太陽光パネルの設置費用の相場は？メンテ費用や購入前の注意点も解説！

値上げが続く電気代対策や停電対策、売電収入などを目的として「太陽光パネル」の設置を検討している方にとっては、「設置費用」は安ければ安いほどうれしいですよね。

そこで本記事では、太陽光パネルの2023年の価格相場や、新築購入時・リフォーム時の設置費用の違い、設置後に必要となる費用などをくわしく解説していきます。

記事の後半では、太陽光発電の設置前に注意するべき「3つのポイント」についてもご紹介していますので、購入後のトラブルを避けたい方もぜひ目を通してみてくださいね！

【2023年最新】太陽光パネルの設置費用の相場はいくら？

まずはじめに、太陽光パネルの設置に必要な費用相場や、新築購入時・リフォーム時の総費用の違いについてご紹介していきます。

太陽光パネルの設置費用は「78〜130万円」ほどが相場

JPEA（太陽光発電協会）の調べによると、2023年における一般的な家庭用太陽光発電の設置費用の相場は「78〜130万円」ほどが相場となっています。

太陽光パネルの出力1kWあたりの相場は「25〜26万円」ほどであり、1kWあたり40万円以上で販売されていた10年前に比べると、格段に価格が安くなりました。

たとえば、3〜4人世帯で導入事例の多い4〜5kWの太陽光発電であれば「100〜130万円」程度で設置できますし、2〜3人世帯なら「100万円以下」での購入も現実的です。

太陽光パネルは発電力や性能が高いほど総費用も高くなりますが、現状では家庭用で「200万円」を超えるケースは少ないでしょう。

設置費用は「新築」「リフォーム」でどれくらい変わる？

太陽光パネルの設置費用を「新築購入時」「リフォーム時」で比べると、新築を建てるタイミングのほうが安く済む傾向にあります。

太陽光パネルを後付けすると「足場費用」や「後から壁に穴を開ける工事費」など余計な費用がかかってしまうため、新築購入時に比べて割高となります。

具体的には、新築購入時に比べてリフォーム時では出力1kWあたり「1.5〜2万円」ほど高い設置費用が請求されるのが近年の相場です。

また、高いコスパとデザイン性で人気の「屋根一体型パネル」の後付けは現実的ではないため、新築を建てるタイミングで検討するべきでしょう。

太陽光パネルの設置後にかかる「3つの費用」を解説！

つづいて、太陽光パネルの設置後に必要となる「3つの費用」について解説していきます。

①数年に一度の点検・メンテナンス費用

太陽光パネルの設置後は、数年に一度はプロによる点検・メンテナンスを依頼し、設備を適切な状態に保つ必要があります。

特別な罰則などは定められていないものの、「改正FIT法」というに法案により「4年に一度」の定期点検・メンテナンスは義務化されています。

点検の不備が原因で火災や漏電トラブルなどが発生すると、以降の売電ができなくなる可能性もあるため、最長でも4年に一度は必ず実施しましょう。

太陽光パネルの定期点検には一回「1〜2万円」ほどの費用がかかりますので、必要経費と割り切って事前に用意しておくと安心です。

②10〜15年後のパワコン交換費用

太陽光発電の設置後に必要な費用のひとつとして、パワコン（パワーコンディショナ）の交換費用も挙げられます。

精密部品の多いパワコンは製品寿命が「太陽光パネルの半分」ほどと短いため、太陽光発電の運用期間中に必ず一度は交換することになります。

老朽化し、不具合のあるパワコンを交換せずに使い続けると「システム全体の故障」や「火災」につながる可能性もあるため、適切な時期での交換は非常に重要です。

パワコンの交換には「15〜20万円」ほどの費用がかかりますので、突然の故障などで慌てないよう、売電収入などから少しずつ積み立てておきましょう。

③25〜35年後の撤去・交換費用

一般的な太陽光パネルの寿命は「25〜35年以上」といわれており、寿命を過ぎて老朽化したパネルは撤去や新品への交換が必要となります。

故障した太陽光パネルの交換を怠ると「火災」の原因になるほか、架台や接続ボルトに不具合がある場合「落下事故」に発展する可能性もあるため、放置しておくのはたいへん危険です。

