備の関連図を含む資料をそれぞれ1部ずつ提出しましょう。

添付資料には、以下のものが含まれます。

  • 蓄電池設備概要表
  • キュービクル概要表(キュービクル方式の場合)
  • 建物案内図
  • 建物平面図(設備の配置を示す)
  • 設置室詳細図(壁、天井、扉、窓の構造と防火設備など)
  • 設備仕様書(キュービクル方式の場合、それに関する仕様書)
  • 単線結線図または三線結線図(電力供給の用途を特定する)

ただし、個人の家庭に蓄電池を設置する場合は、消防署への届け出は不要です。

蓄電池の消防法に基づく点検スケジュール

蓄電池に関する点検スケジュールを、消防法に基づいて詳しく説明します。

機器点検は半年ごと

法的な義務として6ヵ月ごとに実施される蓄電池の点検項目や部位は、以下の通りです。

点検項目

点検内容

①外観

蓄電池の見た目や外部の状態

浮動充電中の総電圧

充電中の蓄電池全体の電圧

③浮動充電中の各蓄電池の電圧

充電中の各蓄電池の電圧

蓄電池の表面温度

蓄電池の外側の温度

蓄電池の周囲温度

蓄電池周辺の温度状況

箱・計器・表示灯・スイッチ

蓄電池に関連する箱や計器、表示灯、スイッチなどの部品

内部部品

蓄電池内部にある部品や構造

交流入力電圧

蓄電池に入力される交流電源の電圧

浮動充電電圧

充電中に維持される電圧

負荷電圧

蓄電池から負荷に供給される電圧

出力電流

蓄電池から負荷に供給される電流

負荷電流

蓄電池が負荷に供給する電流

(参照:電気設備学会誌2009年2月「蓄電池設備の点検・整備」

 

半年ごとの点検では、視覚的な確認と簡単な操作を実施します。

特に信頼性が要求される重要な電源の場合は、2週間ごとの点検がおすすめされています。

総合点検は1年ごと

法律で規定されている1年ごとの蓄電池の点検項目や部分は、以下のようになります。

点検項目

点検内容

①外観

蓄電池の見た目や外部の状態

浮動充電中の総電圧

充電中の蓄電池全体の電圧

③浮動充電中の各蓄電池の電圧

充電中の各個々の蓄電池の電圧

蓄電池の表面温度

蓄電池の外側の温度

蓄電池の周囲温度

蓄電池周辺の温度状況

箱・計器・表示灯・スイッチ

蓄電池に関連する箱や計器、表示灯、スイッチなどの部品

内部部品

蓄電池内部にある部品や構造

交流入力電圧

蓄電池に入力される交流電源の電圧

浮動充電電圧

充電中に維持される電圧

負荷電圧

蓄電池から負荷に供給される電圧

出力電流

蓄電池から負荷に供給される電流

負荷電流

蓄電池が負荷に供給する電流

接続部

室温測定用の計器を使用して温度を測定

各接続部の緩み、変色、発錆の有無を確認

盤面電圧計

盤面の直流電圧計の指示値と計器で測定した値を比較

耐震措置

アンカーボルトなどに変形、損傷の有無を確認

保守用具、予備品

保守に必要な工具や予備品が完備されているか確認

取扱説明書など

仕様書、外形図、回路図、取扱説明書の有無を確認

銘板など

銘板、注意ラベル、合格証(合格書)、ラベルに記載の交換時期を確認

設置場所

置場所の保有距離(操作、点検、換気面)を確認

換気や周囲温度が仕様に合致しているか確認

停電試験

模擬停電時に蓄電池から負荷端子に直流電力が供給されているか確認

警報動作

異常状態を模擬して警報が正常に動作するか確認

絶縁抵抗

絶縁抵抗計(DC / V)を使用して絶縁抵抗を測定

(参照:電気設備学会誌2009年2月「蓄電池設備の点検・整備」

 

蓄電池関連の設備には、6ヵ月の点検に加えて、整流装置や直流電源装置なども定期的に点検が必要です。

これにより、設備の寿命を延ばし、運用上のトラブルを最小限に抑えることが期待されます。

蓄電池の設置届出でよくある質問

蓄電池の設置届出でよくある質問を紹介します。

消防用設備設置届は誰が提出する?

蓄電池の設置希望者または代理人が申請できます。

必要な書類と計画、安全対策の情報を提出してください。

蓄電池の設置届出の提出期限は何日以内?

蓄電池を設置する際は、工事を始める前の5日前までに、担当の消防署に設置届出を提出する必要があります。

提出時には、設置予定の場所や計画に関する具体的な情報を含め、消防署の指示に従って必要な書類を揃えてください。

届出にかかる費用はありますか?

一般的には、蓄電池の設置届出には一定の手数料がかかることがあります。

手数料の詳細は、各自治体の規定により異なりますので、届出を出す前に確認することが重要です。

専門知識が頼り!プロのサポートで蓄電池を導入しよう

今回は、蓄電池の設置届出の基準や、提出時期について紹介しました。

蓄電池の利用者は消防法に従い、定期的に点検を実施しなければなりません。

安心して蓄電池を設置するためには、信頼性の高い専門業者に依頼することが必要です。

信頼性のある専門業者は、適切な設置から定期的な点検までトータルでサポートしてくれます。

選び方に迷った場合や疑問がある場合は、気軽に相談することをおすすめします。

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この記事の監修者

中田 萌

『お客様に寄り添うこと』をモットーに日々の業務に取り組んでおります。
太陽光発電の活用方法や蓄電池の導入などのご相談は年間2000件以上頂いており、真摯に問題解決に取り組んできました。
光熱費削減に関するお悩み等ございましたら、お気軽にご相談下さい。

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