【相場が分かる】家庭用蓄電池の価格遷移を分析|買うなら今?
近年、自然災害が増加傾向にあり、災害に備えるために家庭用蓄電池を購入しておきたいという人が多くなっています。
とはいえ、実際に家庭用蓄電池を買うとしたらどれくらいの価格なのか、相場感がわかっていない人がほとんどです。
業者の言われるがままに購入することで相場よりも高い価格の家庭用蓄電池をつかまされることもあります。
そこで今回の記事では、家庭用蓄電池の価格遷移について分析した上で、以下のような観点で解説します。
- 今買うならどれくらいの価格が適正なのか
- 今後数年で一番安いのはいつになると予想されているのか
目次
家庭用蓄電池の価格を決める要因は3つ!価格遷移も予測できる?
まずは家庭用蓄電池の価格を決める要因について解説します。
家庭用蓄電池の価格遷移を予想する上で重要となるポイントは以下の3点。
蓄電池の蓄電容量
蓄電容量とは、蓄電池に一度にどれくらいの電気を貯められるかです。
蓄電容量が大きいほど価格が高くなる傾向があります。
蓄電池の種類
- 太陽光発電システムと連携可能なタイプ
- 室内に設置できるタイプ
蓄電池にはこれらに加えて色々な種類が存在しています。
蓄電池の種類に応じて価格は変わってきます。
住宅の状況や必要な機能に応じて使い分ける必要があります。
設置にかかる工事費用
蓄電池の設置にかかる工事費用も購入額を決める大きな要因の1つになります。
特に、先ほど紹介した太陽光発電システムと連携可能なタイプなど、屋外に設置する蓄電池を導入する場合には工事費用が大きくなりがちです。
蓄電池本体の設置費用以外にも、以下のような作業に対して費用が発生します。
- 蓄電池の組立設置
- 設置するための基礎工事
- 電気系統の工事
- 配線のつなぎ込み
太陽光発電と連携する場合
太陽光発電と連携する場合は以下の2つのタイプに分けて考える必要があります。
- 全負荷型
- 特定負荷型
全負荷型
全負荷型の場合、停電時でも普段と同じように電気を使うことができます。
特定負荷型とは異なり、どの家電を動かすべきか悩む必要はありません。
一方で、特定負荷型に比べて蓄電池に貯めておいた電気をすぐに使い切ってしまう可能性もあります。
天候が優れない日が続いた場合など、太陽光発電からの充電が満足に見込めない場合は特に注意が必要です。
特定負荷型
特定負荷型では、停電時には予め選んでおいた特定の家電にだけ電力供給を行います。
最低限の電気を限られた場所にのみ使用するため、全負荷型よりも長時間電気を使うことができるのが特徴です。
逆に、停電時には一部の電気しか使用できず、普段と同じように電気を使用できなくなるのはデメリットです。
リチウムイオン蓄電池の価格遷移と相場を分析【データ】
次に、家庭用蓄電池の中で主に使われているリチウムイオン蓄電池の価格遷移および相場について解説します。
リチウムイオン蓄電池の価格遷移
それでは、リチウムイオン蓄電池の価格遷移について見ていきます。
蓄電池の価格遷移については、世界の情勢やテクノロジーの進歩などによって変動しますので、情報を掴んでおくことが大切になってきます。
蓄電池の価格遷移に影響を与える要素については後ほど解説します。
2021年以降の蓄電池導入費用の相場
国際再生可能エネルギー機関(IRENA)は「定置型蓄電池のコストが2030年には最大で66%低下する」と予想しています。
今後技術革新により、蓄電容量が今の17倍に向上するとも言われています。
【価格遷移の4要素】これからの家庭用蓄電池の価格はどうなるの?