家庭用の太陽光パネルの撤去費用は「15万円」程度、産業用なら「80〜100万円」ほどが相場ですので、計画的に費用を準備しておくと安心です。

新品に交換する場合は販売店が撤去費用をサービスしてくれる場合もありますので、見積もりを取る際などに問い合わせてみましょう。

太陽光パネルの設置前に確認したい「3つの注意点」とは？

さいごに、太陽光パネルを実際に設置する前に確認しておくべき「3つの注意点」をご紹介していきます。

注意点①：訪問販売だけで即決するのはNG

太陽光発電を契約する際には、いわゆる「訪問販売業者」の営業トークだけで即決するのはおすすめできません。

訪問販売業者はネット専門店などに比べて「余分な人件費や経費」が設置費用に上乗せされているケースもあるため、すぐに判断せず慎重に検討するべきです。

業者によっては「今だけのキャンペーン・特別価格」を提示して契約を勧めてきますが、それでも相場より高い可能性があるため即決するべきではありません。

「設置後に価格を調べたらかなり割高だった…」と後悔することを避けるためにも、一度の訪問営業だけで契約せずにじっくり時間をかけて検討しましょう。

注意点②：なるべく複数の見積もりを比較するべき

太陽光発電の販売店や施工業者を選ぶ際には、1社だけでなく、なるべく複数社の見積もりを比較することをおすすめします。

そもそも太陽光パネルは「オープン価格」で販売されていることが多いため、1社の提示した見積もり額だけで判断すると、結果的に損する原因になりかねません。

見積もりを比較する際には、ネット専門店や住宅メーカー、地元業者や大手メーカーなど、さまざまなタイプの業者を比較して相場を把握しましょう。

また、販売店によっては「他社の見積もり価格より割引してくれる」ケースもありますので、交渉材料としても複数社の見積もりを取ることは大切です。

注意点③：発電量の試算結果も複数社で見比べよう

太陽光パネルの発電量シミュレーションを行うときも、1社だけの結果で判断せず、できれば2〜3社の試算結果を比較することをおすすめします。

発電量シミュレーションに使うツールは業者によっても違うため、1社だけで判断すると「期待していたより発電してくれない…」と後悔する原因となってしまいます。

業者によっては、契約を焦るあまり「虚偽の試算結果」を提示する悪質なケースもありますので、騙されないためにも試算結果の冷静な比較は重要です。

販売業者による立ち会い調査以外にも、パナソニックの試算ツール「エネピタ」などでも発電量の試算は可能ですので、判断材料のひとつに取り入れてみましょう。

まとめ：太陽光パネルの設置費用は78〜130万円！値上げの可能性も

本記事でくわしく解説してきた「太陽光パネルの設置費用や設置後のコスト」についての重要ポイントを、以下にもう一度まとめていきます。

• 太陽光パネルの2023年の設置費用は「78〜130万円」ほどが相場となっている
• 新築購入時のほうが余計な工事コストがかからないため、リフォーム時より設置費用が安い
• 太陽光パネルの設置後には、数年に一度の点検費用やパワコン交換費用などがかかる
• 25〜30年後には撤去費用も必要だが、新品交換なら業者にサービスしてもらえることも
• 太陽光パネルの価格は業者によって違うため、なるべく複数の見積もりを比較したい

10年前には「200万円」を超えることも多かった太陽光パネルですが、現在では出力3kWほどのシステムなら「100万円以下」で買えるほど価格が落ち着きました。

一方で、電気代はさらなる値上げが心配されているため、太陽光パネルを設置して「自家消費」で請求額を減らす価値はますます高まっています。

最近の物価高の影響が太陽光パネルに影響する可能性もゼロではありませんので、値上げで購入しにくくなる前に、ぜひ設置を検討してみてくださいね！

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