【徹底解説】熊本県の蓄電池の補助金はどのくらい?
蓄電池を設置するのにどのくらいの費用がかかるかご存じでしょうか。
メーカーや機種にもよりますが、概ね100〜300万円程度の初期費用が必要です。
どうしても高額になってしまう初期費用を抑えるために活用したいのが、国や自治体が交付している補助金です。
今回は国・県・市町村の補助金や熊本県で蓄電池を設置するメリット、熊本県で蓄電池が必要な理由などについてまとめます。
目次
蓄電池導入の補助金
2022年現在、蓄電池に対する補助金は国・都道府県・市町村の単位で交付されています。
それぞれの補助金の内容について確認します。
国の補助金
国が交付している補助金は次の2つです。
- DER補助金
- ZEH(ゼッチ)補助金
DER補助金とは、DERの実証実験に参加する企業や一般家庭に交付される補助金です。
DERとは日本語では「分散型エネルギー源」といいます。
企業や家庭に設置されている太陽光発電設備を小さな発電所とみなし、そこで生み出される電力を地域全体で活用する方法のことです。
DER補助金を受けるには蓄電池だけではなく、太陽光発電設備やHEMSとよばれる家庭内で使われる電力を計測・表示するための器具が必要です。
蓄電池単体で受けられる補助金ではありませんので注意しましょう。
DER補助金の補助額は以下のとおりです。
- 初期実効容量1kWhあたり3.7万円
- 蓄電池の設置費と工事費用の3分の1以内
両者のうち金額が低い方が採用されます。
ZEH補助金は国が定める「ネット・ゼロ・エネルギーハウス(ZEH)」の基準を満たす新築住宅に交付される補助金です。
ZEHとは家庭で消費するエネルギーを太陽光発電などで生み出されるエネルギーが上回る住宅のことです。
こちらも、太陽光発電設備とセット、しかも新築住宅(建売を含む)に限られた補助です。
しかし、補助金額は1戸あたり55万円とかなり高額です。
新築を建てようと考えている人は検討してもよいのではないでしょうか。
熊本県の補助金
2022年現在、熊本県は蓄電池の補助金制度を設けていません。
蓄電池の補助を受けたいと考えている人は国や市町村の補助金を活用するとよいでしょう。
市町村の補助金
熊本県内の市町村で、2022年度に実施された蓄電池への補助金は以下の通りです。
市町村名 | 上限金額 |
熊本市 | 80,000円 |
天草市 | 50,000円 |
上天草市 | 50,000円 |
益城町 | 80,000円 |
詳しい内容や市町村ごとに定められた条件については、各市町村に直接お問い合わせください。
熊本県で蓄電池を設置するメリット
最近、災害対策や電気代削減の手段の一つとして蓄電池が注目されています。
熊本県で蓄電池を設置するメリットにはどの様なものがあるのでしょうか。
メリットを2点取り上げます。
台風や長雨への対策になる
1つ目のメリットは台風や長雨の対策になることです。
台風の接近や梅雨前線による長雨が続くと、地盤が緩みやすくなり各所で土砂崩れが発生します。
そうすると、電柱の倒壊や電線の切断といった事故が発生し、停電となることがあります。
自然災害が原因の停電は長引くことが多いため、その間に冷蔵庫の中のものが傷んでしまったり、エアコンが使えずに熱中症となる可能性があります。
しかし、蓄電池があれば電力が復旧するまでの間、必要最低限の電力が供給されるためライフラインを維持できます。
ただし、エアコンやIHクッキングヒーターを蓄電池の電力だけで動かしたいのであれば200V対応の蓄電池でなければなりません。
停電時にどの家電製品を稼働させたいかを考え、蓄電池の機種を選ぶ方がよいでしょう。
太陽光発電に向いている
2つ目のメリットは太陽光発電と相性が良いことです。
従来、太陽光発電で生み出された電力のうち、家庭で使用する電力を上回った余剰電力は電力会社に売却されていました。
しかし、FIT制度の期限が切れると、いままでのように高値で買い取ってくれません。
蓄電池があれば太陽光発電の余剰電力を蓄えてくれ、その電力を夜間に使用することができます。
発電量や蓄電池の容量が大きければ、一日を通じて太陽光発電の電力のみで生活することも可能です。
太陽光発電由来の電力はCO2を排出しないため「クリーンエネルギー」ともよばれます。
蓄電池の導入はクリーンエネルギーの使用率を高めるため、環境への負荷が小さい方法だといえるのです。
熊本県で蓄電池が必要な理由
蓄電池には台風や長雨への対策になることや太陽光発電との相性が良いといったメリットがあるとわかりました。
ここからは熊本県ならではの蓄電池の必要性についてまとめます。
自然災害が発生しやすいから
1つ目の理由は熊本県は自然災害が発生しやすいからです。
九州西部に位置する熊本県は、台風や大雨の被害に遭いやすい土地です。
最近は、次々と積乱雲が押し寄せ、局地的に大雨をもたらす線状降水帯の被害も増えています。
こうした大雨被害が発生すると各所で送電網にダメージが加わり、地域によっては長時間の停電が発生します。
大規模な自然災害が発生すれば被害地域が広くなり、復旧が遅くなってしまいがちです。
2022年9月の台風14号は九州各地に大きな被害をもたらし、合計14万戸が停電となりました。
このとき、熊本県でも2,000戸以上の住宅が停電しました。
大雨の多い熊本県では停電に備えて蓄電池を設置する必要があるのです。
経済的なメリットがあるから
2つ目の理由は経済的なメリットがあるからです。
蓄電池を利用すると2つの経済的メリットが得られます。
1つ目は割安な深夜電力を利用しやすくなること、2つ目は太陽光発電と組み合わせられることです。
特に、深夜電力を利用できるのは大きなメリットです。
蓄電池単体でもできる電気代の節約だからです。
ただし、このメリットを十分享受するには容量の大きい蓄電池を用意しなければなりません。
まとめ
今回は熊本県で蓄電池を購入する際の補助金や蓄電池を購入するメリット、熊本県で蓄電池が必要な理由などについてまとめました。
熊本県は温暖な気候や阿蘇山などからもたらされる豊かな水があり、非常に済みやすい土地です。
しかし、梅雨前線による大雨や台風被害などに注意しなければなりません。
こうした災害への備えとして有効なのが蓄電池の設置です。
蓄電池があれば、自然災害で停電しても最低限のライフラインを確保できます。
いざというときに備えたいのであれば、蓄電池も防災設備の一つとして考えてもよいのではないでしょうか。
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