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住友電気工業のPOWER DEPO Ⅳはどんな蓄電システム?

2024年01月04日更新

電力価格の高騰により蓄電池に対する注目度が上がっています。

色々なタイプが紹介されていますが、今回紹介するのは住友電気工業のPOWER DEPO Ⅳです。

メジャーな蓄電池メーカーに比べると印象が薄いかもしれませんが、どのような蓄電池なのでしょうか。

今回は住友電気工業がどんな会社か、POWER DEPO Ⅳの特徴、POWER DEPO Ⅳのメリットやデメリット、価格、保証内容などについてまとめます。

住友電気工業はどんな会社?

住友電気工業は住友グループに属する非鉄金属メーカーで、住友電工の通称で知られています。

1897年に創業して以来、世界最長の海底電力ケーブルの製造やテレビ放送用アンテナの国産化、光ファイバーケーブルの生産など世界的な偉業を達成してきました。

住友電工は環境エネルギー関連分野でもさまざまな最先端製品を製造しています。

次世代の太陽光発電装置として期待されている集光型太陽光発電装置や、今回紹介する家庭用蓄電池POWER DEPO Ⅳも手がけています

POWER DEPO Ⅳの特徴

POWER DEPO Ⅳはどのような蓄電池なのでしょうか。

スペックを紹介します。

タイプ

特定負荷対応の蓄電池

種類

リチウムイオン電池

容量

3.3kWh

蓄電池の増設

可能

塩害対応

不可(屋内は可)

外形寸法

幅550×奥行275×高さ760mm

重量

約52.5kg

自立運転時の電圧

約100V

スペックから薄型で室内設置に向いたコンパクトな蓄電池であることがわかります。

POWER DEPO Ⅳのメリット

POWER DEPO Ⅳにはどのようなメリットがあるのでしょうか。

3つのメリットについて紹介します。

蓄電池がコンパクト

1つ目のメリットはコンパクトであることです。

奥行きが30cm以下ですので、壁沿いに設置してもあまり邪魔になりません。

高さ76cmといえば、ダイニングテーブルよりも少し高い程度ですので、威圧感を感じるほどではありません。

屋外に設置する場合は、エアコンの室外機の3分の2程度の大きさと幅を想定すればよいので、設置場所の確保も比較的楽です。

また、コンパクトサイズであるため集合住宅でも設置可能という長所もあります。

選べる3つの運転モード

2つ目のメリットは3つの運転モードを選べることです。

POWER DEPO Ⅳの運転モードは以下のとおりです。

  • 通常モード
  • グリーンモード
  • 緊急充電モード

通常モードは経済性を重視するもので、太陽光発電で生み出された電力のうち、自家消費を上回る電力(余剰電力)を売却します。
そして、比較的割安な深夜電力を充電して経済的なメリットを得やすくします。

グリーンモードは自家消費を優先するもので、環境を重視しています。
太陽光発電で生み出した電力はできるだけ蓄電池に蓄え、夕方や夜などに使用します。
その後、割安な深夜電力を購入して朝の需要に備えます。

緊急充電モードは非常に備え、蓄電池の充電率を100%に保ちます
台風や地震などの大規模自然災害が発生する前に電力を蓄えるときなどに使用します。
100%充電後、24時間で解除され設定前のモード(通常モードかグリーンモード)に移行します。

このように状況に応じて臨機応変にモード変更できるのがPOWER DEPO Ⅳのメリットといえるでしょう。

10年間無料の見守りサービス

3つ目のメリットは10年間無料の見守りサービスがついていることです。

見守りサービスとはクラウドサービスに接続することでPOWER DEPO Ⅳが正常に作動しているか、住友電工がモニタリングしてくれるサービスです。

蓄電池が故障してしまったときは、遠隔で蓄電池の動作情報を手に入れられるため、素早く対応できます。

蓄電池は長期間使用する設備ですので、メーカーがモニタリングしてくれるのは非常にありがたいサービスだといえるでしょう。

POWER DEPO Ⅳのデメリット

POWER DEPO Ⅳにはサイズや運転モード、10年間の見守りサービスといったメリットがあるとわかりました。

もちろん、デメリットもあります。

ここからは2つのデメリットについてまとめます。

自立運転時は100V

1つ目のデメリットは自立運転時の電圧が100Vであることです。

自立運転とは電力供給から切り離されたときに蓄電池から家庭内に電力を供給する仕組みのことです。

電圧が100Vの場合、使用できる家電製品が限られてしまいます。

100Vで使用できるのは照明・冷蔵庫・掃除機・炊飯器などで、200V必要なのはエアコンやIHクッキングヒーターなどです。

一般的な住宅であれば100Vでも問題ありませんが、オール電化住宅など200V家電を多く使う可能性がある住宅では、200V対応蓄電池の方が無難です。

特定負荷タイプの蓄電池である

2つ目のデメリットは特定負荷タイプの蓄電池であることです。

蓄電池には自立運転時に一部の区域だけに電気を供給する特定負荷タイプと家屋全体に電気を供給する全負荷タイプの2種類があります。

POWER DEPO Ⅳは特定負荷タイプですので、電気を供給できる場所が限られてしまうのです。

主な家電製品が1つの区画にまとまっているのであれば特定負荷タイプでもあまり問題ありませんが、電気を必要とするものが家全体に分散している場合は、全負荷タイプの蓄電池を選んだほうがよいでしょう。

POWER DEPO Ⅳの価格

住友電工の公式サイトにPOWER DEPO Ⅳの価格は提示されていません

インターネット上で見られる設置業者の価格などを参考にすれば、80万円前後で設置可能なようです。

価格は本体だけではなく工賃も含めて考える必要があるため、詳しい内容は設置する事業者などにお尋ねください。

POWER DEPO Ⅳの保証内容

POWER DEPO Ⅳの保証期間は10年です。

先ほど解説した見守りサービスの期間も10年です。

保証期間中に故障した場合は、故障個所の修理または代品が提供されます。

詳しい内容は保証規定に明記されていますので、購入前に設置業者に見せてもらってもよいでしょう。

まとめ

今回は住友電工のPOWER DEPO Ⅳについてまとめました。

コンパクトサイズで場所を取らず、集合住宅でも設置できる製品で、10年間の見守りサービスもついてくるお得な蓄電池です。

蓄電容量や自立運転時の出力といったパワー面では他社製品に見劣りする部分がありますが、非常時の備えとして室内に設置する分には十分以上のスペックを持っているといえるでしょう。

リノベステーションでは多くのメーカーの蓄電池や太陽光発電を取り扱っております。

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この記事の監修者

中田 萌

『お客様に寄り添うこと』をモットーに日々の業務に取り組んでおります。
太陽光発電の活用方法や蓄電池の導入などのご相談は年間2000件以上頂いており、真摯に問題解決に取り組んできました。
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中田 萌
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