最後に、これからの家庭用蓄電の価格遷移に影響を与える4つの要素について解説します。
注目ポイントは以下の4点。
順番に見ていきます。
テスラモーターズの蓄電池「パワーウォール」
電気自動車で有名なテスラモーターズは、蓄電容量が13.5 kWhでパワコン一体型の蓄電池である蓄電システム「Powerwall(パワーウォール)」を2020年春から販売しています。
一般的な家庭であれば、停電の際もほぼ全ての電化製品を同時に使用できる高出力です。
また、スマートフォンを通して、運転モードのコントロールや充放電状況を監視できるので外出時も安心です。
一方で、パワーウォールはこれまでに終了した国の補助金を含め、自治体の補助金の対象にはなっていません。
- 蓄電池の価格低下
- 補助金や一括見積り
これらの要因によって、国内メーカーの製品が圧倒的に安価で設置可能になるケースもあります。
スマートソーラーの「スマート蓄電システム」
スマートソーラーが2020年5月より販売を開始したのは、「スマート蓄電システム」です。
- ストレージ・システム
- ハイブリッド・システム
の2タイプを用意しています。
停電時でも、太陽光発電と連携して高い電力が必要な家電も使用できます。
また、ハイブリッド・システムでは、太陽光パネルで発電した電気の高効率な運用が可能です。
さらに、パワーウォール同様、タブレットやスマートフォンを通した、発電量や蓄電量、使用量の確認、充放電の管理などが可能です。
一方で、テスラのパワーウォールとは異なり、国や地方自治体からの補助金も見込めます。
2019年問題による影響
2019年問題とは、余剰電力買取制度で売電を行ってきた人に影響があります。
簡単に言えば、余剰電力を売却してもあまり得しなくなります。
つまり、売電するよりも自家消費で電気代を節約するほうがお得な状況になるということです。
リチウムイオン電池原料の価格遷移
蓄電池価格の約30%を占めている、リチウムイオン電池の原材料の価格遷移が、リチウムイオン蓄電池にも大きな影響を与えています。
リチウムイオン電池の価格が高くなる要因の1つとして、蓄電池の心臓部にあたるリチウムイオン電池の原材料(レアメタルであるコバルトやリン酸鉄)の価格が高いことが挙げられます。
リチウムイオン電池は様々な家電や電気自動車に使用され、近年需要が高まっています。
実際、リチウムイオン電池の原材料が高騰し、現在にいたるまで価格は上昇しています。
しかし、これらの原料を日本では100%輸入に頼っています。
そのため、特に日本製のものに関しては、今後厳しい戦いを強いられることになり、蓄電池の価格が高騰する可能性も考えられます。
【結論】蓄電池の価格遷移から導かれる買い時は結局いつ?
今回は家庭用蓄電池の価格遷移について解説してきました。
蓄電池設置後10年間で受けられる恩恵の大きさや補助金制度が撤廃されることなどを考慮すれば、現在に設置するほうが得策であるとも言えます。
また、いつ災害が起こるかも分かりません。1年後に地震が来て停電してしまうかもしれません。
そのため、家庭用蓄電池の価格遷移を気にしすぎるのはよくありません。
最新情報を常にチェックして、ひと段落価格が落ちたタイミングで思い切って購入しまうのも1つの考え方です。
買い時に正解がないため、ご自身で納得のいくタイミングを模索しましょう。
リノベステーションではニチコンやシャープを始めとした蓄電池を取り扱っております。
もちろん、太陽光発電機器との同時購入も可能です!
手続きが面倒な補助金申請も代行しておりますので、お気軽にください。
IHやエコキュートのお取り扱いもございます。
この記事の監修者
『お客様に寄り添うこと』をモットーに日々の業務に取り組んでおります。
太陽光発電の活用方法や蓄電池の導入などのご相談は年間2000件以上頂いており、真摯に問題解決に取り組んできました。
光熱費削減に関するお悩み等ございましたら、お気軽にご相談下さい。
光熱費削減コンサルタント
中田 萌ご相談やお見積もりは
完全無料です!