Qセルズはどんな会社?長所や特徴、商品ラインアップをまとめました
Qセルズという会社についてご存じでしょうか。
Qセルズはドイツで誕生した太陽電池モジュールの会社です。
2012年に韓国企業に買収され、現在の本社は韓国のソウルにあります。
Nasdaq上場企業であり、近年は日本でのシェアを急速に伸ばしています。
今回はQセルズがどんな会社なのか、Qセルズの長所、Qセルズ製品の特長、商品ラインアップ、他社との比較などについてまとめます。
目次
Qセルズとはどんな会社?
Qセルズは1999年にドイツで設立された企業です。
2001年から太陽電池分野に参入し、太陽電池パネルの単位面積当たり発電量の多さを武器としてシェアを拡大しました。
2008年には太陽電池セル生産で世界1位となりました。
しかし、中国製品との価格競争に敗れ、2012年に経営破綻します。
同年、韓国のハンファグループに買収され、ハンファQセルズとなりました。
2015年、本社を韓国に移転し黒字転換を達成します。
その後も太陽電池モジュール生産の技術を高め、世界的なメーカーとなりました。
Qセルズの長所
Qセルズの企業としての長所はどのような点なのでしょうか。
長所を2点取り上げます。
高い技術力
1つ目の長所は高い技術力です。
Qセルズはドイツ・韓国・中国・マレーシアに研究拠点を構え、新技術の開発を行ってきました。
電気抵抗による電力ロスを抑えるためのバスパー技術や太陽光の影を減らすワイヤー・インターコネクションなど先進的な技術を開発し、太陽電池モジュールの発電効率を高めています。
多数の販売実績
2つ目の長所は多数の販売実績です。
Qセルズは世界60か国に営業拠点を設置し、世界規模の販路を獲得しています。
北米や欧州・日本など世界各国でQセルズ製品が使用されています。
日本国内でも住宅用太陽光電池システム累積設置棟数が80,000棟を超えました。
日本での販売実績を支えるのが国内14か所の拠点です。
内訳は営業拠点は5か所、物流拠点は9か所あります。
それに加え、1,000社以上の参加販売店があるため、日本の広い範囲をカバーできます。
世界水準の生産力
3つ目の長所は世界水準の生産力です。
Qセルズは全工程を自動化し、効率よく生産するシステムを構築しています。
中国・アメリカ・韓国・マレーシアで生産された製品は世界各地で販売されています。
その結果、累計で25億枚ものパネル生産につながりました。
Qセルズの製品の特色
Qセルズ制にひんにはどのような特色があるのでしょうか。
特筆すべき3つの特徴についてまとめます。
高性能・高効率な太陽電池モジュール
1つ目は高性能・高効率な太陽電池モジュールです。
Qセルズの太陽電池モジュールは発電効率に優れ、19.5%もの変換効率を達成しています。
これは他社の太陽電池モジュールと比較してもかなりの高性能です。
加えて、影による発電への悪影響をできるだけ減らすためモジュールの上段・下段で別個に発電する分離発電を導入し、発電効率を高めました。
業界最高レベルの品質管理
2つ目は業界最高レベルの品質保証です。
Qセルズの品質管理はIEC(国際電気標準会議)の基準よりも厳しく設定されています。
高温乾燥・高温多湿・強風・大雪・塩害などあらゆる環境下での性能実験を繰り返し、高い品質を達成しました。
また、太陽電池の出力を大きく低下させるPID現象の抑制や高温環境下での電気損失の減少などにも取り組んでいます。
さらに、12年間の太陽電池モジュール保証など長期にわたって性能を保証しています。
ちなみに、太陽光発電システムとしての保証は15年となっているので、これも他社に劣らない保証期間です。
商品ラインアップ
高い品質を誇るQセルズ製品ですが、具体的にはどのような製品があるのでしょうか。
Qセルズの太陽電池モジュールと蓄電システムについて紹介します。
太陽電池モジュール
現在発売されている最新モデルは「Q.PEAK DUO-G11」で、メーカー希望小売価格は286,770円です。
セル同士の間隔をなくすZero-Gap(ゼロギャップ)技術により発電効率をアップさせた結果、20.6%もの発電効率を達成しました。
この発電効率は住宅用太陽電池モジュールとしては世界最高水準といってもよいでしょう。
しかも、ハイテク合金を使用したフレームは軽くて丈夫であり、5,400Paの積雪荷重にも耐えられます。
これは、2.5mの積雪量に相当しますので、ごく一部の豪雪地域をのぞき、十分耐えられる耐久性だといえます。
太陽電池モジュールそのものの耐久性という点でもQセルズ製品は優れています。
たとえば、-40°C〜+85℃の環境にさらす温度実験や2,000時間に及ぶ高温多湿試験、荷重がかかった時の劣化度合いをチェックする試験など厳しい性能試験をクリアしているため、耐久性が高い製品に仕上がっています。
蓄電システム
蓄電池本体はQセルズ製品ではなく住友電子工業やダイヤゼブラ電機など他社製品を使用しています。
今回紹介するのは住友電子工業製の「POWER DEPO® H」です。
寸法(横X高さX奥行)は840×380×1,200(mm)、容量は12.8kWhとなっています。
-20℃でも充放電できるタイプであるため、寒冷地での使用にも耐えられます。
太陽光発電と併用することで発電した電力を自家消費に回すことができます。
昨今のように電気代が高騰しているときは大きな経済効果をもたらすでしょう。
また、Qセルズの蓄電システムはパワーコンディショナーと一体型であるため発電ロスを少なくできるというメリットがあります。
それに加え、通常であれば2台必要なパワーコンディショナーの数を1つに減らせるため、場所を取らないメリットもあります。
他社製品との比較
高い性能を持っているQセルズ製品ですが、他社製品とどのように異なるのでしょうか。
太陽電池モジュールについて他社製品と比較します。
太陽電池モジュールの比較
発電効率の高さはQセルズ製品の売りの一つです。
近年、各社とも発電効率がアップしていますが、20%台となるとメーカーが限られています。
パネルの出力条件の保証という点でも他社よりも有利で、25年間という長期保証を実施しています。
価格面でも他社と比べて著しく高額というわけではありません。近年は太陽電池モジュール自体の価格が大きく低下しているため、価格差が相対的に小さくなっているからです。
また、保証内容が手厚いこともQセルズの特徴です。
他社製品の出力保証が20年であることが多いのに対し、Qセルズは25年となっているのも他社より有利なポイントといえます。
まとめ
今回はQセルズの製品についてまとめました。
Qセルズは国外メーカーではありますが日本国内での販売実績が多く、Qセルズ全体の売り上げの10%を占めています。
ここまでシェアが大きいと、国内メーカーとほぼ同列に考えて差し支えないでしょう。
世界レベルでも通用する品質や多数の販売実績、高い出力を出せる太陽電池モジュールや他社製品の蓄電池とも組み合わせられる柔軟な蓄電池システムなど日本市場で活躍できる条件が整っている企業だといえるでしょう。
設置業者の取扱状況にもよりますが、Qセルズ製品は国内メーカーと同様に有力な選択肢として考えてよいのではないでしょうか。
リノベステーションでは多くのメーカーの蓄電池や太陽光発電を取り扱っております。
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この記事の監修者
『お客様に寄り添うこと』をモットーに日々の業務に取り組んでおります。
太陽光発電の活用方法や蓄電池の導入などのご相談は年間2000件以上頂いており、真摯に問題解決に取り組んできました。
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